SharePointにおけるアクセスライセンス〜CALって何?〜
最終更新日:2026年8月5日
目次
はじめに
| 機能 | SharePoint Online | OneDrive | Teams |
|---|---|---|---|
| 主な用途 | ファイル共有・イントラネット | 個人ファイル管理 | チャット・会議 |
| 容量 | 1TB+(拡張可) | 1TB/ユーザー | バックエンドはSharePoint |
| 権限管理 | 詳細(グループ・ロール) | 共有リンクのみ | チームメンバー単位 |
| 外部共有 | 可(設定次第) | 可 | 可(ゲスト参加) |
業務の生産性を上げるツールの一つにMicrosoftの製品にSharePointがあります。SharePointはクラウドを用いる利用方法とサーバーを用いた利用方法があります。使用する機能やSharePoint展開方法、システムがホストされる場所によって必要なアクセスライセンスが異なります。SharePointのアクセスライセンスについて学び、有効活用できるようにしていきましょう。
SharePoint OnlineとSharePoint Server
SharePointにはOnline製品とServer製品があります。
■ SharePoint Online
SharePoint Onlineはクラウドサービスとして提供されているSharePointです。導入するのにサーバー環境を構築する必要がなく、ユーザーはインターネット経由でSharePointを利用することになります。どこからでもアクセスできるので、使用する場所を選びません。また、サーバー運用におけるランニングコストがかからないため費用を削減することができます。Microsoft 365に包括されているサービスの一つです。ライセンスはユーザー単位で与えられ、CAL(クライアントアクセスライセンス)は不要です。
■ SharePoint Server
SharePoint Serverは、オンプレミスでSharePointを構築して利用するサービスです。環境を準備して、ソフトウェアをインストールした上で利用する必要があるため、システム構築に時間と労力が必要となります。一方、セキュリティポリシーに合わせた環境構築やアプリケーションの開発が可能なので、体系に合わせた利便性を追求することが可能です。サーバーの運用保守などランニングコストが必要となります。SharePoint ServerではアクセスまたはデバイスごとにCAL(クライアントアクセスライセンス)が必要になります。使用する機能、SharePointの展開方法、システムがホストされる場所でどのCALが必要か決まります。なお、2026年8月現在、SharePoint Serverでサポートされている最新バージョンはSharePoint Server Subscription Editionです(詳細は次章で解説します)。
【重要】SharePoint Serverのバージョンとサポート状況(2026年8月時点)
Microsoft公式のライフサイクル情報によると、SharePoint Server 2016およびSharePoint Server 2019はいずれも2026年7月15日(米国太平洋時間)をもって延長サポートが終了しました。セキュリティ更新プログラムの提供も終了しているため、これらのバージョンを稼働させ続けることはセキュリティ上のリスクとなります。
現在、オンプレミスで利用できる唯一のサポート対象バージョンはSharePoint Server Subscription Edition(SE)です。SharePoint Server Subscription Editionは2021年に登場した最新のオンプレミス版で、年2回程度(H1/H2)の機能更新を継続的に受け取る「サブスクリプション」型の提供形態を採用していますが、Microsoft 365のようなクラウドサービスではなく、従来通り自社サーバーに構築するオンプレミス製品である点に変わりはありません。
ライセンス体系についても、SharePoint Server 2019までと同様にサーバーライセンス+CAL(クライアントアクセスライセンス)の枠組みが維持されています。つまり、本記事で説明しているCALの考え方(Standard CAL/Enterprise CAL、Core CALスイートなど)はSharePoint Server Subscription Editionにもそのまま当てはまります。ただし、Subscription Editionは買い切りの永続ライセンス単体ではなく、サブスクリプション契約またはソフトウェアアシュアランス契約が前提となるため、既存のCAL体系に加えて契約形態の確認が必要です。SharePoint Server 2016・2019をまだ利用している場合は、セキュリティリスクを避けるためにも早期にSubscription Editionへの移行を検討することをおすすめします。
SharePoint Serverライセンスの枠組み
SharePoint Serverにはいくつかのライセンスの枠組みがあります。アクセス権限は、ライセンスの所有者またはその関連会社の従業員や契約社員を指す内部ユーザーと、ライセンス所有者またはその関連会社の従業員や契約社員でもない外部ユーザーに分けられます。
・イントラネット
内部ユーザーのみアクセスが可能です。内部ユーザーがLANまたはインターネットを経由して、コンテンツへのすべてのアクセスがファイアウォールの内部で行われます。サーバーは、実行インスタンスごとに1つのライセンスが必要です。
・エクストラネット
ある組織が、ファイアウォール内部にあるアクセス制限付きコンテンツへのアクセスを、特定数の識別できる外部ユーザーに与えます。サーバーは、実行インスタンスごとに1つのライセンスが必要です。外部ユーザーは、サーバーライセンスでアクセスが許可されます。
・インターネット
内部ユーザーが、インターネット経由でコンテンツや情報をユーザーに公開します。内部ユーザーと外部ユーザーが匿名でサイトにアクセスします。外部ユーザーによるアクセスはサーバーライセンスで許可されており、内部ユーザーによるインターネット経由の公開されたコンテンツや情報に対するアクセスは、SharePoint CALの要件が免除されています。内部ユーザー、外部ユーザーともにCALは必要ありません。
