AWSエンジニアとは?年収や将来性から求められるスキル5つを紹介!

AWSとは?

AWSとは、アマゾンウェブサービスの略称で、米Amazonが提供するクラウドコンピューティングサービスの総称です。クラウドコンピューティングサービスは、インターネット上で提供されている、サーバ・ストレージ・データベースなどのコンピューティングリソースをサービスという形態で提供されているサービスの事を表しています。AWSは、インターネット通販を世界中に展開しているAmazonが、自社のインフラに対する膨大なアクセスに対応するため、日々の運用で得たノウハウを他社でも利用できるようにパッケージ化したものが始まりです。

クラウドサービスにAWSを選ぶ企業が増えている

AWSは世界で数百万以上、日本でも10万以上の顧客に利用されている人気のサービスです。AWSは世界で多くの人に利用され、現在もクラウドサービスを導入する際にはAWSを選択するという企業が増えて続けています。

AWSエンジニアについて詳しく知ろう!

次に、実際にAWSを活用して働く、AWSエンジニアについて、詳しく見ていきます。AWSエンジニアという肩書は、まだ日本では一般的とは言いがたく、AWSを専門に扱うエンジニアも多くはありません。この記事では、AWSエンジニアという職業について、具体的な働き方はもちろん、収入事情やAWSエンジニアに求められる条件についてもまとめます。

AWSエンジニアの仕事内容

AWSエンジニアの主な仕事は、AWSを利用したい企業や開発者に対して、AWSのインフラ部分を構築して提供することです。従来のオンプレミスの環境では、インフラエンジニアやネットワークエンジニアと呼ばれるエンジニアが担っていた業務を、AWS上でおこなうのがAWSエンジニアです。AWSはクラウド上でサービスを提供しているため、インフラやネットワークの知識にくわえ、AWSならではの環境を使いこなす必要があります。このため、AWSをあつかえるエンジニアであることを証明するための資格試験が提供されており、ITエンジニアが取得する資格の中でも取得率が上昇してきています。近年はAWSを導入する企業が増えてきて、AWSエンジニアの需要も高まってきています。

AWSエンジニアの年収

求人サイト大手のIndeedでは、掲載された求人情報などから、給与水準の平均を調べることができます。このサイトにて2020年4月時点で、過去12か月間の情報から推定したAWSエンジニアの平均年収は520万円でした。日本のサラリーマンの平均年収が400万円前後と言われている昨今の状況から考えると、AWSエンジニアの平均年収は比較的高水準であることがわかります。

AWSエンジニアの将来性

日本国内でのクラウドサービスの需要は増加しつづけており、さらに今後も成長し続けるとの調査結果が出てきました。2019年にMM総研にて実施された「2019年国内クラウドサービス需要動向調査」によると、これまでオンプレミスが主流であった企業のメインシステムをクラウドに移行させる動きが加速しています。さらに、既にクラウドサービスを利用していると回答した企業のうち、サービス別の利用率では約半数となりデファクトスタンダード化が顕著に表れる結果となりました。このような需要予測から、AWSエンジニアは今後も不足すると予想されており、将来性については申し分ありません。

AWSエンジニアに求められるスキル5つ

AWSエンジニアは、従来からあるオンプレミスのスキルに加え、クラウドサービスのスキルの両方が求められます。ここでは、AWSエンジニアに求められるスキルについて、大きく5つに分類して解説します。

1:AWSの基礎スキル

当然ながら、AWSについての深い知識や理解が必要です。AWSは数多くのサービスを提供しており、日々進化しています。AWSエンジニアはそれぞれのサービスの特徴を理解し、「どのサービスを利用するのが最適か」を見極めて、適切に利用することが求められます。

2:インフラ系エンジニアのスキル

AWSエンジニアには、サーバーやネットワークなどのインフラエンジニアのスキルが必要です。AWSはインターネット上で提供されていますが、ネットワークやサーバーの管理など、従来のオンプレミス環境で実施されていたようなインフラ技術と共通点が多くあります。近年は、パブリッククラウドの製品が広く使われるようになるにつれて、情報の流失や紛失などのリスクに注目が集まる機会が増えています。特にネットワーク分野においては、セキュリティの知識やセキュリティ製品の利用方法などに広く精通していることが求められています。

3:クラウドサービスの基礎スキル

クラウドサービスはインターネット上で提供される仮想化されたインフラ基盤であり、必要な時に必要なだけ利用できる形式のサービスです。クラウドの提供形態にはインフラ自体を提供するIaaSやHaaS、アプリケーションレイヤーのシステムを提供するSaaS、プログラムの動作環境を提供するPaaSなど、さまざまな形式があります。各クラウド事業者の提供するクラウドサービスにはそれぞれ特徴があり、提供形態もさまざまです。AWSエンジニアは、クラウドサービスの基礎を学び、それぞれのサービスの提供形式を理解することで、利用用途に応じた最適なサービスを選択するのに役立てます。

