AWSで無料のデータベースを構築

最終更新日: 2026年8月7日

AWSで無料のデータベースを構築

AWSには無料利用枠(Free Tier)が用意されており、アカウント作成後12か月間または無期限で各種データベースサービスを無償で試せます。本記事では利用できる無料DBサービスの範囲と、MySQLを実際に起動して接続する手順を解説します。

無料で使えるDBサービス一覧

以下の情報は執筆時点のものです。無料枠の内容は変更されることがありますので、最新情報はAWS公式の無料利用枠ページをご確認ください。

Amazon RDS

MySQL・PostgreSQL・MariaDB・Oracle BYOL・SQL Server向けのマネージド型リレーショナルDBサービス。12か月間の無料枠では以下が含まれます。

  • 750時間/月の db.t3.micro インスタンス使用量(対象DBエンジン使用時)
  • 20GBの汎用SSD(gp2)データベースストレージ
  • 20GBの自動バックアップストレージ
注意:旧世代の db.t2.micro は無料利用枠の対象から除外されています。現在は db.t3.micro を選択してください。

Amazon DynamoDB

規模にかかわらずハイパフォーマンスを発揮するサーバーレス型NoSQLデータベース。無期限の無料枠が提供されます。

  • 25GBのストレージ
  • 25ユニットの書き込みキャパシティ(WCU)
  • 25ユニットの読み取りキャパシティ(RCU)
  • 毎月最大2億件のリクエスト処理が可能な容量

Amazon Redshift

高速・低コストのクラウドデータウェアハウスサービス。無料利用枠の内容は変更されることがありますので、公式サイトでご確認ください。

AWS Database Migration Service (AWS DMS)

最小限のダウンタイムでデータベースを異種間・同種間で移行できるサービス。12か月間の無料枠には以下が含まれます。

  • 750時間のAWS DMS使用量(dms.t2.micro / dms.t3.micro インスタンス)
  • 50GBの汎用SSDストレージ

Amazon ElastiCache

RedisまたはMemcachedをベースにしたマネージド型インメモリキャッシュサービス。12か月間の無料枠には以下が含まれます。

  • 750時間の cache.t2.micro / cache.t3.micro ノード使用量

各サービス比較

サービス 種別 無料枠期間 主な用途
Amazon RDS リレーショナルDB 12か月 Webアプリ・業務システム
Amazon DynamoDB NoSQL 無期限 モバイル・IoT・ゲーム
Amazon Redshift データウェアハウス 公式サイト参照 BI・データ分析
AWS DMS DB移行 12か月 オンプレ→クラウド移行
Amazon ElastiCache インメモリDB 12か月 キャッシュ・セッション管理

MySQLデータベースを作成して接続する

MySQLデータベースをRDSで作成する

AWSマネジメントコンソールにログインし、RDSの「データベースの作成」から以下の設定で進めます。

  1. 右上のリージョンセレクタで対象リージョン(例:アジアパシフィック(東京))を選択
  2. 「データベースの作成」をクリック
  3. エンジンに「MySQL」を選択
  4. 「テンプレート」で「無料利用枠」を選択(インスタンスクラスが db.t3.micro に固定されます)
  5. DBインスタンス識別子・マスターユーザー名・パスワードを設定
  6. 「データベースの作成」をクリックして作成完了

インスタンスのステータスが「利用可能」になったら接続の準備完了です。

SQLクライアントをダウンロードして接続する

GUIで接続したい場合は MySQL Workbench が代表的なクライアントです。

  1. MySQL公式サイトから MySQL Workbench をダウンロード・インストール
  2. アプリを起動し、メニューバーから「Database」→「Connect to Database」(Ctrl+U)を選択
  3. 以下を入力してOKをクリック:
    • Hostname:RDSコンソールの「エンドポイント」をコピーして貼り付け
    • Port:3306(デフォルト)
    • Username:作成時に設定したマスターユーザー名
    • Password:「Store in Vault / Keychain」からパスワードを保存
  4. 接続が成功するとスキーマ一覧が表示され、テーブル作成やクエリ実行が可能になります

よくある質問

Q. AWSの無料利用枠は本当に無料ですか?
A. アカウント作成後12か月間(またはDynamoDBは無期限)は無料枠の範囲内で利用できます。ただし無料枠を超えた分には課金が発生します。意図しない課金を防ぐため、AWS Budgetsでアラートを設定することを強く推奨します。
Q. Amazon RDSのどのエンジンを選べばよいですか?
A. 用途によって異なりますが、汎用的なWebアプリには MySQLPostgreSQL が一般的です。既存システムの移行やコスト優先であればMariaDBも選択肢に入ります。
Q. db.t2.microと db.t3.microの違いは何ですか?
A. db.t3.microはdb.t2.microの後継世代インスタンスで、同じ無料利用枠で提供されながらCPUバースト性能が向上しています。現在の無料枠はdb.t3.microが対象のため、db.t2.microは選択しないでください
Q. RDSへの外部接続でエラーになります。どうすればよいですか?
A. 最も多い原因はセキュリティグループの設定です。RDSに紐付いたセキュリティグループでインバウンドルールにポート3306(MySQL)の許可が設定されているか確認してください。「パブリックアクセス可能」の設定もあわせて確認が必要です。

まとめ

  • AWSの無料利用枠を使えば、RDS・DynamoDB・ElastiCacheなど主要なDBサービスを無料で試せる
  • RDSの無料枠インスタンスは db.t3.micro(db.t2.microは非対象)
  • DynamoDBは12か月の制限なく無期限で無料枠が継続する唯一のDBサービス
  • MySQL Workbenchを使えばGUIからRDSに簡単に接続・操作できる
  • 意図しない課金防止のためAWS Budgetsのアラート設定を忘れずに

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