【AWS】IoTボタンの機能と料金について

最終更新日:2026年8月10日

この記事でわかること

アマゾンが提供する世界で最も包括的で広く採用されているクラウドプラットフォーム「AWS」。
今回はAWSのサービスの一部である「IoTボタン」の機能と料金についてご紹介いたします。

【要注意】AWS IoTボタン・AWS IoT 1-Clickは提供終了しています
本記事で紹介している物理デバイス「AWS IoTボタン」は2019年に販売終了しており、それを制御していたマネージドサービス「AWS IoT 1-Click」自体もその後サービスが終了し、AWS公式サイト上の紹介ページも既に閲覧できない状態になっています。以下の内容は当時のサービス仕様を紹介する記事として残していますが、現在新規に同等の仕組みを構築する場合は、後継として「AWS IoT Core」やAWS IoT Coreのルールエンジン・AWS Lambdaを組み合わせた構成、またはAWS IoT Coreに直接接続できるボタン型デバイスの利用を検討してください。最新のサービス提供状況・料金はAWS公式サイトで必ずご確認ください。

AWSとは?

項目 AWS Microsoft Azure Google Cloud
世界シェア 約33%(首位) 約22% 約11%
強み サービス数・実績 Microsoft製品連携 データ分析・AI
無料枠 12ヶ月+常時無料 12ヶ月無料 常時無料枠あり
主な資格 CLF / SAA / SAP AZ-900 / AZ-104 ACE / PCA

AWSとは大手インターネット通販会社であるAmazonが提供する世界シェア首位のクラウドプラットフォームです。
ネットワークやサーバー、ストレージなどのコンピュータ機能をクラウド上で提供することによって、容易かつ迅速に情報インフラを構築することが可能です。
もとはAmazonの膨大なデータを処理するため開発され、2006年から販売されました。20年近く経過しているサービスですが、現在でも幅広い分野で利用され続けています。

AWSの特徴として、「初期費用が掛からず、機能を迅速に提供できる」ことが挙げられます。従量課金制のため、必要な分だけサービスを利用できます。
また、最先端のクラウドサービスが200種以上用意されていることや、データ障害や災害への対策として世界中にデータセンターが設置されていること、ISO27001などの様々なセキュリティ基準を満たしていることなどが人気の理由であると考えます。

代表的なサービスとして以下のようなものが挙げられます。

Amazon EC2

Amazon EC2はAWSが提供している仮想サーバーです。WindowsやLinuxなどのOSを仮想サーバで実行することができる環境を数分程度で用意することができます。
使用するデータをAMI形式でコピーすることが可能で、AMIから新しいEC2を構築することも可能です。

Amazon S3

Amazon S3はAWSが提供するオンラインストレージです。料金は安いですが、高い耐久性と可用性・大容量を兼ね備えています。
静的Webサイトホスティング機能もあるためWebサーバーとしても使用することが可能です。

Amazon RDS

Amazon RDSはAWSが提供するデータベースです。セットアップやオペレーション・スケールが容易に行えるようになっているのが特徴です。
MySQLやPostgreSQL・Oracleなど複数のデータベースエンジンを管理画面から選択することで利用可能になっています。

AWS IoTボタンとは?

AWS IoTボタンとはAmazonが販売していたAmazon Dash Buttonハードウェアをベースにした、プログラミング可能なボタンのことを指します(現在は販売終了)。
特定のデバイス向けのコードを記述することなく、AWS IoT CoreやAWS Lambdaならびにその他のAWSのサービスを使用する開発者向けに設計されていました。

クラウド内のボタン用ロジックをコーディングし、アイテムのカウントやトラッキング、呼び出しやアラート、サービスのオーダーなど様々なボタンとして設定することが可能でした。
使用例として車のロック解除・施錠やガレージの扉のオープン、タクシーの配車、家庭用品や薬品などの使用量のトラッキング、家庭内の電化製品のリモートコントロールなどが挙げられます。
また、テレビのリモコンや好きな配達ピザの注文ボタンとしても使用することが可能でした。AWS IoT 1-Clickを使用すると簡単な設定で利用することが可能になっていました(AWS IoT 1-Clickはサービス終了済み)。

AWS IoTボタンの仕組み

AWS IoTボタンをWi-Fiへ接続しAWS IoT Core証明書およびプライベートキーでプロビジョニングを行うとボタンはAWS IoT Coreに接続され、クリックすることによりトピックにメッセージを送信する仕組みでした。
AWS IoTのルールエンジンを利用し、ルールのセットアップ・シングルクリック・ダブルクリック・長押しのイベントがAWSのサービスにルーティングされるように設定することができました。