4:ミドルウェアのスキル

AWSエンジニアには、Webサーバーやデータベースなど、ミドルウェアのスキルも必要です。AWSでは、多くのミドルウェアが利用できるサービスが提供されています。それらのサービスの使い方を理解しておくことはもちろん、安定稼働とメンテナンス性などの観点から、サービスを利用すべきかどうか、サービスを利用するのであればどのサービスを利用するかを選定するスキルも求められます。

5:アプリ開発・運用のスキル

AWSエンジニアは、アプリケーションの開発や運用のスキルも必要です。近年、インターネット関連の企業を中心に注目を集めているソフトウェアの開発論に、「DevOps」と呼ばれる手法があります。DevOpsにおいては、開発部門と運用部門が協力しながら開発を進めていきます。AWSエンジニアはシステムの運用・保守だけでなく、開発エンジニアと協力しながらインフラに関連する開発を担当するため、アプリケーションの開発および運用スキルが求められています。

AWSエンジニアの資格

AWSエンジニアに必要なスキルについて解説しましたが、スキルを持っていることを証明する指標として、資格を取得するという方法があります。AWSは「AWS認定資格」と呼ばれる資格試験がAmazonから提供されています。

今後重要視される可能性が高い

AWSを利用するためには、ネットワーク、OS、ミドルウェア、データベースなど、多岐にわたって幅広いスキルが必要とされます。また、需要予測でもお伝えした通り、AWSを活用したいという企業が増え続けています。AWS認定資格は、AWSエンジニアとしてAWSが活用できることを証明する指標として活用されています。今後ますます活用されることが見込まれる、AWSのスキルを証明する資格試験として、AWS認定資格が重要視される可能性が高いと考えられています。

AWSエンジニア資格の種類

AWSエンジニア資格であるAWS認定資格には、求められる知識レベルや専門性およびエンジニアのキャリアパスに応じた複数の資格試験が準備されています。まず、求められる知識レベルに応じて、大きく4つのレベルに分類されています。「基礎レベル」「アソシエイトレベル」「プロフェッショナルレベル」「専門知識」の4つです。「基礎レベル」では、AWSの基礎知識とクラウドに関連する業界知識を、「アソシエイトレベル」と「プロフェッショナルレベル」では「アーキテクト」「運用」「開発者」というキャリアパスに応じた総合的な知識を求められます。また、「専門分野」では特定の分野におけるAWSクラウド活用に関する技術的な深い知識を要求される内容になっています。ここでは、「専門分野」に分類されている高度な知識に関する認定資格を紹介します。

1:セキュリティ(Security)

AWS認定セキュリティは、AWS環境の保護に関するセキュリティの専門知識を検証するための認定資格です。クラウド上のネットワークに関連するセキュリティだけでなく、OSやミドルウェア、データベース、アプリケーションの保護まで、包括的なセキュリティの知識が要求されます。

2:ビッグデータ(Big Data)

AWS認定ビックデータは、大規模なデータの分析に関連する専門知識と、AWSテクノロジーを活用した分析の仕組みを構築できることを検証するための認定資格です。ビックデータの設計から、ツールを活用したデータ分析の自動化まで、一貫して提供できることが要求されます。

3:高度なネットワーキング(Advanced Networking)

AWS認定高度なネットワーキングは、AWSサービスを活用した、複雑なネットワークアーキテクチャの設計及び管理の専門知識を検証するための認定資格です。AWS環境内だけではなく、既存環境との相互接続に関する専門知識も要求されます。

4:Alexa スキルビルダー(Alexa Skill Builder)

AWS認定Alexaスキルビルダーは、Amazon Alexaのスキルを構築、テスト、公開する能力を検証するための認定資格です。Alexaに設定する、スキルと呼ばれる追加機能をAlexa Skills Kitを用いて開発、運用、更新などのライフサイクルを管理する能力が要求されます。

5:機械学習(Machine Learning)

AWS認定機械学習は、ビジネス上の課題に対して、AWSサービスを活用した機械学習ソリューションを提供するための専門知識を検証するための認定資格です。与えられた課題に対して、適切な機械学習によるアプローチを選定し、設計、構築、運用まで、AWSサービスを利用して実行できる能力が要求されます。

AWSエンジニアを目指しましょう!

この記事では、年収や将来性および求められるスキルまで、AWSエンジニアについての全体像をお伝えしてきました。AWSエンジニアがどのような職業であるか、イメージできたでしょうか。AWSエンジニアに求められるスキルは幅広く、高度な内容も多く含まれています。しかし、今後も需要が増加すると予想されており、収入面でも高収入が見込める注目の職業です。あなたも幅広い分野に精通し、高収入を見込めるAWSエンジニアを目指してみてはいかがでしょうか。