Azureの構成サービスとは
最終更新日:2026年8月12日
押さえておきたいポイント
- Azure構成サービスを使うと、物理ハードウェアの準備が不要になり、環境構築から運用開始までの期間を短縮できる。
- 全体設計・ネットワーク構築・インスタンス構築・ミドルウェアインストールまでを一括で任せられ、バックアップやDNS、Webサーバー設定などはオプションとして個別に追加できる。
- 「Azure Active Directory」は2023年に「Microsoft Entra ID」へ名称変更されており、資料や見積もりの記載も現行名称に合わせて確認する必要がある。
- Azureの権限管理は現在Azure RBAC(ロールベースアクセス制御)が標準。旧来の「共同管理者」「サービス管理者」といったクラシック管理者ロールは既に廃止されているため、古い資料の記載を鵜呑みにしないよう注意したい。
はじめに
| 項目 | Microsoft Azure | AWS | Google Cloud |
|---|---|---|---|
| シェア(国内) | 約30% | 約35% | 約15% |
| 強み | Microsoft製品連携 | サービス数・実績 | データ分析・AI |
| 無料枠 | 12ヶ月無料 | 12ヶ月無料 | 常時無料枠あり |
| 主な資格 | AZ-900 / AZ-104 | CLF / SAA | ACE / PCA |
クラウドサービスが人気を集めている昨今、クラウドでのサーバーを構築することができ、その構築を行うサービスを提供する会社が様々あります。本記事では、Azureでの構築サービスにはどのような特徴があるか、導入までの流れ、構築内容はどうなっているのかということに重点を置いて解説していきたいと思います。
Azure構成サービスの特徴
Azure構成サービスには様々な特徴があり、導入することで多数のメリットが生まれます。
まず1つ目に運用コストを下げることが出来ます。これは、各々の運用方法に合わせて構築サービスを最適化することで、クラウドを最大限に活用しつつ必要ではない部分を省くことが出来るクラウドの利点と言えます。
2つ目に幅広い需要へ対応できる点です。提供場所にもよりますが、IaaS VM やPaaS WebApp 、SQL Database の構築に加え、VDI 、Microsoft Entra ID(旧称:Azure Active Directory)、SQLサーバなどのアプリケーションなどにも対応が可能で、様々な利用者が使える構築サービスであると言えます。
要注意:Azureのサービス名称・権限管理の変更点
「Azure Active Directory(Azure AD)」は「Microsoft Entra ID」へ改称済みです。同様に、脅威対策の「Azure Security Center」は「Microsoft Defender for Cloud」、AI関連サービスの「Azure Cognitive Services」は「Azure AI services」にそれぞれ名称が変更されています。また、サブスクリプション単位の権限管理に使われていたクラシック管理者ロール(共同管理者・サービス管理者)は2024年8月31日に新規利用が廃止され、2026年5月に完全廃止となりました。現在はAzure RBAC(ロールベースアクセス制御)による権限管理が標準です。構築サービスの提案書や見積もりに旧名称・旧ロール名が残っている場合は、発注前に必ず提供会社へ最新の構成内容を確認してください。
3つ目に利便性が向上する点です。まず、クラウドであるため様々な用途に応じたストレージ容量を設定することが出来ます。また、耐障害性も向上するので快適にクラウドを利用することが可能です。それに加え、問い合わせ窓口があるので、何かあった際の対応も完備されています。
最後に動作や準備が短縮するという点です。物理ハードウェアのセットアップが不要になるため、準備期間が短くなります。また、リソースの調達やスケールアウトが手早く行えるので、快適にクラウドを使うことが出来ます。
これらの特徴が構築サービスを利用する時に利用者にとっての大きなメリットと言えます。
導入までの流れ
ここでは大まかなAzure構築サービスの導入手順を説明していきます。
