Google Apps Script(スクリプト)とは?概要から使い方まで
最終更新日:2026年8月5日
目次
はじめに

Google Apps Scriptはご存知でしょうか?Google Apps ScriptはGoogleが提供しているJavaScriptベースの開発環境のことで、Microsoft WordやExcelで言う「マクロ」や「VBA」のようなものです。
日頃の業務でGoogleスプレッドシートやドキュメントなどを利用している方は、理解し使えるようになると業務効率が上がるのでとても便利でしょう。
今回はそんなGoogle Apps Scriptのメリット・デメリットやできること、使い方について解説していきます。
Google Apps Scriptのメリット・デメリット
メリット
- 無料でも利用できる — Googleアカウントさえあれば無料で利用できます。一部制限がありますが、簡単なWebサイトやAPIも無料で作ることができます。そのためユーザーも多く、参考にできるサイトや情報も豊富です。プログラミング初学者でも学習しやすいでしょう。
- 環境構築の必要がない — 環境構築は必要ありません。ブラウザ上でApps Scriptエディタを開いたら、すぐコードを書いて実行できます。
- Googleが提供するサービスとの連携が簡単にできる — Gmail、Googleスプレッドシート、Googleドキュメント、Googleフォーム、Googleカレンダー、Googleドライブ、GoogleスライドなどのGoogle提供サービスと連携したプログラムが作成できます。普段の作業の効率化から、うまく連携させられれば大幅に工数を削減できる可能性もあります。
- 外部アプリケーションとの連携ができる — Chatwork、Slack、Trello、Backing、RedmineやLINEとの連携が可能です。
デメリット
- 一部制限がある — 1回、1日あたりの実行時間やAPIの呼び出し回数に制限があります。例えばメールの読み込み・書き出し数やJDBCの接続について、一般的なGmailアカウント・Google Workspace無料版・Google Workspace有料版それぞれで異なった制限があります。詳細な割り当て条件はGoogle公式ヘルプで確認できます。
- npmモジュールに標準で対応していない — 普通のJavaScriptと異なり、標準機能としてnpmモジュールを利用することはできません。npmモジュールが必要な場合はnpm利用が可能なGoogle Cloud Functionsなどの利用を考えた方が良いでしょう。
GASとExcelのVBA(マクロ)の違い
「マクロ」や「VBA」を知っている方向けに、Excel VBAとの違いを表にまとめました。
| 項目 | Google Apps Script(GAS) | Excel VBA |
|---|---|---|
| 対象アプリケーション | Googleスプレッドシート、ドキュメント等(Google Workspace) | Excel、Word等(Microsoft Office) |
| ベースの言語 | JavaScript | Visual Basic for Applications |
| 実行環境 | Googleのクラウド上で実行。PCを閉じていても時刻指定で自動実行できる | ローカルPC上のOfficeアプリ内でのみ実行 |
| 費用 | Googleアカウントがあれば無料 | Office製品のライセンスが必要 |
| Webサービスとしての公開 | Webアプリとしてデプロイし公開できる | 不可(Officeアプリ内でのみ動作) |
| 他サービスとの連携 | Gmail・Googleカレンダー等と標準で連携しやすい | 別途API連携等の実装が必要になりやすい |
※機能・仕様は変更される場合があります。導入前に必ず公式情報もあわせてご確認ください。
Google Apps Scriptでできること
前述したようにGmail、Googleスプレッドシート、Googleドキュメント、Googleフォーム、Googleカレンダー、Googleドライブ、GoogleスライドなどのGoogleが提供する数多くのサービスをプログラミングで操作することができます。主にGoogleスプレッドシートで利用されるケースが多いです。
特定の条件(例えばスプレッドシートを開いた時や特定の時間帯であるなど)を満たす時に自動で処理を実行させたり、メニューに自分で作成したプログラムを追加する事も可能なので、作業の効率化に大きく貢献するでしょう。
GmailやGoogleカレンダーではGoogle Apps Scriptを書く場所はありませんが、スプレッドシートやドライブ側でスクリプトを書き連携することで、自動でのメール送信やカレンダーへのスケジュールの記載などの処理が可能になります。
また、Web情報の取得や外部アプリケーションと連携してメッセージを送信する、といったことも可能です。
Google Apps Scriptの使い方
スプレッドシートからエディタを開く
Googleドライブを開き、[新規]→[Googleスプレッドシート]を選択します。

