Azure Files及び使用料金について

最終更新日:2026年8月12日

押さえておきたいポイント

  • Azure Filesは仮想マシン不要でSMB経由のファイル共有をクラウド上に構築できるフルマネージドサービス
  • Standard(HDDベース)とPremium(SSDベース)でパフォーマンスと料金体系が異なる
  • 料金は「データストレージ」と「操作・データ転送」の2軸で発生する従量課金制
  • 記事内の具体的な料金・容量上限は変更されている可能性があるため、契約前に必ずAzure公式の料金ページで最新値を確認すること

Azure Filesってなに!?

「Azure Files」とは、「Azure」上で提供されるファイル共有サービスです。OSやアプリケーション機能を有していない、いわゆる「ストレージ」です。
「Azure Files」はファイルシステムのストレージですので、WordファイルやExcelファイルを保存し、インターネット経由でいつ、どこからでもアクセスが可能です。
また、ファイル共有でよく使用されているSMB(Server Message Block)プロトコルを使用している為、
オンプレファイルサーバーから移行する際、アプリケーションの互換性を気にする必要がありません。

■特徴

◎マルチサイトアクセス

「Azure Files」上の共有ファイルを複数のWindowsファイルサーバーと同期させることが可能となりました。
これにより別々の場所から同一のファイルを操作できることが可能
となります。以前は「DFSレプリケーション」を使用していましたが、「Azure Files」(Azure File Sync)と置き換えることが可能となりました。

◎ハードウェアやOSのメンテナンスが不要

「Azure」のポータル上から操作を行うため、仮想マシンが必要ありません。
その為、HWやOSのメンテナンス作業も行う必要がありません。
また、ストレージはストレージアカウントを使用する為、高い可用性が保証されています。

◎インターネットが使用可能であれば接続が可能。

「Azure」上に共有ファイルが存在する為、インターネットさえ使用できればどこからでも接続することが可能。

◎容量の設定が可能

「Azure Files」は一つのファイル共有につき5TiB(記事執筆当時は最大100TiBがプレビュー扱い)まで設定が可能とされていました。

◎バックアップ・リストアが簡単

「Azure Files」のバックアップには「共有スナップショット」と「Azure Backup」を使用する必要があります。
「共有スナップショット」はスナップショット作成時点のファイル共有の状態をキャプチャにします。
その為、スナップショット取得後の変更もスナップショット時点の状態に戻すことが可能となります。
スナップショットの取得はファイル共有単位で行いますが、リストアはスナップショット内の任意のファイル単位でも可能であり、
管理者以外も以前の状態に戻すことが可能。
(最大200個までスナップショットを保持可能。)
「Azure Backup」は「共有スナップショット」を自動化する為のものです。
「共有スナップショット」はその都度手動で行う必要がありますが、「Azure Backup」のスケジュール機能を利用して自動化することが可能。
バックアップは「Azure Files」ファイル共有の単位で作成されますが、リストアはファイル共有全体またはファイル単位で可能。
1つの「Recovery Servicesコンテナー」で、ストレージアカウント(最大で50個)からAzure Filesファイル共有(最大200個)をAzure Backupで保護することが可能です。

◎記事執筆当時のプレビュー制約(現在は解消済み)

・「RA-GRS」での利用は不可。

・「vNet」または「ファイアウォール」が有効のストレージアカウントは利用不可。

・「PowerShell」、「CLI」によるAzureファイル共有の操作は不可。

・スケジュールバックアップは1日1回まで。

・オンデマンドバックアップは1日4回まで。

・ストレージアカウントに対してのリソースロックを使用。

・「Azure Backup」で作成された「スナップショット」は手動による削除は不可(※自動で古い順に削除。)

⚠️ 情報が古くなっている点について:上記の制約は本記事執筆当時、Azure Files(特にマルチサイトアクセス機能=Azure File Sync)がプレビュー段階だった頃のものです。Azure File Syncは現在は正式提供(GA)となっており、RA-GRSでの利用、vNet・ファイアウォール有効なストレージアカウントでの利用、PowerShell/CLIによる操作など、当時できなかった多くの制約が解消されています。ファイル共有の最大容量やバックアップ頻度の上限も見直しが重ねられているため、実際の仕様・上限値は必ずAzure公式ドキュメントで最新情報を確認してください。

