Azureにおけるマイクロソフト社とベンダー(パートナー)関係

最終更新日:2026年8月12日

この記事でわかること

はじめに

Azureはマイクロソフト社と直接契約するものではなく、マイクロソフト社にAzureの取り扱いを正式に認定された企業、即ちベンダーとして契約されます。
今回はそのAzureを導入したいけどそのベンダー探しをしている方に対してベンダー(パートナー)企業の役割や位置づけを交えて見ていきます。

ベンダーとは

ベンダーとは、売り手または販売者という意味合いを持ち、IT業界の中でのベンダーは主にソフトウェア、サービス、システムを販売する企業を指します。ベンダーはマイクロソフト社とパートナー契約を結ぶことで、Azureのサービスを提供することができます。また、契約をする際にはマイクロソフト パートナー ネットワーク(MPN)への参加が任意で行われます。

【要注意】パートナープログラムの体系が変更されています
本記事で紹介している「マイクロソフト パートナー ネットワーク(MPN)」および「Silver/Goldコンピテンシー」は、2022年に「Microsoft Cloud Partner Program(MCPP)」へ再編されました。現在はSilver/Goldコンピテンシーに代わり、分野別の「Solutions Partner(ソリューションパートナー)」認定(インフラストラクチャー、データ&AI、セキュリティ、モダンワークなど)が中心の仕組みになっています。以下の内容は当時の制度に基づく参考情報としてお読みいただき、最新のパートナー制度・認定区分や年会費はマイクロソフト公式サイトでご確認ください。

Azureパートナーのランク

マイクロソフト パートナー ネットワークへ参加することでコンピテンシーを獲得することが可能となります。マイクロソフト コンピテンシーとは、ベンダーが顧客のニーズに対応した能力を持つことで新規顧客へのアピールとなる肩書きです。コンピテンシーには様々な種類があり、獲得するには高度な専門性を求められることになります。

ランク別

  • ネットワーク(コミュニティメンバー)

    メンバーシップに登録するだけで獲得できます。年会費は無料です。
    MPNへの参加をすることで、他のパートナーやマイクロソフトとのコミュニケーション機会を増やすことで周囲の情報収集などが出来ます。

  • マイクロソフト アクションパック(サブスクリプションメンバー)

    年間サブスクリプション料を支払うことで獲得できます。年会費は44,000円かかります。
    簡易テストを受け製品への理解を深めることで、主要製品のライセンスを利用することが出来ます。

  • Silverコンピテンシー

    必須の試験とスキル検証に合格することで獲得できます。年会費は155,000円かかります。
    Silverコンピテンシーを取得するうえで、マイクロソフト認定技術者かテスト済み製品の保有が受験資格とみなされ、コンピテンシーごとのアセスメントへの合格、顧客事例の提出、パフォーマンス条件などが取得条件として組み込まれています。
    Silverコンピテンシーを取得することで、各分野の高い技術力とソリューション力を持つことの証明になります。また、Silverコンピテンシーの特典がありこれを利用できます。

  • Goldコンピテンシー

    必須の試験とスキル検証に合格することで獲得できます。年会費は444,000円かかります。
    Goldコンピテンシーを取得するには、Silverコンピテンシーで課されるより多くの認定技術者かテスト済み製品の保有、顧客事例などが求められます。
    ランクとしては最高峰となり、マイクロソフト社が最高レベルの技術力と最高品質のソリューションを提供するパートナー企業として認めた位になります。
    GoldコンピテンシーはSilverコンピテンシーと比べて更なる特典をつけていることで、規模の大きい展開をすることを可能としています。

※上記の年会費・取得条件は記事作成時点の旧制度の情報です。パートナープログラムの制度・料金体系は変更されているため、最新料金はマイクロソフト公式サイトでご確認ください。

