データサイエンティストになるには?必要な知識と有利な資格7つ

データサイエンティストってどんな仕事?

データサイエンティストとは、ビジネスの場面で意思決定が必要な時に、合理的な判断ができるようにさまざまなデータに基づいた解析をしてサポートする職務の人のことです。

データサイエンティストに必要なスキルは、統計解析やITのスキルですが、ビジネスや市場トレンドなどに対する知識も必要になります。

そして、データサイエンティストは、数学者、コンピュータ技術者、トレンドに詳しいという素養をあわせ持つ必要があります。

データサイエンティストになるには何が必要?

データサイエンティストになるには、大量の知識を身に着けることと幅広いスキルを持つことが必要です。データサイエンティストに求められるスキルとしてはビジネス上の課題を理解して整理し解決に向かうためのスキルが求められます。

そして、情報処理などの情報科学に通じているスキルを持っていることも必要で、加えてデータを加工し意味が分かるように可視化するスキルも必要になります。

データサイエンティストになる4つの方法

データサイエンティストになる4つの方法について紹介します。データサイエンティストになるには、その職を求める企業の求人に対して応募して採用される必要があります。

データサイエンティストとして雇用されるために、教育機関で教育を受けることです。他にもマーケターやアナリストから転職する方法、エンジニア職からの転職も見受けられます。さらに、就職後に社内制度を利用してデータサイエンティストになる方法もあります。

データサイエンティストになる方法1:教育機関を卒業して就職

データサイエンティストになるには、教育機関を卒業して就職時にその職に入る方法があります。大学・大学院などの教育機関でデータサイエンティストを養成しています。

その教育機関としては、滋賀大学データサイエンス学部、東京大学数理・データサイエンス教育プログラムなどがあります。さらに、データサイエンティスト需要の高まりから、民間スクールでもデータサイエンティストの要請を始めているところが増えています。

データサイエンティストになる方法2:マーケターやアナリストから転職

データサイエンティストになるには、マーケターやアナリストから転職する方法もあります。データサイエンティストとして採用されなくても、近い仕事に就ければ、その後データサイエンティストへの転職が容易になります。

データサイエンティストに近い仕事には、データ分析を行う職業やデータ基盤技術をあつかうエンジニア、コンサルタントがあり、具体的にはビジネスアナリスト、データアナリスト、マーケターなどがあります。

データサイエンティストになる方法3:エンジニア職からの転職

データサイエンティストになるにはエンジニア職からの転職する方法もあります。データ処理を扱うことが職務のデータサイエンティストなので、情報技術力を持つエンジニアであれば、データサイエンティストに近い職種といえますので転職がしやすいでしょう。

データサイエンティストに近い仕事であるエンジニア職に就いて、データ処理を業務として行っていくことでデータサイエンティストへの転職がしやすくなるといえます。

データサイエンティストになる方法4:就職してから社内制度を利用する

データサイエンティストになるには、社内制度を利用してデータサイエンティストの職に変えてもらう方法があります。

キャリアチェンジプログラムなどの社内研修制度により、データサイエンティスト育成プログラムからデータサイエンティストになる方法になります。

日立製作所ではデータサイエンティストを自社育成し、さらにSEに対して研修を行い2021年度末までに3000人のデータサイエンティストを育成することを進めています。

データサイエンティストに求められる5つの知識

データサイエンティストに求められる知識として5つを紹介いたします。データサイエンティストになるには、基礎数学の知識が求められます。そして、データサイエンティストとして活躍するには、当然ですが対象となるビジネスへの知識が必要です。

さらにデータサイエンティストにはITセキュリティーの知識、データ分析に関する知識、そしてAI技術に見られる機械学習の知識も求められています。

求められる知識1:ビジネス知識

データサイエンティストに求められる知識としては、ビジネスに関する知識が当然求められます。データサイエンティストの任務は、データを活用して事業での判断をサポートすることですので、分析すべきビジネスに対しての深い知識が求められます。

対象となるビジネスにデータサイエンティストに知識がなければ、分析を的確に行うことができなくなってしまいます。データサイエンティストになるには、まずビジネス知識が必要です。

求められる知識2:基礎数学

データサイエンティストに求められる知識としては、基礎数学の知識、特に統計数理の知識が必要になっています。データ分析では数学が絶対的に必要で、データサイエンティストになるには数学を身につけておかなければなりません。

特に必要とされる数学の分野は、確率、統計、微分積分、そして行列の分野です。データ分析では、統計処理や数理モデルを利用しますので、統計処理手法などについて詳しい知識が求められます。

求められる知識3:ITセキュリティーの知識

データサイエンティストに求められる知識としては、ITセキュリティーの知識も必要になっています。データサイエンティストはさまざまな情報を扱うので、ITセキュリティー面にたけていなければなりません。

データサイエンティストはITセキュリティーの基本である機密性、可用性、完全性の3点について理解し、マルウェア対策やハッキングによる深刻なリスクの回避方法、そして防御手法を心得ている必要があります。

