AWS サポートとTAMについて
最終更新日:2026年8月5日
目次
はじめに
Amazonが提供するクラウドサービスであるAWSは多種多様なサービスを利用者に提供してくれていますが、多くのサービスがあるため慣れない利用者だとどのようにすれば最善であるかは分からないです。そこでサポートしてくれるのがTAM(Technical Account Manager)です。
TAMとは
TAM(Technical Account Manager)とは、AWSを導入している企業や個人に対して、効率良く運用するため技術的視点でサポートを行うAWSの専門家です。TAMのことを知るには、まずAWSサポート全体の仕組みを知る必要があります。
AWSサポートの共通サービス
AWSを導入するとAWSからのサポートを受けることができます。サポート内容はプランによって変わりますが、基本的には下記の3つはどのプランでも利用可能です。
カスタマーサービス
AWSは電話かWeb上どちらかで質問の回答を受け取ることができます。基本的には1問い合わせに対してのみの回答になり、平日9:00〜18:00までとなっています。カスタマーサービスの返答までの時間はサポートプランによって早さが違いますので注意が必要です。
サポートフォーラム
Web上に質問を書き込むことで誰かが回答してくれるサービスです。カスタマーサービスより回答が遅れる可能性が高いので、すぐ回答がほしい場合は不便なときがあります。
AWS Trusted Advisor
AWS Trusted AdvisorはAWS特有のサポートです。これはAWSがこれまで蓄えてきたノウハウを活用することで、実際に構築しているシステム構成や運用状態を調査し、改善できる部分があればそれを提示してくれるサービスです。
AWSサポートプラン一覧(2026年最新版)
2026年8月時点でAWSが提供しているサポートプランは、無料の「Basic Support」に加えて次の3つの有償プランです。
Basic Support(無料)
AWSのアカウントを取得すると自動的に利用可能になるプランです。カスタマーサービスやフォーラム、Trusted Advisor(一部項目)が使えます。技術的な個別サポートは対象範囲外なので、本格的な運用では不安が残ります。
Business Support+
旧「Developer Support」「Business Support」の後継プランです。24時間365日、AIを活用した支援に加えて、重要なケースには30分以内に専門家が対応します。技術的な問い合わせにも対応しますが、専任のTAMは付きません。
Enterprise Support
Business Support+の内容に加えて、専任のTAMが配置されるプランです。本番環境停止など最重要度のケースでは15分以内の対応を目標としており、多言語対応のTAMも利用できます。ビジネスクリティカルなワークロードを運用する組織向けの位置づけです。
Unified Operations
ミッションクリティカルな基幹システムの運用を想定した最上位プランです。専任TAMに加えて、特定領域の専門家(Domain Specialist Engineers)やインシデント対応専門のエンジニア(Incident Management Engineers)がチームとして配置されます。
料金比較表
| プラン名 | 最低月額料金の目安 | TAM | 主な対象 |
|---|---|---|---|
| Basic Support | 無料 | なし | 学習・個人利用・検証環境 |
| Business Support+ | $29〜(利用料の一定割合との高い方) | なし | 本番環境を運用する中小規模の利用者 |
| Enterprise Support | $5,000〜(利用料の10〜3%の段階制との高い方) | あり(専任) | ビジネスクリティカルなワークロードを持つ組織 |
| Unified Operations | $50,000〜 | あり(専任+専門チーム) | ミッションクリティカルな基幹システムを持つ組織 |
※料金は最低月額料金の目安であり、実際にはAWS利用料に応じた段階的な割合との比較でどちらか高い方が適用されます。正確な金額は契約時にご確認ください。
TAMを利用できるプラン
最初に説明したTAMは、現在のプラン体系では「Enterprise Support」以上で専任担当者として提供されます。
- 利用者にとって技術面の窓口また支援者となる、AWS内の担当者
- 利用者のAWS環境最適化をサポートする、積極的なガイダンスとベストプラクティス
- AWS全体にわたる広範囲かつ詳細な技術的専門知識の統合と利用
企業がEnterprise SupportやUnified Operationsを利用すると、自社のインフラチームなどとTAMが共同して改善を進められるため、TAMのいないプランでの対応に比べて迅速かつ深くシステムの構築・変更ができます。特にUnified Operationsでは、TAMに加えて領域専門のエンジニアチームが継続的に運用に伴走する体制になっています。
旧プランからの移行について
「Developer Support」「Business Support」は2025年12月2日以降、新規申込ができなくなっています。既存にこれらのプランを契約している場合は、2027年1月1日までに新プランへの移行が必要です(移行期間として約13か月が設けられています)。現在これらの旧プラン名で案内している資料やブログ記事を見かけた場合は、情報が古い可能性があるため注意してください。
よくある質問(FAQ)
Q. TAM(Technical Account Manager)とは何ですか?
AWSを導入している企業・個人に対して、技術的な視点で運用最適化を支援するAWS側の専門家です。単発の問い合わせ対応ではなく、継続的に自社のAWS環境を把握したうえでガイダンスを提供してくれる点が特徴です。
Q. TAMはどのサポートプランで利用できますか?
2026年8月時点では「Enterprise Support」(月額$5,000〜)以上のプランで専任TAMが提供されます。無料の「Basic Support」や「Business Support+」にはTAMは含まれません。
Q. 個人利用や小規模なシステムでもTAMは必要ですか?
個人開発や小規模な検証環境であれば、無料のBasic SupportやBusiness Support+でも十分なケースがほとんどです。TAMが特に有効になるのは、複数のAWSサービスを組み合わせた本番システムを継続的に運用する企業のケースです。
Q. 旧「Business Support」を契約中ですが、今すぐ移行しないといけませんか?
既存契約者は2027年1月1日までは従来のプランを継続利用できます。ただし新規申込は既に停止しているため、契約内容の見直しや増席を検討している場合は早めに新プランへの移行を検討することをおすすめします。
Q. サポートプランはあとから変更できますか?
AWSマネジメントコンソールのサポートセンターからいつでもアップグレード・ダウングレードの申請が可能です。プロジェクトの規模や運用フェーズに応じて、必要なタイミングで見直すとよいでしょう。
まとめ
この記事のポイント:
- TAMは、専任の技術担当者としてAWS環境の最適化を継続的にサポートしてくれる存在
- 2026年8月時点でTAMが提供されるのは「Enterprise Support」(月額$5,000〜)以上のプラン
- 2025年12月にAWSサポートプランが刷新され、旧「Developer Support」「Business Support」は「Business Support+」に統合された
- 旧プランの既存契約者は2027年1月1日までに新プランへの移行が必要
- 個人利用・小規模検証ならBasic SupportやBusiness Support+で十分なケースが多く、ミッションクリティカルな基幹システムを運用する企業はUnified Operations(月額$50,000〜)も選択肢になる
専属のTAMのサポートを受けるためにはEnterprise Support以上のプランを選択する必要があり、費用も相応にかかりますが、その分システムなどをかなり詳細に見てもらえます。個人で利用する範囲ではTAMは必須ではないかもしれませんが、企業や大きいシステムでAWSを利用している場合は、Enterprise SupportやUnified Operationsを選択してTAMのサポートを活用してみるのもよいでしょう。
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