なぜPythonがディープラーニングに適しているのか

最終更新日: 2026年8月7日

近年人工知能やディープラーニングといった分野は飛躍的な成長を遂げています。本稿では今後も研究が進んでいくであろう上記の分野において、なぜPythonを使用して開発が行われているのかを紹介していきます。Pythonというプログラミング言語自体はAI・データサイエンス分野に限らず多くの用途で需要が高まっているため、これからプログラミングを始めようとしている方にもお勧めできる言語として、Pythonの魅力についても紹介していきます。

なぜディープラーニングや機械学習といえばPythonなのか

ディープラーニング自体はPythonに限らず、様々な言語で開発することが可能です。しかし、実際に開発で多く使われている言語はPythonです。この章ではディープラーニングを開発する際に、なぜPythonが好んで使用されるのかを紹介していきます。

コンパイルが不要

Pythonはインタプリタ言語であるためコンパイルをすることなく、実行することができます。機械学習・ディープラーニングといった分野はまだまだ発展途上の分野です。そのためコードの修正の多々行う必要がありますが、インタプリタ言語であればコンパイラ言語と比べると簡単に修正を行うことができます。

ライブラリが豊富

Pythonの魅力の一つとしてライブラリの豊富さがあります。Pythonのライブラリには数値計算を効率的に行うための「NumPy」というものがあります。Pythonはインタプリタ言語であるため、計算処理が他言語と比べて遅くなってしまいがちです。ですがNumPyを使用することで、高速で大規模な高水準の数値計算が可能となります。

また先ほど紹介したNumpyは高速計算用のライブラリでしたが、ディープラーニング用のライブラリもオープンソースになっているものがあり使用することができます。一から自分で開発することは難しくても、それらのライブラリを使用すれば開発することができるかもしれません。下記はディープラーニングで有名なライブラリになります。

  • Googleの「TensorFlow」(テンソルフロー)
  • Meta(旧Facebook)の「PyTorch」(パイトーチ)
  • 「Keras」(ケラス)

コーディングがしやすい

Pythonの基本理念に「There should be one– and preferably only one –obvious way to do it.」というものがあります。これは直訳すると「なにかを行う方法は一つだけであるのが望ましい」といった感じになります。Pythonは誰がコードを書いても同じようなコードになりやすく、他の人が作成したコードを理解しやすいといった特徴があります。

そもそも機械学習やディープラーニングを行うには、プログラミングの前に高度な数学知識も必要になってきます。故に機械学習やディープラーニングを研究している方にはプログラミングの専門家でない方も多くいるかと思います。Pythonは他言語と比べて、シンプルにコーディングすることができるので、そういった方にも人気があるのだと思います。

有名なPythonの活用例

Pythonは様々なAI・ディープラーニングに活用されています。特に有名な活用例を紹介していきます。

AlphaGo(アルファ碁)

今の機械学習ブームの先駆けとなったものの一つに囲碁プログラム「AlphaGo」が挙げられるのではないでしょうか。人間のプロ囲碁棋士に囲碁プログラムが勝利したというニュースは当時衝撃を受けたことを今でも覚えています。

Pepper(ペッパー)

Pepperは世界初の感情認識パーソナルヒト型ロボットです。Pepperの音声などの認識・行動機能はPythonを活用して作られました。

Pythonのインストール方法

Pythonのインストール方法を二通り紹介していきます。

Pythonの公式サイトからインストール

https://www.python.jp/index.html

上記のURLはPythonの公式サイトのURLになります。そこから環境構築ガイドに沿って環境を構築していけば問題ないでしょう。

Anacondaからインストール

https://www.anaconda.com/distribution/

上記のURLはAnacondaの公式サイトのURLになります。AnacondaはPythonやR言語のオープンソースをパッケージとしてまとめてくれています。Anacondaからインストールすれば、先ほど紹介したライブラリなどもまとめてインストールしてくれます。

Python vs R vs JavaScript 比較表

項目 Python R JavaScript
主な用途 AI・機械学習・Web・自動化 統計解析・データ可視化 Web開発・フロントエンド
学習しやすさ 高い(シンプルな文法) 中程度(統計知識が前提) 高い(ブラウザで即実行可)
DL主要ライブラリ TensorFlow・PyTorch・Keras torch (R版PyTorch)・Keras TensorFlow.js
AI開発での採用率 業界標準(非常に高い) 統計・研究分野中心 ブラウザ推論向け(限定的)

よくある質問

Q. TensorFlowとPyTorchはどちらを学べばよいですか?
A. 現在は両者ともに広く使われていますが、研究・学習目的ならPyTorchが人気です。直感的なコーディングスタイルで、デバッグしやすく、最新の研究論文の実装もPyTorchベースが多い傾向があります。一方、TensorFlow(とKeras)は本番環境への展開(モバイル・組み込み向けのTensorFlow Lite等)に強みがあります。入門としてはPyTorchを推奨します。
Q. AnacondaとPythonの公式サイトからのインストールはどちらが良いですか?
A. データサイエンスやAI開発が目的ならAnaconda(またはMiniConda)がおすすめです。NumPy・pandas・scikit-learnなどよく使うライブラリが最初からまとめてインストールされ、仮想環境の管理も簡単です。一方、公式サイトからのインストールは最小構成から始められますが、ライブラリを個別に追加する手間があります。
Q. Pythonはどのくらいの期間で習得できますか?
A. 基本的な文法は1〜2ヶ月で習得可能です。ただし、AIエンジニアやデータサイエンティストとして活躍するには、Pythonの文法に加えて統計学・機械学習の知識、pandas・NumPy・scikit-learnの実践的な使い方を習得する必要があります。実務レベルに達するには継続的な学習で6ヶ月〜1年程度が一般的な目安です。
Q. PythonはAI以外にも使えますか?
A. はい、Pythonは汎用性の高い言語です。Webアプリケーション開発(Django・Flask)、業務自動化(Selenium・Excel操作)、ネットワーク管理、科学計算など幅広い用途に使われています。AI・データサイエンス以外でも需要が高く、「AIの勉強のためにPythonを学ぶ」と始めた場合でも、Web開発や自動化ツール作成に応用できるため、無駄にならない汎用スキルです。

まとめ

  • Pythonがディープラーニングに適している理由は3つ:①インタプリタ言語でコンパイル不要(修正が容易)、②NumPy・TensorFlow・PyTorch・Kerasなどライブラリが豊富、③シンプルな文法でコーディングがしやすい
  • 有名な活用例はAlphaGo(囲碁AI)やPepper(感情認識ロボット)。いずれもPythonを活用して開発された
  • インストール方法は2種類。AI・データサイエンス目的ならAnacondaがおすすめ(必要なライブラリが一括インストールされる)
  • Pythonは年々需要が高まっている言語。AI分野に限らずWeb開発・業務自動化など幅広い用途に使え、これからプログラミングを始める方の最初の言語としても最適

▼ アクロビジョンについて

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