求められる知識4:データ分析に関する知識

データサイエンティストに求められる知識としては、データ分析に関する知識が必要になります。データサイエンティストになるには、データ分析によりデータを可視化する知識と能力が求められます。

データ分析の多くは、ビジネス上の問題解決やビジネスの継続的な改善に使われます。そして、データサイエンティストには、分析結果をレポートにするなどして最終成果物として報告できる能力がなくてはなりません。

求められる知識5:機械学習の知識

データサイエンティストに求められる知識としては、機械学習の知識が必要とされます。そのためデータサイエンティストになるには、数学の基礎能力が必要とされます。

そして、最近はAI開発に携わりことで、機械学習や深層学習など高度なアルゴリズム開発も求められています。

人工知能による人間の能力を超えた手法を用いて、斬新な統計的モデルの構築も求められてきています。

データサイエンティストに有利な7つの資格

データサイエンティストに有利な資格がありますので、いくつか紹介いたします。データサイエンティストになるには、特に資格はいりませんがその職で仕事に当たっていくには、関連した資格を取ることを考えてみてください。

関連した資格としては、G検定・E資格、OSS-DB技術者認定試験、Python3エンジニア認定データ分析試験、基本情報技術者試験、統計検定、オラクルマスター、そしてITパスポートがあります。

有利な資格1:G検定・E資格

データサイエンティストに有利な資格として、G検定とE資格というものがあります。両方とも一般財団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が行っているAI分野の機械学習やディープラーニングの知識やスキルについての資格試験になっています。

G検定はディープラーニングの基礎知識を基本にして、事業に活用する能力や知識を有しているかのスキルを検定です。E資格は、エンジニア向けの試験となっていてディープラーニング理論の理解程度や適切な手法を使う能力や知識が試験されることになります。

有利な資格2:OSS-DB技術者認定試験

データサイエンティストに有利な資格として、OSS-DB技術者認定試験というものがあります。OSS-DB技術者認定試験は、オープンソースデータベースに関する技術者を認定する試験になっています。

特定非営利活動法人エルピーアイジャパンが行っていて、SilverとGoldの2つのレベル認定があります。データベースに関してはオラクルマスターという資格がありますが、OSS-DB技術者認定試験はオープンソースデータベースに関連する資格になっています。

有利な資格3:Python3エンジニア認定データ分析試験

データサイエンティストに有利な資格として、Python3エンジニア認定データ分析試験というものがあります。このPython 3 エンジニア認定基礎試験は、一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会が行っている民間試験です。

Pythonはデータの整形整理などの用途で使われますが、データサイエンティストには使われる言語なので、このエンジニア認定基礎試験はPythonを学ぶ入り口として受講すべき試験です。

有利な資格4:基本情報技術者試験

データサイエンティストに有利な資格として、基本情報技術者試験というものがあります。この基本情報処理技術者試験は、ITエンジニアであれば取得しておきたい資格です。さらに上位の試験である応用情報技術者試験もあります。

この試験は情報基礎理論、開発技術、プロジェクトマネジメントなどのITスキルを広く網羅している試験になっています。データサイエンティストとしては、ぜひ受講しておきたい試験です。

有利な資格5:統計検定

データサイエンティストに有利な資格として、統計検定というものがあります。この統計検定は統計に関する知識および活用する能力を証明してくれる全国的な検定試験です。検定級は4級から始まり、統計調査士や専門統計調査士のレベルになっていきます。

この検定試験により統計学が身に着き、データサイエンティストに求められる能力となります。データサイエンティストを目指す方は、統計学の理解を深めるためにも価値があります。

有利な資格6:オラクルマスター

データサイエンティストに有利な資格として、オラクルマスターという資格があります。このオラクルマスターはオラクル社が主催する資格で、オラクルデーターベースに関する資格であり、SEやプログラマーの間でも人気の民間資格となっています。

オラクルマスターの資格を取るために学習することで、データベースの構築運用やSQLによるデータの抽出、そしてDB管理の概要がわかることになります。

有利な資格7:ITパスポート

データサイエンティストに有利な資格として、ITパスポートという資格があります。このITパスポートはビジネスに関わる人がIT業界に必要な基礎知識を所持していることを証明する国家資格です。

ITパスポートの資格は情報技術にかかわる方のためにおすすめの資格であり、ITの資格としてまず取得しておくべき資格といえます。資格試験の方式はコンピュータを使って行われるのも特色になっています。

データサイエンティストになるには知識をつけることが重要!

データサイエンティストになるには、とにかく知識をつけることが重要なことです。データ分析を行う職務であるデータサイエンティストになるには、莫大なビジネスに関する知識量を手に入れる必要があります。

そのうえで、データサイエンティストに必要とされるのが、データを見える化するためのさまざまな情報処理や人工知能、そして統計学などのスキルです。そのスキルを身に着けるための資格は積極的に受けていくことをおすすめします。