Google Apps Script入門~基本的なスクリプト作成~

最終更新日:2026年8月4日

Google Apps Scriptとは

項目 Google Apps Script Excel VBA Python
主な用途 Google Workspace自動化 Excel業務自動化 汎用自動化・データ分析
学習難易度 低(JavaScript系) 低〜中
実行環境 クラウド(無料) Windows/Excel必須 ローカル or クラウド
Googleサービス連携 最高 API経由で可

はじめにGoogle Apps Script(GAS)についてどのようなサービスか紹介していきたいと思います。Google Apps ScriptはGoogleが提供しているGmailやGoogleカレンダー、Googleマップなどといった、Googleのツールやサービスを連携して利用できるプログラミング言語です。以下のようなサービスやツールと連携して活用できます。

  • Gmail
  • Googleカレンダー
  • Googleドキュメント
  • Googleスプレッドシート
  • Googleスライド
  • Googleマップ

高い稼働率が保証されており、無料で利用できるので、プログラミング言語に用いる開発環境の構築が必要ありません。事業で用いる場合は初期投資を非常に安く済ませることができます。プログラミングを学習してみたいという初心者の方も、ブラウザ上のエディタで手軽に始められるため、素早くコードの学習に移ることができます。

Google Apps Scriptのできること

ここからは、Google Apps Scriptを利用することでどのようなことができるかを紹介していきます。

外部サービスとの連携ができる

先述したようにGoogle Apps ScriptはGoogleが提供するサービスと自由に連携ができますが、他のWebサービスとも自由に連携することが可能です。例をあげると以下のようなサービスがあります。

  • X(旧Twitter)
  • Chatwork
  • LINE
  • IFTTT
  • Slack

それぞれのサービスが提供しているAPIをGoogle Apps Scriptで利用するだけですぐに連携可能になります。LINEと連携するとチャットボットを開発できたり、Slackでは特定の投稿だけを自動転記したりといったことができるようになります。

プログラムの自動化

通常、PCで作成したプログラムはパソコンの電源をOFFにすると同時に実行できなくなります。しかしGoogle Apps Scriptの場合はプログラムがGoogleのサーバー上に保管されているので、PCを起動していなくても実行できます。このことから定期的に同じプログラムを自動実行させる「トリガー」機能を使うことができ、以下のようなプログラムを開発できます。

  • 毎朝8時にチーム全員へ特定のメールを配信する
  • ニュース情報を3時間毎に取得してチャット投稿する

Webサイトからの情報収集(スクレイピング)

スクレイピングとは、Webサイトから特定の情報をコピーし、集めることです。商品の情報や価格、画像などを収集することができます。Pythonなどを使って定期的にスクレイピングをする場合には、サーバーを借りたりローカルPCの電源を常時付けておいたりと手間がかかります。しかし、Google Apps ScriptではGoogleスプレッドシートのIMPORTXML関数と組み合わせるなどして、比較的簡単にデータ収集を実行できます。実行環境はWeb上にあるため、自前のサーバーも必要ありません。

プログラムを作成する流れ

以上のことができるようになるGoogle Apps Scriptですが、Googleアカウントを持ち、Googleドキュメントやその他のサービスを利用している方なら誰でも利用できます。

以降で簡単なプログラムを作成する流れを紹介しますので、ぜひこの記事を参考に簡単なプログラムを作成してみてください。

事前準備

Google Apps Scriptを作成する方法は主に2通りあります。

  1. Googleスプレッドシートに紐づけて作成する方法(Container Bound Script):スプレッドシートの「拡張機能」メニューから作成し、そのシートに対する処理を書くのに向いています
  2. 単独のプロジェクトとして作成する方法(Standalone Script):Google Apps Scriptの管理サイトに直接アクセスし、Googleアカウントでログインすれば、特定のファイルに紐づかない単独のスクリプトを作成できます

※本記事の公開当初はChromeウェブストア経由でGoogle Apps Scriptアプリを追加する方法も紹介していましたが、Chromeアプリ機能自体が廃止されているため、現在は上記2通りの方法をご利用ください。

はじめてのプログラム「Hello World」を作成

今回はGoogle Apps Script入門ということで、慣れるためにも簡単な内容のプログラムをスプレッドシートから作成していきます。

スプレッドシートでプログラムを作成するには?

スプレッドシートを新規に作成し、メニューバーの「拡張機能」→「Apps Script」をクリックします。すると新しいタブでApps Scriptエディタが開き、「コード.gs」というファイルが表示されます。

中身は

function myFunction() {
}

となっていますので、myFunction関数の中にコードを記入すれば、スプレッドシートに対してさまざまな処理を行わせることができます。ちなみにプロジェクト名を変更したい場合は、エディタ左上のプロジェクト名部分をクリックすると変更できます。

各種言語で最初に書くことが多い「Hello World」をスプレッドシートに表示してみましょう。書き方としては下記になります。

function myFunction() {
  Browser.msgBox(“Hello World!”);
}

コーディングが終わったら、エディタ上部の「実行」ボタンを押してみましょう。初めてGoogle Apps Scriptを利用する場合は「承認が必要です」というメッセージが表示されるので、画面の指示に従って自分のGoogleアカウントでの実行を許可します。

実行が完了すると、スプレッドシート側にHello World!というメッセージボックスが表示されます。

※単独プロジェクト(Standalone Script)として作成した場合、Browser.msgBox()関数は使用できません(スプレッドシート等に紐づいたContainer Bound Script専用の関数のため)。単独プロジェクトの場合は代わりにLogger.log()を使い、実行後に「表示」→「ログ」で結果を確認してください。

よくある質問(FAQ)

Q. 「拡張機能」メニューに「Apps Script」が見当たりません

Googleスプレッドシート・ドキュメント・スライドいずれからでも、メニューバーの「拡張機能」から「Apps Script」を選択できます。表示されない場合は、ブラウザやGoogle Workspaceのバージョンが古い可能性があるため、ページを再読み込みしてご確認ください。

Q. スプレッドシートに紐づけない「単独のスクリプト」を作りたい場合はどうすればよいですか?

Google Apps Scriptの管理サイトに直接アクセスし、Googleアカウントでログインすれば、ファイルに紐づかない単独のGoogle Apps Scriptプロジェクトを新規作成できます。

Q. Google Apps Scriptは無料で使い続けられますか?

Google Apps Script自体の利用は無料です。ただし、1日あたりの実行時間や送信できるメール数など、Googleアカウントの種類(個人アカウント/Google Workspace)によって一定のクォータ(利用上限)が設定されています。大量の処理を行う場合は事前に公式ドキュメントでクォータを確認しておくと安心です。

まとめ:はじめの一歩を踏むことで新しい世界が広がる

この記事のポイント:

  • Google Apps ScriptはGoogleのツール・外部サービスを連携できる無料のプログラミング言語
  • プログラムの自動実行(トリガー)やスクレイピングなど、業務効率化に役立つ機能が豊富
  • 作成方法は「スプレッドシート等に紐づける方法」と「管理サイトで単独に作る方法」の2通り
  • スプレッドシートからは「拡張機能」→「Apps Script」でエディタを開ける(旧メニュー名「ツール」→「スクリプトエディタ」から変更されている)

この記事ではGoogle Apps Scriptの特徴とできること、プログラム作成までの流れを紹介させていただきました。Google Apps Scriptは多様な関数が揃っており、従来のツールでは物足りなかったこともより便利にできます。ぜひ活用してみてください。

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