オラクルEBSとは?

最終更新日:2026年8月5日

オラクルは聞いたことあるけど、EBSがなにかをご存知の方は少ないのではないでしょうか。それがなんの略なのか。そもそもオラクルは会社名で合ってるよねと疑問の方は、ぜひこの記事をご覧ください。

⚠️ AWSのEBSとは異なります:本記事の「EBS」はオラクル社のERPパッケージ「Oracle E-Business Suite」の略称です。AWSのストレージサービス「Amazon EBS(Elastic Block Store)」とは名前が似ていますが全くの別物ですのでご注意ください。

オラクルEBSってなに?

オラクルEBSとは、Oracle E-Business Suiteの略で、オラクル社が開発したERPパッケージのことです。

ERP市場ではSAP、Microsoftとともに三本の指に入るシェア率を誇り、主に経営資源が豊富でその管理の効率化が必要な大企業向けのERP製品です。OSやデータベース等、全てオラクル社製品で揃えられるのが特徴です。

歴史は古いのか新しいのか、1988年に発表された財務会計パッケージの「Oracle Financials」が起源とされています。1995年により多機能化した「Oracle Applications」が発売されました。そして2000年に現在の名称に変更されました。

オラクルEBSの機能

企業を取り巻く環境の変化は著しく、必然的にスピーディな意思決定や迅速かつ間違いのない対応が要求されます。従って現在求められる基幹業務システムの能力はきわめて高度かつ複雑です。そして、それらの要望を実現したのがこのオラクルEBSです。オラクルEBSは基幹業務を実行、管理する様々な業務モジュールを提供します。

財務会計、人事管理、販売、調達、生産、物流、CRMの中核業務からガバナンス、タレントマネジメント、サプライチェーン計画の戦略業務等、多分野の業務領域をサポートします。また、グローバルな企業活動を前提に設計されているので、29もの言語、主要通貨、各国特有の税制や商習慣にも対応することが可能です。

オラクルEBSはAWS上でも運用できる?

「AWSのサービス紹介サイトになぜオラクルEBSの記事が?」と疑問に思われた方もいらっしゃるかもしれません。実はオラクルEBSは、オンプレミス環境だけでなくAWS上でも稼働させることができます。基幹システムであるオラクルEBSをクラウド化することで、ハードウェアの保守負担を減らしつつ可用性を高めたいという企業のニーズに応える構成です。

代表的な構成は以下の2パターンです。

  • アプリケーション層をEC2上に構築:Oracle E-Business Suiteのアプリケーション層(OHS、Oracle WebLogic Server等)を複数のアベイラビリティーゾーンにまたがるEC2インスタンス上に配置し、Application Load Balancerで負荷分散する構成
  • データベース層はRDS Custom for OracleまたはEC2上のセルフマネージドDB:オラクルEBSのデータベース層は、AWSが管理を一部代行する「Amazon RDS Custom for Oracle」、もしくはEC2上に自前で構築したOracle Databaseのいずれかで運用する構成

なお、Amazon RDS Custom for Oracleは2027年3月末でサポートが終了する予定がAWSより案内されており、現在この構成で運用中の場合はEC2上でのセルフマネージド運用への移行を検討する時期に来ています。

最適化サービス

せっかく優れたERPパッケージがあっても、ノウハウがなければその性能を十分に生かすことはできません。そこで、オラクルのパートナー企業であるSCSK株式会社、BIPROGY株式会社(旧:日本ユニシス株式会社)、東洋ビジネスエンジニアリング株式会社の3社は、自社の保有するオラクルEBSを使用しているノウハウを融合し、基幹システムを最適化しました。その結果、より競争性・継続性に優れた「Oracle EBS最適化サービス」を共同で提供することが可能となりました。これは、同システムの維持に必要なコストや手間に悩みを持つ企業を対象としたサービスです。

