AWS Amazon Auroraの概要とフェイルオーバーについて

最終更新日:2026年8月6日

この記事でわかること

  1. AWS Amazon Auroraとは
  2. Auroraの特徴
  3. フェイルオーバーとは
  4. この記事のポイント
  5. よくある質問
  6. 関連記事
  7. おわりに

はじめに

システムの写真

AWSが提供するデータベースエンジンであるAmazon Auroraですが、よくAuroraとRDSについて比較されております。実はAuroraはRDSの一部であり、RDSでデータベースを作成する際に選択できるDBエンジンのひとつです。今回はそんなAmazon Auroraについての概要と、Amazon Auroraの特徴であるフェイルオーバーについてご紹介いたします。

AWS Amazon Auroraとは

AWSが提供するリレーショナルデータベースのマネージドサービス(アウトソーシング)に、RDS(Amazon Relational Database Service)があります。RDSは可用性を強化、耐久性の向上、または読み込み負荷の軽減を実現するために、レプリケーション機能を持つサービスです。メジャーなデータベースエンジンである、MySQL / MariaDB / Oracle /SQL Server / PostgreSQLが使用できることに加え、AWSが提供するAmazon Aurora(以下、Aurora)も使用することができます。MySQLとPostgreSQLのデータベースエンジンとも互換性があるリレーショナルデータベースです。

Auroraの特徴

AuroraはAWSがクラウド向けに構築したリレーショナルデータベースです。AuroraはほかのRDS(例えばRDS for MySQLなど)と比べ、高度なMulti-AZ構成/自動復旧による高可用性/大容量ストレージのサポートを提供しています。また、ほかのRDSと比べて、高いスループットを持っており、MySQLの最大5倍、PostgreSQLの最大3倍高速であると謳われています。具体的には以下の相違があります。

特徴 Aurora RDS for MySQL
Multi-AZ構成 3つのAZに2つずつのレプリケーションをデフォルトで構成 2つのAZを使用
データベースストレージサイズ エンジンバージョンにより最大256TiBまで拡張可能 最大64TiB
最大リードレプリカ数 最大15 最大5
レプリケーションタイプ 非同期的(ミリ秒単位) Multi-AZ構成:同期 リードレプリカ:非同期
リードレプリカのフェイルオーバーターゲットとして機能 はい(データ損失なし) はい(数分間データ損失の可能性)
自動フェイルオーバー はい いいえ

要注意Auroraクラスターボリュームの最大サイズは、AWS公式ドキュメントで対応エンジンバージョンにより最大256TiBまで拡張可能と案内されており、旧来案内されていた「最大64TiB」から大幅に拡大しています(RDS for MySQL側も現在は最大64TiBに拡大)。また現在のAuroraには「Aurora I/O-Optimized」という、I/O負荷の高いワークロード向けの新しいストレージ構成オプションも追加されています。具体的な上限値・料金体系は変更される可能性があるため、正確な最新情報はAWS公式サイトでご確認ください。

Auroraのストレージ構成

Auroraのデータは、SSDドライブ内の仮想ボリュームであるクラスターボリュームに保存されます。クラスターボリュームのデータは1つのリージョン内の3つのアベイラビリティーゾーンのそれぞれに2つのデータを自動的に複製するため、データ損失の可能性は低く耐久性を高く保つことができます。

フェイルオーバーとは

フェイルオーバーとは、「予備も一緒に動かしている(ホットスタンバイ)システムにおいて、メインサーバーに障害が発生したときに自動的に予備サーバーに切り替えてくれる機能」を指します。フェイルオーバーの目的は「サービスの継続稼働のための最小ダウンタイムの実現」にあります。アプリケーションやサービスが停止すると困る場面において、障害発生時に稼働可能なサーバーに切り替えることで、サービスを停止することなく最小限のダウンタイムで安定稼働させることができます。

Auroraのフェイルオーバーの仕組み

Auroraにおいては、DBクラスターのプライマリDBインスタンスに障害が発生すると、自動的にフェイルオーバーします。管理者が手動で管理する手間がなく、迅速にフェイルオーバーを行う点は大きなメリットでしょう。

Auroraのリードレプリカが使用可能な場合は、リードレプリカを新たなプライマリDBインスタンスに昇格できます。リードレプリカとは、プライマリDBインスタンスを複製したもので、通常は読み取り時のみ使用されており、プライマリDBに更新があった場合、レプリケーションされるインスタンスです。他のリレーショナルデータベースがこのリードレプリカの数が最大5個であるのに対し、Auroraは最大15個まで設置することが可能です。このようにリードレプリカが複数設置されている場合は、あらかじめ定義された優先順位に従って昇格するリードレプリカを決定します。リードレプリカが使用可能でない場合は、新しいプライマリDBインスタンスを作成する必要があります。フェイルオーバーが発生しても、AuroraにアクセスしているアプリケーションのDBアクセス先は、クラスターエンドポイント(書き込みに使用するエンドポイントで、プライマリDBに接続)となっているため、変更の手間がないことも大きな特徴です。

この記事のポイント

  • AuroraはRDSの一部として提供されるAWS独自のリレーショナルデータベースエンジンで、MySQL/PostgreSQLと互換性がある
  • Auroraクラスターボリュームは現在最大256TiBまで拡張可能で、旧来の「最大64TiB」から大幅に拡大している
  • プライマリDBインスタンス障害時は自動でフェイルオーバーし、クラスターエンドポイントを使う限りアプリケーション側の接続先変更は不要

よくある質問

Q. AuroraとRDS for MySQLはどちらを選ぶべきですか?
A. 高可用性・高スループット・大容量ストレージを重視する場合はAurora、コストを抑えつつ標準的なMySQL互換環境で十分な場合はRDS for MySQLが選択肢になります。具体的な料金は変動するため、要件に応じてAWS公式の料金ページで比較検討してください。
Q. Auroraのフェイルオーバーにはどのくらい時間がかかりますか?
A. Auroraは自動フェイルオーバーに対応しており、一般的に他のRDSエンジンより短時間で切り替えが完了するとされています。具体的な所要時間はクラスター構成やワークロードによって変動するため、AWS公式ドキュメントでの確認をおすすめします。
Q. Aurora I/O-Optimizedとは何ですか?
A. I/O負荷の高いワークロード向けに用意された、Auroraのストレージ構成オプションの一つです。I/O操作ごとの追加課金がなく、I/O利用比率が高いワークロードではコスト効率が向上する場合があります。

おわりに

今回はAmazon Auroraについての概要と、Amazon Auroraの特徴であるフェイルオーバーの仕組みついてご紹介させていただきました。AuroraはRDSの一部であり、自動で迅速にフェイルオーバーを行う便利なサービスとなっています。管理者の手間を大幅に省くことができますので、ぜひこの機会に導入を検討してみてはいかがでしょうか?

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