SharePointとActive Directory

最終更新日:2026年8月6日

SharePointとActive Directory(AD)はどちらもMicrosoft社のサービスですが、それぞれ異なる役割を持っています。本記事ではSharePointとActive Directoryそれぞれの概要と、両者を連携させて活用する方法を解説します。

SharePointとは

SharePointは、コンテンツや知識、アプリケーション、ファイル等を組織内で共有できるサービスです。情報が見つけやすく、組織内の業務効率化・ナレッジ共有・コミュニケーション改善に利用することができます。

SharePointの主な特徴

シンプルな共有とシームレスなコラボレーション

SharePointは組織内での連携を強化できます。プロジェクトチーム・部門・部署が持つ専用ページ上に情報を集め、ファイルやデータ・ニュース・リソースを他チームと共有できます。Windows・Mac・モバイルデバイスなど、どのOSや端末からでもセキュリティを維持しながら、組織内外の社員と共同作業が行えます。

組織の連携と情報伝達

企業・組織内の各部門間の連携をスムーズにし、情報共有に役立てられます。SharePointのホームやポータルサイトを作成して共通アプリを共有したり、SharePointモバイルアプリを使って最新情報やニュースを受け取ることも可能です。

共有ナレッジの活用

SharePointは強力な全文検索機能を備えており、ワンクリックで必要な情報を探し出せます。また社内専用のコミュニケーション機能(Viva Engage、旧Yammer)も利用でき、メッセージ投稿・質問機能でナレッジ共有が促進されます。

業務工程の改善(自動化)

SharePointのリスト・ライブラリとPower Automate(旧Microsoft Flow)・Power Appsを組み合わせることで、複雑で時間のかかっていたワークフローを自動化できます。単純作業もワークフロー化することでヒューマンエラーを最小限に防げます。

Active Directoryとは

Active Directoryとは、Windows系OSのパソコンを利用するユーザー情報の管理、利用できる機能の制御、プログラムの配付等が行えるサービスです。Windows Serverで利用できるディレクトリサービスの一つで、Windows 2000から導入されています。

Active DirectoryはWindows Serverの標準搭載機能のため、別途ソフトウェアを購入する必要はありません。ネットワーク内のパソコン数が増えるほどその効果が高まり、管理コストを大幅に削減できます。

Active Directoryの主な機能

IDとパスワードの一元管理

複数の管理系サーバーでそれぞれ保持しているユーザー情報を個別に設定する必要がなくなり、一元管理が可能になります。厳重に扱うべきID・パスワード情報の個別管理が不要になることで、セキュリティ向上にもつながります。

アクセス権限の設定と管理

特定の情報へのアクセスを許可すべきユーザーとそうでないユーザーを分類し、各ユーザーのアクセス権限を細かく設定・管理できます。Active Directoryで一度認証(ログイン)を行うと、同じドメイン内の他のサーバーに再認証不要でアクセスできます。これをシングルサインオン(SSO)と呼びます。

SharePointとActive Directoryの連携

SharePointとActive Directoryを連携させることで、ADのユーザー情報をSharePointのプロファイルに自動取り込みできます。具体的には以下の方法があります。

  • SharePoint Active Directoryインポート(ADインポート):SharePoint専用のインポートオプション。AD DS(Active Directoryドメインサービス)からユーザープロファイルデータを直接インポートできます
  • Microsoft Identity Manager(MIM)を使った同期:より高度な同期が必要な場合に使用。ドメイン内のAD DSからユーザープロファイルデータを細かく制御してインポートできます
  • Azure AD Connect(Microsoft Entra Connect):オンプレミスADとMicrosoft Entra ID(旧Azure AD)を同期させ、SharePoint Onlineと連携させる現代的な方法

SharePointとActive Directoryの役割比較

比較項目 SharePoint Active Directory
主な役割 情報共有・コラボレーション ID管理・認証・アクセス制御
対象 ファイル・コンテンツ・知識 ユーザー・デバイス・ポリシー
提供形態 Microsoft 365に含まれる Windows Serverに標準搭載
クラウド版 SharePoint Online Microsoft Entra ID(旧Azure AD)
シングルサインオン ADと連携して実現 ◎ 中核機能

よくある質問(FAQ)

Q. SharePointを使うためにActive Directoryは必ず必要ですか?
A. 必須ではありません。SharePoint Online(Microsoft 365)はMicrosoftアカウントやMicrosoft Entra ID(旧Azure AD)で認証できるため、オンプレミスのActive Directoryなしでも利用できます。ただし既存のActive Directoryがある企業環境では連携させることで、社員のID管理を一元化しシングルサインオンを実現できます。
Q. Active DirectoryのユーザーをSharePointに自動で反映させるにはどうすればいいですか?
A. オンプレミスADとSharePoint Onlineを連携させる場合は、「Azure AD Connect(Microsoft Entra Connect)」を使用してADユーザーをMicrosoft Entra IDに同期させる方法が推奨です。SharePoint Serverのオンプレミス環境では「SharePoint ADインポート」またはMicrosoft Identity Manager(MIM)を使ってプロファイルを同期できます。
Q. SharePointとActive Directoryを連携させると何が便利になりますか?
A. 主に3つのメリットがあります。①社員のID一元管理(ADのユーザー情報がSharePointに自動反映)、②シングルサインオン(ADにログインするだけでSharePointにもアクセス可能)、③グループポリシーとの連携(ADのグループ情報をSharePointのアクセス権限に活用)。これにより管理コストが削減され、セキュリティも向上します。
Q. SharePointのワークフロー機能にはどんなツールを使いますか?
A. 現在はPower Automate(旧Microsoft Flow)がSharePointのワークフロー連携に推奨されています。SharePointのリスト・ライブラリの更新をトリガーとして、メール通知・Teams通知・承認フロー・他サービス連携(Excel・Outlook等)を自動化できます。Power Appsと組み合わせれば、カスタムアプリ開発も可能です。

まとめ

  • SharePointはファイル共有・情報共有・コラボレーションを目的としたサービス。ポータルサイト作成・ワークフロー自動化・全文検索・コミュニケーション(Viva Engage)など多彩な機能を持つ
  • Active DirectoryはID管理・認証・アクセス制御を目的とした管理系サービス。Windows Serverに標準搭載されており、シングルサインオンの中核機能を提供
  • SharePointとActive Directoryを連携させることで、ID一元管理・シングルサインオン・グループポリシーとの連携が実現し、管理コスト削減とセキュリティ向上につながる
  • 現代的なクラウド連携は「Azure AD Connect(Microsoft Entra Connect)」でオンプレミスADとMicrosoft Entra IDを同期させる方法が推奨
  • ワークフロー自動化にはPower Automate(旧Microsoft Flow)、カスタムアプリ開発にはPower Appsとの組み合わせが効果的

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