AI開発のための勉強法

最終更新日: 2026年8月7日

近年AI技術の発展で業務の効率化やデータの自動解析など様々な現場でとても重要な役割を担うようになりました。そのような中でAIに興味を持ち勉強したいと考えている方は非常に多いでしょう。しかし具体的に何を、どのように学べばいいか分からないという方がたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。本記事ではそういった疑問を解消すべく、独学でAIを習得するためのノウハウをご紹介します。

必要な3つの知識

AIを習得するために必要最低限のスキルを3つにわけてご紹介します。

プログラミングスキル

AIを開発する上で必ず必要なスキルがプログラミングスキルです。たくさんのプログラミング言語が存在しますが、AIに関する開発で最も使われている言語はPythonです。Pythonはディープラーニングや機械学習ソフトの開発における標準的なプログラミング言語となっていて、高度な数値計算を行うためのライブラリが充実しています。

もちろんPythonだけを学習すればきなりAIの開発ができるわけではありません。他にもR言語やJavaなど並行して用いる可能性のある言語。またデータベースを用いる際に必須なSQL。更に深層学習関連のフレームワークであるTensorflow、Keras、Pytorchも使えるようになる必要があります。

数学・統計処理に関する知識

AIを開発するにはAIがどのように動いているのか、その仕組みを理解する必要があります。特に、予測や最適化処理は数学や統計処理の考え方に基づいて構築されるので、数学・統計処理の知識が必要になります。大学レベルの数学が求められるため、文系だった人が学習する際は難易度が高くなります。

人工知能・機械学習に関する知識

AIを開発する際に人工知能・機械学習に関する知識を身につけておけば、技術的にわからない事を調べる際にも理解の深さが変わります。また、もしAIエンジニアとして働く際にはチームで開発するのが一般的なので、チームでコミュニケーションする際にこれらの知識をもっていると円滑に行う事ができます。

学習法

上記のスキルを学習する際にどのように学習すればいいかをご紹介します。

プログラミングスキル

先ほども述べた通りAIの開発にはPythonはもちろんJavaやR言語などのスキルも必要です。これらの言語を学習するうえで共通して重要なことは、実際にコードを書いて動かすことでそれぞれどのような役割をするのかを把握していくことです。無料で利用でき独学に便利なサイトでProgateやドットインストールなどがありますが、これらを利用する事でプログラミングスキルの基礎を築くことができます。

数学・統計処理

数学は微分、線形代数、ベクトル、行列、確率など、統計に関しては標準偏差、分散、確率分布、推定、検定などの知識が求められます。レベルは大学で習うものもありますが、数学が苦手だったという方でも中高の数学の参考書から復習するのではなく、まずその分野にあった参考書を学習してみてください。参考書の中には高校の内容から親切に解説している物がたくさんあるので、どうしても理解が出来ないなどの理由がない限り、初めからその分野にあった参考書を学習することをおすすめします。

人工知能・機械学習

人工知能や機械学習に関しての知識は幅広く、自分で調べながら学習を進めるとどこまで学習すればいいのかわからなくなります。そのため、一つの指標として日本ディープラーニング協会が実施しているジェネラリスト検定(G検定)のシラバスを元に学習することをおすすめします。オンラインで学習コンテンツを無料公開しているので、そちらを利用して学習するのがいいでしょう。

持っておくと武器になる資格

日本ではITエンジニア向けの資格はたくさん用意されていますが、AIエンジニア専用の資格というものはありません。しかし、持っておくと武器になる資格はあります。それが「G検定」「E資格」「Python3エンジニア認定データ分析試験」です。

G検定・E資格

G検定・E資格は日本ディープラーニング協会が主催している検定です。どちらも人工知能に関する基礎知識や、ディープラーニングに関する問題が出題されます。E資格の方がエンジニアの実務に関する問題が出題されるため、難易度は高くなります。

Python3エンジニア認定データ分析試験

Python3エンジニア認定データ分析試験は名前の通り、Pythonに関する資格です。データエンジニアの役割やPythonに関する問題が出題される資格試験で、2020年に実施された新しい試験です。

