有名なデータベース10選|データベースの選び方や種類4つ紹介

最終更新日:2026年8月4日

データベースとは?

データベースは、データを体系的に整理・管理し、必要なときに迅速に取り出せるようにした仕組みです。単純にデータを溜め込むだけでなく、効率よく活用できる状態で蓄積・管理します。

データベースというとプログラミングや高度なIT技術が必要なイメージを持つ方も多いですが、実は身近なところにも存在します。Excelで管理する顧客リスト、カテゴリ分けされた文書管理、スマートフォンの連絡先なども、広義のデータベースです。

現代のビジネスでは、顧客情報・売上データ・在庫管理など、膨大なデータを扱う機会が増えています。適切なデータベースを選択して活用することが、業務効率化の鍵となります。

データベースを利用するメリット

データベースを活用すると、必要な情報を素早く・正確に取り出すことができます。

  • 検索の高速化:大量データの中から目的の情報を瞬時に抽出できる
  • データの一元管理:複数の担当者が同じデータを共有・更新できる
  • 整合性の確保:データの重複や矛盾を防ぎ、正確な情報を維持できる
  • セキュリティ管理:アクセス権限を設定し、重要データを保護できる

データベースとDBMSの関係は?

データベースを扱う際に重要なのがDBMS(Database Management System:データベース管理システム)です。

データベースが「データを格納する箱」であるとすれば、DBMSは「その箱にデータをどう入れるか・どう取り出すか・誰がアクセスできるかを管理するソフトウェア」です。MySQLやPostgreSQLなど、後述するデータベース製品のほとんどがDBMSも含んだシステムです。

データベースの種類4つ

データベースはデータの構造や管理方法によって大きく4種類に分類されます。それぞれの特徴を理解することで、目的に合ったデータベースを選ぶ際の参考になります。

データベースの種類1:リレーショナル型(RDB)

リレーショナル型は、現在最も広く使われているデータベースの種類です。データを表(テーブル)形式で管理し、複数の表を関連付け(リレーション)して複雑な情報を扱います。

SQLという共通の操作言語を使うため扱いやすく、人事管理・在庫管理・顧客管理など業務システムの大半がこの種類を採用しています。MySQL・PostgreSQL・Oracle Databaseがリレーショナル型の代表例です。

  • ✅ データの整合性が高い
  • ✅ 複雑なデータ操作が可能
  • ⚠️ 非常に大量のデータでは性能が低下する場合がある

データベースの種類2:NoSQL型

NoSQL型は、リレーショナル型の制約を取り除き、大量データや多様なデータ構造に対応するために登場したデータベースです。「SQLを使わない」という意味ではなく、「Not Only SQL(SQLだけでない)」という考え方です。

NoSQLの中にもさらに分類があります:

  • ドキュメント型:JSONなどの形式でデータを管理(例:MongoDB)
  • キーバリュー型:シンプルなキーと値の組み合わせで超高速処理(例:Redis)
  • カラム型:列単位でデータを管理し、大量データに強い(例:Cassandra)
  • グラフ型:データ間の関係性を管理(例:Neo4j)

SNSや大規模Webサービス、IoTデータの管理などで採用が増えています。

データベースの種類3:階層型

階層型は、データを親子関係(ツリー構造)で管理するデータベースです。組織図や製品カテゴリ分類など、明確な上下関係があるデータに向いています。

データを登録する際に親子をたどるための「ルート」を登録しておくので検索スピードが速いメリットがありますが、1つのデータが複数の親を持つ場合には対応が難しいというデメリットがあります。歴史的に古いシステムで使われており、現在は新規採用は少なくなっています。

