Azureを知ろう!〜リージョンから考えるAzureの利点について〜
最終更新日:2026年8月10日
この記事でわかること
◎Azureのリージョンとは?
| 項目 | Microsoft Azure | AWS | Google Cloud |
|---|---|---|---|
| シェア(国内) | 約30% | 約35% | 約15% |
| 強み | Microsoft製品連携 | サービス数・実績 | データ分析・AI |
| 無料枠 | 12ヶ月無料 | 12ヶ月無料 | 常時無料枠あり |
| 主な資格 | AZ-900 / AZ-104 | CLF / SAA | ACE / PCA |
リージョンとは、国や地域別に設置されているデータセンターのまとまりのことを言います。リージョンには少なくとも1つ以上のデータセンターが含まれます。基本的には待ち時間の短い低遅延のネットワークで繋がっており、複数の近接しているデータセンターで構成されています。イメージ図が以下のようになります。

例えば日本には2つのリージョンがあり、東日本リージョンと西日本リージョンがあります。東日本リージョンは東京都と埼玉のデータセンターで構成されており、低遅延のネットワークで結ばれています。
◯Azureのリージョンの特徴
Azureは、他のクラウドサービス(AWSやGCP)と比べて多くのリージョンを世界中に用意しています。数としては世界140カ国以上で利用する事ができ、60を超えるリージョンを保有しています(リージョン数・対応国数は今後も拡大が続いているため、最新の数値はAzure公式サイトでご確認ください)。
このことによるAzureの特徴を簡単にご紹介します。
◆柔軟にコントロールできる
世界のどこでも開発したアプリケーションでも、利用者の近くに柔軟に配置する事が出来ます。アプリケーションを起動するコンピューティングリソースの拡張や冗長性にも柔軟にコントロールする事が可能です。なおAzureのユーザーがAzure上で何かを作成した場合は、必ずリージョンを設定する必要があります。日本の場合だと、東日本リージョンと西日本リージョンどちらかを設定します。
◆BCP(事業継続計画)対策に有効
BCP(事業継続計画)対策とは、企業が災害やハッキングなどの緊急事態に遭遇した時に損害を最小限に抑えて事業を行ったり、早期復旧させたりするための計画のことをいいます。リージョンの構成を活用して、アプリケーションやデータを複数のリージョンで作成しておくことで、事業再開までの復旧時間を短縮することが出来ます。
◆リージョンペアで内容を同期
Azureは、米国、ヨーロッパ、アジアなど世界にいくつかの地域に分け、同じ地域内にあるそれぞれのリージョンをペアにしています。これを「リージョンペア」と呼びます。日本であれば、東日本リージョンと西日本リージョンがペアになっています。ペアになっているリージョンに、アプリケーションやデータのコピーを配置しておくと、リアルタイムでデータ更新を反映するので常に内容を同期する事が出来ます。またペアのリージョンにコピーを置いていくことで、自然災害やネットワーク停止時でもサービス中断などの影響を防ぐ事が可能です。
◯Azureの可用性について
次に、システムの継続的に稼働させるための「可用性ゾーン」及び「可用性セット」について説明します。
まず可用性とは、障害が起こった際やメンテナンス時にシステムが停止する事なく、継続して稼働出来る指標のことを言います。Azureでは、リージョンの構成を活用する事で、この「可用性」を高める事が出来ます。それが「可用性ゾーン」及び「可用性セット」の仕組みになります。
【可用性ゾーンについて】

「可用性ゾーン」とは、Azureのリージョン内の物理的に分離されたデータセンターのことを言います。物理的に分離された可用性ゾーン(データセンター)は、それぞれ電源やサーバー、ネットワークが独立している状態になります。それが上記のイメージ図になります。1つの可用性ゾーン(データセンター)が障害等でダウンしてしまった場合は、同じ地域内のゾーンが引き続き機能する仕組みになっています。
また、ユーザーがリージョン内のどの可用性ゾーンに電源やサーバーを設定するかを予め決めておく必要があります。例として、ユーザーが仮想マシンを作成し可用性ゾーン(データセンター)を利用したい場合には、仮想マシン作成画面で任意の可用性ゾーンを1つ選択し行います。
【可用性セットについて】

「可用性セット」は、可用性ゾーンよりももっと小さな範囲内で仮想マシンの可用性を上げる方法です。可用性ゾーン(データセンター)内のサーバーを格納しておくラックや、サーバーの集合体であるブレードサーバーの障害から保護する役目があります。
可用性セットを構成することで、データセンター内の障害時に、サービス全体の停止を抑える事が出来ます。上記のイメージを参考に見ていただくと、可用性セットはそれぞれ異なるラックで構成されている事が分かります。このうち1つのラックが何らかの影響でダウンしたとしても、別のラックが動作している状態を維持する事が可能になります。
またユーザーが仮想マシンを作成する時に、可用性セットを利用する事でストレージのバックアップ構成が適用され、自動的に3つのラックにコピーされます。ユーザーが可用性セットの数を増やす事で、可用性を更に高める事が出来ます。
押さえておきたいポイント
- リージョンはデータセンターのまとまりであり、利用者はリソース作成時に必ずいずれかのリージョンを指定する必要がある。
- 「可用性ゾーン」はリージョン内の物理的に独立したデータセンター単位、「可用性セット」はデータセンター内のラック単位で障害の影響範囲を分散させる仕組みであり、目的とする可用性のレベルに応じて使い分ける。
- リージョンペアやゾーン・セットの構成はBCP(事業継続計画)対策として重要だが、実際にどこまで冗長化するかはシステムの重要度とコストのバランスで検討する必要がある。
よくある質問
Q. リージョンと可用性ゾーンの違いは何ですか?
リージョンは国・地域単位で設置されたデータセンターのまとまりを指し、可用性ゾーンはそのリージョン内で電源やネットワークが独立した物理的なデータセンター単位を指します。つまり可用性ゾーンはリージョンよりも小さい粒度の概念で、リージョン内の冗長性を高めるための仕組みです。
Q. 可用性ゾーンと可用性セットはどちらを選べばよいですか?
より高い可用性を求める場合や、データセンター単位の障害・災害にも備えたい場合は可用性ゾーンが有効です。一方、同一データセンター内でのラック単位の障害に備えたい場合や、対応リージョンで可用性ゾーンが利用できない場合には可用性セットを選択します。要件やコストに応じて使い分けるのが基本です。
Q. 日本国内のリージョンだけで可用性ゾーンを構成できますか?
東日本リージョン・西日本リージョンともに可用性ゾーンに対応していますが、対応状況はサービスやリージョンによって異なる場合があります。実際に構成する際は、利用したいリソースの種類とリージョンでの可用性ゾーン対応状況をAzure公式サイトで事前に確認することをおすすめします。
◎まとめ
Azureの基礎知識であるリージョンについてご紹介しました。リージョンを知った事で、少しAzureの概念が見えたのではないでしょうか。今後もリージョンは普及していくと言われているので、Azureへの期待が更に膨らみますね!このリージョンの特徴や「可用性ゾーン」「可用性セット」の知識は持っていて損はないので、是非Azureを使う際に一度確認してみて下さい。
▼ アクロビジョンについて


