AzureのCSP契約の特徴について
最終更新日:2026年8月11日
この記事でわかること
マイクロソフト社が提供するクラウドプラットフォーム「Azure」。
今回はAzureの主だった契約形態4種の概要とその中の一つである「CSP」の特徴についてご紹介いたします。
【要注意】本記事の内容には一部古い情報が含まれています。
・「Azure Active Directory(Azure AD)」は2023年に「Microsoft Entra ID」へ改称されています。
・Azureのクラシック管理者ロール(共同管理者・サービス管理者)は2024年8月31日に廃止され、現在はAzure RBAC(所有者・共同作成者・閲覧者など)による権限管理に統一されています。本文中の「クラシック(ASM)」に関する記述は当時の契約制限として参考情報にとどめてください。
・記事中で「使用できないサービス」として挙げているStoreSimple(2022年廃止)、Mobile Engagement(2017年廃止)、Cloud Service クラシック(2024年8月廃止)は、その後マイクロソフトによりサービス自体が終了しており、現在はどの契約形態でも利用できません。
・「Azureインオープンプラン」はマイクロソフトが新規契約の受付を終了しており、現在は主にCSP契約・EA契約・従量課金プランが選択肢となっています。
・料金・リージョン数などの具体的な数値は変動するため、最新情報はAzure公式サイトでご確認ください。
Azureとは?
| 項目 | Microsoft Azure | AWS | Google Cloud |
|---|---|---|---|
| シェア(国内) | 約30% | 約35% | 約15% |
| 強み | Microsoft製品連携 | サービス数・実績 | データ分析・AI |
| 無料枠 | 12ヶ月無料 | 12ヶ月無料 | 常時無料枠あり |
| 主な資格 | AZ-900 / AZ-104 | CLF / SAA | ACE / PCA |
Azureとはマイクロソフト社が提供する「クラウドプラットフォーム」のことです。
仮想マシンをクラウド上に作成・利用したり、仮想マシンのOS自体をマイクロソフト社が管理してもらうサービスなどを提供しています。
世界中に多数のリージョン(拠点)を展開しており(具体的な数は年々拡大しているため、最新のリージョン数はAzure公式サイトでご確認ください)、強力なWANバックボーンを持っているため、国内外を問わず多くの方が利用されています。
また、Azureには大きく分けて2種類のサービスがあります。
Azure IaaS
「Azure IaaS」とは仮想マシンをクラウド上にインターネット経由で作成、利用するサービスです。「IaaS」とは『Infrastructure as a Service』の略称になります。サービスの内容としては、仮想化レイヤーより下のサーバーやストレージ、ネットワークといったインフラストラクチャをマイクロソフト社が管理する機能が含まれています。
Azure PaaS
「Azure PaaS」もAzure IaaSと同様に仮想マシンをクラウド上にインターネット経由で作成、利用するサービスです。「PaaS」とは『Platform as a Service』の略称になります。Azure IaaSと異なる点としては、Azure IaaSがインフラストラクチャをマイクロソフト社が管理するのに対し、Azure PaaSはインフラストラクチャに加え、Webアプリケーション開発のライフサイクルに対応するように、ミドルウェアや開発ツール、ビジネスインテリジェンスサービス、データベース管理サービスなどがサービスに加わります。
Azureの契約形態とは?
