情報分析に取り組むにあたって

最終更新日: 2026年8月7日

情報化社会と言われる現在、情報の価値は以前より高いものとなっています。多くの人がスマートフォンや携帯を所有しており、個人でも情報の入手が簡単になっています。また、企業の経営資源に情報も含まれるようになり、情報を有効活用できているかどうかが、経営に影響を及ぼしている側面も多いのではないでしょうか。本記事では情報分析に取り組む前に押さえておくべき基本概念とフレームワークを解説します。

データと情報の違い

データとは

データとは、数字や記号が事実として記録されているものです。数字や記号は、事実として表示されているだけなので、分析するなどして読み解かなければ、ただの数字や記号の羅列にすぎません。データは、目的をもって活用することで意味を持つものです。データの種類には、数字や記号の他にも、画像や音声データがあります。

情報とは

情報とは、目的をもってデータに意味付けし、価値を与えたものです。事実をもとに目的をもって加工されたものなので、誰が見てもわかりやすいものとなっています。情報をもとに、いろいろな判断をくだすことができます。すべてのデータが情報化できているわけではなく、有効活用されていないデータも多く存在します。情報分析をすることで、情報をより意味あるものにすることができます。

項目 データ 情報
定義 数字・記号として事実を記録したもの データに目的・意味・価値を付与したもの
特徴 加工しないと意味をなさない 誰が見てもわかりやすい形に整理済み
売上高の数値列・アクセスログ 月別売上グラフ・ユーザー行動レポート

情報収集の手段と信頼性

情報には、有益なものから活用方法がないもの、正確ではないものまでいろいろな情報があります。主な情報収集手段と信頼性・特徴を整理します。

インターネット

キーワードを用いて検索するだけで、多くの情報を目にすることができます。情報の量は多いですが、正確性に欠ける情報もあり、情報の取捨選択する能力が必要となります。インターネットには情報量が多いので、慣れないうちは、1つの記事だけでなく複数の記事から情報収集することで、情報の信頼性を計りましょう。

新聞

新聞社によって、ニュースの解釈の仕方や報道の傾向が少し異なります。また、全国紙と地域紙でフォーカスするニュースの範囲が異なっています。新聞は、その時点での情報が記事として掲載されているので、日付を追うごとに記事の内容が更新されることがあります。継続して読むほうが、情報のつながりが確認しやすく、より理解が深まりやすいでしょう。

書籍・雑誌

書籍や雑誌も膨大な数があります。情報の信頼性も、インターネットよりは高い傾向があります。書籍は他のメディアと比較して、執筆から発行まで時間がかかりやすい傾向にあるため、最新の情報に関しては収取するまでに時間がかかってしまう可能性があります。

テレビ

テレビは映像・音声として情報を得ることができます。映像と音声で情報を得ることができるので、他の作業をしながらでも情報を収集することが可能となっています。番組の合間にあるコマーシャルなどで、企業の情報発信の場にもなっています。一方で、企業のスポンサーとしての意向がテレビ制作に影響を与えることもあります。

情報源 情報量 信頼性 速報性
インターネット 非常に多い 玉石混交 高い
新聞 適量 比較的高い 中程度
書籍・雑誌 テーマが絞られる 高い 低い(発行に時間)
テレビ 適量 中程度(スポンサーの影響) 高い

分析前に目的を決める

情報を集め分析することで、問題点の解決などに役立てることができます。しかし、情報を集める前にすることがあります。目的の設定です。目的を設定し、何についての情報を集めるか、問題点は何かを決めておかなければ、不必要な情報は集まったが、必要な情報が集まっていないという状況になりかねません。

目的を明確にするには「何を明らかにしたいのか」「どんな意思決定に使うのか」「いつまでに必要か」の3点を先に決めることが有効です。

情報活用のフレームワーク

情報を有効に活用するための、フレームワークと呼ばれる考え方があります。フレームワークとは、分析や決定事項を効率よく行うための共通した考え方の枠組みのことを指します。

MECE

MECEとは、物事を、もれなくダブりなく整理し考えることで、論理的思考ができるようになるという基本的な考え方の1つです。「Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive(相互に重複せず、全体として漏れがない)」の頭文字をとった言葉です。情報を整理する際の大前提となる概念です。

SWOT分析

SWOT分析とは、対象の強み(Strength)・弱み(Weakness)・機会(Opportunity)・脅威(Threat)の4つを分析するためのフレームワークです。内部環境(強み・弱み)と外部環境(機会・脅威)を整理することで、現状を多角的に把握できます。

3C分析

3C分析とは、自社(Company)・顧客(Customer)・競合(Competitor)の3つの観点から、現在の立ち位置を分析するために用いられるフレームワークです。マーケティング戦略立案の基礎として広く使われています。

4P分析

4P分析とは、商品(Product)・価格(Price)・販促(Promotion)・流通(Place)の4点から、マーケティングに関する分析を行い、改善点を考えるフレームワークのことです。

よくある質問

Q. データ分析と情報分析の違いは何ですか?
A. データ分析は数値・ログなどの生データを統計・機械学習などで処理することを指し、情報分析はそこから得られた結果を解釈・意味付けして意思決定に活かすことを指します。データ分析は情報分析のインプットになります。
Q. 情報分析にはどんなツールが使われますか?
A. ExcelやGoogleスプレッドシートによる集計・グラフ化が基本です。大量データにはPython(pandas/matplotlib)・Rが使われます。BIツール(Tableau・Power BI・Looker Studio)はノンエンジニアでも視覚的な分析ができます。
Q. SWOT分析・3C分析・4P分析はどう使い分けますか?
A. SWOT分析は「現状を把握したいとき」に使う全体俯瞰ツール。3C分析は「市場・競合・顧客の全体像を整理したいとき」に使います。4P分析は「マーケティング施策を具体化するとき」に使います。多くの場合、3C→SWOT→4Pの順に使うと戦略立案がスムーズです。
Q. 情報収集でインターネットを使う際の注意点は?
A. ①複数の独立したソースで裏取りする②情報の発信日時を確認する(古い情報に要注意)③発信者の立場・利益関係を把握する④一次情報(公式発表・論文・統計)を優先するの4点が基本です。

まとめ

  • データは「事実の記録」、情報は「データに目的・意味・価値を付与したもの」—この違いを理解することが情報分析の出発点
  • 情報収集の手段はインターネット・新聞・書籍・テレビなど多様で、それぞれ情報量・信頼性・速報性が異なる
  • 情報を集める前に「目的の設定」をしなければ、必要な情報が集まらないという状況に陥りやすい
  • MECE・SWOT分析・3C分析・4P分析などのフレームワークは情報を整理・活用するための共通の枠組み
  • フレームワークは実践することで考え方が身につく—普段の生活から意識して1つの物事について深く考える習慣が重要

▼ アクロビジョンについて

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