GitとAWS Codecommitについて
最終更新日:2026年8月5日
目次
Gitとは?
| 項目 | AWS | Microsoft Azure | Google Cloud |
|---|---|---|---|
| 世界シェア | 約33%(首位) | 約22% | 約11% |
| 強み | サービス数・実績 | Microsoft製品連携 | データ分析・AI |
| 無料枠 | 12ヶ月+常時無料 | 12ヶ月無料 | 常時無料枠あり |
| 主な資格 | CLF / SAA / SAP | AZ-900 / AZ-104 | ACE / PCA |
【要注意】上記のシェア・料金・資格名は変動する場合があります
クラウド市場シェアや無料枠の内容は時期により変わるため、最新の情報は各社公式サイトでご確認ください。
本記事では「GitやCodeCommitなど、色々話は聞くけどイマイチどういうものかわからない…」という方向けにそれぞれのツールがどういったツールなのかを紹介させていただいた上で、導入した結果生まれるメリットなどについて説明させていただきます。
Gitはシステム開発などのプロジェクトを進めていく上で、チーム内でプログラムに加えた変更を記録・追跡することで変更履歴を管理することが出来る分散型バージョン管理システムのことです。個人による開発の際にも、プログラムのバックアップ等をGitを用いて管理することでクリティカルなミスを防ぐことが出来る、エラーの対処を迅速に行うことが出来る、といったメリットがあります。GitHubはGitの開発者向けのプラットフォームのリポジトリサービスで、オンラインでプログラムのソースコードなどをホスティングすることが出来ます。Gitと共に有名なシステムで、頻繁に使用している方も多いです。
Gitの詳細について
もう少しGitの具体的な部分について話をさせて頂きます。Gitでは「リモート」という共有ファイル置き場を利用してチーム間でプログラムのソースコードといったファイルの共有を行います。Gitのコマンドとしてinitコマンドを実行しGitの初期化を行った上で、addコマンドを用いて共有するファイルの選択を行います。選択を行った後はcommitコマンドを用いて選択したファイルの記録を行います。この際に-mオプションを用いて、どのような変更を加えたのか、いつだれが変更を加えたのか、といった情報をメッセージで残すことが出来ます。ファイルの記録を行った後はpushコマンドを用いてリモートに選択・記録したファイルをアップロードします。Gitのユーザーはpullコマンドを用いてリモートにアップロードされているファイルをダウンロードすることが可能です。その他にもstatusコマンドやdiffコマンド、logコマンドを用いることで自分が変更を加えたファイルの確認や加えた変更点の確認から、Gitに加えられた変更を確認することが出来るため、共同開発を行う際には非常に強いツールとなります。
AWS CodeCommitについて
AWS CodeCommitとはその名の表す通り、Amazon Web Servicesが提供するフルマネージド型のGitのリポジトリサービスです。リポジトリサービスというのは、開発の各工程で作成された成果物を管理することが出来るサービスです。リポジトリ、というのがそもそも各工程で作成された成果物などを一時的に保存・管理しておく場所のことを指します。プログラムのバージョン管理を行う場合は、「そもそもリポジトリをどこに置くのか?」「リポジトリの置き場所は?クラウドを自前で構築するのか?GitHubなどを用いて外部にホスティングする?」「外部にホスティングする場合はその管理はどうするのか?セキュリティや安全性は何をもって担保するのか?」といった諸々の問題点が生じます。AWS CodeCommitはフルマネージド型のリポジトリサービスですので、Amazon Web Servicesがリポジトリの管理を行い、可用性の高いリポジトリを提供してくれます。
【重要】AWS CodeCommitは今も使えるのか?新規受付の経緯と最新状況
AWSは2024年7月、利用状況の傾向や顧客ニーズの見直しを踏まえ、AWS CodeCommitの新規サインアップ受付を停止する方針を発表しました(既存の利用者はそのまま継続利用可能)。この間、新たにAWSアカウントを作成した企業・個人がCodeCommitで新規リポジトリを作成することはできない状態が続いていました。
しかし2025年11月24日、AWSは公式ブログ「AWS CodeCommit returns to General Availability」にて、CodeCommitを完全なGeneral Availability(一般提供)に復帰させ、新規顧客のサインアップを再開したことを正式に発表しました。顧客からの「AWS管理型のコードリポジトリが必要」という強い要望が理由とされており、IAMとの深い統合・VPCエンドポイント対応・CloudTrailログ連携・CodePipeline/CodeBuildとのシームレスな連携が評価されていると説明されています。同発表ではGit LFS対応(2026年第1四半期予定)やリージョン拡張(eu-south-2、ca-west-1、2026年第3四半期予定)も案内されています。
つまり2026年8月現在、AWS CodeCommitは新規プロジェクトでも問題なく利用開始できます。ただし、AWS自身も同発表の中で「GitHub・GitLab・Bitbucketなど他のプラットフォームを既に使っている場合は、そのまま使い続けて問題ない(それらも優れたプラットフォームである)」と案内しており、必ずしもCodeCommitへの一本化を推奨しているわけではありません。プロジェクトの要件(他のAWSサービスとの連携を重視するか、チームの慣れているツールを優先するか等)に応じて選定することが引き続き推奨されます。
