Azure Site Recoveryの概要と価格について
最終更新日:2026年8月7日
はじめに
| 項目 | Microsoft Azure | AWS | Google Cloud |
|---|---|---|---|
| シェア(国内) | 約30% | 約35% | 約15% |
| 強み | Microsoft製品連携 | サービス数・実績 | データ分析・AI |
| 無料枠 | 12ヶ月無料 | 12ヶ月無料 | 常時無料枠あり |
| 主な資格 | AZ-900 / AZ-104 | CLF / SAA | ACE / PCA |

日本は海外に比べ地震や大雨などの自然災害が発生しやすい国土であるため、自然災害に遭う恐れは大いにあります。災害対策としていざという時にシステムを守る仕組みを用意しておく必要があるでしょう。今回は、Microsoftが提供するクラウドベースのディザスターリカバリー (DRaaS) サービスであるAzure Site Recoveryの概要、そして価格について解説していきます。
そもそもAzureとは?
Azure Site Recoveryの概要を解説する前に、Azureについて簡単に解説します。AzureはMicrosoft社が提供するクラウドプラットフォームで、世界60以上のリージョンに展開しているデータセンター、強力なWANバックボーンを持っています。日本では東日本、西日本の2拠点を有し、国内の多くの企業などに利用されています。
Azure Site Recoveryの概要
Azure Site Recoveryとは、前述の通りディザスターリカバリー (DRaaS)サービスです。本来、災害対策用のバックアップサイトとしてAzure上で提供されています。プライマリサイト上の仮想マシンやサーバーを継続してレプリケートし、障害発生時にセカンダリサイトのサーバーにレプリケーションすることで障害からの素早い復旧が可能になります。現在Azure Site Recoveryでは「Site Recoveryサービス」と「Backupサービス」の2つを提供しています。
Site Recoveryサービス
Site Recoveryサービスでは、オンプレミスからAzure、またはAzureから別のAzureリージョンへの自動復旧機能が実装されており、障害発生時でもアプリケーションの可用性が保たれます。もし障害が発生し機能停止してしまったとしても、アプリケーションやサービス等は継続して利用できるため完全に利用できなくなってしまう…という事態を防げます。
Backupサービス
Backupサービスでは、データを保護し、回復可能な状態に維持してくれます。バックアップできるデータはオンプレミス、Azure VM、共有ファイル、Azure VM内SQL Serverデータベース、Azure VM内のSAP HANAデータベースです。また、Azureクラウドの基盤となる機能と無制限のスケールにより高い可用性を実現しており、データの安全性も確保されています。Recovery Servicesコンテナーに組み込まれた監視・アラート機能を利用することもできるので安心です。

Azure Site Recoveryの価格について
要最新確認:以下の料金は本記事作成時点の目安です。Azureの料金は改定される場合があるため、実際の料金は必ずAzure公式サイトの料金計算ツールでご確認ください。
Azure Site Recoveryは初期費用なし、解約手数料なしで使った分だけ支払いをする従量課金制をとっており、Site Recoveryライセンス、Azureストレージ、ストレージトランザクション、送信データ転送について料金が発生します。
Site Recoveryライセンス
ユーザー所有のサイトに関して利用する場合は
最初の31日間の価格:無料
31日以降:保護されたインスタンスごとに ¥1,792/月(記事作成時点の目安)
Azureに関して利用する場合は
最初の31日間の価格:無料
31日以降:保護されたインスタンスごとに ¥2,800/月※(記事作成時点の目安)
※ Azureリージョン(注1)間で利用する場合も同じ料金となります。
Azureストレージ
レプリケーションを有効にし、Azure VMをレプリケーションすると、同じリージョンにストレージアカウント(キャッシュ)が作成され、同期データを一時的に格納します。それから転送を行いレプリケーション先のディスクに書き込む、という流れになります。
Azureストレージにおける課金対象はストレージアカウント(キャッシュ)の使用容量分、レプリケーション先のディスク容量(使用量にかかわらずディスク自体の容量)となっています。
ストレージトランザクション
安定状態のレプリケーション(注2)中に課金されます。フェールオーバー(注3)後の通常の仮想マシンでの運用に関する、読み書きや削除といった行為に対し10,000トランザクション毎に課金が発生します。
送信データ転送
データの転送量に関しては受信・送信に関わらず無制限です。リージョンから別のリージョンにデータを転送する際の、送信データ転送(帯域幅)に課金が発生します。実際にデータをどのくらいの量転送するかで料金が異なります。
(注1)リージョン:データセンターを設置している独立したエリア
(注2)レプリケーション:サーバーやシステムの管理データの複製を別のコンピュータ上に作成し、リアルタイムにデータを更新・同期する
(注3)フェールオーバー:サーバーやシステムで障害が発生した際に、自動的に待機システムに切り替える
この記事のポイント
- Azure Site Recoveryは「Site Recoveryサービス」(自動復旧)と「Backupサービス」(データ保護)の2つの機能で構成されるDRaaSサービス
- 料金はライセンス・ストレージ・トランザクション・データ転送の4要素で構成され、いずれも初期31日間は無料
- 災害大国と言われる日本では、システムの規模や要件に応じた保護・復旧の備えとして検討する価値がある
よくある質問
- Q. Azure Site RecoveryとAzure Backupは何が違いますか?
- A. Azure Site Recoveryはサーバー・システム全体の障害時に別サイトへ自動フェールオーバーする「事業継続」寄りのサービス、Azure Backupはデータそのものを定期的にバックアップして復元可能にする「データ保護」寄りのサービスです。Site Recoveryのスイート内にもBackup機能が含まれています。
- Q. オンプレミス環境でもAzure Site Recoveryは使えますか?
- A. はい。オンプレミスの仮想マシンをAzureへレプリケートする構成にも対応しています。
- Q. 31日間の無料期間が過ぎると自動的に課金されますか?
- A. はい、保護対象インスタンスが存在する限り、31日経過後は従量課金が発生します。不要になった保護対象は事前に無効化しておくことをおすすめします。
関連記事
まとめ

以上、Azure Site Recoveryの概要や価格について簡単に解説してきました。
災害大国とも言われる日本において、企業における災害を想定しシステムの規模や要件に合わせたシステムの保護・復旧の手立てを用意し整えることは取り組むべき課題でしょう。他サービスとも比較し、いざという時の備えをしておきましょう。
▼ アクロビジョンについて