◎Azure Files の料金

・事前料金なし

・解約手数料なし

・使用した分の料金のみ

⚠️ 料金についての注意:以下に記載の単価は本記事作成時点のものです。Azureの料金は為替レートやリージョン、料金プランの見直しにより随時変更されるため、実際の契約・見積もり時は必ずAzure公式の最新料金情報をご確認ください。

◎データ ストレージの料金

※例)以下は選択した冗長オプションがLRSの場合の目安です(記事作成時点)。

※LRS:「ドキュメント」、「動画」、「写真」、「構造化されていないテキスト データ」や「バイナリ データ」向けのスケーラブルなオブジェクト ストレージ。
「ホット層」、「クール層」、「アーカイブ層」から選択できます。

格納データ 1 GiB あたりのAzure ファイル共有での基本月額料金です。

Premium料金

・Premium:¥26.88 (プロビジョニング済み GiB あたり) GiB/月
・Premium:¥22.400 (使用済み GiB あたり) スナップショットを使用する GiB/月

Standard料金

・Standard:¥6.72 (使用済み GiB あたり) GiB/月
・Standard:¥6.72 (使用済み GiB あたり) スナップショットを使用する GiB/月

◎操作及びデータ転送の使用料金

「ディレクトリの列挙」や「ファイルの読み取り」などを含む 「SMB 操作」と「REST 操作」の両方で、
Azure ファイル共有に対するトランザクション コストが発生します。

操作内容 Standard Premium
Put、Create Container 操作(10,000件あたり) ¥1.68 無料
List 操作(10,000件あたり) ¥1.68 無料
Delete以外のその他すべての操作(10,000件あたり) ¥0.168 無料
Geo レプリケーション データ転送(GiBあたり) 該当なし 無料

※Delete操作はStandard・Premium共通で無料です。単価は記事作成時点の目安であり、最新の料金は必ずAzure公式ページでご確認ください。

よくある質問(FAQ)

Q. Azure FilesのStandardとPremiumはどう使い分ければよいですか?

Standardは容量あたりの単価が安く、大量データの長期保管やバックアップ用途に向いています。Premiumはより高速なSSDベースのストレージで、低レイテンシが求められる業務アプリケーションの共有フォルダなど、パフォーマンス重視の用途に適しています。操作課金がPremiumでは無料になる点も踏まえ、アクセス頻度が高いワークロードほどPremiumが有利になるケースがあります。

Q. オンプレミスのファイルサーバーからAzure Filesへ移行する際に注意することは何ですか?

SMBプロトコルに対応しているためアプリケーション互換性の面では大きな障害になりにくいですが、既存のアクセス権限(NTFS権限)の移行方法、社内ネットワークからのアクセス経路(VPN/ExpressRoute等)、既存のバックアップ運用との整合性は事前に確認が必要です。移行前にテスト環境で実際の業務アプリケーションからの読み書き・権限制御を検証することをおすすめします。

Q. Azure Filesの容量やスナップショット保持数の上限は今も変わっていませんか?

本記事に記載の数値(5TiB、スナップショット最大200個等)は記事作成時点のものです。Azure Filesはサービス提供開始以降、容量上限やGA化に伴う仕様変更が重ねられているため、実際に利用する際は必ずAzure公式ドキュメントで最新の上限値を確認してください。

まとめ:Azure Filesと使用料金

この記事のポイント:

  • Azure Filesは仮想マシン不要でSMB経由のクラウドファイル共有を実現するサービス
  • マルチサイトアクセス(Azure File Sync)により複数拠点で同一ファイルを操作可能
  • 料金は「データストレージ」と「操作・データ転送」の従量課金制で、事前料金・解約手数料は不要
  • StandardとPremiumで単価・操作課金の有無が異なるため用途に応じた選定が必要
  • 記事内の具体的な料金・容量・制約はプレビュー当時または記事作成時点の情報であり、最新仕様はAzure公式情報で必ず確認すること

▼ アクロビジョンについて

👔

一緒に働きましょう

一人ひとりのキャリアに向き合い、
活躍できる現場をご紹介します。

採用サイトを見る →
💻

システム開発のご依頼・ご相談

コンサルティングから運用保守まで、
ワンストップで対応します。

まずはお気軽にご相談ください →