AWS のストレージサービス EBS と EFS の違い
最終更新日:2026年8月5日
AWSストレージサービスの種類
AWS から提供されているストレージサービスには、以下のような種類があります。
- Amazon Elastic Block Store (Amazon EBS) — ブロックストレージ
- Amazon Elastic File System (Amazon EFS) — ファイルストレージ
- Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) — オブジェクトストレージ
- Amazon S3 Glacier — アーカイブストレージ
- AWS Storage Gateway — ハイブリッドストレージ など
上記はそれぞれ様々な特徴を持ち、利用する際には目的に応じて適切に使い分けていく必要があります。今回はこの中から Amazon EBS と Amazon EFS について詳しく確認していきます。
Amazon EBSの特徴
Amazon EBS は、AWS より提供されている Amazon EC2 と共に使用するためのブロックストレージサービスです。AWS マネジメントコンソールから操作できる仮想ディスクとして、EC2 インスタンスにアタッチして使用します。
EBSボリュームタイプ(2026年現在)
現在提供されている主なボリュームタイプは以下のとおりです。
| タイプ | 種別 | IOPS(最大) | 用途 |
|---|---|---|---|
| gp3 | 汎用SSD | 16,000 | 一般的なワークロード(推奨) |
| io2 Block Express | プロビジョンドSSD | 256,000 | 高IOPS要求(DB等) |
| st1 | スループット最適化HDD | 500 | ビッグデータ・ログ処理 |
| sc1 | コールドHDD | 250 | アクセス頻度が低いデータ |
EBSの主な特徴
- データの永続性 — EC2インスタンスの状態に関わらず永続的にデータを保存可能(デフォルトのルートボリュームはインスタンス終了時に削除されるため要注意)
- セキュリティ — AWS KMSによるボリューム・スナップショットの暗号化、IAMによるアクセス制御
- 可用性 — 99.999%の可用性設計、同一AZ内で自動レプリケーション
- スナップショット — 任意のタイミングでS3へスナップショット保存、クロスAZ/リージョンでの復元が可能
Amazon EFSの特徴
Amazon EFS は、AWS が提供するフルマネージド型の共有ファイルストレージサービスです。NFSプロトコル経由で複数の EC2 インスタンスから同時アクセスが可能です。
EFSストレージクラス(2026年現在)
| ストレージクラス | 特徴 | コスト |
|---|---|---|
| Standard | 複数AZに冗長保存、低レイテンシ | 高め |
| Standard-IA | アクセス頻度の低いファイル向け | 低め(アクセス料金あり) |
| One Zone | 単一AZ保存、低コスト | 標準より約47%安 |
| One Zone-IA | 単一AZ×低頻度アクセス | 最も安い |
EFSの主な特徴
- NFSサポート — NFSv4.0/v4.1プロトコル経由で数千の同時アクセスが可能
- データ保護 — KMSによる暗号化、TLSによる転送中データの保護
- 可用性と耐久性 — 複数AZにデータを冗長保存(One Zoneクラスを除く)
- 自動スケーリング — ファイルの追加・削除に応じてストレージ容量が自動で拡縮
- バースト機能 — 一時的な高負荷に対してスループットを自動的に向上
EBS vs EFS vs S3 比較表
AWSの代表的なストレージ3サービスの特徴を整理します。
| 比較項目 | EBS | EFS | S3 |
|---|---|---|---|
| ストレージ種別 | ブロックストレージ | ファイルストレージ | オブジェクトストレージ |
| 同時接続数 | 1インスタンス(原則) | 数千のインスタンス | 無制限 |
| プロトコル | ブロックI/O | NFS v4 | HTTP/REST API |
| レイテンシ | 最も低い(1桁ms) | 低い | やや高い |
| 容量上限 | 最大64TB/ボリューム | 無制限(自動拡張) | 無制限 |
| コスト目安 | $0.08〜/GB/月(gp3) | $0.30〜/GB/月(標準) | $0.023〜/GB/月 |
| EC2なしで使用 | 不可 | Lambda等から可 | 可能 |
EBSとEFSの主な違い
データの保存形式
Amazon EBS は「ブロックストレージ」というタイプで、EC2 インスタンスにアタッチするためのボリュームを提供しています。一方、Amazon EFS は「ファイルストレージ」というタイプで、Linux等のOSでマウント可能なファイルシステムを提供しています。
アクセス方式
Amazon EBS は基本的に1つの EC2 インスタンスにアタッチして使用するため、複数のインスタンスで同時に共有することはできません(io2 Multi-Attachを使用すると最大16インスタンスまでアタッチ可能)。一方、Amazon EFS では最大数千の EC2 インスタンスからの同時アクセスが可能です。また、Amazon EFS はオンプレミスサーバーからもDirect ConnectやVPN経由でアクセスすることが可能です。
