AIと歩む未来

最終更新日: 2026年8月7日

近年、AIの存在は日本のみならず世界的に注目を集めており、今後AIの開発が進むことであらゆる産業や商業などで導入が検討されています。今後無くなっていく仕事も数知れず存在する一方、新たに生まれる仕事もあります。あらゆる面で利用価値が大きく期待される「AI」がこれからの未来にどのような影響を及ぼすのかについて展開していきます。

AIが社会進出を果たすと

AIが仕事を奪うと予測されている

近い未来において「AIが仕事を奪う」「AIによって仕事がなくなる」などの意見が新聞やニュースでも一時期話題を呼びました。今私たちが従事している職業や行っている仕事をAIがこなす社会というのは、想像がしにくいものです。しかし、今なおAIの研究・開発は近年の第三次人工知能ブームにより加速的に発展を遂げています。さらに、機械学習や深層学習(ディープラーニング)を通じて、人間が行う複雑な問題にもAIが対応できるようになるまできております。これをきっかけとしてAIが未来の社会に進出し、私たちの仕事を奪ってしまうという予測につながるというわけです。

この主張の根拠となるのは、国内外の研究施設で発表された論文にあります。イギリス・オックスフォード大学のマイケル A. オズボーン准教授およびカール・ベネディクト・フレイ博士との共同研究により、近い将来、今ある仕事の47%は機械(AI)に置き換えられると発表し、国内では野村総合研究所が10~20 年後に、日本の労働人口の約 49%が就いている職業において、それらに代替することが可能と発表しています。特に「単純作業」や「生産性のある作業」に関しては人間が行うよりもAIで実施した方が効率的であり生産性が高い分野といえます。

どんな仕事がなくなっていくのか

近い将来、AIが人間に代わって仕事をするとなれば、以下のような仕事がなくなるとされています。

  • 小売店のレジ
  • ホテルの受付
  • 電話オペレーター
  • データ入力作業
  • 銀行の融資担当
  • 保険の審査担当
  • 筆記・会計・監査の事務員
  • 測定作業員
  • 新聞配達員

上段で挙げた仕事はごく一部に過ぎず、これらの仕事の特徴として共通していえることが2点あります。それは人間がやるよりも正確に処理できる上に作業効率が向上することと人間に代わってすべてこなすことができることです。たとえば、事務員やデータ入力系の作業といった数字を取り扱う仕事はAIが最も得意とする仕事の1つです。単純なデスクワークや資料整理・文字入力などの定型業務も上記特徴と合致するためAIが代わって作業する方が効率的です。

なくならない仕事

逆にAIが社会に進出してもなくならない仕事は以下のような仕事になります。

  • アートディレクター
  • 映画監督
  • 商品開発者
  • フリーライター
  • 医療関係
  • 小中高教員
  • 保育士
  • 俳優
  • 広告ディレクター

代替されやすい仕事の2つの特徴が当てはまらないものがなくならない仕事です。複合的な知性や複雑な判断が要求される仕事、あるいは型に捉われないような仕事がこれに該当します。芸術・考古学・哲学など抽象的な概念の理解が求められる仕事は、AIにとってその概念を理解することが困難とされています。また、専門的なコミュニケーションや交渉が求められる仕事も同様で、AIは人間の感情や発言の裏側までを想定することが非常に困難なため、代替が難しいとされています。

AIの現状

現状のAIが抱えている課題

AIは一見して万能・人間を超えた存在として大きく取り上げられていますが、今なお発展し続けているAIでもできないことや苦手なことが存在します。以下はAIが抱えている代表的な課題です。

データの少ない問題に取り組むことが苦手

AIは人間が物事を学習するのと同様に、学習するための教材となるデータが必要となり、データなくして実用的なAIの誕生はあり得ません。しかもAIは大量のデータを基に学習します。学習に用いることができるデータが少ない場合には十分に学習ができないため、データが少ない問題に取り組むことが苦手です。

学習したこと以外の実行が苦手

実用的なAIを作成するためには大量のデータが必要です。現段階においては学習したことのみしかAIは応用が利かず、学んだことのないことを処理することは困難です。

言葉の意味・概念を理解・解釈するのが苦手

現状でのAIは、人間のように持っている知識や情報を用いてそれを解釈することが苦手です。AIにとって言葉の意味や概念が分からないことや、データにないことを理解・解釈するということは困難に近いものがあります。