スプレッドシートを開きます。

スプレッドシートの名前を変更します。

現行UIでは上部メニューの「拡張機能」→「Apps Script」の順でクリックします(下の画像は旧UIの「ツール」→「スクリプトエディタ」ですが、現在このメニュー項目は「拡張機能」に統合されています)。

GAS用のエディタ画面が表示されます。この画面にGoogle Apps Scriptを記述し実行します。

簡単なコードを実行する
簡単なコードを書いてみましょう。以下のコードは「Hey!」と表示するだけのものです

まず保存しましょう。[ファイル]→[保存]で保存します。

赤枠の実行ボタンを押します。

「Running function myFunction」とメッセージが一瞬表示され、消えたら処理は完了しています。※
※ 初回実行時は「承認が必要です」というダイアログが表示されて実行許可を求められる場合があります。表示された場合は、画面の案内に従って承認を進めてください。
実行結果を確認する
それでは実行結果を確認しましょう。[表示]→[ログ]を開きましょう(現行UIでは実行後に画面下部へ自動的に表示される「実行ログ」パネルから確認できます)。

ログウィンドウに「Hey!」と表示されていればOKです!

GASメニューをスプレッドシートに追加する
毎回スクリプトエディタに切り替えてGoogle Apps Scriptを実行するのはちょっと面倒…という時には以下のコードを記述し実行しましょう。今回はGoogleスプレッドシートなので”SpreadsheetApp”としていますが、Googleドキュメントの場合は”DocumentApp”、スライドの場合は”SlidesApp”に変更すればOKです。
function onOpen() {
var ui = SpreadsheetApp.getUi();
ui.createMenu('GAS')
.addItem('実行', 'myFunction')
.addToUi();
}
実行するとGoogleスプレッドシートのヘルプメニューの右にGASメニューを追加し、そこから選択して実行できるようになります。

よくある質問(FAQ)
Q. Google Apps Script(GAS)は無料で使えますか?
A. はい、Googleアカウントがあれば無料で利用できます。ただし1日あたりの実行時間やAPI呼び出し回数などに一部制限があるため、大量処理を行う場合は事前に制限内容を確認しておくと安心です。
Q. GASとExcelのVBA(マクロ)は何が違いますか?
A. 最も大きな違いは実行環境です。VBAはローカルPCのExcel上で動作するのに対し、GASはGoogleのサーバー上(クラウド)で動作するため、PCを閉じていても指定した時刻に自動実行させることができます。対象サービスもVBAがOffice製品向けなのに対し、GASはスプレッドシートやGmail、カレンダーなどGoogle Workspaceのサービス全般が対象になります。
Q. プログラミング未経験でもGASは学べますか?
A. JavaScriptの基礎知識があると理解が早いですが、環境構築が不要ですぐにコードを試せるため、プログラミング初心者の学習用言語としてもよく使われています。まずは本記事で紹介したような簡単なコードを実行するところから始めるのがおすすめです。
Q. スクリプトエディタとApps Scriptエディタは同じものですか?
A. はい、同じものです。以前は「スクリプトエディタ」という名称で「ツール」メニューから開いていましたが、現在は「Apps Scriptエディタ」という名称に変わり、「拡張機能」メニューから開く仕様になっています。
Q. GASのスキルは転職やキャリアに役立ちますか?
A. GASはJavaScriptの文法をベースにしているため、学習を通じてJavaScriptの基礎を身につけられる点は評価されやすいポイントです。業務効率化の実績として、GASで自動化した具体的な事例を語れるようにしておくと、実務経験として評価されやすくなります。
まとめ:Google Apps Scriptとは
この記事のポイント:
- GASはGoogleが提供するJavaScriptベースの開発環境で、Googleアカウントがあれば無料で利用できる
- Gmail・スプレッドシート・ドキュメント・カレンダーなどGoogleの各サービスをプログラムから操作できる
- 環境構築が不要なため、プログラミング初心者でもすぐにコードを書いて試せる
- スクリプトの記述・実行は現在「拡張機能」→「Apps Script」から開くApps Scriptエディタで行う(旧UIでは「ツール」→「スクリプトエディタ」)
- 実行時間やAPI呼び出し回数に制限があるため、大量処理を行う場合は事前に制限内容を確認しておく
ここまでGoogle Apps Scriptの解説、使い方や記述方法を解説してきました。前述の通りGoogle Apps ScriptはGoogleの各サービスをよく利用している方はもちろん、環境構築をしなくともコードを書いて実行でき、参考になる情報も多いので、とりあえずプログラミングをやってみたい!という方にも向いています。気になったらまず始めてみましょう!
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