⚠️ 社名変更について:3社のうち「日本ユニシス株式会社」は2022年4月1日付で社名を「BIPROGY株式会社」に変更しています。

そのサービス内容は、下記の4点になります。

  1. アップグレードの影響分析:「PANAYA」と呼ばれるクラウド型システムコード解析ツールを使用して、オラクルEBSシステムのアップグレード影響の解析を最短48時間以内に行います。期待できる効果は、アセスメント期間の短縮、最大50%のコスト削減です。
  2. ソフトウェア領域:アップグレードの分析結果をもとにソフトウェアの領域を見直します。最新機能への移行、未導入モジュールやオラクルEBS連携型パッケージを採用するか否かを検討します。期待できる効果はアドオンの最小化、アプリケーション基盤の強化です。
  3. プラットフォーム領域:最適なシステム環境を考え、ニーズに合った提案をします。既存のシステムを見直すことで運用効率上昇に繋がります。期待できる効果はハードウェアやOS、データベースのコストの最適化です。
  4. 保守・運用領域:ユーザからの問い合わせ窓口を一元化することで管理しやすくなり、日々の保守及び運用をワンストップ化します。また、SCSK株式会社が提供する「AMOスマートソリューションfor Oracle EBS」を用いれば、最大で30%の保守コストを削減できるといわれています。期待できる効果は運用コストの最適化、保守・運用の負荷減少です。

導入事例

印刷局や建設会社、通信会社等、業種を問わず幅広い分野で導入実績があります。

例えば某通信会社では、導入することによって負荷テストや分析、検証期間をそれまでのなんと8分の1以下に短縮し、テスト結果の正確性も上昇させ製品の品質向上を実現させることができました。

まさに 良いこと尽くしですね。他にも国内外問わず導入実績はたくさんあり、そのほとんどが導入前と比較して、より洗練された基幹システムの結果を得ることができています。

よくある質問(FAQ)

Q. オラクルEBSとAWSのAmazon EBSは同じものですか?

いいえ、全く別のものです。「オラクルEBS」はオラクル社のERPパッケージ「Oracle E-Business Suite」の略称であり、「Amazon EBS」はAWSが提供するブロックストレージサービス「Elastic Block Store」の略称です。略称が同じ「EBS」であるため混同されがちですが、用途もサービス提供元も異なりますので注意しましょう。

Q. オラクルEBSは今も使われているのですか?サポートは続いていますか?

はい、現行の主要バージョンであるOracle E-Business Suite 12.2のPremierサポートは、オラクル社の継続的な延長方針により少なくとも2037年まで提供されることが公表されています(2026年時点)。長期にわたり利用・保守できる基幹システムとして、現在も多くの企業で稼働しています。

Q. オラクルEBSをAWS上に構築することはできますか?

可能です。アプリケーション層をEC2上に、データベース層をRDS Custom for OracleまたはEC2上のセルフマネージドOracle Databaseとして構築する構成がAWSから案内されています。詳しくは本記事内「オラクルEBSはAWS上でも運用できる?」をご覧ください。

Q. オラクルEBSの導入・保守にはどのような支援がありますか?

SCSK株式会社・BIPROGY株式会社・東洋ビジネスエンジニアリング株式会社の3社が共同提供する「Oracle EBS最適化サービス」など、アップグレードの影響分析から保守・運用まで一気通貫で支援するサービスがあります。詳しくは本記事内「最適化サービス」をご覧ください。

まとめ:オラクルEBSとは

この記事のポイント:

  • オラクルEBSとはオラクル社が開発したERPパッケージ「Oracle E-Business Suite」の略称のこと(AWSのAmazon EBSとは別物)
  • 財務会計、人事管理、販売その他諸々の幅広い業務のサポート
  • グローバルに対応しているので様々な国や企業に対応可能
  • Oracle E-Business Suite 12.2のPremierサポートは少なくとも2037年まで継続予定
  • AWS上(EC2+RDS Custom for Oracle等)での構築も可能
  • システムをより最適化した「Oracle EBS最適化サービス」が提供されている
  • 業種、国内外問わず幅広い分野での導入実績がある

いかがでしたか?この記事に目を通す前と比較してオラクルEBSについて少しは詳しくなれたのではないでしょうか。本稿をお読みいただいた皆様のお役に少しでも立てたなら幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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