機械学習エンジニアとは?主な仕事3つと必要とされる知識やスキル

最終更新日:2026年8月6日

機械学習エンジニアとは?

機械学習エンジニアとは

機械学習エンジニアとは、機械学習に関わるエンジニアです。教育やサービスをはじめとしたさまざまな分野で活用されているAIに特化したエンジニアとして、技術や知識を求められます。エンジニアの中でも需要が高く、多彩なジャンルで活躍できるのが魅力でしょう。AIや機械学習に興味があるなら、機械学習エンジニアへのキャリアアップがおすすめです。

AIエンジニア・データサイエンティストとの違い

機械学習エンジニアと似た職業に、AIエンジニアやデータサイエンティストが存在します。それぞれの違いを比較表でまとめます。

職種 主な業務 必要スキル 2026年の需要
機械学習エンジニア AIモデルの設計・学習・運用。サービスへの組み込み Python・機械学習アルゴリズム・MLOps 非常に高い
AIエンジニア AI全般(機械学習・自然言語処理・画像認識等)の開発 Python・ディープラーニング・クラウドAIサービス 非常に高い
データサイエンティスト データ収集・分析・可視化・ビジネスへの示唆出し 統計・Python/R・SQL・BIツール 高い

AIエンジニアは、AIに関連する多くの業務を担当します。企業によっては機械学習エンジニアもAIエンジニアに含まれる場合があります。業務の区分が細かく決められている企業では、機械学習エンジニア、AIエンジニア、データサイエンティストなどにそれぞれの担当が分かれます。

機械学習とは?

機械学習とは

機械学習エンジニアが担当する「機械学習」とは、そもそもどのようなものでしょうか。機械学習とは、与えられた指針によってAIがデータと読み取って学び、発展させていく技術のことです。AIの開発や発展には多数の業務が必要です。機械学習エンジニアはAIに関連する業務の中でも指針を与えてAIに学習させ、発展させていく仕事を担当しています。

人工知能との関係性

機械学習は人工知能と深い関係を持ちます。そもそも人工知能(AI)とは、コンピューターに人間と同じような思考と発展を行わせるための技術です。コンピューターは作っただけでは思考しません。学習によって発展性を持たせ、学習させていくのが機械学習です。与えられたアルゴリズムや指向によって発展していく人工知能は世界の企業やエンジニアによって工夫が重ねられ、さまざまな分野やサービスへと進出しています。

ディープラーニングとの関係性

人工知能や機械学習は、ディープラーニングも関係しています。人工知能に指針やアルゴリズムを与えて機械学習を行う一方、ディープラーニングでは人工知能の自発的な学習を目指す技術です。機械学習もディープラーニングも人工知能に関わる技術である点は同じです。ただしディープラーニングは人間が与える指針に頼ることなく、人工知能自体がデータから学習を続けます。ディープラーニングは機械学習に含まれることもあります。

機械学習エンジニアの主な仕事3つ

機械学習エンジニアの仕事

人工知能の学習などを担当する機械学習エンジニアは、具体的にどのような仕事をするのでしょうか。機械学習エンジニアの主な仕事を3つ紹介します。機械学習エンジニアの仕事には、人工知能を利用したサービスの学習、モデルの作成に加えて運用などが含まれています。人工知能に機械学習を行うだけではなく、開発から運用まで幅広い業務への関わりが求められることが判るでしょう。

仕事1:サービスの開発

機械学習を使ったサービス開発

人工知能を利用したサービスの開発は、機械学習エンジニアが中心となって進める仕事のひとつです。webサービスでは顧客データなどを利用したサービスの開発などを手掛けることになるでしょう。一般企業向けのサービスの他、開発者向けのサービスの開発を行うこともあります。さまざまな用途に利用できる人工知能ならではのサービスの開発には、高度なスキルが求められます。

仕事2:モデルの作成

機械学習モデルの作成

モデルの作成もまた、機械学習エンジニアの仕事のひとつです。必要となる機械学習のアルゴリズムを選び、用途に合わせてモデルを作成します。アルゴリズムを選定するまでの分析結果の抽出などを担当することもあります。目的に合わせてチームでプロジェクトを進める際は、機械学習エンジニアはプロジェクトマネージャーとしての職務を担う可能性もあるでしょう。

仕事3:運用

バッチ処理やインフラ整備をはじめとした運用を担うこともあります。人工知能の機械学習に利用するモデルやデータはサービスや用途によって異なるため、定期的な運用が必要となるでしょう。クラウドとの連携やデータの蓄積など、開発が終了したあとにもたくさんの仕事が待っています。クライアントのニーズに合わせて運用を行うのも、機械学習エンジニアの仕事です。

機械学習エンジニアが必要とする知識・スキル5つ

機械学習エンジニアには、人工知能の機械学習に関するスキルの他に、コーディングやデータベースに関する知識も求められます。必要となる知識やスキルは業務によって異なりますが、多彩な知識を習得することで幅広い用途に役立てることができるでしょう。

# スキル 具体例 習得難易度 重要度
1 機械学習に関する知識 アルゴリズム・深層学習・強化学習 ★★★★★
2 コーディングスキル Python・TensorFlow・PyTorch・scikit-learn 中〜高 ★★★★★
3 データベースの知識 SQL・NoSQL・データパイプライン構築 ★★★★☆
4 一般システムの開発 Java・REST API・クラウド(AWS/GCP) ★★★☆☆
5 統計・数学の知識 確率分布・線形代数・評価指標(AUC/F1等) ★★★★☆