倫理的・常識的な判断が苦手

AIは人間とは違い、「物事の善悪の判断」といった倫理的かつ常識的な考えを持ち合わせていません。実用的なAIでさえも、意図せずして倫理的な問題行動を起こす事態があります。

自らを問い立てることが苦手

AIを使用して何をするか、どのような課題を解決すべきかは制作者たる人間が設定しなければなりません。AIは人間と違い、自発的に課題や問いを立てることが困難です。見つけた課題が本当に解決すべき価値のある問題設定かどうかは人間にしか判断できません。

AIに代替されやすい仕事・されにくい仕事

観点 代替されやすい仕事 代替されにくい仕事
作業の特性 定型・反復・数値処理 創造・判断・感情・非定型
代表例 レジ・データ入力・電話オペレーター・融資審査 医療・教育・アート・保育・クリエイティブ職
AIの強み 正確性・処理速度・ミスのなさ (AIが苦手)
人間の強み (AIに劣る部分が多い) 倫理判断・共感・抽象概念・交渉・創造性
将来見通し 10〜20年以内に約49%が代替可能(野村総研) AIとの「共存」で付加価値がさらに高まる

よくある質問

Q. 「仕事の47%がAIに置き換えられる」という数字の根拠は何ですか?
A. 2013年にオックスフォード大学のマイケル A. オズボーン准教授とカール・ベネディクト・フレイ博士が発表した論文「The Future of Employment」によるものです。この研究では約700種類の職業を分析し、約47%が今後10〜20年で自動化リスクが高いと結論付けました。ただしこれは最悪シナリオを示したものであり、実際には職業全体の廃止ではなく「業務の一部」が代替されるケースが多いとする後続研究も多くあります。
Q. AIに代替されにくい仕事に就くために今から学べることはありますか?
A. 代替されにくい仕事に共通する要素は「創造性」「コミュニケーション」「問題解決力」「倫理判断」です。具体的には①AIツールを使いこなすリテラシー(AIと共存する力)②専門的なコミュニケーション・交渉スキル③創造的な思考力(デザイン思考・アート的発想)④医療・教育・福祉などの対人専門職の資格取得、が有効です。特にAIを活用しながらAIにできない付加価値を出せる人材は、今後も高い需要があります。
Q. 現在のAIが最も苦手とすることは何ですか?
A. 現状のAIが最も苦手とするのは「倫理的・常識的な判断」と「自発的な問い立て」です。AIは与えられたデータから学習するため、データにない状況への対応・人間の感情の機微・善悪の倫理的判断が困難です。また「何を達成したいのか」という目的設定は人間が行わなければならず、AIはあくまで「与えられた問題を解く道具」に過ぎません。生成AIの進化によりこれらの課題は一部改善されていますが、本質的な倫理判断は依然として人間の領域です。
Q. AIと「共存」するとはどういうことですか?
A. AIとの共存とは、AIが得意な定型作業・計算・データ処理をAIに任せ、人間はAIが苦手な創造的思考・倫理判断・コミュニケーションに集中するという働き方です。例えばプログラマーがコーディング補助AIを使いながら設計・要件定義に集中する、医師がAI診断支援ツールを使いながら患者との対話に注力するなど、AIを「道具」として活用しながら人間の強みを最大化する形です。AIが「仕事を奪う」のではなく「単純作業から解放してくれる」という視点の転換が、AI時代を生き抜く鍵となります。

まとめ

  • AIの発展は生活をより便利にするが、定型作業・数値処理系の仕事を中心に約47〜49%が将来的に自動化される可能性がある(オックスフォード大学・野村総研)
  • なくなりやすい仕事の特徴は「正確さと効率でAIが人間を上回る」「AIが完全に代替できる」の2点に集約される
  • 創造性・倫理判断・専門的コミュニケーション・複合的知性が必要な仕事はAIに代替されにくく、今後も人間の強みが活きる
  • 現状のAIには「データ不足」「学習外の対応」「倫理判断」「自発的な問い立て」など複数の課題があり、万能ではない
  • AIとの「共存」という視点で、単純作業をAIに任せ人間はより高度な仕事に注力するという新しい働き方が今後の主流になる

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