【Python】Jupyter Notebookとは何?他のIDEとの違いを簡単解説
最終更新日: 2026年8月7日
データサイエンティストが利用することの多い「Jupyter Notebook」は、データ分析やAI・機械学習が急速に発達している今、多くの開発者に活用されています。今回は便利機能がたくさん盛り込まれている「Jupyter Notebook」について、他のIDE(統合開発環境)との違いも含めて簡単に解説します。
Jupyter NotebookはIDEなのか
Jupyter NotebookはIDE(統合開発環境)です。Pythonでの開発がメインですが、設定を行えばRでの開発も可能です。ブラウザー上で動作するWebアプリケーションのため、プログラムの実行結果やグラフの描画などのビジュアル面が充実しており、プログラムを書いたらすぐ結果が出力されることが最大の魅力と言えます。配布型パッケージ「Anaconda」に同梱されており、統計解析やディープラーニングの開発では多く用いられています。
Jupyter Notebook 7とJupyterLabの関係
Jupyter Notebookは現在バージョン7系が主流になっています。従来のNotebook 6系までは独自のUIコンポーネントで構築されていましたが、Notebook 7ではJupyterLabと共通のUIコンポーネントをベースに刷新されました。Project Jupyterの公式ドキュメントでも、Jupyter NotebookはJupyterLabの「兄弟アプリケーション」と位置づけられており、JupyterLabより軽量でシンプルな単一ドキュメント中心の操作感を維持しつつ、内部的にはJupyterLabの拡張機能エコシステムを利用できるようになっています。
つまり「Jupyter NotebookかJupyterLabか」は完全に別物を選ぶというより、同じProject Jupyterファミリーの中で、シンプルさを取るか多機能さを取るかの選択に近いイメージです。
利用するメリットとは?
Jupyter Notebookを利用するメリットは大きく3つです。
- 無償利用可能
- 実行結果がすぐ出力される
- 豊富なライブラリが利用可能
無償利用可能
Jupyter Notebookはオープンソースであり、無償利用が可能です。開発においてありがちな「商用であれば有料」という制限は、Jupyter Notebookにはありません。個人・商用問わず無料で利用できるため、予算に囚われて導入できないということはありません。
実行結果がすぐ出力される
プログラムを書いて実行結果がすぐに出力されることはJupyter Notebookの最大の魅力と言ってもいいでしょう。大規模開発においては、小さいモジュールごと・数行のプログラムごとに動作を何度も確認することが重要です。画面1ページに「ソースコード」→「出力結果」と並べて表示することも可能なので、何度もトライ&エラーが必要な開発においては非常に重宝します。
豊富なライブラリが利用可能
Jupyter Notebookには公開されているライブラリが多くあり、科学計算やデータ解析・機械学習を行うライブラリも豊富に用意されています。ビッグデータの解析やAI開発を行う際には大量のデータを処理する必要があります。ライブラリを利用することで高速で処理することが可能です。積分や画像処理なども、ライブラリを利用して処理することが可能です。
ライブラリは個別インストールが必要?
「利用したい!」と思うたびにインストールするのは少々めんどくさいと思う方も多いと思います。そんな方に朗報ですが、「Anaconda」をインストールすればライブラリは利用可能です。Anaconda.Incが無償で配布している配布型パッケージで、AnacondaをインストールするとJupyter Notebookが利用できるようになります。その際ライブラリもインストールされるので、Anacondaさえインストールしてしまえば開発環境はすぐに整います。
他のIDEとの違い比較
Jupyter Notebookの特徴を理解したところで、データ分析・AI開発でよく比較検討される他のIDE・実行環境との違いを整理します。
| 名称 | タイプ | 特徴 | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|
| Jupyter Notebook | ブラウザ完結型ノートブック | セル単位で実行しすぐ結果を確認できる。軽量・シンプルな単一ドキュメント向けインターフェース | まず手軽にノートブック形式で試したい人 |
| JupyterLab | 統合開発環境 | ファイルブラウザ・複数タブ・拡張機能・ターミナルなどを備え、Notebookより多機能 | 複数ファイルを行き来しながら本格的に開発したい人 |
| VS Code+Jupyter拡張機能 | 汎用コードエディタ+拡張機能 | コード補完・デバッグ・Gitとの連携など、通常の開発環境と同じ環境でノートブックを扱える | 普段からVS Codeで開発しており環境を統一したい人 |
| Google Colab | クラウド型ノートブック環境 | ブラウザだけで利用でき、GPU/TPUを無料枠内で使用可能。ローカルでの環境構築が不要 | 環境構築なしですぐに機械学習を試したい人・PCスペックに不安がある人 |
| PyCharm(Professional) | 統合開発環境 | JetBrains製の高機能IDE。強力なリファクタリング・デバッグ機能を持ち、Professional版でJupyter Notebookにも対応 | 大規模なPythonアプリケーション開発と分析を両立したい人 |
| Spyder | データ分析特化型IDE | Anacondaに同梱。変数エクスプローラーやIPythonコンソールを備え、スクリプト中心の開発に向く | 科学計算・データ分析をスクリプトベースで行いたい人 |
※各ツールの仕様は更新される場合があります。導入前に最新の公式情報をご確認ください。
「とにかく手軽にコードとグラフをセル単位で試したい」ならJupyter Notebook、「複数ファイルを扱う本格的な分析プロジェクト」ならJupyterLab、「普段の開発環境と統一したい」ならVS Code、「環境構築を省きたい」ならGoogle Colabが選びやすい基準になります。
よくある質問(FAQ)
まとめ
- Jupyter NotebookはブラウザベースのIDEで、セル単位ですぐに実行結果を確認できるのが最大の魅力
- オープンソースのため無償で利用でき、豊富なライブラリと組み合わせてデータ分析・機械学習に活用できる
- 「Anaconda」をインストールすればJupyter Notebook本体とライブラリがまとめて導入できる
- 現行のNotebook 7はJupyterLabと共通のUIコンポーネントをベースにしており、シンプルさを取るか多機能さを取るかで使い分けるとよい
- VS Code+Jupyter拡張機能やGoogle Colab・PyCharm・Spyderなど用途に応じた選択肢があり、目的に合わせて選ぶことが重要
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