Amazon Correttoとは?脆弱性やサポート期間、商用利用について

最終更新日:2026年8月5日

Oracleが提供するOpenJDKのバージョン8は2019年1月にサポートを終了しました。それに代わる無償の長期サポートJDKとしてAmazonが提供する「Amazon Corretto」が広く利用されています。Amazon CorrettoはOracleのOpenJDKと互換性があるのでしょうか。この記事ではAmazon Correttoの概要から最新のサポート期間、商用利用の可否までお伝えしていきます。

Amazon Correttoとは?

Amazon CorrettoとはAmazonが提供するOpen Java Development Kit(OpenJDK)のディストリビューションです。本番環境に対応したマルチプラットフォームで長期サポート(LTS)を提供しており、Amazon Linux 2だけでなく、Windows、macOS、Dockerにも対応しています。またOpenJDKであるため無料で利用でき、機能の追加時に有料になったり、利用に制限があったりすることもありません。

現在提供されているのは、長期サポート(LTS)版のAmazon Corretto 8・11・17・21・25と、半年ごとの短期リリース版です。Amazon CorrettoはJava SEと互換性があると認定されているため、OracleのOpenJDKバージョン8がサポート終了となった今、移行先として検討する価値が高い選択肢の一つです。

Amazon Correttoの脆弱性対応

OracleのJDK 8はすでにサポートが終了し、9・10も同様にサポート終了済みです。バージョン11以降のOracle JDKを商用利用する場合は有償のOracleサブスクリプションが必要になるため、無償のまま脆弱性対応を続けたい現場にとってAmazon Correttoは有力な選択肢となります。

Amazon Correttoは、問題点の修正やセキュリティ向上のために四半期ごとに無償のアップデートを提供しています。パッチにはパフォーマンス強化、ガベージコレクションのスケジューリング改善、メモリー不足の防止、監視機能・レポート機能・スレッド管理機能の改善なども含まれます。

Amazon CorrettoはAmazon社内でも数千の本番環境サービスですでに使用されており、実運用での知見が反映されているため、セキュリティ品質・安定性は高いといえます。ただし、脆弱性対応の恩恵を受けるには四半期アップデートを定期的に適用し、サポート期限内のバージョンを使い続けることが前提になる点には注意してください。

サポート期間

Amazon Correttoは長期サポート(LTS)に対応していますが、バージョンごとにサポート終了(EOL)時期が異なります。AWS公式情報(2026年8月時点)でのサポート終了予定は以下の通りです。

バージョン 種別 サポート終了予定
Amazon Corretto 8 LTS 2030年12月
Amazon Corretto 11 LTS 2032年1月
Amazon Corretto 17 LTS 2029年10月
Amazon Corretto 21 LTS 2030年10月
Amazon Corretto 25 LTS 2032年10月

※AWS公式FAQ(aws.amazon.com/corretto/faqs/)に基づく。今後のアナウンスで延長される可能性があります。

Corretto 8・11は当初想定されていたEOL時期(それぞれ2026年4月・2027年9月)から大幅に延長されており、現在も長期にわたり無償サポートを受けられます。なお、Corretto 8に含まれるJavaFXについては2026年3月31日でサポートが終了しているため、JavaFXを利用している場合は別途対応が必要な点に注意してください。

バージョンの選び方

これから導入する場合、どのバージョンを選ぶべきか迷うケースが多いため、用途別の目安を紹介します。

状況 おすすめバージョン
既存のJava 8資産をそのまま延命したい Corretto 8
安定運用中の既存システムを大きく変えたくない Corretto 11
これから新規に開発を始める(バランス重視) Corretto 17
新しい言語機能・パフォーマンス改善を積極活用したい Corretto 21 / Corretto 25

※短期リリース版(非LTS)はサポート期間が短いため、本番環境ではLTS版の利用を推奨します。

商用利用について

現在Javaを導入している企業の多くはJava 8を利用しており、OracleのOpenJDKを利用している企業も少なくありません。OracleJDKのJava 8は無償サポートが終了しており、Java 11以降を商用利用する場合はOracleのサブスクリプション契約が必要になるため、有償化に踏み切るか、無償で提供されている別のOpenJDKディストリビューションを利用するかを検討することになります。