Gold クラウド コンピテンシー パートナー

マイクロソフト社ではパートナー契約をしている企業を公表しており、以下の項目でジャンル分けを行っています。

  • Gold Cloud Platform

    Azureの展開において優れた実績を持つマイクロソフトパートナー

  • Gold Cloud Productivity

    Microsoft 365(旧Office 365)の展開において優れた実績を持つマイクロソフトパートナー

  • Gold Small and Midmarket Cloud Solutions

    Microsoft 365(旧Office 365)の、主に中小企業への販売において優れた実績を持つマイクロソフト パートナー

  • Gold Cloud CRM

    Dynamics 365(旧称 Dynamics CRM Online)と呼ばれる商取引を推進する機能の展開において優れた実績を持つマイクロソフト パートナー

  • Gold EMM

    Enterprise Mobility + Securityと呼ばれるデバイス管理やデータ漏洩対策をする機能の展開において優れた実績を持つマイクロソフト パートナー

上記のジャンルとは少し異なる形で年間を通して目ざましい働きをした企業に対してはオブザイヤーアワードと称して表彰をされています。パートナーごとに受賞理由も詳細に記載してあるため、何に注力しどんなことが出来る企業かというのも非常に分かりやすいです。

押さえておきたいポイント

項目 Microsoft Azure AWS Google Cloud
シェア(国内) 約30% 約35% 約15%
強み Microsoft製品連携 サービス数・実績 データ分析・AI
無料枠 12ヶ月無料 12ヶ月無料 常時無料枠あり
主な資格 AZ-900 / AZ-104 CLF / SAA ACE / PCA
  • パートナー制度は2022年に「Microsoft Cloud Partner Program(MCPP)」へ再編され、旧来のSilver/Goldコンピテンシーは分野別の「Solutions Partner」認定へ移行しています。ベンダーを評価する際は現行の認定区分を確認しましょう。
  • コンピテンシーや認定はあくまで能力の目安であり、実際の導入実績・サポート体制・自社業務への理解度も合わせて確認することが重要です。
  • 年会費や取得要件は変更される可能性があるため、契約前に必ずマイクロソフト公式サイトや候補ベンダーへ最新情報を確認しましょう。

よくある質問

AzureはMicrosoft社と直接契約できないのですか?

一定の要件を満たせばMicrosoft社と直接契約することも可能ですが、多くの企業は導入支援や運用サポートを受けられるベンダー(パートナー企業)経由での契約を選んでいます。ベンダーを介することで、構築・運用に必要なノウハウを補える点がメリットです。

MPNとMCPPは何が違うのですか?

MPN(マイクロソフト パートナー ネットワーク)は2022年に「Microsoft Cloud Partner Program(MCPP)」へ名称・制度ともに刷新されました。旧来のSilver/Goldコンピテンシーに代わり、インフラストラクチャーやデータ&AIなど分野別の「Solutions Partner」認定が導入されています。

Gold認定パートナーを選べば安心なのですか?

Gold認定(現行制度ではSolutions Partner認定)は高い技術力・実績の証明にはなりますが、それだけで自社に最適なベンダーとは限りません。自社の業種・規模・要件に合った導入実績やサポート体制を持つベンダーかどうかも併せて確認することをおすすめします。

まとめ

Gold認定の評価基準は厳しく、これを獲得している企業は一部にとどまります。Azureの高度な専門分野パートナーとして認められるには実績と品質の両方が求められるため、費用を払えば誰でもなれるものではないことがお分かりいただけたかと思います。また、マイクロソフト社は毎年「Partner of the Year Award」などの表彰を通じて、特に優れた実績を上げたパートナー企業を紹介しています。マイクロソフト社の公式サイトにはパートナー企業の検索システムが用意されているため、そこから自社に合ったシステム導入を支援してくれそうなベンダーを探すことも可能です。Azureのベンダーを探す手段として、実績を持つベンダーか、自社に合った導入支援を行ってくれるベンダーか、という様々な観点から本記事が役に立てればと思います。

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