スキル1:機械学習に関する知識

人工知能の機械学習に関する知識は、機械学習エンジニアの基本です。機械学習や深層学習、アルゴリズムなどの知識を身につけましょう。人工知能は使い方次第でさまざまな用途に利用できます。機械学習の基本的な知識を学んでおけば、幅広いシーンに役立てることができるでしょう。機械学習エンジニアはサービスに合わせて機械学習を使いこなす必要があります。

スキル2:コーディングのスキル

Pythonでのコーディングスキルなどがあれば、業務をよりスムーズに進められます。採用されるライブラリやフレームワークは目的によって異なりますが、機械学習エンジニアがコーディングを理解していれば、他部署とも連携を取りやすくなります。機械学習でよく利用される開発環境やコーディングのスキルを押さえておきましょう。

スキル3:データベースに関する知識

データベースに関する知識も学んでおきましょう。人工知能の学習には主にデータを使用します。データの基本やデータベースに関する知識があれば、モデル設計にも役立ちます。データ操作にはさまざまな種類がありますが、SQLなどはぜひ押さえておきたい知識のひとつです。

スキル4:一般システムの開発に関する知識

Javaをはじめとしたプログラミング言語も、機械学習エンジニアの仕事に役立ちます。一般的なエンジニアから転職する場合は、すでに習得している人も多いかもしれません。機械学習エンジニアは人工知能単体に関する業務だけではなく、人工知能を使ったアプリケーションの開発にも携わる可能性があります。アプリケーション開発で困らないように、一般システムの開発に関する知識やスキルを習得しておくことをおすすめします。

スキル5:統計に関する知識

人工知能の機械学習を担当する上で、統計に関する知識は役立ちます。データに関する評価手法や確率分布など、活用したい知識が揃っています。統計だけではなく、時には数学に関する知識なども必要とされるのが機械学習エンジニアです。

機械学習エンジニアの現状

機械学習はどのような現状に置かれているのでしょうか。機械学習エンジニアの需要が増える詳細や内容をチェックしてみれば、現状が見えてきます。機械学習エンジニアへの需要が増え続ける昨今の情勢がよく判るはずです。

現状:需要が高まっている

当たり前のようにビッグデータが使われている昨今では、人工知能の採用が進められています。巨大化するデータの処理を人工知能に任せれば、業務の進捗がよりスムーズになるでしょう。人工知能の使用には機械学習エンジニアの存在が不可欠です。コンピューターを利用するサービスや企業が増える限り、機械学習エンジニアの需要も高まり続けます。

現状:人材が不足している

一般的なエンジニアに比べて、人工知能について専門的な知識とスキルを持つ機械学習エンジニアは不足傾向にあります。まだ新しい職種としてキャリアパスが確定していないことも、人材不足の利用のひとつです。高い需要と人材不足から将来性を見越して、機械学習エンジニアを目指すのもおすすめです。

機械学習エンジニアに関するよくある質問

Q. 機械学習エンジニアの平均年収はどのくらいですか?

2026年時点の相場では、機械学習エンジニアの平均年収は600〜900万円程度です。一般的なWebエンジニアより100〜200万円高い傾向にあり、大手テック企業や外資系では1,000万円以上のポジションも多くあります。フリーランスとして活動する場合は月額80〜150万円の案件も珍しくなく、AI・機械学習スキルは市場で最も高単価なスキルの一つです。

Q. 未経験から機械学習エンジニアになれますか?

可能ですが、プログラミング未経験の状態からは時間がかかります。まずPython・統計・線形代数の基礎を習得し、その後scikit-learnやTensorFlow・PyTorchを使った機械学習の実装を学ぶのが典型的なルートです。Kaggleなどのコンペに参加してポートフォリオを作り、経験を積むことで転職につなげる人が多くいます。一般的なWebエンジニアを経験してから機械学習分野に転向する人も多いです。

Q. 機械学習エンジニアとデータサイエンティストの違いは何ですか?

機械学習エンジニアは「モデルを実装・デプロイし、実際に動くシステムを作る」エンジニア寄りの職種です。対してデータサイエンティストは「データを分析・解釈し、ビジネスの意思決定を支援する」分析寄りの職種です。ただし企業規模が小さいと両方を兼任することも多く、スキルセットに重なりがあります。機械学習の実装・コーディングを重視するなら機械学習エンジニア、データ分析・統計・ビジネスへの示唆を重視するならデータサイエンティストが向いています。

Q. 機械学習エンジニアにはどのプログラミング言語を学べばよいですか?

まずはPythonを最優先で学びましょう。機械学習・AI分野ではPythonがデファクトスタンダードであり、TensorFlow・PyTorch・scikit-learn・Pandasなどの主要ライブラリがすべてPython製です。次にSQL(データ操作)、必要に応じてJava(大規模システム連携)を学ぶと実務で役立ちます。R言語は統計解析向けで一部の職場では使われますが、Pythonで代替できるため優先度は低めです。

機械学習エンジニアについて理解を深めよう

機械学習エンジニアについてまとめ

機械学習エンジニアになるには、さまざまな知識やスキルが必要です。しかし需要が高まり続ける人工知能に関する職種として、ステップアップを目指せるのが魅力です。知識やスキルを深め、人工知能に関係する新しい分野のエンジニアとして挑戦してみてください。

  • 機械学習エンジニアはAIモデルの設計・学習・運用を担う高需要職種で、AIエンジニアやデータサイエンティストと役割が異なる
  • 主な仕事はサービス開発・モデル作成・運用の3つで、開発から本番稼働まで幅広く関わる
  • 必須スキルはPython・機械学習アルゴリズム・統計知識・SQLで、TensorFlow/PyTorchの実装経験が差をつける
  • 2026年現在も人材不足が深刻で、需要が非常に高く、年収600〜900万円以上が期待できる
  • 未経験からでもKaggle・Udemyでスキルを積みポートフォリオを作ることでキャリアチェンジが可能

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