データベースの種類4:ネットワーク型

ネットワーク型は、階層型の制約を改善し、データが複数の親データと直接結びつけられる構造です。階層型とは異なりデータの重複なく多対多の関係を表現できます。

ただし、データ間の関係が複雑になるため管理が難しく、現在では新規採用はほとんどありません。現在のNoSQL型グラフ型データベースが近い概念を実現しています。

有名なデータベース10選

実際のシステム開発・業務で広く使われているデータベースを10種類ご紹介します。各データベースの特徴と向いている用途を押さえることで、選定の参考にしてください。

主要データベース 比較一覧表

10種類のデータベースを種類・費用・主な用途・クラウドサービスで一覧比較しました。

DB名 種類 費用 主な用途 クラウドサービス例
PostgreSQL リレーショナル型 無料 業務システム・Webバックエンド AWS Aurora
MySQL リレーショナル型 無料※ WebシステムCMS(WordPress等) AWS RDS・Google Cloud SQL
Oracle Database リレーショナル型 有償 大企業基幹システム・金融・官公庁 Oracle Cloud
Microsoft Access リレーショナル型 有償 部門内データ管理・社内ツール
Microsoft SQL Server リレーショナル型 有償※ Windowsベース業務システム Azure SQL Database
FileMaker リレーショナル型 有償 中小企業ノーコード業務アプリ FileMaker Cloud
MongoDB NoSQL(ドキュメント型) 無料※ WebアプリSNS・スタートアップ MongoDB Atlas
SQLite リレーショナル型(組み込み) 無料 モバイルアプリ・デスクトップアプリ
Redis NoSQL(キーバリュー型) 無料※ キャッシュ・セッション管理 AWS ElastiCache
IndexedDB キーバリュー型(ブラウザ内蔵) 無料 オフライン対応WebアプリPWA

※無料のオープンソース版あり。商用利用やクラウドサービスは有償になる場合があります。

有名なデータベース1:PostgreSQL

種類:リレーショナル型 / 費用:無料(オープンソース)

PostgreSQLは、高機能なオープンソースのリレーショナルデータベースです。標準SQLへの準拠度が高く、複雑なクエリや大規模データの扱いに優れています。

近年はJSONデータの扱いにも対応しており、リレーショナル型でありながらNoSQLのような柔軟性も持ちます。AWSのAurora PostgreSQLなど、クラウドサービスでも広く使われています。中〜大規模の業務システムやWebサービスのバックエンドに特に適しています。

有名なデータベース2:MySQL

種類:リレーショナル型 / 費用:無料(商用利用は有償ライセンスあり)

MySQLは、世界で最も広く使われているオープンソースのリレーショナルデータベースのひとつです。WordPressをはじめ多くのWebアプリケーションの標準データベースとして採用されており、信頼性・速度ともに高い評価を受けています。

AWS RDS MySQLやGoogle Cloud SQLなどのクラウドサービスでも利用可能です。Webサービス・CMSシステム・中小規模の業務システムに向いています。

有名なデータベース3:Oracle Database

種類:リレーショナル型 / 費用:有償

Oracle Databaseは、エンタープライズ向けの商用リレーショナルデータベースとして日本国内外で圧倒的なシェアを誇ります。高いパフォーマンス・可用性・セキュリティ機能を持ち、銀行・官公庁・大企業の基幹システムで長年採用されています。

Oracle Cloudを通じてクラウド環境でも利用可能です。高い信頼性が求められる大規模基幹システムや、金融・公共機関のシステムに適しています。

有名なデータベース4:Microsoft Access

種類:リレーショナル型 / 費用:有償(Microsoft 365に含む)

Microsoft Accessは、Microsoft Officeスイートに含まれるデスクトップ向けリレーショナルデータベースです。プログラミングの知識がなくてもGUIでデータベースを構築できるため、部門内の業務データ管理に広く使われています。

Excelとの連携が容易でデータベース入門としても学習されることが多いです。小規模な社内データ管理・部門内ツール・データベース学習用途に向いています。

有名なデータベース5:Microsoft SQL Server

種類:リレーショナル型 / 費用:有償(Express版は無料)

