Azureまるわかり!日本における現状とAWSとの違い・海外のパブリッククラウド市場の動向

最終更新日:2026年8月10日

この記事でわかること

【要注意】
本記事は公開から時間が経過しており、データセンターのリージョン数やサービスのプレビュー状況など、当時の情報のまま記載されていた箇所がありました。AWSは2021年に大阪リージョンを開設しており「東京のみの稼働」という記述は現在は誤りです。また、リージョン数・シェア等の具体的な数値は年々更新されるため、本文では断定的な古い数値を見直し、最新情報は各クラウドの公式サイトでご確認いただくようご案内する形に修正しています。

徹底比較!「Azure」と「AWS」

項目 Microsoft Azure AWS Google Cloud
シェア(国内) 約30% 約35% 約15%
強み Microsoft製品連携 サービス数・実績 データ分析・AI
無料枠 12ヶ月無料 12ヶ月無料 常時無料枠あり
主な資格 AZ-900 / AZ-104 CLF / SAA ACE / PCA

まずは「Azure」と「AWS」の違いについて検証してみましょう。いくつかのポイントごとに違いについてまとめました。

Azureは東日本・西日本リージョンを中心に、機能への需要やデータセンターのキャパシティを踏まえながら、主要なサービスから順次提供リージョンを拡大してきた経緯があります。現在では仮想マシンやストレージ、データベース、AI関連サービスなど主要なサービスの多くが国内リージョンで利用可能ですが、サービスによって提供リージョンが異なる場合があるため、導入検討時は各サービスの「リージョンの可用性」を公式サイトで確認することをおすすめします。

■利用可能通貨

Azureは日本円での支払いが可能となっています。AWSも現在はリセラーを経由することで日本円での支払いに対応していますが、双方の大きな違いは為替の影響です。

Azureの料金設定は日本円で行われるため、為替の影響を受けることはありません。対してAWSの料金設定は米ドルが基準となるため、為替の影響を受けやすい構造になっています。

■準拠法

AWSはアメリカ合衆国ワシントン州法を準拠法としており、裁判地はワシントン州キング郡の州裁判所、連邦裁判所です。一方、Azureは日本法に準拠しており、東京地方裁判所を裁判地としています(契約形態によって条件が異なる場合があるため、契約時は最新の利用規約をご確認ください)。

■データセンター

Azureは世界各地に多数のリージョンを展開しており、日本国内には東日本・西日本の2リージョンがあります。AWSも東京リージョンに加え、2021年に大阪リージョンが開設され、現在は国内2リージョン体制となっています。世界全体のリージョン数はいずれのクラウドも拡大を続けているため、最新の数字は各社の公式サイトでご確認ください。

■ディザスターリカバリー

AWSは東京・大阪の国内2リージョン体制になったことで、Azureと同様に日本国内でのディザスターリカバリー構成が可能になっています。両社とも国内リージョン間でのバックアップ・レプリケーションを組めるようになった点は、以前からの大きな変化と言えます。

■ネットワークサービス

AWSはAWS Direct Connect、AzureはAzure ExpressRouteで、それぞれ専用線接続サービスが提供されています。対応プロバイダーやロケーションは時期によって変わるため、導入時は最新の接続プロバイダー一覧を確認することをおすすめします。

■その他

Azureは主要なLinuxディストリビューション(Red Hat Enterprise Linuxを含む)に対応しており、AWSも同様に主要なディストリビューションをほぼ選択可能です。この点では両者に大きな差はなくなっています。

日本の国内におけるAzureの動向は?

