Azure ExpressRouteの料金
最終更新日:2026年8月5日
はじめに
Azure ExpressRouteを使うことで、接続プロバイダーが提供するプライベート接続を介し、オンプレミスのネットワークをMicrosoft クラウドに拡張することが出来ます。今回は、このAzure ExpressRouteの料金体系について解説していきます。
Azure ExpressRouteとは
Azure ExpressRouteはAzureのデータセンターと、お客様のオンプレミスやコロケーション環境のインフラストラクチャとの間でプライベート接続を作成することが出来ます。
ExpressRouteによる接続はパブリックインターネットを経由しないため、一般的なインターネット接続よりもスピードが速く、信頼性の高いものとなっています。オンプレミスシステムと Azure間のデータ転送にExpressRouteによる接続を使用することで、大きいメリットが得られることもあります。また、ExpressRouteの場所でAzureへの接続を確立したり、ネットワークサービスプロバイダが提供する、既存のWANネットワークからAzureへ直接接続することも可能となります。
Azure ExpressRouteの利点
Azure ExpressRouteには様々な利点が存在します。ここではその利点について紹介をしていきます。まず1つ目に、接続プロバイダーによるオンプレミスネットワークとMicrosoft Cloud間のレイヤー3接続がある点です。2つ目に、地政学的領域の地域すべてにわたるMicrosoft のクラウドサービスへの接続が可能な点、3つ目に、ExpressRoute PremiumアドオンによるすべてのリージョンにわたるMicrosoftサービスへのグローバル接続が出来る点です。最後に、あらゆるピアリングの場所に冗長性を組み込む高い信頼性を得られる点があります。
Azure ExpressRouteの料金体系
ここまでAzure ExpressRouteの紹介をしてきましたが、ここからは本題の料金体系について説明していきます。
⚠️ 料金について:ExpressRouteの月額料金・データ転送料金は帯域幅・SKU・ゾーン・為替レートによって変動し、過去に掲載していた具体的な金額は最新の状態ではなくなっている可能性があります。正確な最新料金は、必ずMicrosoft Azure公式サイトの料金計算ツールでご確認ください。以下では料金がどのような要素で決まるか、その仕組みを解説します。
従量制課金データプラン
回線帯域幅(50 Mbps〜10 Gbpsなど、複数の帯域幅から選択可能)に応じて月額のポート料金が変わる、従量課金型のプランです。受信データの転送料金は無料で、送信(アウトバウンド)データ転送のみ、接続先のリージョンが属する「ゾーン」ごとに設定された単価(GB単位)で課金されます。SKUはStandardとPremiumから選択でき、Premiumでは後述するGlobal Reach等の追加機能が利用できます。
無制限データプラン
受信・送信いずれのデータ転送も無料になる代わりに、従量制課金データプランより高い固定の月額ポート料金が課金されるプランです。データ転送量が多い用途では、従量制課金データプランより無制限データプランの方が総コストを抑えられるケースがあります。どちらのプランが有利かは実際の転送量次第のため、公式の料金計算ツールでシミュレーションすることをおすすめします。
SKU(Local・Standard・Premium)の違い
ExpressRoute回線にはLocal・Standard・Premiumの3つのSKU(提供形態)があります。
| SKU | 特徴 |
|---|---|
| Local | ExpressRouteのピアリングロケーションと同一リージョンのAzureリソースにのみ接続可能。低コストで利用できる |
| Standard | 同一の地政学的リージョン内であれば、複数のAzureリージョンへ接続可能 |
| Premium | Standardの機能に加え、地政学的リージョンをまたいだグローバル接続や、Global Reachアドオン、ルート数上限の拡張などが利用可能 |
ExpressRoute Direct
ExpressRoute Directは、10 Gbpsまたは100 GbpsのポートペアでMicrosoftのネットワークに直接接続し、その上でLocal・Standard・Premiumの各SKUの回線を作成できるサービスです。月額のポート料金に加えて、選択したSKUの回線料金が課金されます。送信データ転送料金はStandard・Premium回線に適用され、Local回線には適用されません。
Global Reachアドオン
ExpressRoute Global Reach(Premium SKUで利用可能なアドオン)を使用することで、複数のExpressRoute回線を相互にリンクし、オンプレミスネットワーク同士をAzureを経由してプライベートに接続することが出来ます。データ転送料金は、接続するリージョンが属するゾーンごとに異なる単価が設定されています。
Virtual Network ゲートウェイ
Virtual Networkゲートウェイは、ExpressRoute回線でのAzure プライベートピアリングを利用する際に、仮想ネットワーク側に配置が必要なリソースです。対応できる帯域幅に応じてBasic・Standard・High Performance・Ultra Performanceといった複数のSKUが用意されており、時間単位で課金されます。SKUが上位になるほど対応帯域幅が広がります。
可用性ゾーン対応ゲートウェイ
ExpressRouteゲートウェイは、可用性ゾーンに対応したSKU(ErGw1AZ・ErGw2AZ・ErGw3AZ)でデプロイすることも可能です。ゲートウェイを複数の可用性ゾーンに物理的・論理的に分散配置できるため、オンプレミス接続の可用性をさらに高めたい場合に選択します。
よくある質問(FAQ)
Q. ExpressRouteの正確な料金はどこで確認できますか?
Microsoft Azure公式サイトの料金ページ、および料金計算ツールで最新の金額を確認できます。帯域幅・SKU・データプラン・リージョンを選択すると、月額の目安を試算できます。
Q. 従量制課金データプランと無制限データプランはどちらを選ぶべきですか?
データ転送量が少ない、または変動が大きい環境では従量制課金データプランが、データ転送量が多く安定している環境では無制限データプランがコストメリットを出しやすい傾向があります。実際の通信量を見積もったうえで、公式の料金計算ツールで両プランを比較するのがおすすめです。
Q. StandardとPremium、どちらのSKUを選ぶべきですか?
単一の地政学的リージョン内で完結する接続であればStandardで十分ですが、複数の地政学的リージョンをまたいだ接続や、Global Reachアドオンの利用、より多くのルート数が必要な場合はPremiumを検討します。
Q. ExpressRouteとVPN Gatewayはどう使い分ければよいですか?
ExpressRouteは専用線を介したプライベート接続で、速度・信頼性・セキュリティに優れる一方、導入には接続プロバイダーとの契約や物理的な回線敷設が必要です。小規模な用途やスピーディな導入を優先する場合は、インターネット経由で暗号化接続するVPN Gatewayも選択肢になります。
まとめ
この記事のポイント:
- ExpressRouteの料金は「帯域幅」「SKU(Local/Standard/Premium)」「データプラン(従量制課金/無制限)」「ゾーン」の組み合わせで決まる
- 受信データ転送は無料、送信データ転送のみ従量課金(無制限データプランを除く)
- PremiumはStandardの上位互換で、Global Reachやグローバル接続など機能が拡張される
- 大容量・高速接続にはExpressRoute Directや可用性ゾーン対応ゲートウェイという選択肢もある
- 具体的な金額は変動するため、契約前に必ず公式サイトの料金計算ツールで最新情報を確認する
料金体系についてまとめてみましたがいかがだったでしょうか。回線帯域幅・SKU・データプランの組み合わせを理解したうえで、自社の通信量に合ったプランを公式の料金計算ツールでシミュレーションしてみると良いでしょう。
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