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AWSとは

Amazon Web Serviceの略称をAWSといいます。Amazonが提供しているサービスのことで、クラウドコンピューティングサービスです。調査会社ガードナーの統計によると全世界で利用されているクラウドのインフラ基盤のうち、なんと50%近くのシェアを誇っています。もともとはAmazon自身のインフラを支える目的で作られましたが、2006年3月より汎用のサービスとしてリリースされました。これまでのオンプレミスはインフラ基盤を構築する際には必要なリソースの見積、発注を行い、設置、テストと様々な作業があり一般的に一か月程の時間を要する必要がありました。オンプレミスとは自社運用とも言い、自社設備内でサーバーやソフトウェアなどの情報システムを保有し、運用することを指します。しかしそれをクラウドにするとログインから始まり、数クリックの作業を要して数分で構築することができます。さらに改良や増築を行うことも容易にできるのでコストの最適化はもちろん、業務効率アップが見込まれます。

主なサービス

AWSには170を超えるさまざまなサービスがあり、それらを組み合わせることでインフラ基盤を構築します。サービスが豊富であれば、AWSのみで構築することが可能となるため利用者はより統一した環境下で、国や地域に関わらず利用可能になります。これらのサービスを全て覚えるのは難しいため、基本となるサービスについて理解し、必要に応じて他のサービスを理解していくのが良いでしょう。

■リージョン、AZについて

主要サービスのごく一部をお伝えする前に、前提としてリージョンやAZについての用語を説明していきます。まずリージョンですが、大まかにいうと地域を意味します。AWSは世界中に物理サーバ、データセンター群を持っており、その地域ひとつひとつをリージョンと呼びます。日本なら東京、大阪にあり、場所は明確化されておりません。それぞれのリージョンは完全に分離されており、ひとつのリージョンで障害が発生しても他リージョンに影響しません。 続いてAZですが、こちらはアベイラビリティゾーンの略称です。リージョンを更に細かく区分したデータセンター群です。ひとつのリージョンは1つor2つ以上からなる複数のAZで構成されており、AZで障害が発生しても他のAZに影響しません。それにより複数のリージョン、AZを跨いだ構築をすることによって高い障害耐性が実現することができます。

■VPC(Virtual Private Cloud)

さて次にVPCについて説明していきます。 バーチャルと名の通り、仮想ネットワークのことです。プライベートIPアドレスの範囲から切り出して仮想ネットワークを作成します。その中にパブリック・プライベートのサブネットを配置できます。インターネットに繋がる・繋がらない区分けのようなものが配置できるので、堅牢なセキュリティを可能とします。VPC内にEC2やEBSを構築していくのがよくあるユーズケースと呼ばれるものです。

■EC2(Elastic Compute Cloud)

広く利用されているのが、サーバーの代わりとなるEC2です。いわゆる仮想サーバーのことです。 WindowsやLinuxといったOSやコア数などを選べたり、サーバーにアクセスするときのポート設定をしたりと構築時に幅広いカスタマイズが可能です。インスタンスという用語もEC2を指していることが多いです。

■S3(Simple Storage Service)

こちらはストレージサービスです。 S3にデータを保存しておけば、理論上99.999999999%データが消失することはないといわれており、イレブンナインの耐久性ともいいます。こちらも幅広いカスタムが可能です。

■RDS(Relational Database Service)

こちらはデータベースです。通常はサーバーを準備した後にデータベースのライセンスをインストールしたり…などと手順が多いですが、RDSであればサーバーの準備不要で構築すればすぐにデータベースが利用できます。

■ELB(Elastic Load Balancing)

負荷分散と呼ばれる、ロードバランサーです。トラフィックを複数のインスタンスに分散することができます。他のサービスと連携したり、負荷の増減に応じて自動でスケーリングが可能なので標準的に利用されています。スケーリングとは増減や拡大縮小のことをいい、オンプレミスの環境ではスケーリングをしようと思うと費用と時間を費やしてしまいます。

AWSの資格

さて、ここまでサービスについて長々と説明しましたが、知識、技術面のスキル保有の指標となるのは資格です。AWSにも資格はもちろんあり、AWS認定といいます。Amazonが提供するクラウドサービスの専門知識、スキルレベルの評価を行う認定試験となっております。

■クラウドプラクティショナー資格(初級)

主に6か月程度のAWS使用経験がある方向けとなっていますが、全体的な理解を効果的に説明できる、というスキルを証明する資格です。

■アソシエイト資格(中級)

3つの分野があり、それぞれの分野で1年程度の実務経験がある人向けです。

■ソリューションアーキテクト

安全で強固なアプリケーションを構築及びデプロイするための知識を保有していることを証明する資格です。

■デベロッパー

主要サービスや使用方法などのベストプラクティスやクラウドベースのアプリケーション開発におけるデプロイやデバックについて理解していることを証明する資格です。

■SysOpsアドミニストレーター

ビジネスで必要な安定性やスケーラビリティをAWS上で実現するためのスキル、システム構築とサービスデプロイメントの自動化などを行うためのスキルを証明する資格です。

■プロフェッショナル資格(上級)

こちらは2つあり、それそれの分野で2年以上の実務経験がある方向けです。

■ソリューションアーキテクト

プラットフォームでの分散アプリケーション、システム設計における高度な技術的スキルと専門知識を保有していることを証明する資格です。

■DevOpsエンジニア

上記スキルのプロビジョニング、運用、管理に関する技術知識を証明するための資格です。

■専門

こちらは専門知識資格となっており、それぞれセキュリティ、ビックデータ、高度なネットワーキング、機械学習、Alexaスキルビルダーの5つがあります。 それぞれの専門的な知識を保有していることを証明する資格となっています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。実際に触って挙動を確認したり、インフラを構築することが一番の学習となります。AWSには最初の12か月は無料期間になっており、初めてAWSを触る方でも学習しやすいサービスとなっています。もちろん無料のサービスは限られているので注意が必要です。言語を学習されている方もインフラ環境の構築とは切っても切り離せない関係なのでこれを機会に学習してみてはいかがでしょうか。この記事が皆様のAWSを触るきっかけとなれれば幸いです。




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(2020年05月17日)