日本国内におけるAzureの動向はどうなっていくのでしょうか。これまでに述べたようなAWSとの違いを鑑みると、Azureに幾分かの優位性があることがわかります。

特に「日本法が準拠法である」「西日本にもデータセンターがある」という点は引き続きAzureのアドバンテージと考えられます(前述のとおり、ディザスターリカバリーの国内構成についてはAWSの大阪リージョン開設により差が縮小しています)。

エンタープライズの顧客の多くはAzureの利用を進めており、オンプレミスとの併用(ハイブリッドクラウド)という形でAzureを活用しているケースも多く見られます。また、Azureを利用する顧客はアプリケーションの開発をSIerに一任するケースが多い傾向も依然として見られます。

海外のパブリッククラウド市場に目を向けてみると…

海外のパブリッククラウド市場においても日本国内と同様に興味深い動きが見られます。売上規模では長らくAWSが上位に立ってきましたが、Microsoft AzureやGoogle Cloudも急速にシェアを伸ばしており、業界別・用途別に採用状況が異なる状況が続いています。市場シェアの具体的な数値は調査機関や時期によって変動するため、最新の情報は各種調査レポートや公式発表を参照することをおすすめします。

金融業、製造業などの業界ではAzureの利用検討が進む一方、情報調査分析やヘルスケア業界ではAWSの人気が根強いなど、業界ごとにポピュラリティが異なる傾向は現在も続いています。

AWS・Azure・Google Cloudなど複数プラットフォームの今後を分けるキーポイントの一つは、引き続き“ハイブリッドクラウド・マルチクラウドへの対応状況”にあると考えられています。多くのエンタープライズはパブリッククラウドとオンプレミス(あるいは複数のパブリッククラウド)を組み合わせて運用しており、この傾向は今後も続く見通しです。

Microsoftはパブリッククラウド・プライベートクラウド双方の選択肢をユーザーに提供しており、この「ハイブリッド戦略」がエンタープライズに与える印象の大きさは、引き続き無視できないポイントと言えるでしょう。

押さえておきたいポイント

  • Azureは日本円建て料金・日本法準拠・国内2リージョン(東日本/西日本)という点で、AWSとは異なる強みを持つ。ただしAWSも大阪リージョン開設により国内DR構成が可能になるなど、両者の差は縮まりつつある。
  • クラウド市場のシェアやリージョン数、料金体系は年々変化するため、選定時は本記事のような解説記事だけでなく、必ず各クラウドの公式サイトや最新の調査レポートで最新情報を確認する。
  • 業界・用途によってAWS/Azure/Google Cloudの向き不向きは異なる。自社のシステム構成(オンプレミス資産の有無、既存のMicrosoft製品の利用状況など)を踏まえて選定することが重要。

よくある質問

AzureとAWS、結局どちらを選べばよいですか?

一概にどちらが優れているとは言えません。既にMicrosoft製品(Active Directory、Office 365(現Microsoft 365)等)を全社的に利用している企業や、日本法準拠・国内サポートを重視する企業はAzureとの親和性が高い傾向にあります。一方、グローバル展開や豊富なサードパーティ連携を重視する場合はAWSが選ばれることも多く、実際には要件や既存資産に応じて個別に判断するのが基本です。

AzureとAWSを併用(マルチクラウド)することは可能ですか?

可能です。実際に用途ごとにAzureとAWSを使い分けたり、災害対策として複数クラウドにシステムを分散させたりする企業も増えています。ただし運用管理やセキュリティ設定が複雑になりやすいため、マルチクラウド運用を行う場合は監視・IAM管理などの体制を事前に整えておくことが重要です。

Azureの料金や国内リージョンの最新情報はどこで確認できますか?

クラウドサービスは料金体系やリージョン展開が随時更新されるため、最新の料金・提供リージョン・サービス一覧はMicrosoft Azureの公式サイトで確認することをおすすめします。AWSについても同様に、公式サイトの最新情報を確認するようにしてください。

まとめ

Azure、AWSというパブリッククラウドの主要プレイヤーが競い合う中、日本国内でもクラウド移行企業の増加が続いています。エンジニアにとってはクラウドのナレッジをカバーしておくことが引き続き重要と言えるでしょう。

プラットフォームのシェアや、それぞれの特徴についてもアンテナを張り巡らせ、必要に応じて最新情報をアップデートしていくことをおすすめします。

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