AI開発スキル・資格 比較表

スキル / 資格 習得対象 難易度 おすすめ学習リソース 優先度
Python プログラミング言語(AI開発の中心) ★★☆☆☆(入門しやすい) Progate・ドットインストール・公式チュートリアル ★★★★★ 最優先
数学・統計 微分・線形代数・確率・統計検定 ★★★★☆(大学レベル) 分野別参考書(高校内容から解説あり) ★★★★☆ 高
G検定 AI・ディープラーニングの基礎知識 ★★★☆☆(概念理解が中心) JDLA公式テキスト・無料オンラインコンテンツ ★★★★☆ 高(文系にもおすすめ)
E資格 ディープラーニング実装・理論 ★★★★★(実務エンジニア向け) JDLA認定プログラム受講が必須 ★★★☆☆ 中(実務経験後に)
Python3データ分析試験 PythonによるデータエンジニアリングおよびML ★★★☆☆(Python + データ処理) 公式問題集・実際にコードを書いて練習 ★★★☆☆ 中

よくある質問

Q. 文系・数学が苦手でもAI開発を学べますか?
A. 学べます。ただし時間がかかることを覚悟しましょう。まずG検定でAIの概念と用語を理解し、Pythonでscikit-learnを使って機械学習モデルを動かすところから始めるのが現実的です。数学は「なぜこのアルゴリズムが機能するか」を理解したくなったときに必要な箇所だけ学ぶアプローチが挫折しにくいです。分野別の参考書(高校内容から丁寧に解説しているもの)を活用すると独学でも着実に前進できます。
Q. G検定とE資格はどちらを先に取ればいいですか?
A. G検定を先に取ることを強くおすすめします。G検定はAI・ディープラーニングの概念・歴史・活用事例を広くカバーしており、プログラミング経験なしでも受験可能です。E資格はG検定の内容を前提とした上でディープラーニングの実装と理論を問う難易度の高い試験で、JDLA認定のプログラム(費用がかかる)を受講することが受験要件になっています。G検定で知識体系を固めてからE資格に進むのがロードマップとして無駄がありません。
Q. 独学とプログラミングスクール、どちらがいいですか?
A. 目的と状況によります。独学はProgate・ドットインストール・Qiita・GitHub上の公開ノートブックなど無料リソースが充実しており、自己管理できる方には費用ゼロで習得できます。一方でスクールは体系的なカリキュラムと質問サポートがあり挫折率が低い傾向があります。もし自分に挫折する可能性があると感じるなら、スクールに通うか未経験採用で入社してOJTでスキルを積む方法を検討することも一つの選択肢です。
Q. Tensorflow、Keras、PyTorchはどれから学ぶべきですか?
A. 現在のトレンドではPyTorchが研究・プロダクション双方で主流になっています。入門には「TensorFlow+Keras(高レベルAPI)」が丁寧なチュートリアルと豊富な日本語情報で学びやすいと言われています。一方PyTorchは動的計算グラフで直感的に理解しやすく、最近はHugging Face等の最新ライブラリがPyTorchベースで提供されることが多いです。まずどちらか一方をある程度マスターすれば、もう一方への移行は比較的スムーズに行えます。

まとめ

  • AI開発に必要な最低限のスキルは「Pythonを中心としたプログラミング(SQL・R・Java含む)」「数学・統計処理の知識(大学レベル)」「人工知能・機械学習の概念知識」の3つ
  • プログラミングはProgateやドットインストールなどの無料サービスで基礎から始め、実際にコードを書いて動かすことが上達の近道
  • 数学は中高の内容から戻るより、分野に合った参考書(高校内容から解説あり)で必要な箇所を集中的に学ぶ方が効率的
  • AI・機械学習の知識はJDLA(日本ディープラーニング協会)のG検定シラバスと無料オンライン学習コンテンツを活用するのがおすすめ
  • 持っておくと武器になる資格は「G検定(入門)」「E資格(実務)」「Python3エンジニア認定データ分析試験」の3つ。まずG検定から取得するロードマップが効率的
  • 独学が難しいと感じるならスクールや未経験採用でOJTを選択肢に入れることも重要な判断

▼ アクロビジョンについて

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