Amazon RDSとは?Slaveとは?

最終更新日:2026年8月7日

はじめに

項目 AWS Microsoft Azure Google Cloud
世界シェア 約33%(首位) 約22% 約11%
強み サービス数・実績 Microsoft製品連携 データ分析・AI
無料枠 12ヶ月+常時無料 12ヶ月無料 常時無料枠あり
主な資格 CLF / SAA / SAP AZ-900 / AZ-104 ACE / PCA

データベースを安全に稼働させることができるデータベースサービスがAmazon RDSです。ここではRDSの簡単な概要と機能、よく耳にする「Slave(スレーブ)」とはなんなのかということを解説していきます。

要注意:AWSは公式ドキュメントにおいて「マスター/スレーブ」という表現を「プライマリ(Writer)/スタンバイ(Reader)」という表現に改めています。本記事では旧来から広く使われてきた「マスター」「Slave(スレーブ)」という表現をそのまま使用していますが、現在AWS公式サイトや最新のドキュメントを参照する際は「プライマリ」「スタンバイ」という表現で記載されている点にご注意ください。

この記事でわかること


RDSとは?

Amazon RDSの正式名称はAmazon Relational Database Serviceです。RDSを使用するとクラウド上のリレーショナルデータベースのセットアップ、オペレーション、スケールが簡単になります。データベースは企業にとって大切な基盤になりますので、それが壊れてしまうと会社のシステム全体が止まってしまいます。万一のために、データベースが止まらないように設計・運用をする必要があります。


Slave(スレーブ)とは?

Slave(現在のAWS公式表現ではスタンバイ)は、マスター(プライマリ)のバックアップのようなものです。そして、ただのバックアップではなくマスターへの変更を即座に反映することができるバックアップなのです。さらに、災害などでマスターが属しているデータセンターに異常が発生し、マスターの機能が停止してしまった場合にもこのSlaveは働いてくれます。なぜなら、Slaveが代わりにマスターへ昇格することでデータベースを安全に稼働させ続けることができるからです。(これをフェイルオーバーと呼びます。)


フェイルオーバーとは

Slaveの説明の中ででてきたフェイルオーバーですが、マスターに異常が発生した際にSlaveが代わりにマスターへ昇格することでデータベースを安全に稼働させ続ける機能のことです。マスターへの昇格は通常60~120秒で完了します。また必ずDNSの書き換えが発生します。接続先のIPアドレスをキャッシュし続けると、アプリケーション側でフェイルオーバー先のDBインスタンスへ接続できないという問題が発生しますので注意してください。フェイルオーバーが自動的に行われるには条件があります。

  1. マスターのAZ機能停止
  2. マスターのエラー
  3. DBインスタンスのサーバータイプ変更
  4. ソフトウェアのパッチ適用中

MultiAZ構成(マルチアベイラビリティゾーン構造)

RDSが強靭な高可用性や耐障害性を実現するための構造をMultiAZ構造(マルチアベイラビリティゾーン構造)といいます。マスター(プライマリ)とSlave(セカンダリ)の構成で、2つのデータセンター(Availability Zone)に渡って構築してくれます。ボタンひとつで実現できる仕組みになっていますので簡単にできます。マスターへの変更が自動的にSlaveに反映されるレプリケーションの仕組みです。


RDSのレプリケーションの違い

RDSには4つのレプリケーションがあります。同期レプリケーション、非同期レプリケーション、物理レプリケーション、論理レプリケーションです。そもそもRDSのレプリケーションとはマスターインスタンスとSlaveが自動的に用意され、そこにデータを複製することで可用性を高めてくれます。細かな設定をせずともレプリケーションが使えるのはRDSのメリットの一つです。

同期レプリケーション

データベースの障害時の影響を最小化するためのものが同期レプリケーションです。マスターへの変更後にSlaveを変更し、確定してから応答します。マスターとSlave間の通信だけ遅くなってしまいますが、RDSはデータセンター間を高速な回線で繋ぐことができます。

非同期レプリケーション

Slaveへの書き込みを待たずに応答します。

物理レプリケーション

DBエンジンがMySQL、MariaDB、PostgreSQL、Oracleのときに選べるのが物理レプリケーションです。Slaveのデータをマスターに合わせて最新の状態に維持します。トランザクションが完了する前のマスターへのページ書き込みが起こったタイミングでSlaveにも並行で書き込みを行いますので高速です。

論理レプリケーション

DBエンジンがSQL Serverの場合は論理レプリケーションです。マスターに対するSQL文などのトランザクションレベルの操作をSlaveにも行います。


RDSの料金

料金体系はAWS公式サイトに分かりやすく書いてありますのでそちらを参考に計算をすることができます。基本的にRDSにかかる費用はインスタンスタイプ、ストレージ容量、データ転送量の3つになります。この3つが分かっていればおおよその費用は算出することができます。ちなみにちょっとお試しで使ってみたいなという人向けにRDSの無料枠というものも使えますので気になる方はそちらから試してみてはいかがでしょうか。

この記事のポイント

  • AWSは近年、「マスター/スレーブ」という表現を「プライマリ/スタンバイ」に変更している。本記事では旧来の表現を使用しているが、最新情報を確認する際は用語の違いに注意する
  • MultiAZ構成では、マスター(プライマリ)とスタンバイ(旧称:Slave)が2つのAZにまたがって配置され、障害時は自動でフェイルオーバーする
  • RDSのレプリケーション方式には同期・非同期・物理・論理の4種類があり、DBエンジンによって選択できる方式が異なる

よくある質問

Q. フェイルオーバーが発生するとデータは失われますか?
A. MultiAZ構成では同期レプリケーションによりスタンバイ(Slave)に変更が反映されているため、基本的にデータ損失なくフェイルオーバーできます。ただし、アプリケーション側で接続先IPアドレスをキャッシュしていると、フェイルオーバー後に接続エラーが発生することがあるため注意が必要です。
Q. MultiAZ構成とリードレプリカは同じものですか?
A. 別の機能です。MultiAZ構成は高可用性(障害時のフェイルオーバー)を目的とした冗長構成で、通常はスタンバイ側に直接クエリを発行しません。一方リードレプリカは読み取り負荷分散を目的として、読み取り専用のクエリをレプリカ側に振り分けるための機能です。
Q. どのレプリケーション方式を選べばよいですか?
A. 使用するDBエンジンによって選択できる方式が決まります(MySQL/MariaDB/PostgreSQL/Oracleは物理レプリケーション、SQL Serverは論理レプリケーション等)。多くの場合、RDSが自動的に適切な方式を採用するため、利用者が意識して選ぶ場面は限定的です。

さいごに

Amazon RDSの概要、機能、Slaveについて、簡単なレプリケーションの違いについてを解説させていただきました。イメージは掴めましたでしょうか。費用はどうしてもかかってしまいますので、よく考えて取り入れることが重要です。

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