AWS CodeCommitを用いてGitリポジトリを利用する際の注意点
ここからは具体的なAWS CodeCommitの使い方になります。AWS CodeCommitを用いてGitリポジトリを利用することが可能です。まず初めに、AWS CodeCommitを利用するためにはAWS IAM( Identity and Access Management )の利用が不可欠です。Gitリポジトリのアクセス管理もIAMを用いて行われるためIAMユーザーの作成が必要になります。AWS CodeCommitからGitへ接続する接続方法にはSSHとHTTPSの2つの方法があります。SSHかHTTPSかの違いは通信速度、セキュリティの強度などをプロジェクトに合わせて比較し、どちらの通信方法にするかを決めます。その後、公開鍵やアクセスキー/シークレットキーなどの設定を行い実際に接続を行います。
ここまでの説明をお読みいただくとAWS CodeCommitは利点が多く、欠点など無いようにも思えますが、アクセスを制限する都合上GitHubで見られるようなソーシャルコーディング(不特定多数の開発者とのオープンな協業)には向かないといった欠点や、GitHubからの移行を行うとGitHub専門のツールなどが使えなくなる可能性がある、といった欠点があります。今なお機能追加は続いているためここに挙げた欠点は改善される可能性が大いにありますが、既に使用しているバージョン管理システムが存在する場合は問題なく移行が行えるかどうかを十分に検討して移行を行う必要があります。しかし、他のAmazon Web Servicesのサービスを利用している場合、AWS CodeCommitを利用すれば他のサービスと非常に連携が良く効果的であるため、導入を検討する価値が十分あります。
よくある質問(FAQ)
Q. AWS CodeCommitはまだ使えますか?新規プロジェクトで使い始めても大丈夫ですか?
はい、使えます。2024年7月から2025年11月24日までの間は新規サインアップが停止されていましたが、AWSが2025年11月24日に「Full General Availability」への復帰を正式発表し、新規顧客のサインアップも再開されました。2026年8月時点で新規プロジェクトでも問題なく利用開始できます。ただし機能追加や料金体系は変わることがあるため、導入直前には必ずAWS公式サイトの最新情報も確認してください。
Q. GitとGitHub、AWS CodeCommitはどう違うのですか?
Gitはバージョン管理の仕組み(ソフトウェア)そのものを指し、GitHubやAWS CodeCommitはそのGitを使ったリポジトリをホスティングしてくれるクラウドサービスです。GitHubは開発者コミュニティとの連携・ソーシャルコーディングに強みがあり、AWS CodeCommitはIAMやCodePipeline・CodeBuildなど他のAWSサービスとの連携に強みがあります。
Q. AWS CodeCommitとGitHub・GitLabはどちらを選ぶべきですか?
既にAWS上で他のサービス(CodePipeline、CodeBuild、Lambdaなど)を使ってCI/CDを構築している場合や、IAMでアクセス権限を一元管理したい場合はAWS CodeCommitとの親和性が高くなります。一方で、オープンソースでの公開・外部の開発者とのコラボレーション・豊富なエコシステム(Actions等)を重視する場合はGitHubなどの方が適していることが多いです。どちらも優れたプラットフォームであるため、チームの既存の運用や連携したいサービスに応じて選定するのがおすすめです。
Q. AWS CodeCommitの接続方法(SSH・HTTPS)はどちらを選べばいいですか?
どちらもIAMユーザーの認証情報をもとに接続しますが、HTTPS接続はGit認証情報(ユーザー名・パスワード)で簡単に設定でき、IDEとの互換性も高いため初めての方にはHTTPSがおすすめです。SSH接続は公開鍵・秘密鍵ペアの管理が必要になりますが、CI/CD環境など自動化されたパイプラインに組み込みやすいという特徴があります。
Q. 既存のGitHubリポジトリからAWS CodeCommitへ移行できますか?
はい、Gitの標準的な仕組みを使って移行が可能です。ただし、GitHub Actions・Pull Requestのレビュー機能・Issue管理など、GitHub固有の機能やツールはそのまま移行できないため、移行前にチームが依存している機能を洗い出し、移行後の運用に支障がないか十分に検討することが重要です。
まとめ:GitとAWS CodeCommit
この記事のポイント:
- Gitはチーム開発における変更履歴を管理する分散型バージョン管理システム
- AWS CodeCommitはAmazon Web Servicesが提供するフルマネージド型のGitリポジトリサービス
- AWS CodeCommitは2024年7月〜2025年11月24日まで新規サインアップを停止していたが、2025年11月24日にFull General Availabilityへ復帰し、2026年8月現在は新規プロジェクトでも利用可能
- 他のAWSサービス(IAM・CodePipeline・CodeBuildなど)との連携を重視するならAWS CodeCommit、オープンなコラボレーションやエコシステムを重視するならGitHub・GitLab・Bitbucketなどが選択肢になる
- 接続方法にはSSHとHTTPSがあり、プロジェクトの要件に応じて選択する
バージョン管理システムは共同開発を行う上で非常に重要なシステムとなります。お使いになる環境に最も適したシステムを選択し、業務を効率化していきましょう!
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