Amazon Translateってどんな特徴があるの?
最終更新日:2026年8月10日
この記事でわかること
はじめに
| 項目 | AWS | Microsoft Azure | Google Cloud |
|---|---|---|---|
| 世界シェア | 約33%(首位) | 約22% | 約11% |
| 強み | サービス数・実績 | Microsoft製品連携 | データ分析・AI |
| 無料枠 | 12ヶ月+常時無料 | 12ヶ月無料 | 常時無料枠あり |
| 主な資格 | CLF / SAA / SAP | AZ-900 / AZ-104 | ACE / PCA |
皆さん、英語は得意ですか?私は少し苦手です。ちょっとした英文でも自分が頭の中に思い浮かべている和訳が正しいか不安になり、つい翻訳サイトを使ってしまいます。しかし、英文を翻訳した翻訳サイトの日本語文がちょっと不自然ということも多く、翻訳された文章を「多分こういうことが書いてあるんだろう」と自分なりに脳内変換した経験がある方も多いですよね。そんな状態でビジネスメールを海外の方とやりとりするのは不安ですよね。正確に翻訳して欲しいけど……という方のために、今回はAWSが提供する「Amazon Translate」について解説します。
そもそもAWSとは
Amazon Translateの解説の前に、AWS(Amazon Web Services)について大まかに説明します。AWSはAmazonが提供しているクラウドコンピューティングサービスの総称です。もともとAmazonが自社用に構築したシステムを公開したもので、サーバーやストレージ、データベースをはじめとして、200以上のサービスを提供しています。各種調査でクラウドコンピューティングサービスの市場シェア世界トップクラスとされており、Amazonが利用しているサーバーを使っているという安心感もあり、個人だけでなく世界中の名だたる大企業もAWSを導入しています。
Amazon Translateとは
Amazon TranslateはAWSのサービスとして2017年11月に限定公開され、2018年4月に一般公開されました。サポートされている言語間で翻訳するためのニューラル機械翻訳(Machine Translation=MT)サービスのことです。英語や中国語といった多数の話者がいる言語はもちろん、現在は75の言語間で翻訳をサポートしてくれます。各国特有のブランド名やキャラクター名、芸能人の名前といった固有名詞も翻訳可能です。
次はAmazon Translateの特徴を見ていきましょう。
【要注意】対応言語数を更新しました
記事公開当初は「54の言語間」と紹介していましたが、その後も対応言語は拡充が続いており、2026年8月時点では75の言語間の翻訳に対応しています。対応言語の最新一覧はAWS公式ドキュメントでご確認ください。
Amazon Translateの特徴は?
Amazon Translateの特徴をいくつか挙げてみます。
■Google翻訳との差別化
Google翻訳は基本的に無料で使うことができますが、Google翻訳そのものはAPI(Application Programming Interface)として提供されておらず、APIとして利用したい場合はCloud Translationを使うことになります。Amazon Translateは最初からAPIとして提供されている上に対応している言語が多いことが特徴で、Google翻訳で対応できない多くの言語に対応することが可能です。また、不自然な文章・文脈にならないようカスタム機能もあるため幅広く使用することができます。
■ニューラル機械翻訳を採用したシステム
Amazon Translateはニューラル機械翻訳(ディープラーニングを適用した翻訳システム)を採用しています。従来の統計ベースやルールベースの翻訳アルゴリズムよりも、ディープラーニングで文章全体を理解していくので、正確かつ自然な翻訳ができます。また、ディープラーニングのおかげでユーザーがAmazon Translateを使えば使うほど、システムが言葉や文章のニュアンスを学習して使いやすくなっていきます。
■言語特定機能
言語の特定機能を使うと、言語コード(文章に使われている言語を指定したコード)がない場合でも文章を入力するだけで自動的に言語を特定してくれます。こういうちょっとした手間が省けるのも嬉しいですよね。
■カスタム用語機能
カスタム用語機能を利用することで、翻訳時に特定のジャンルや業界で使われている用語や名称を自由に設定できます。この機能を使うと、Amazon Translateの通常の翻訳とは無関係に、毎回設定した用語や名称がそのまま翻訳後の文章に適用されます。なお、設定した用語や名称は作成時に暗号化され、作成したユーザーのみアクセス可能となります。
※注意事項
・カスタム用語はブランド名、製品名などの固有名詞をリストに限定して使用する必要があります。
・カスタム用語は大文字、小文字が区別されるため、登録する場合はそれぞれ登録が必要です。
・登録した用語に複数の訳語を設定してはいけません。
・一部の言語では文法上の理由により、登録した用語の形が翻訳後に変化する場合があります。
■リアルタイム翻訳
文章を入力すると同時に指定した言語に翻訳してくれます。この機能のAPI(外部アプリケーションと連携し機能を共有するもの)を利用し、顧客対応時に外国語で入力されたチャットをすぐに翻訳し、カスタマーサポートに役立てている企業もあります。
組み合わせて有効に利用できるAWSサービス
・Amazon Polly (文章を音声変換するサービス)
