DeepSeek API:主要AIモデルと同等の性能でコストは10分の1

最終更新日:2026年8月4日(2025年3月公開時点の内容を、モデル名・料金の最新情報に更新しました)

近年、AI技術の進化は目覚ましく、特に大規模言語モデル(LLM)を活用したサービスが広がっています。中国のスタートアップ企業が提供するDeepSeekのAPIは、OpenAIやAnthropic(Claude)の主力モデルと比較して低コストであることから注目を集め続けています。本記事では、DeepSeek APIの特徴や利用方法、料金体系を解説します。AI APIの料金・モデルラインナップは改定が頻繁なため、本記事は目安としてご覧いただき、契約前には必ず各社公式サイトで最新情報をご確認ください。


DeepSeek APIとは?

DeepSeekは、中国のスタートアップ企業が開発した大規模言語モデルで、platform.deepseek.comを通じてAPIが提供されています。このプラットフォームは、OpenAI APIと互換性のある形式でリクエストを送信できるため、既存のOpenAI向けコードを流用しやすいことが特徴です。さらに、DeepSeekは以下のような利点を持っています。

主な特徴

  1. OpenAI APIとの互換性
    DeepSeek APIはOpenAI APIと互換性のある形式のため、既存のコードを大きく変えずに移行しやすいのがメリットです。
  2. コンテキストキャッシュ機能
    同じプロンプトを再送信した際(キャッシュヒット時)の入力コストが大幅に下がる「コンテキストキャッシュ機能」がデフォルトで有効化されています。FAQ生成や同じシステムプロンプトを繰り返し使うチャットボット等で特に効果を発揮します。
  3. 低コストな料金体系
    DeepSeekのAPIは、OpenAIやClaudeと比較して低価格な料金設定です。具体的な金額は本記事後半の比較表を参照してください。
  4. 少額チャージ対応
    少額からチャージして利用を開始できるため、小規模なプロジェクトや個人利用にも適しています。

DeepSeek APIのアクセス方法

DeepSeek APIを利用するためには、以下の手順でアカウントを作成し、APIキーを取得する必要があります。

  1. アカウント作成
    platform.deepseek.comにアクセスし、アカウントを作成します。
  2. APIキーの取得
    アカウント作成後、APIキーを発行します。このキーを使用してAPIにアクセスできます。
  3. 料金のチャージ
    クレジットカード等で料金をチャージし、APIを利用します。少額からチャージ可能で、試しやすいのが魅力です。

提供されているモデル

DeepSeek APIでは、用途に応じて主に以下のモデルが提供されています(モデル名・世代は今後も更新される可能性があります)。

  1. 汎用チャットモデル(Flashタイプ)
    日常的な会話・文章生成・要約など、幅広い用途に対応する軽量・低コストなモデル。
  2. 高性能モデル(Proタイプ)
    複雑な推論・コーディング・専門的なタスクに強い上位モデル。Flashタイプより高コストですが、他社の高性能モデルと比べると依然として低価格です。

※本記事の公開当初(2025年)は「deepseek-chat(V3)」「deepseek-reasoner(R1)」という2モデル構成でしたが、その後モデルの世代交代・名称変更が行われています。API利用時は必ずDeepSeek公式サイトで最新のモデル名を確認してください。


料金比較:DeepSeek vs OpenAI vs Claude

本記事公開時点(2025年3月)の比較

本記事の公開当初に比較していた、DeepSeek R1・OpenAI o1・Claude Sonnet 3.5の料金です(当時の話題を記録として残しています。現在はいずれも新しいモデルに置き換わっています)。

モデル 入力コスト(100万トークンあたり) 出力コスト(100万トークンあたり)
DeepSeek R1 $0.55 $2.19
OpenAI o1 $15.00 $60.00
Claude Sonnet 3.5 $3.00 $15.00

【2026年8月最新】主要モデルの料金比較

2026年8月時点の各社公式料金ページで確認した最新モデルの比較です。比較対象としてGoogle Geminiも加えました。AI API料金は改定が頻繁なため、契約前には必ず各社公式サイトで最新価格をご確認ください。

提供元 モデル 入力コスト(100万トークンあたり) 出力コスト(100万トークンあたり)
DeepSeek V4 Flash(軽量) $0.14(キャッシュヒット時$0.0028) $0.28
V4 Pro(高性能) $0.435(キャッシュヒット時約$0.004) $0.87
OpenAI GPT-5.6 Luna(最軽量) $0.20 $1.20
GPT-5(汎用) $1.25 $10.00
o3(推論特化) $2.00 $8.00
GPT-5.6 Sol(最上位) $5.00 $30.00
Claude Haiku 4.5(軽量) $1.00 $5.00
Sonnet 5(標準) $2.00〜$3.00 $10.00〜$15.00
Opus 5(最上位) $5.00 $25.00
Google Gemini 3.5 Flash-Lite(軽量) $0.30 $2.50
3.1 Pro(高性能・〜20万トークン) $2.00 $12.00