データの可用性・耐久性
Amazon EBS はデータを単一のアベイラビリティーゾーン(AZ)に冗長的に保存するのに対し、Amazon EFS ではデータを複数の AZ に冗長的に保存します(One Zoneクラスを除く)。データ保護の観点では Amazon EFS の方が優れていますが、EBSはスナップショットを利用することで容易にバックアップを作成できます。
用途別選び方ガイド
| ユースケース | 推奨サービス | 理由 |
|---|---|---|
| EC2のOSボリューム | EBS (gp3) | 低レイテンシ、EC2と密結合 |
| RDSデータベースストレージ | EBS (io2) | 高IOPS要求 |
| 複数EC2での共有ファイル | EFS | 同時接続・NFS対応 |
| WebサーバーのWordPressコンテンツ | EFS | 複数台での共有が容易 |
| 画像・動画ファイルの保存 | S3 | 低コスト、CDNと連携容易 |
| バックアップ・アーカイブ | S3 Glacier | 最安コスト |
AWS CLIコードサンプル
EBS:ボリュームの作成とEC2へのアタッチ
# gp3タイプの100GBボリュームを作成
aws ec2 create-volume
--size 100
--volume-type gp3
--availability-zone ap-northeast-1a
# EC2インスタンスにアタッチ
aws ec2 attach-volume
--volume-id vol-xxxxxxxx
--instance-id i-xxxxxxxx
--device /dev/sdf
# スナップショット作成(バックアップ)
aws ec2 create-snapshot
--volume-id vol-xxxxxxxx
--description "backup-2026-08-05"
EFS:ファイルシステムの作成とマウント
# EFSファイルシステムを作成
aws efs create-file-system
--performance-mode generalPurpose
--throughput-mode bursting
# EC2上でEFSをマウント(NFS経由)
# amazon-efs-utilsのインストールが必要
sudo yum install -y amazon-efs-utils
sudo mkdir /mnt/efs
sudo mount -t efs fs-xxxxxxxx:/ /mnt/efs
# 自動マウント設定(/etc/fstabに追記)
# fs-xxxxxxxx:/ /mnt/efs efs defaults,_netdev 0 0
よくある質問(FAQ)
- Q1. EBSとEFSはどちらが安いですか?
- EBSの方が大幅に安価です。gp3の場合 $0.08/GB/月 程度に対し、EFS Standard は $0.30/GB/月 程度と約4倍の差があります。ただし、EFSは自動スケーリングで容量管理が不要な点やマルチAZ冗長のメリットがあります。アクセス頻度が低いファイルはEFS IAクラスを利用することでコストを削減できます。
- Q2. EBSを複数のEC2インスタンスから同時にアクセスできますか?
- 原則として1つのEC2インスタンスからしかアクセスできません。ただし、io2ボリュームで「Multi-Attach」機能を有効にすると、同一AZ内の最大16インスタンスに同時アタッチが可能です。複数インスタンスで共有が必要な場合は、通常EFSの利用を推奨します。
- Q3. EBSのボリュームタイプはどれを選べばいいですか?
- 一般的なWebサーバーやアプリケーションサーバーにはgp3を推奨します。gp3はgp2より低コストで高パフォーマンスです。RDSやSAP HANAなど極めて高いIOPSが必要な場合はio2 Block Expressを選択してください。ログ処理やビッグデータ向けにはst1、コールドデータにはsc1が適しています。
- Q4. EFSとFSxの違いは何ですか?
- EFSはLinux/Unixワークロード向けのNFSファイルストレージです。FSx(Amazon FSx)はWindowsファイルサーバー(FSx for Windows)やHPC向けのLustre(FSx for Lustre)、NetAppのONTAP(FSx for NetApp ONTAP)など特定目的の高パフォーマンスファイルシステムを提供するサービスです。LinuxベースのEC2にファイルシステムを共有する場合はEFS、Windowsが必要ならFSx for Windows File Serverが適しています。
まとめ
- EBSはEC2と1対1で使うブロックストレージ。OSボリュームやDBストレージに最適
- EFSは複数EC2から同時アクセス可能なNFSファイルストレージ。共有ファイルサーバー用途に最適
- コストはEBS(gp3: $0.08/GB)< EFS Standard($0.30/GB)で、EBSの方が安価
- 可用性・耐久性はEFS(複数AZ冗長)の方が標準で高いが、EBSはスナップショットで補完可能
- 2026年現在、EBSの推奨タイプはgp3(gp2より低コスト・高性能)とio2 Block Express
▼ アクロビジョンについて


