AIエージェントの進化と活用事例 / MultiOn

現在利用可能な自律型AIエージェント

MultiOn

  • ウェブ上のタスクを自律的に実行し、業務の自動化を支援。
  • 食料品の注文、予約、ソーシャルメディア管理など幅広いタスクを処理。
  • Chrome拡張機能として利用可能。

Salesforceのエージェント

  • 営業チームの成長を支援する自律型セールスエージェント。
  • Agentforce SDRが見込み客との対話を行い、商談設定をサポート。
  • Agentforce Sales Coachが営業トレーニングのシミュレーションを提供。

AIエージェントの主な特徴

自律性と判断能力

  • 環境を認識し、問題解決のための行動を独自に決定。
  • 目標達成のための最適な行動を選択・実行。
  • 状況に応じて柔軟に対応を変更。

タスク実行の仕組み

  1. ゴール情報をもとに必要なタスクを生成。
  2. タスクの優先順位を決定。
  3. タスクを実行。
  4. 結果を評価し、新たなタスクを生成。

2025年に向けた展望

マルチエージェントシステムの台頭

  • 複数のAIエージェントが連携し、より高度な課題に取り組む。
  • セールスやマーケティングなど複数分野を横断する課題解決が可能。

業務自動化の進化

  • カレンダー連携や配車サービスの自動呼び出し。
  • 医療業界ではデータ入力や患者情報の統合管理を実施。
  • 法律事務所では契約書の作成やチェック業務を自動化。

ただし、現在のAIエージェントには完全な自律性がなく、特に重要な判断や複雑なタスクについては人間の監督が求められています。


MultiOnの概要と導入方法

MultiOnの主な機能

自律的なタスク実行

  • ウェブ上での食料品の注文や予約の自動化。
  • ソーシャルメディアアカウントの管理や投稿の自動化。
  • 自然言語による指示で作業を実行。

技術的特徴

  • Chrome拡張機能として利用可能。
  • 高度なデータスクレイピング機能を搭載。
  • ボット検出回避技術を採用。

導入方法

Chrome拡張機能のインストール

  • Chrome ウェブストアからMultiOnを検索。
  • 「Chromeに追加」をクリックしてインストール。

APIを使用した導入

from multion.client import MultiOn
multion = MultiOn(api_key="YOUR_API_KEY")

LangChainとの統合

from langchain.agents import initialize_agent, AgentType
from langchain.agents.agent_toolkits import MultionToolkit
import multion

multion.login()
agent = initialize_agent(
    tools=MultionToolkit().get_tools(),
    llm=OpenAI(temperature=0),
    agent=AgentType.STRUCTURED_CHAT_ZERO_SHOT_REACT_DESCRIPTION,
    verbose=True
)

デスクトップアプリケーション

  • WebCatalog Desktopを使用し、MacやWindowsでデスクトップアプリとして利用可能。

料金プランと無料版の制限

無料版の制限

  • 1日40クエリまで利用可能。
  • 月額上限$200までの制限あり。

料金プラン

プランリクエスト範囲単価年間最低利用額
Basic0〜999,999$0.04なし
Premium2,000,000〜9,999,999$0.025$50,000
Custom10,000,000以上カスタム価格要問合せ

リクエスト計算例

例えばAmazonでの書籍購入の場合:

  1. 書籍の検索
  2. リンクのクリック
  3. カートへの追加
  4. チェックアウト
  5. 購入

この一連の操作で5リクエストが消費されます。

今後の展望

MultiOnは、広告なしのサブスクリプションモデルと、アフィリエイトアクセスプロモーションによる無料版の2つの提供形態を検討中です。今後のAI技術の進展により、さらに高度な業務自動化が期待されています。


まとめ

AIエージェントは、業務の効率化や自動化を大きく推進する技術です。特にMultiOnのようなサービスは、企業の生産性向上に貢献する可能性を秘めています。今後も発展が続くこの分野に注目が集まるでしょう。