これまでOracleJDKのJava 8を利用していた場合、Java SEと互換性があると認められているAmazon Correttoは現実的な移行先の一つです。またAmazon Corretto以外にも、無償で商用利用が可能なOpenJDKディストリビューションが存在します。

商用利用可能なAmazon Corretto以外のOpenJDK

Amazon CorrettoはAWSを利用しているならまず検討すべき選択肢ですが、AWSを利用していない場合は他のディストリビューションも候補になります。

  • Eclipse Temurin(旧称:AdoptOpenJDK。2021年にEclipse Foundation傘下のEclipse Adoptiumプロジェクトへ移管され、名称もTemurinに変更されました)
  • Azul Zulu

すでにRed Hat Enterprise Linuxを使用している、または使用を検討している場合は以下も選択肢になります。

  • Red Hat build of OpenJDK

すでにAWSのサービスを利用しているのであればAmazon Correttoの導入を、それ以外であれば現在利用しているプラットフォームやサポート体制に応じて、どのディストリビューションを導入するかを検討・判断するのがおすすめです。

よくある質問(FAQ)

Q. Amazon Correttoは無料で使えますか?

はい、Amazon CorrettoはOpenJDKのディストリビューションであり無料で利用できます。商用利用も可能で、機能追加によって有償化されることもありません。

Q. どのバージョンを選べばよいですか?

新規に開発を始めるのであれば、現行の主要LTSであるCorretto 17、もしくは最新機能を積極活用したい場合はCorretto 21やCorretto 25が候補になります。既存システムをそのまま延命したい場合はCorretto 8・11を検討してください。詳細は本記事の「バージョンの選び方」をご覧ください。

Q. サポート期間が終了したらどうなりますか?

サポート終了後は新規のセキュリティパッチが提供されなくなるため、脆弱性対応の観点から後継のLTSバージョンへの移行が推奨されます。移行時期を逃さないよう、利用中のバージョンのEOL予定日を定期的に確認しておくと安心です。

Q. OracleのOpenJDKとの違いは何ですか?

いずれもOpenJDKをベースにしていますが、Oracle JDKはバージョン11以降の商用利用に有償のサブスクリプション契約が必要です。一方Amazon Correttoは商用利用を含めて無償で、AWS環境との親和性やAmazonの本番運用実績に裏付けられた安定性が特徴です。

まとめ

この記事のポイント:

  • Amazon CorrettoはAmazonが提供する無償・商用利用可能なOpenJDKディストリビューションで、Java SE互換性の認定を受けている
  • 現在はCorretto 8・11・17・21・25の5つのLTSバージョンが提供されている
  • サポート終了時期はバージョンごとに異なり、Corretto 8は2030年12月・Corretto 11は2032年1月・Corretto 17は2029年10月・Corretto 21は2030年10月・Corretto 25は2032年10月まで(いずれもAWS公式FAQに基づく2026年8月時点の情報)
  • 四半期ごとの無償アップデートでセキュリティ・パフォーマンスの改善が提供される
  • AdoptOpenJDKは2021年にEclipse Temurinへ名称変更されており、他の無償ディストリビューションを検討する際は最新の名称に注意する

Amazon Correttoはバージョンによってサポート期間が大きく異なるため、導入・移行の際には必ず最新のEOL情報を確認しておくことが重要です。利便性を考慮すると、AWSを利用しているならAmazon Corretto、Red Hat Enterprise Linuxを利用しているならRed Hat build of OpenJDKなど、現在の利用状況に応じて検討されると良いでしょう。この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。最後までご覧いただきありがとうございました。

▼ アクロビジョンについて

👔

一緒に働きましょう

一人ひとりのキャリアに向き合い、
活躍できる現場をご紹介します。

採用サイトを見る →
💻

システム開発のご依頼・ご相談

コンサルティングから運用保守まで、
ワンストップで対応します。

まずはお気軽にご相談ください →