Standard CALとEnterprise CAL
■ SharePoint Server Standard CAL
SharePoint Server Standard CALは、ユーザー数に関係なく、1台のコンピューターまたはユーザーが、任意の他のデバイスがSharePoint Serverにアクセスすることを許可します。個人のライセンスを習得するためのStandardユーザーCALや、追加機能にアクセスするための追加のエンタープライズCALも入手可能です。SharePointの主要機能を利用可能です。統合された共同作業プラットフォームや、広範囲で利用可能なエンタープライズコンテンツ管理、人や専門分野の検索などができます。
■ SharePoint Server Enterprise CAL
SharePoint Server Enterprise CAL は、SharePointの全機能を利用することができます。Standard CALの機能に加えて、一般法人向けソリューションや全ユーザー向けビジネスインテリジェンスを利用することができます。
Core CALスイート
CALスイートは、1つのライセンスによって複数のライセンスと同様の権利を得ることができるライセンスで、ライセンス取得を簡略化することができます。マイクロソフトでは、Microsoft Core CALスイートとMicrosoft Enterprise CALスイートの2種類のCALスイートがあります。これらのCALスイートは、様々な製品、オンラインサービスに対してアクセス権を提供するもので、CALスイートの権限のなかに、SharePointのアクセスライセンスも含まれます。
Microsoft Core CALスイートにSharePoint Server Standard CAL のライセンスが、Microsoft Enterprise CALスイートにSharePoint Server Enterprise CAL のライセンスが含まれています。スイートは、個々のCALをまとめた1つのライセンスであるため、CALスイートを複数のユーザーや複数のデバイス間で分割することはできません。
よくある質問(FAQ)
Q. SharePoint Online(Microsoft 365)にもCALは必要ですか?
不要です。SharePoint OnlineはMicrosoft 365に含まれるクラウドサービスで、ユーザー単位のサブスクリプションライセンスで提供されます。CALの概念はオンプレミスで構築するSharePoint Server専用のものです。
Q. SharePoint Server 2016・2019はまだ使えますか?
起動・利用自体は可能ですが、2026年7月15日に延長サポートが終了しており、セキュリティ更新プログラムの提供も終了しています。継続利用はセキュリティ上のリスクを伴うため、サポート対象であるSharePoint Server Subscription Editionへの移行を検討してください。
Q. Standard CALとEnterprise CALはどちらを選べばよいですか?
統合された共同作業プラットフォームやエンタープライズコンテンツ管理など基本機能で十分であればStandard CAL、全社的なビジネスインテリジェンスや一般法人向けソリューションまで必要であればEnterprise CALを検討します。Enterprise CALはStandard CALの機能を包含した上位ライセンスです。
Q. Core CALスイートを購入すればCALは個別に買わなくてよいのですか?
Core CALスイート・Enterprise CALスイートには、SharePoint Server Standard CAL/Enterprise CAL相当の権利がそれぞれ含まれています。Exchange ServerやSkype for Business Serverなど他のMicrosoft製品を組み合わせて利用する場合は、個別にCALを購入するよりスイートでまとめて契約したほうがライセンス管理をシンプルにできるケースがあります。
Q. 内部ユーザー・外部ユーザーでCALの考え方はどう変わりますか?
本記事の「イントラネット」「エクストラネット」「インターネット」という3つのアクセスシナリオによって必要なライセンスが異なります。匿名の外部ユーザーにコンテンツを公開する「インターネット」シナリオでは、内部・外部ユーザーともにCALが免除される点がポイントです。
まとめ:SharePointのアクセスライセンス
この記事のポイント:
- SharePoint OnlineはMicrosoft 365に含まれるクラウドサービスでCALは不要、ユーザー単位のライセンスで利用できる
- SharePoint Serverはオンプレミス製品で、アクセスまたはデバイスごとにCAL(クライアントアクセスライセンス)が必要
- SharePoint Server 2016・2019は2026年7月15日に延長サポートが終了しており、現在サポート対象なのはSharePoint Server Subscription Editionのみ
- CALにはStandard CALとEnterprise CALがあり、利用する機能の範囲によって選択する
- Core CALスイート・Enterprise CALスイートを使えば、複数のMicrosoft製品のライセンスをまとめて取得できる
SharePointのアクセス権限について学んでいただくことはできたでしょうか。必要な機能を活用するためには、しっかりと利用に必要なライセンスを確認することが大切です。特にSharePoint Serverを利用している場合は、稼働バージョンがサポート対象かどうかを確認したうえで、CAL体系を踏まえたライセンス管理を行いましょう。生産性の向上を目指すとき、業務改善のためのツールをうまく活用しなければなりません。SharePointは、他のMicrosoft製品と組み合わせることによって、更に利便性を高めることが可能です。便利なツールを活用して、生産性を向上させていきましょう。
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