Microsoft SQL Serverは、Microsoft社が開発するリレーショナルデータベースです。Windowsサーバー環境との親和性が高く、Microsoftのビジネスアプリケーションと連携しやすい特徴があります。

Azure SQL Databaseとしてクラウドネイティブでの利用も普及しています。Windowsベースの業務システムや、Microsoftエコシステムを活用する企業に向いています。

有名なデータベース6:FileMaker

種類:リレーショナル型 / 費用:有償(Claris社)

FileMaker(現:Claris FileMaker)は、Apple社の子会社Clarisが開発するローコードデータベースプラットフォームです。ドラッグ&ドロップでデータベースアプリを構築でき、プログラミングの知識がなくても業務アプリを作れます。

Excelからのデータ移行も容易で、中小企業の業務効率化ツールとして長く使われています。FileMaker Cloudによるクラウド展開も可能です。中小企業のノーコード業務アプリ開発に向いています。

有名なデータベース7:MongoDB

種類:NoSQL(ドキュメント型) / 費用:無料(商用サポートは有償)

MongoDBは、JSONに似たBSON形式でデータを管理するドキュメント型NoSQLデータベースです。スキーマ(データ構造の定義)が柔軟で、開発初期段階でデータ構造が変わりやすいプロジェクトに向いています。

MongoDB Atlasというクラウドサービスも提供しており、スモールスタートしやすい環境が整っています。スタートアップのWebサービス・SNS系アプリ・リアルタイムデータ処理に適しています。

有名なデータベース8:SQLite

種類:リレーショナル型 / 費用:無料(パブリックドメイン)

SQLiteは、サーバーを必要とせずアプリケーションに組み込んで使えるリレーショナルデータベースです。非常に軽量でインストール不要のため、スマートフォンアプリ・デスクトップアプリ・組み込みシステムで幅広く採用されています。

Android・iOSアプリのローカルデータ保存、PythonやNode.jsでの開発時の軽量DBとして標準的に使われています。モバイルアプリのローカルデータ管理に最適です。

有名なデータベース9:Redis

種類:NoSQL(キーバリュー型) / 費用:無料(クラウドサービスは有償)

Redisは、データをメモリ上に保持することで超高速な読み書きを実現するキーバリュー型データベースです。セッション管理・キャッシュ・リアルタイムランキングなど、処理速度が求められる用途で活躍します。

AWS ElastiCache(Redis互換)やGoogle Cloud Memorystoreで提供されており、大規模Webサービスのインフラとして広く採用されています。キャッシュ・セッション管理・リアルタイムデータ処理に特に向いています。

有名なデータベース10:IndexedDB

種類:キーバリュー型(ブラウザ内蔵) / 費用:無料

IndexedDBは、Webブラウザに内蔵されたデータベースです。JavaScriptから操作でき、ユーザーのブラウザ内にデータを保存できます。オフライン対応のWebアプリ開発や、ブラウザキャッシュの高度な管理に使われます。

一般的なサーバーサイドのデータベースとは用途が異なり、あくまでクライアント(ブラウザ)側のデータ管理用です。PWA(プログレッシブWebアプリ)開発での活用が増えています。オフライン対応WebアプリやPWA開発に適しています。

データベースの選び方

データベースを選ぶ際は、以下の4つのポイントを基準に検討することをおすすめします。

1. データの性質・規模で選ぶ

扱うデータが表形式で整理できる構造化データであればリレーショナル型(MySQL・PostgreSQL等)が適しています。一方、SNSの投稿・ログデータ・センサーデータのように形式が多様なデータにはNoSQL型(MongoDB・Redis等)が向いています。

2. 費用(有料・無料)で選ぶ

MySQL・PostgreSQL・MongoDBなどはオープンソースで無料利用できます。一般的に、有償の製品の方がサポートが手厚く、使えるツールや保持できるデータ量が多いです。スタートアップや社内ツールには無料DBから始めて、規模拡大に応じて移行するケースが多いです。

