大企業向けMicrosoft 365のE5について
最終更新日:2026年8月7日
この記事でわかること
はじめに
大企業でのIT活用においてセキュリティ・コンプライアンス・情報保護は欠かせない要素です。Microsoft社がエンタープライズ向けに提供する「Microsoft 365 E5」は、これらすべてをカバーする最上位プランです。本記事では、Microsoft 365 E5の特徴と含まれる機能、E3との違いを解説します。
Microsoft 365 E5とは
Microsoft 365 E5はMicrosoftが大企業・エンタープライズ向けに提供するMicrosoft 365の最上位プランです。Microsoft 365 E3の全機能に加え、高度なセキュリティ・コンプライアンス・分析・音声機能が追加されています。大企業の複雑なセキュリティ要件・規制対応・情報保護ニーズに対応した構成になっています。
E5に含まれる主な機能
高度なセキュリティ機能
E5には以下の最新セキュリティ製品が含まれています。各製品は2020〜2023年にかけてMicrosoftが製品名を統合・改名しており、現在の正式名称は以下の通りです。
| 現在の正式名称 | 旧名称(参考) | 主な用途 |
|---|---|---|
| Microsoft Entra ID P2 | Azure Active Directory Premium P2 | IDアクセス管理・条件付きアクセス・PIM(特権ID管理) |
| Microsoft Defender for Endpoint | Microsoft Defender Advanced Threat Protection(ATP) | エンドポイントの高度な脅威検知・調査・対応(EDR) |
| Microsoft Defender for Office 365 プラン2 | Office 365 Advanced Threat Protection(ATP) | メール・添付ファイル・リンクの高度な脅威対策 |
| Microsoft Defender for Identity | Azure Advanced Threat Protection(Azure ATP) | オンプレミスADの不審な活動・内部脅威の検知 |
| Microsoft Defender for Cloud Apps | Microsoft Cloud App Security | クラウドアプリの可視化・制御・シャドーITの検知 |
| Microsoft Purview Information Protection(旧Azure Information Protection P2) | Azure Information Protection P2 | ファイル・メールの分類・ラベリング・暗号化による情報保護 |
コンプライアンス・情報保護機能
E5ではMicrosoft Purview(旧Microsoft Compliance)が含まれており、以下のコンプライアンス機能が利用できます。
- 電子情報開示(eDiscovery):法的調査・監査に対応するメール・ドキュメントの検索・保全・エクスポート
- 通信コンプライアンス:組織内の通信を監視し、ポリシー違反を検知
- インサイダーリスク管理:内部不正・情報漏えいリスクの早期発見
- データ損失防止(DLP):個人情報・機密情報の誤送信・流出を防止
Microsoft Teams 電話機能
E5にはMicrosoft Teams の電話機能(旧称: 電話システム・通話プラン)が含まれます。Microsoft Teamsを使ったオンライン会議への参加は最大10,000人まで対応しており(Townhall・ウェビナー形式)、大規模イベントにも対応できます。通常のTeams会議は最大1,000人まで対応しています。
Power BI Proの同梱
E5にはPower BI Pro(ビジネスインテリジェンス・データ分析ツール)が含まれます。大量の業務データを視覚的なダッシュボードで分析・共有でき、データドリブンな意思決定を支援します。
E3との比較
| 機能 | Microsoft 365 E3 | Microsoft 365 E5 |
|---|---|---|
| フル機能Officeアプリ | ○ | ○ |
| Exchange Online プラン2 | ○ | ○ |
| SharePoint Online プラン2 | ○ | ○ |
| Microsoft Defender for Endpoint | △(別途ライセンス) | ○(含む) |
| Microsoft Defender for Office 365 P2 | × | ○ |
| Microsoft Defender for Identity | × | ○ |
| Microsoft Defender for Cloud Apps | × | ○ |
| Microsoft Entra ID P2 | P1のみ | P2(含む) |
| Power BI Pro | × | ○ |
| Teams 電話機能 | × | ○ |
利用料金の目安
- Microsoft 365 E3:約4,200円〜/ユーザー/月(年間契約・参考)
- Microsoft 365 E5:約7,600円〜/ユーザー/月(年間契約・参考)
E5はE3と比べて料金が高くなりますが、Defender for Endpoint・Power BI Pro・Microsoft Entra ID P2・Teams電話機能を別途購入した場合と比較するとコスト優位性があります。大企業でこれらのセキュリティ・コンプライアンス要件がある場合は、E5のまとめ購入が効率的です。
よくある質問(FAQ)
まとめ
- Microsoft 365 E5はMicrosoftの大企業向け最上位プランで、E3の全機能に高度なセキュリティ・コンプライアンス・分析・電話機能を追加したもの
- E5に含まれるセキュリティ製品の現在の正式名称は「Microsoft Entra ID P2」「Microsoft Defender for Endpoint」「Microsoft Defender for Identity」「Microsoft Defender for Cloud Apps」「Microsoft Purview Information Protection」(各旧名称から2020〜2023年に改名)
- コンプライアンス機能(eDiscovery・通信コンプライアンス・インサイダーリスク管理)で規制対応・法的調査にも対応できる
- Power BI Proが含まれており、業務データの高度な可視化・分析も可能
- E3と比べて料金は高くなるが、含まれるセキュリティ製品を個別に購入するよりコスト効率が高く、セキュリティ要件が高い大企業・規制業種には最適なプラン
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