Azureでの複数アカウント利用について
最終更新日:2026年8月8日
はじめに
| 項目 | Microsoft Azure | AWS | Google Cloud |
|---|---|---|---|
| シェア(国内) | 約30% | 約35% | 約15% |
| 強み | Microsoft製品連携 | サービス数・実績 | データ分析・AI |
| 無料枠 | 12ヶ月無料 | 12ヶ月無料 | 常時無料枠あり |
| 主な資格 | AZ-900 / AZ-104 | CLF / SAA | ACE / PCA |
数多くのサイトで複数のアカウントを所持している人も多いのではないでしょうか。複数アカウントの利用は、そのサイトのサービスを使い分けれるなど、様々な利点があります。本記事では、Azureにおける複数アカウントの利点やその中身、管理者の割当方法について詳細に解説していきます。
【重要】旧「共同管理者」「サービス管理者」ロールは2026年5月に完全廃止されています
Microsoft公式ドキュメントによると、Azureのクラシック管理者ロール(共同管理者/サービス管理者)は2024年8月31日に廃止・サポート終了となり、2025年12月にはこれらのロールが割り当てられていたユーザーへ自動的に「所有者(Owner)」ロールが割り当てられました。そして2026年5月をもってクラシック管理者ロールは完全に廃止され、Azureポータルの「従来の管理者」タブ自体も削除されています。現在アクセス管理を行うには、後述するAzure RBAC(ロールベースのアクセス制御)のロール(所有者・共同作成者・閲覧者等)を使用する必要があります。なお、課金アカウントの主要ユーザーである「アカウント管理者」ロールのみ現在も廃止されず存続しています。
Azureにおける複数アカウントの利点
Azureでは複数アカウントでの利用が可能となっています。利用するにはAzure RBAC(ロールベースのアクセス制御)のロールを割り当てることで、Azureのサブスクリプションを複数人で管理することが可能となります。これにより、オンプレミスのアプリケーションやコンシューマークラウドサービスでも、ユーザーごとにサインインとパスワードが必要となるアプリケーションにアクセスを行うことが可能となります。また、Azureの様々な機能を使うことが出来たり、管理することが可能となります。次にその複数人で管理する方法について解説していきます。
Azureを複数アカウントで利用、管理する方法
Azureでは複数人でサブスクリプションを管理する場合、現在はAzure RBACの組み込みロールを使用します。代表的なロールは以下の通りです。
1つ目は所有者(Owner)です。アクセス権の管理を含め、リソースに対するフルアクセス権を持つ特権管理者ロールです。かつての「共同管理者」「サービス管理者」に相当する権限を持ちますが、権限が強力なため、必要最小限のユーザーにのみ割り当てることが推奨されます。
2つ目は共同作成者(Contributor)です。既存リソースの作成・管理を行えますが、他ユーザーへのアクセス権の付与はできません。日常的な運用作業を任せたいメンバーに適したロールです。
3つ目は閲覧者(Reader)です。既存のAzureリソースを表示できますが、変更はできません。監査や状況確認のみを行いたいユーザーに適しています。
これら以外にも、特定サービスの操作のみを許可する組み込みロールや、要件に応じたカスタムロールも用意されています。なお、課金に関する権限(サブスクリプションの購入・解約等)は「アカウント管理者」ロールが引き続き担っており、リソースへのアクセス管理を行うRBACロールとは役割が分かれています。
管理者の割り当て方
ここでは、Azureの管理者の割当について解説していきます。前に説明したとおり、Azureサブスクリプションの管理者に登録するには、既存の管理者がサブスクリプションのスコープで所有者ロールを割り当てることで出来ます。これで、他ユーザーへアクセス権を委任出来る権限などを、サブスクリプションにあたるすべてのリソースへのアクセスがそのユーザーへ付与されます。では、以下で割り当て方を説明していきます。
- サブスクリプション所有者のアカウントでAzure Portalにサインインを行い、サブスクリプションのタブを開く。
- アクセス権の付与を行いたいサブスクリプションをクリックする。
- アクセス制御(IAM) のタブをクリックする。
- ロールの割当 のタブをクリックして、現在開いているサブスクリプションの全ての割当を表示する。
- 追加 > ロールの割り当ての追加をクリックし、ロールの割当の追加ウィンドウを開く。
- ロール ドロップダウンリストで、所有者 ロールを選択します(必要な権限に応じて共同作成者・閲覧者等も選択可能)。
- 選択 一覧でユーザを選択する。もし、一覧に選択したいユーザが表示されない場合は、選択 ボックスに表示名とメールアドレスを入力し、ディレクトリを検索する。
- 保存 をクリックし、ロールを割り当てる。しばらく待つとサブスクリプションスコープで、選択したユーザに所有者のロールが割り当てられる。
押さえておきたいポイント
- Azureのアクセス管理は現在Azure RBAC(所有者・共同作成者・閲覧者等の組み込みロール)で行う。旧来の「共同管理者」「サービス管理者」は2026年5月に完全廃止済み
- 「アカウント管理者」ロールのみ課金アカウントの主要ユーザーとして現在も存続しており、RBACロールとは役割が異なる
- 所有者ロールは強力な権限を持つため、必要最小限のユーザーにのみ付与し、日常運用には共同作成者・閲覧者等のより権限の少ないロールを検討するのが安全
よくある質問
Q. 「共同管理者」ロールは今も使えますか?
A. 使えません。2024年8月31日に廃止・サポート終了となり、2026年5月には完全に廃止され、Azureポータルの該当タブも削除されています。現在はAzure RBACの所有者ロール等で同等の権限を付与します。
Q. 「アカウント管理者」も廃止されましたか?
A. いいえ。アカウント管理者(課金アカウントの主要ユーザー)は廃止されておらず、現在も存続しています。
Q. 所有者・共同作成者・閲覧者の違いは何ですか?
A. 所有者はアクセス権管理を含むフルアクセス権、共同作成者はリソースの作成・管理は可能だがアクセス権の付与はできない、閲覧者はリソースの閲覧のみ可能という違いがあります。
まとめ
今回、Azureにおける複数アカウントについて、現行のAzure RBACロールを使った管理方法を解説しました。所有者はアクセス権管理を含むフルアクセス権を持ち、共同作成者はリソースへのアクセス以外の管理が行え、閲覧者は表示のみ可能と、使用者に応じて権限を分けることが可能です。Azureの機能は様々あるため、複数アカウントを使用することで管理作業の強化や使いやすさの向上、セキュリティの効果も見込めて、通常よりも効率的にAzureを使うことが出来ます。管理者の割り当て方も、簡単に変更することが出来、あまり手間がかからない点も魅力です。複数アカウントはAzureを利用する際にとても便利なので、ぜひアカウントを作成してAzureを今よりも便利に、快適に利用していってみてください。
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