出典:各社公式サイト(DeepSeek・OpenAI・Anthropic・Google)の料金ページで確認(Claude Sonnetは2026年8月31日までのキャンペーン価格。以降は$3.00/$15.00の通常価格)。価格は執筆時点の情報です。

2025年3月→2026年8月の変化で見えてくる傾向:DeepSeekが最安であることは変わりませんが、各社とも「軽量・低価格モデル」を新設したことが最大の変化です。OpenAIのLuna($0.20/$1.20)やGeminiのFlash-Lite($0.30/$2.50)は、当時のDeepSeek R1に迫る価格帯まで下がっています。一方で「最上位モデル」(GPT-5.6 Sol、Claude Opus 5等)は依然として高額で、用途に応じてモデルサイズを使い分けるのが2026年時点でのコスト最適化の基本になっています。

各社の特徴

  • DeepSeek
    比較対象の中で最も安価。コンテキストキャッシュ機能によりさらなるコスト削減が可能。100万トークンの大きなコンテキストウィンドウに対応。
  • OpenAI
    Luna〜Solまで幅広い価格帯のモデルを用意。エコシステム(ChatGPT・各種ツール連携)の広さと実績が強み。汎用モデル(GPT系)と推論特化モデル(o系)を使い分ける設計。
  • Claude
    DeepSeekより高額だが、長文コンテキスト処理や指示追従性、コーディング支援の評価が高い。用途によってOpus・Sonnet・Haikuのモデルサイズを選べる。
  • Google Gemini
    Google検索・Workspaceとの連携が強み。Flash-Liteは低価格帯で、DeepSeekの対抗馬として存在感が増している。

DeepSeekの注目ポイント

  1. コストパフォーマンスの高さ
    DeepSeekは、OpenAIやClaudeと比較して低コストでありながら実用的な性能を提供します。特に、コンテキストキャッシュ機能によりキャッシュヒット時の入力コストが大幅に下がる点が大きな魅力です。
  2. オープンソースモデルの実績
    DeepSeekはこれまでにもR1等のモデルをMITライセンスで公開しており、自由な利用・改変・商用利用が可能な形で提供された実績があります(最新モデルのライセンス形態は都度公式情報を確認してください)。
  3. 中国製ならではの注意点
    DeepSeekは中国企業が開発したモデルであるため、出力内容に中国の規制が反映される場合があります。特に、政治的なトピックやセンシティブな内容については注意が必要です。

よくある質問(FAQ)

Q. DeepSeek APIは日本語での利用にも問題ありませんか?

日本語の入出力自体は可能ですが、学習データの構成上、英語や中国語と比べて表現の自然さや精度にばらつきが出る場合があります。重要な業務用途では、日本語での出力品質を事前に検証することをおすすめします。

Q. OpenAI APIからDeepSeek APIへの移行は簡単ですか?

DeepSeek APIはOpenAI API互換の形式でリクエストを受け付けるため、エンドポイントURLとAPIキーの差し替えだけで動く場合が多く、移行のハードルは比較的低いです。ただし、モデル固有のパラメータや挙動の違いはあるため、移行後の動作確認は必須です。

Q. 社内の機密情報を扱う業務でDeepSeek APIを使っても大丈夫ですか?

海外事業者へAPI経由でデータを送信することになるため、機密情報や個人情報を扱う場合は自社の情報セキュリティポリシー・データ保管地域の要件と照らし合わせて確認が必要です。不明な場合は情報システム部門や専門家に相談のうえ利用を判断してください。


まとめ

この記事のポイント:

  • DeepSeek APIは、OpenAIやClaudeと比べて低コストでAIモデルを利用できるサービス
  • OpenAI API互換の形式で提供されており、既存コードからの移行ハードルが比較的低い
  • コンテキストキャッシュ機能により、同じプロンプトを繰り返す用途ではさらにコストを抑えられる
  • 中国製モデルである点や、機密情報の取り扱いには事前の確認が必要
  • AI API料金・モデルラインナップは変化が速いため、導入前は必ず各社公式サイトで最新情報を確認する

今後のAI業界では、DeepSeekのような「コスパ競争」がさらに進むことが予想されます。低コストで高性能なAIモデルの登場は、AI技術の普及を加速させる重要な要素となるでしょう。自社業務へのAI API活用について相談したい方は、お気軽にアクロビジョンまでご連絡ください。


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