→翻訳されたテキストを読み上げる音声合成機能を組み合わせることで、多言語で「話す」ことができるアプリケーションを作成できます。
・Amazon S3 (データの保存・取得が行えるオブジェクトストレージ)
→翻訳されたドキュメントのリポジトリ(保存庫)を作成することができます。
・Amazon OpenSearch Service (旧Amazon Elasticsearch Service、分散検索/分析エンジン)
→インフラの運用管理をクラウド側に任せながら、翻訳したテキストをOpenSearch Serviceに格納することで多言語検索の仕組みを構築できます。
・Amazon Lex(アプリケーション用の対話型インターフェース)
→多言語対応のチャットボットを構築し、テキストや音声を使った多言語での対話インターフェースを実現できます。
・AWS Lambda (サーバーを意識することなくコードを実行できるサービス)
→動的なWebコンテンツのローカライズ(多言語化)を実現できます。
上記であげたもの以外にもAWSサービスを組み合わせることが可能です。組み合わせることにより新しいサービスを作ること、企業がビジネスやサービスについて抱える問題や不便な点を解消することが可能です。既存のAWSサービスとの連携ができることで拡張性に優れており、他の翻訳サービスと差別化することができます。こちらもAmazon Translateの魅力だと思います。
■従量課金制
Amazon Translateの料金は、翻訳した文章の文字数に応じた従量課金制です。
また、AWSのアカウントを作成(クレジットカードの登録)が必要になります。しかし、翻訳時にシステムエラーが発生してしまった場合など、エラーが要因で翻訳できなかった際には課金されないので安心です。料金については下記でもう少し詳しく解説します。
従量課金制だけど料金の目安わかるの?
気になる料金は、標準の翻訳(Standard Text Translation)で100万文字あたり15USDとなります。(※空白文字を含む)日本円に換算すると、3000文字程度であれば数円程度で翻訳できる計算です。
通常の翻訳サービスを提供している会社の場合だと、1回の翻訳が一文字5円〜(ビジネス文章だとより高額になる場合もあり)で料金が請求されることを考えると、かなりお手軽と言えるでしょう。料金の例から確認できますので参考にして頂ければと思います。
なお、AWSに登録するとAmazon Translateで1ヶ月200万文字分の翻訳が12ヶ月間無料で使える「無料利用枠」もありますので、まずは試してみたいという方も安心して利用できます。※有効期限が切れてしまった場合や、アプリケーションでの使用量が無料の利用枠を超過してしまった場合は従量課金制での標準料金が発生しますのでご注意ください。
【要注意】料金は変更される場合があります
為替レートやAWSの料金改定により、円換算額や料金プランの詳細は変わることがあります。最新料金はAWS公式サイトでご確認ください。
押さえておきたいポイント
- Amazon Translateはニューラル機械翻訳ベースのサービスで、自動言語検出・カスタム用語機能・リアルタイム翻訳など実務で使いやすい機能を備えている。
- 料金は翻訳文字数に応じた従量課金制で、新規AWSアカウントには無料利用枠が用意されている(具体的な金額は変動するため公式サイトで要確認)。
- Amazon Polly・Amazon S3・Amazon OpenSearch Service・Amazon Lex・AWS Lambdaなど他のAWSサービスと組み合わせることで、多言語対応アプリケーションを柔軟に構築できる。
よくある質問
Amazon Translateは無料で使えますか?
新規のAWSアカウントであれば、Amazon Translateを月200万文字まで12ヶ月間無料で利用できる無料利用枠が用意されています。無料枠を超過した場合や有効期限が切れた場合は、通常の従量課金制の料金が発生します。最新の条件はAWS公式サイトでご確認ください。
Amazon Translateは何言語に対応していますか?
2026年8月時点で75の言語間の翻訳に対応しています。対応言語は今後も拡充される可能性があるため、最新の対応言語一覧はAWS公式ドキュメントでご確認ください。
Google翻訳とは何が違いますか?
Amazon TranslateはAPIとして提供されているため自社アプリケーションに組み込みやすく、カスタム用語機能や、Amazon Polly・S3・OpenSearch Serviceなど他のAWSサービスとの連携ができる点が特徴です。ビジネス用途でシステムに組み込んで使いたい場合に適しています。
まとめ
Amazon Translateは、言語のカスタマイズできることで、用語ごとに自動翻訳できます。チャットなどでのやりとりの時にも即時に翻訳できることによってビジネスシーンでも大変役に立ちます。また、日本語を含め多くの言語に対応しているため個人として利用する翻訳サービスとして利用することもできます。AWSサービスとの連携をすることでビジネスシーンで問題解決する上で大いに役に立ちます。是非一度、Amazon Translateを利用してみて頂ければと思います。
今回はAmazon Translateについて解説しました。AWSの他サービスと組み合わせてユニークな使い方もできるので、今後も活用の幅が広がることが期待されるサービスの一つです。この記事が参考になりましたら幸いです。
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