AWS IoTボタンの料金

参考として、AWS IoT 1-Clickを利用してAWS IoTボタンを利用していた当時の料金体系についてご紹介します。AWS IoT 1-Clickではサービスを利用した分のみの料金が発生する仕組みでした。前払い等の義務はなくどの月もAWS IoT 1-Clickで使用したデバイスの数に基づいた料金が発生していました。
デバイスの有効化・無効化はAWSマネジメントコンソールやAWS IoT 1-Clickモバイルアプリケーションなどでいつでも変更が可能で、デバイスが有効であった日数に対しても課金が行われるため、使用していないデバイスは無効化することが推奨されていました。
AWS IoT 1-Clickデバイスは証明書がプロビジョニングされた状態で出荷されていたため、必ずどこかのAWSリージョンに登録されていましたが、AWS IoT 1-Clickの料金はデバイスが登録されているAWSリージョンとは関係ありませんでした。

当時のAWS IoT 1-Click料金体系は下記のようになっていました。有効になっているデバイスの数に基づいた段階的な料金体系が設定されていました。

  • デバイス数が1~14999個の場合、1台あたり約26円/日
  • デバイス数が15000~74999個の場合、1台あたり約21円/日
  • デバイス数が75000~999999個の場合、1台あたり約15円/日
  • デバイス数が100000個以上の場合、1台あたり約10円/日

※AWS IoT 1-Clickは現在サービスが終了しているため、上記は過去の参考情報です。AWS IoT Coreをはじめとする現行サービスの最新料金はAWS公式サイトでご確認ください。

押さえておきたいポイント

  • AWS IoTボタン(デバイス)は2019年に販売終了、これを支えていたAWS IoT 1-Clickサービス自体もその後終了しており、現在は新規利用ができない。
  • 同様の「ボタン1つでクラウド処理をトリガーする」仕組みを新規に作る場合は、AWS IoT Coreに直接接続できるデバイスとAWS IoT Coreのルールエンジン・AWS Lambdaを組み合わせる構成が後継の選択肢になる。
  • AWSはEC2・S3・RDSなど代表的なサービス以外にも200種類以上のサービスを提供しており、個別サービスの現行の提供状況・料金は必ずAWS公式サイトで確認してから利用を検討する。

よくある質問

Q. AWS IoTボタンは今でも購入・利用できますか?

いいえ、AWS IoTボタン(デバイス)は2019年に販売が終了しており、これを利用するためのマネージドサービスであるAWS IoT 1-Clickもその後サービスが終了しています。現在新規に同様の仕組みを構築する場合は、AWS IoT Coreに対応した別のボタン型デバイスや、AWS IoT Coreのルールエンジン・AWS Lambdaを組み合わせる構成を検討する必要があります。

Q. AWSとAWS IoTボタンはどういう関係ですか?

AWSはAmazonが提供するクラウドプラットフォーム全体の名称で、EC2(仮想サーバー)・S3(オンラインストレージ)・RDS(データベース)などその中に多数のサービスが含まれます。AWS IoTボタンはその中のIoT関連サービスの一つとして提供されていた、物理ボタンからAWSのクラウド処理をトリガーする仕組みでした。

Q. AWSでIoTデバイスを扱うには現在何を使えばよいですか?

現在は「AWS IoT Core」がIoTデバイス接続の中心的なサービスとなっています。デバイスをAWS IoT Coreに接続し、ルールエンジンやAWS Lambdaと組み合わせることで、AWS IoTボタンが担っていたような「デバイスのイベントをトリガーにクラウド処理を実行する」仕組みを構築できます。具体的な構成はAWS公式サイトのドキュメントで最新情報をご確認ください。

まとめ

この記事のポイント:

  • AWS IoTボタンは、Amazon Dash Buttonをベースにした、クラウド処理をワンタッチでトリガーできるプログラミング可能なボタンだった。
  • AWS IoTボタン(デバイス)とAWS IoT 1-Click(サービス)は現在どちらも提供終了しており、新規に利用することはできない。
  • 同様の仕組みを新規に構築する場合は、AWS IoT CoreとAWS Lambda等を組み合わせた構成が現行の選択肢となる。
  • AWS全体としては、EC2・S3・RDSをはじめ200種類以上のサービスが提供されており、個別サービスの提供状況・料金は都度公式サイトで確認することが重要。

今回はAWS IoTボタンのできることと、当時の料金についてご紹介いたしましたがいかがでしたでしょうか?
一つの端末に様々な役割を持たせることのできる自由度の高いサービスでした。このサービスを利用した技術は実に多種多様でとても興味深いものでした。
この記事を読んでくださった方にAWS IoTボタンの魅力が少しでも伝われば幸いです。

▼ アクロビジョンについて

👔

一緒に働きましょう

一人ひとりのキャリアに向き合い、
活躍できる現場をご紹介します。

採用サイトを見る →
💻

システム開発のご依頼・ご相談

コンサルティングから運用保守まで、
ワンストップで対応します。

まずはお気軽にご相談ください →