データサイエンティストとは

最終更新日: 2026年8月7日

データサイエンティストとは、ビッグデータを分析及び解析して、その情報をビジネスに活用するための知見を引き出していく職業になります。ビッグデータとは従来のデータベースでは記録や、保管、解析が難しくなってしまうほどの膨大なデータ群を指します。このビッグデータを利用し、データサイエンティストはデータ処理や統計処理を行い、得た情報を企業のビジネスに活用できるようにする方法や事業が利益を生み出す方法を予測するのです。現在のIT市場では、「ビッグデータ市場の拡大」や「AI市場の拡大」に伴って、このデータサイエンティストは注目を浴びています。近年では社会の情報化は進む一方なので、ビッグデータ市場の拡大に伴いそれを分析・解析するデータサイエンティストは、企業の競争力を左右する重要な役割になっているのです。

データサイエンティストの仕事内容

簡潔にいうと「データを分析し、企業や事業のビジネスに役立つ情報を提供すること」です。業務内容をフローで見ていくと、問題定義→データ収集・整理→データ分析→課題解決・提言の流れとなります。それぞれを見ていきましょう。

問題定義

「ビジネス上の課題に対してデータ分析で解決したい事情を設定します」。データ分析をして、ビジネスの何を解決するのか、それを解決するための仮説の立案、課題の洗い出しをします。

データ収集・整理

問題定義で課題が決まると、それを解決するために必要となるデータをかたっぱしから収集します。そして、その集めたデータを保管する環境も整備します。具体例をあげると、APIを通じて取得したデータを収集するプログラムを作成したり、データのフォーマットを変換してより管理しやすくしたりするなどです。

データ分析

基本的に分析手法に沿って、収集したデータを分析します。分析する観点も、ビジネスの問題解決に当たるような知見を生み出すことが目的です。つまり大量のデータから意味のある情報を見つけ出すのが重要なところです。

課題解決・提言

データ分析を終えると結果をレポートし、そのレポートも見た人が内容がわかりやすく作成するのが重要です。最終的にはレポートをベースに解決策として、提言します。

データサイエンティストに必要な知識や能力

大きく分けると3つあります。1:ビジネス力、2:データサイエンス力、3:データエンジニアリング力です。

  • ビジネス力:課題がそもそもビジネス上の課題なので、データ分析ではなく、ビジネスの市場の背景も掴んでおく必要があります
  • データサイエンス力:情報処理や、人工知能、統計学の知識を示します
  • データエンジニアリング力:データを意味のある形に使えるように実装、運用する力です

技術的なスキル

プログラミングスキルだと、PythonやR言語やJavaといったところでしょうか。データサイエンティストには、データを分析するだけではなく、プログラミングやコーディングスキルの求められます。ログ収集のバッチ作成や、BIツールでのデータ挿入といったところでしょうか。PythonやR言語が人気の高い言語です。

この他にも、データベースに関する知識も必要であり、HadoopやSpark、SQLといったことです。データサイエンティストが扱うデータは基本的にデータベースに格納されているので、分析をする環境構築をするだけではなく、利用する際にもデータベースの知識は必要になってきます。これらの他にも、データ分析手法に関する知識(統計学、データマイニング、数学)や機械学習に関する知識も必要です。機械学習では、コンピューターが大量のデータを学習し、分類や予測などのタスクをこなすことができる、アルゴリズムやモデルを自動的に構築することです。

関連する資格

基本的にデータベースに関連する資格は、データサイエンティストに近いでしょう。データベーススペシャリストやOSS-DBキャリア認定試験といったところです。統計学は統計検定、人工知能はディープラーニングのG検定・E資格、PythonはPython試験で良いと思います。

分野 代表的な資格
データベース データベーススペシャリスト試験、OSS-DB Gold
統計学 統計検定2級・1級
AI・ディープラーニング G検定(ジェネラリスト)、E資格(エンジニア)
Python Python 3 エンジニア認定基礎試験・データ分析試験

職種比較表(DS・DA・DE)

職種 主な役割 必要スキル(重点) 主な出力
データサイエンティスト(DS) ビッグデータ分析でビジネス課題を解決し知見を提供 統計学・機械学習・ビジネス力 予測モデル・分析レポート・提言
データアナリスト(DA) 既存データを可視化・集計してKPIを報告 SQL・BIツール・統計基礎 ダッシュボード・定例レポート
データエンジニア(DE) データ収集・パイプライン構築・インフラ整備 Hadoop/Spark・SQL・クラウド データ基盤・ETLパイプライン

よくある質問

Q. データサイエンティストになるには文系でも可能ですか?
A. 可能です。ただし数学・統計学の知識は必須なので、独学または大学で補完する必要があります。文系出身者はビジネス理解力・コミュニケーション力が強みになるため、課題定義や提言(レポーティング)のフェーズで活きます。PythonやSQLはオンライン学習で習得でき、統計検定でスキルを証明するアプローチが有効です。データアナリストとして実務経験を積みながらデータサイエンティストへキャリアアップするルートが現実的です。
Q. ビッグデータとはどのくらいのデータ量のことですか?
A. 一般的な定義として「従来のデータベース管理ツールでは取り扱うことが困難なほど大規模かつ複雑なデータ群」を指します。Volume(量:テラバイト〜ペタバイト規模)・Velocity(速度:リアルタイム生成)・Variety(種類:構造化・非構造化・半構造化)の「3V」が特徴として挙げられます。SNSの投稿・センサーデータ・購買履歴・Webログなどが代表例で、これらをRDBだけでなくHadoop・Sparkなどの分散処理技術で取り扱います。
Q. データサイエンティストとAIエンジニアの違いは何ですか?
A. データサイエンティストは「ビジネス課題をデータで解く」ことを主眼とし、仮説設定・分析・提言まで一貫して担います。AIエンジニアは「AIモデルを設計・実装・運用する」エンジニアリング側面が強く、深層学習モデルのアーキテクチャ設計やMLOps(モデルの本番デプロイ・監視)を担当します。重なる部分も多いですが、データサイエンティストは分析とビジネス寄り、AIエンジニアはモデル開発とインフラ寄りという違いがあります。
Q. G検定とE資格の違いを教えてください
A. どちらも日本ディープラーニング協会(JDLA)が主催するAI資格です。G検定(Generalist)は「AI活用の知識・事業判断ができる人材」向けで、主に経営層・企画職・非エンジニア向けです。知識問題のみでCBT形式。E資格(Expert)はAIエンジニア・研究者向けで、ディープラーニングの実装技術(数学・Python・フレームワーク)を問う実技寄りの試験です。受験にはJDLA認定プログラムの修了が必須で難易度も高めです。データサイエンティストを目指す場合は、まずG検定から取得するのが一般的です。

まとめ・将来性

  • データサイエンティストは「ビッグデータを分析・解析し、ビジネスの知見を引き出す職業」。フロー:問題定義→データ収集・整理→データ分析→課題解決・提言
  • 必要な3つの力:①ビジネス力(市場背景の理解)、②データサイエンス力(統計学・AI・機械学習)、③データエンジニアリング力(Python/R・SQL・Hadoop等の実装)
  • 関連資格:統計検定・G検定/E資格・Python試験・データベーススペシャリスト等でスキルを体系的に証明できる
  • 将来性:ビッグデータ市場は拡大傾向で需要自体は右肩上がり。ただし大学にデータサイエンス学部が新設されるなど競争も激化。またAI進化によりルーティン分析業務はAIに代替される可能性もある。高度なビジネス理解・仮説設定力・提言力を磨くことが長期的なキャリア安定につながる

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