まず最初に利用者が構築サービスの申し込みを行います。そして、ヒアリングを行い環境準備や以降に必要な情報を聞きます。次に申し込んだ内容に沿って、Azure環境を構築、Azure上でもサービス環境を構築します。VPN接続を構築し、いよいよ既存環境からAzure環境に移行します。最後に運用試験、運用環境準備をした後、仮想マシンへの監視設定を行い、サービスを開始します。これが一連の流れとなっています。
構築内容
これまで構築サービスの特徴と導入までの流れについて説明してきましたが、具体的にどのようなものを構築するのかを紹介していきたいと思います。
まず全体設計についてです。主な作業範囲はネットワークの設計、インスタンス設定仕様、サーバーインスタンス、インストールミドルウェア一覧といったラインナップとなっています。その中でも、ネットワーク設計にはセグメントやIPアドレス、アクセス制御内容、ロードバランシングといった内容が含まれており、インスタンス設定仕様にはインスタンスサイズとディスク容量、アカウントが含まれています。
次にネットワーク構築についてです。主な作業範囲はVirtual Network 設定、フィルタリング設定といった内容となっています。
インスタンス構築については、構築サービス毎に内容が違いますが、基本的にはVirtual Machine の立ち上げを行い、1アカウントでリモートログインが完了するまでは全サービス共通となっています。
ミドルウェアインストールは、ミドルウェアベンダが標準でパッケージ提供している、指定のミドルウェアインストールまで対応しています。
そして、これまで紹介してきた構築内容とは別に構築オプションがあり、これらはそのオプション毎に別料金が発生する仕組みです。種類は様々ありますが、一部を抜粋して説明すると、バックアップ設定やDNS設定、Webサーバー設定、php設定、DB設定とかなり細かく設定が可能となっています。DNSに設定するゾーンの内容やDNS立ち上げ設定、それぞれパラメータの設定とWebサーバーとの連携設定も組めるので、利用者の最も使いやすい形でクラウドを使用することが可能となります。なお、料金体系はサービス提供会社やプラン・オプションの組み合わせによって変動するため、具体的な費用は必ず各社の最新の見積もりで確認してください。
よくある質問
Q1. Azure構成サービスと自社でのAzure構築、どちらを選ぶべきですか?
A1. 自社にAzureの設計・構築ノウハウを持つ人材がいない場合や、早期にサービスを開始したい場合は構成サービスの利用が向いています。一方、社内にクラウド運用の知見を蓄積したい場合や、細かなカスタマイズを継続的に行いたい場合は自社構築も選択肢になります。両者を比較し、コストと運用体制のバランスで判断することをおすすめします。
Q2. Microsoft Entra ID(旧Azure Active Directory)はオプションですか、標準対応ですか?
A2. 対応範囲はサービス提供会社によって異なります。ID管理・シングルサインオンなどの要件がある場合は、Microsoft Entra IDの構築・設定が対応範囲に含まれているか、契約前に必ず確認してください。
Q3. 導入後の権限管理はどのように行えばよいですか?
A3. 現在のAzureではクラシック管理者ロール(共同管理者・サービス管理者)は廃止されているため、Azure RBACを使って、担当者ごとに必要最小限の権限(最小権限の原則)を割り当てる運用が基本です。構築サービス導入時に、初期のロール設計まで依頼できるか確認しておくと安心です。
まとめ
今回、Azureの構築サービスについて詳しく説明してきました。この構築サービスは様々な会社が提供しており、利用者はその中から自分に合ったプランを提供している会社を見つけることが重要です。また、Azureの構築サービスに変えるだけで、運用コストの低下や様々な需要への対応、利便性が向上することが見込めます。構築サービスの導入までの流れも、難しい手順はなく何かあった際もサポートがある状態なので、容易にサービスを導入することが可能です。構築内容も、各々に合わせたプランを選び、かつ必要なオプションを組み込めることが出来ます。Azureの構築サービスを使いたいが、難しそうで使っていないという方でも自分が使いやすいように設定することが出来るので、大多数の人が満足できるようなサービスであると言えます。
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