3. クラウド対応で選ぶ

現在はAWS・Google Cloud・Azureでマネージドデータベースサービスが提供されており、サーバー管理の手間を省いてデータベースを利用できます。新規システム開発ではクラウドマネージドサービスを前提に選択することも増えています。

4. システム環境・開発言語で選ぶ

Windowsサーバー環境にはSQL Server・Access、PHP/WebシステムにはMySQL・PostgreSQL、モバイルアプリにはSQLite、Python/データ分析にはPostgreSQLが相性よく使われています。目的にあった種類のデータベースを選択することが、効率的な業務実現の近道です。

よくある質問(FAQ)

Q. 初めてデータベースを学ぶなら何から始めればよいですか?

最初はSQLとリレーショナル型データベースから学ぶことをおすすめします。SQLはほとんどのデータベースで共通して使われる言語で、一度身につければ多くのDBに応用できます。MySQLやSQLiteは無料で手軽に始められるため、入門に最適です。

Q. RDB(リレーショナル型)とNoSQLはどちらを学べばよいですか?

まずはRDB(MySQL・PostgreSQL等)から学ぶことを推奨します。業務システムの大多数がリレーショナル型を使っており、求人でもRDB経験が求められることが多いです。RDBを理解した後にNoSQLを学ぶと、それぞれの違いや使い分けが明確になります。

Q. SQLとデータベースの違いは何ですか?

SQLはデータベースを操作するための「言語」です。データベースが「データを格納する仕組み」であるのに対し、SQLはその仕組みにデータを入れたり取り出したりするための「命令文」です。MySQLやPostgreSQLはSQLを使って操作できるデータベース管理システム(DBMS)です。

Q. 無料で使えるデータベースはどれですか?

MySQL・PostgreSQL・MongoDB・SQLite・Redisはいずれも無料のオープンソース版があります。学習目的であれば、まずSQLiteかMySQLを手元のPCに入れて試してみることをおすすめします。クラウドで試したい場合は、MongoDB Atlas(無料枠あり)やAWS RDS(無料利用枠あり)も活用できます。

Q. データベースエンジニアとして働くにはどんなスキルが必要ですか?

基本的なSQL操作(SELECT・INSERT・UPDATE・DELETE)はもちろん、テーブル設計・インデックス設計・バックアップ・チューニングの知識が求められます。加えて、使用するDBMS固有の知識(Oracle認定資格・AWS認定資格など)があると実務でさらに活躍できます。アクロビジョンでもデータベースを扱うITエンジニアを採用しています。詳しくは採用情報をご覧ください。

まとめ:目的に合ったデータベースを選ぼう

多くのデータを保持していても、使いたいときにすぐに見つからないような保存の仕方では宝の持ち腐れとなってしまいます。

この記事のポイント:

  • データベースは「リレーショナル型(RDB)」「NoSQL型」「階層型」「ネットワーク型」の4種類に大別される
  • 業務システムの大多数はMySQL・PostgreSQL・Oracle等のリレーショナル型を採用
  • 大量データ処理やリアルタイム性が必要な場合はNoSQL型(MongoDB・Redis等)が有効
  • 費用面では無料のOSSから選べるが、大規模運用では商用サポートの検討も必要
  • 選択基準はデータの性質・規模・費用・クラウド対応・開発環境の5軸で判断する

データはデータベースを使って、後々利用しやすい形で保管しましょう。ビジネスで多く使われているのはリレーショナル型(MySQL・PostgreSQL・Oracle・SQL Server)ですが、大量データ処理やリアルタイム性が求められる場合はNoSQL型(MongoDB・Redis)の採用も増えています。

データを有効活用できるか無駄にしてしまうかは、業務にも大きく影響します。今回ご紹介した10種類の中から、扱うデータの性質・システム規模・費用感・開発環境を総合的に判断して最適なデータベースを選択しましょう。

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