Azure Blob Storageの利用料金について

最終更新日:2026年8月5日

Azure Blob Storageとは

皆様はクラウドサービスを普段からお使いになるでしょうか。近年では個人利用から仕事で使用する機会も増えてきました。本稿ではAzure Blob Storageというクラウドサービスの利用料金について紹介していきます。

Azure Blob StorageとはMicrosoft社が提供している非構造化データの格納に最適なクラウドストレージです。ドキュメント・画像・動画・ログファイルといったバイナリ形式のデータを、容量やアクセス頻度に応じて柔軟にコストを最適化しながら保存できるのが特徴です。

Azure Blob Storageの料金を決める要素

Azure Blob Storageの料金は、単一の単価で決まるものではなく、主に次のような複数の要素の組み合わせで決まります。

  • 保存容量ー保存しているデータ量(GB/TB単位)に応じた従量課金
  • アクセス層ーホット・クール・コールド・アーカイブのいずれを選択するか
  • 冗長性オプションーLRS(ローカル冗長)・ZRS(ゾーン冗長)・GRS(地理冗長)などのデータ複製方式
  • トランザクション数ー読み取り・書き込み・一覧取得などの操作回数
  • データ転送量ーリージョンをまたぐデータ転送やインターネットへのデータ送信量
  • 予約の有無ー1年・3年単位の予約容量を購入するかどうか

これらの要素を理解したうえで、自社のデータ量・アクセス頻度・可用性要件に合わせて選択することが、Blob Storageのコストを最適化する近道です。

アクセス層(ホット・クール・コールド・アーカイブ)

Blob Storageでは、データへのアクセス頻度に応じてコストを最適化するための「アクセス層」が用意されています。以前はホット・クール・アーカイブの3層でしたが、その後「コールド」層が追加され、現在はオンライン2層(ホット・クール)+コールド+オフライン1層(アーカイブ)の合計4層から選択できます。

アクセス層 用途 最低保存期間 コスト傾向
ホット 頻繁にアクセス・更新されるデータ なし 保存コスト高/アクセスコスト低
クール アクセス頻度が低いデータ 30日 保存コスト低/アクセスコスト高
コールド めったにアクセスしないが即時参照は必要なデータ 90日 保存コストさらに低/アクセスコスト高
アーカイブ 長期バックアップ等、ほぼアクセスしないデータ 180日 保存コスト最安/取得コスト最高・時間単位の待機

※クール・コールド・アーカイブ層は、最低保存期間より前にデータを削除・別層へ移動すると早期削除料金が発生します。アーカイブ層のデータは読み書きができず、参照するには「リハイドレート」という復元操作(最大15時間程度)が必要です。

使用状況に応じてホット・クール・コールドの各層へ自動的にデータを移動する「スマート層」も利用できるため、頻繁に手動でアクセス層を切り替えなくてもコストを最適化しやすくなっています。

冗長性オプションによる料金の違い

Blob Storageの料金は、データをどのように複製・保護するかを決める「冗長性オプション」によっても変わります。代表的なものに、同一データセンター内で複製するLRS(ローカル冗長ストレージ)と、同一リージョン内の複数の可用性ゾーンに複製するZRS(ゾーン冗長ストレージ)があります。

一般的に、可用性・耐障害性が高いオプションほど保存コストは高くなる傾向があります。このほかGRS(地理冗長)・RA-GRS(読み取りアクセス地理冗長)・GZRS(地理ゾーン冗長)など、より広域にデータを複製するオプションも用意されています。可用性要件やディザスターリカバリーの必要性に応じて選択してください。

予約容量によるコスト削減

一年間または三年間単位で容量を予約することで、都度の従量課金よりもストレージのコストを削減できます。データ量の増加が見込みにくい安定したワークロード(バックアップデータや長期保存データなど)を継続的に保存する場合は、予約容量の活用を検討する価値があります。

正確な料金の確認方法

具体的な料金(1GBあたりの保存費用・トランザクション費用・リージョンごとの単価など)は改定される頻度が高いため、本記事では金額を掲載しません。最新の正確な料金は、必ずAzure公式サイトの料金ページや「Azure料金計算ツール」で確認してください。見積もりの際は、想定する保存容量・アクセス層・冗長性オプション・トランザクション数を入力すると、月額費用の目安を算出できます。

よくある質問(FAQ)

Q. Azure Blob Storageの正確な料金はどこで確認できますか?

Azure公式サイトの料金ページおよび「Azure料金計算ツール」で、アクセス層・冗長性オプション・保存容量・想定トランザクション数を指定して見積もることができます。料金は改定されることがあるため、必ず公式サイトの最新情報を確認してください。

Q. どのアクセス層を選べばよいですか?

データへのアクセス頻度で選びます。日常的にアクセス・更新するデータはホット、月に数回程度の参照ならクール、90日以上ほぼアクセスしないが必要な時にすぐ読み出したいデータはコールド、1年近くアクセスしない長期バックアップはアーカイブが目安です。判断に迷う場合は「スマート層」で自動最適化する方法もあります。

Q. LRSとZRS、どちらを選ぶべきですか?

コストを抑えたい場合はLRS、同一リージョン内でのデータセンター障害に備えた可用性を重視する場合はZRSが適しています。可用性が高いオプションほど保存コストは高くなる傾向があるため、データの重要度に応じて選択してください。

Q. アーカイブ層に保存したデータはすぐに参照できますか?

いいえ。アーカイブ層はオフライン層のため、参照するには一度ホット・クール・コールドいずれかの層に「リハイドレート(復元)」する必要があり、優先度設定によっては最大15時間程度かかることがあります。頻繁に参照する可能性があるデータには向いていません。

Q. 予約容量はどんな場合に向いていますか?

データ量の増減が少なく、長期間にわたって一定量のデータを保存し続けることが見込める場合に向いています。データ量の増減が激しいワークロードでは、通常の従量課金の方が無駄なコストが発生しにくい場合もあります。

まとめ

この記事のポイント:

  • Azure Blob Storageは非構造化データの格納に最適なクラウドストレージで、従量課金制が基本
  • 料金は保存容量・アクセス層・冗長性オプション・トランザクション数・予約の有無など複数の要素で決まる
  • アクセス層は現在「ホット・クール・コールド・アーカイブ」の4段階(コールドは後から追加された層)
  • 冗長性オプションはLRS・ZRSのほか、GRS等の広域複製オプションもある
  • 1年・3年単位の予約容量を購入することで、安定したワークロードのコストを削減できる
  • 正確な料金は改定される可能性があるため、必ずAzure公式サイトの料金計算ツールで確認する

クラウドサービスは年々導入する企業も増えてきているので、現在クラウドサービスを利用していなければ、導入を検討してみてはいかがでしょうか。Blob Storageを導入する際は、保存するデータの性質(アクセス頻度・重要度・保存期間)を整理したうえで、公式サイトの料金計算ツールで見積もりながら計画的に進めると良いでしょう。

本稿がAzure Blob Storageの導入のお役に立てれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございます。

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