Azureには様々な契約形態があります。今回はその中から主だった4種類の契約形態をご紹介いたします。
CSP契約
CSP契約とは正式名称を「Cloud Solution Provider」といい、法人の場合のみリセラーから購入が可能です。1社につき1契約が原則となっており、従量課金制になっています。請求書払いのみ支払い可能になっており、翌月に支払うことになります。また契約時に登録したアカウント情報の変更や譲渡が可能になっています。
注意点として、Azure Service ManagementやAzure Marketplace、StoreSimple、Azure Active Directory B2Cなどのサービスを利用することができません。
EA契約
EA契約とは正式名称を「Enterprise Agreement」といい、法人の場合のみLSP(Licensing Solution Partner)からのみ購入することが可能です。
原則として1社1契約のみ可能で、前もって3年間分の購入金額を決定しておく必要があります。購入金額が不足した場合でもサービスを利用することができます。
また、契約時に登録したアカウント情報の変更や譲渡が可能になっています。ただし、ユーザー単位での課金は使用できません。
従量課金プラン
従量課金プランはAzureで最も一般的な契約プランで、個人・法人問わず購入が可能なプランです。申し込みはWebサイトから行えます。名前の通り、Azureを利用した分だけ料金を支払う標準的な契約プランです。
支払い方法を請求書払いまたはクレジット払いから選択でき、契約時に登録したアカウント情報の変更や譲渡が可能になっています。
ただし、請求書払いの場合、ユーザー単位での課金やStoreSimpleは利用できません。
Azureインオープンプラン
Azureインオープンプランは法人のみリセラーから購入可能なプランでした。金額は10,200円/月でAzureポータルへのキー投入日から12か月間利用できるプランで、未使用の残高は消滅してしまうため注意が必要でした(この料金は当時のものです。最新料金はAzure公式サイトでご確認ください)。また、料金が不足した場合はサービスが利用できなくなります。契約時に登録したアカウント情報の変更や譲渡が可能になっていました。
このプランの場合、Azure MarketplaceやStoreSimple、ユーザー単位での課金は利用不可になります。
※前述の通り、Azureインオープンプランはマイクロソフトが新規契約の受付を終了しています。最新の契約形態はAzure公式サイトでご確認ください。
CSP契約の特徴
AzureのCSP契約についてもっと細かくまとめました。
料金
・使用した分だけ料金を支払う従量課金制
契約期間
・毎月契約更新
購入条件
・法人であること
請求
・CSPを提供する企業から使用した分の料金を毎月請求
支払い方法
請求書が毎月届くため、それを月払い
契約先
CSPパートナー会社
使用できないサービス
・クラシック(ASM)
・Azure Marketplace
・StoreSimple
・Azureサポートプラン
・ユーザー単位での課金サービス
・Cloud Service(クラシック)
・Mobile Engagement
・AI + Cognitive Services
・Azure Active Directory B2C
押さえておきたいポイント
- CSP契約は法人向けで、1社1契約が原則。従量課金制で請求書払いのみとなり、Microsoft自身ではなくCSPパートナー企業から毎月請求される点がEA契約や従量課金プランとの大きな違いです。
- Azureの契約形態は時期によって内容が変わります。「Azureインオープンプラン」のように新規受付が終了しているプランもあるため、契約前には必ず最新の提供状況をAzure公式サイトやパートナー企業に確認しましょう。
- CSP契約ではAzure Marketplaceやユーザー単位課金など一部サービスが利用できない制限があるため、自社が使いたい機能がCSP契約でカバーされているか事前確認が重要です。
よくある質問
Q. CSP契約とEA契約の一番の違いは何ですか?
最大の違いは契約期間と請求方法です。EA契約は前もって3年間分の購入金額を決定しておく必要がありますが、CSP契約は毎月契約更新の従量課金制で、CSPパートナー企業から毎月請求書が届く点が異なります。
Q. CSP契約は個人でも申し込めますか?
CSP契約は法人のみが対象で、個人での契約はできません。個人でAzureを利用したい場合は従量課金プランを検討してください。
Q. CSP契約の料金はどこで確認できますか?
CSP契約の料金は契約先であるCSPパートナー企業を通じて提供されるため、具体的な金額はパートナー企業、またはAzure公式サイトでご確認ください。
まとめ
今回はAzureのCSP契約についてご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか?
使用できるサービスや法人のみが利用可能であることなどの制限はありますが、EA契約と異なり3年間の契約が不要な点など長期間使用する予定のない企業などには利用しやすい契約形態であると感じました。
この記事を読んでくださった方にAzure CSP契約の魅力が少しでも伝われば幸いです。
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