Microsoftが提供していた無料のコラボレーションツールSharePoint Foundation。現在はSharePoint Onlineへ。
最終更新日:2026年8月6日
目次
本記事は執筆当時「2023年現在」を基準に記述されていましたが、その後の制度変更を反映して更新しています。特に、SharePoint Server 2016/2019は2026年7月15日にサポートが終了しており、現行の唯一のオンプレミス版は「SharePoint Server Subscription Edition(SE)」です。またサブスクリプションサービス名も「Office 365」から「Microsoft 365」に変わっています。
1.Microsoft SharePointとは?
| 機能 | SharePoint Online | OneDrive | Teams |
|---|---|---|---|
| 主な用途 | ファイル共有・イントラネット | 個人ファイル管理 | チャット・会議 |
| 容量 | 1TB+(拡張可) | 1TB/ユーザー | バックエンドはSharePoint |
| 権限管理 | 詳細(グループ・ロール) | 共有リンクのみ | チームメンバー単位 |
| 外部共有 | 可(設定次第) | 可 | 可(ゲスト参加) |
ビジネスシーンで発生する業務コラボレーションや文書管理、さらにWebサイト作成などのために使用されるプラットフォームがMicrosoft SharePointです。SharePointは、Webブラウザーを介してアクセスできるWebベースのアプリケーションで、同じ業務に関わる複数のユーザーが情報を共有、編集、保存できるようにするための多数の機能が提供されています。
SharePointを使用することで、複数の人が同じ文書や情報にアクセスでき、なおかつリアルタイムで編集できるため、開発のプロジェクトチーム、部署、そして組織全体のコミュニケーションを円滑にし、協力体制を比較的簡単に構築することができます。また、文書ライブラリ、フォルダ、アラート、タスクリストなどの機能があるので、これを使用することで文書の保存、追跡、管理も簡単になり、業務プロセスを改善することが可能です。
SharePointは、Webサイト作成用のツールとしても使用されています。SharePointが持つ「Webパーツ」と呼ばれるコンポーネントを使用して、ドキュメントライブラリ、リスト、アプリケーション、メディア、Webページなどを全て1つのサイトに統合することができます。
当然のことながら、SharePointは他のMicrosoft製品、特にMicrosoft Office製品と緊密に統合されています。Microsoft Officeと非常によく似たユーザーインターフェースを持っているため、Officeアプリケーションで作成された文書を簡単にSharePointにアップロードし、SharePoint上で編集することも可能です。
2.Microsoft SharePoint Foundationとは
Microsoft SharePointには、かつて「SharePoint Foundation」という無料版が提供されており、小規模な組織や個人の使用に適したバージョンになっていました。SharePoint Foundationは、SharePointの主要な機能のうち、限られた一部が提供されていたプラットフォームで、アクセスするために必要なライセンスは特にありませんでした。SharePoint Foundationとして提供されたのはSharePoint Server 2010・2013の2バージョンで、SharePoint Server 2016以降には無料のFoundation版は用意されていません。
SharePoint Foundationも、通常のMicrosoft SharePointと同様にWebサイトの作成、文書管理、チームプロジェクトの管理などの機能が提供されていました。具体例としては、SharePoint Foundationを使用するとリストやライブラリの作成、ドキュメントの共有、カレンダーの共有、タスクリストの作成、ワークフローの設計、バージョン管理などが可能でした。
SharePoint Foundationは、エンタープライズ版(=有料版)のMicrosoft SharePointと同様にMicrosoft Office製品との連携が可能で、Word、Excel、PowerPointなどのOfficeアプリケーションから直接SharePointにアクセスして文書のアップロードや編集を行うことができました。また、モバイルデバイスからのアクセスもサポートしていたので、外出先からでも必要なリソースや情報にアクセスし、関連するメンバーと共有することも可能でした。
ただし、SharePoint Foundationには、エンタープライズ版のSharePointにはあるいくつかの高度な機能がなかったため、大規模な組織や、複雑な業務プロセスを管理する必要がある場合には、より高度なバージョンのエンタープライズ版SharePointの導入が必要でした。
3.なぜSharePointには有料版と無料版があるのか?
SharePointにエンタープライズ版(=有料版)と無料版があった理由は、機能の差異や利用目的の違いによります。
現在、クラウド版のSharePointは「SharePoint Online」という名称で、サブスクリプションサービス「Microsoft 365」(旧称:Office 365)のサービスの一部として提供されています。かつての無料版SharePoint Foundationは、小規模な組織や個人が使いやすいように、基本的なコラボレーション機能を提供するためのものでした。一方、エンタープライズ版のSharePointは、エンタープライズ向けのコラボレーションプラットフォームであり、高度な機能やセキュリティ機能、スケーラビリティが求められます。
エンタープライズ版のSharePointには、より多くの機能や制限の緩和、カスタマイズや開発のためのツール、サポートなどが含まれます。また、大規模な組織やビジネスに必要な高度なセキュリティ機能を提供するため、コンプライアンスや情報保護、データの暗号化などの機能も含まれています。
SharePoint Foundationの無料版は基本的な機能を提供し、小規模な組織や個人のニーズに適したものでした。一方、エンタープライズ版は、高度な機能やセキュリティ機能を必要とする大規模な企業や組織での利用に適しています。
このように、利用者の状況や環境によってはエンタープライズ版はいわゆる「オーバースペック」なものになる可能性もあるため、無料版との使い分けは導入を検討する際のトライアルとしても有効な手段として機能していました。
4.SharePoint OnlineとSharePoint Foundationに違いはあるのか?
SharePoint Foundationは既に廃止され、クラウド版のSharePoint Onlineが現行の主力サービスになっているということをご紹介しました。では、SharePoint FoundationとSharePoint Onlineにはどのような違いがあったのでしょうか?
SharePoint Onlineは、MicrosoftがクラウドベースのMicrosoft 365サービスとして提供する完全なクラウド版のSharePointです。これに対してSharePoint Foundationは、オンプレミス版のSharePointの無料の基本版として提供されていましたが、SharePoint Server 2013を最後に廃止されており、それ以降新規に利用開始することはできません。
SharePoint Onlineは、Microsoftによって常時メンテナンスされるクラウド版サービスであるため、常に最新の機能が利用可能です。これに対して、SharePoint Foundationは、提供されていた間は無料で提供されていたアプリケーションであったため、現在の最新機能には対応していません。また、オンプレミス版なので、企業は自分でインストール、保守する必要がありました。
費用面でも大きな違いがあり、SharePoint Onlineの場合は、サブスクリプションベースの月額料金で提供されていますが、SharePoint Foundationは無料版として提供されていたため、そもそも購入費用がかからなかったという点でも大きな違いがあります。
5.SharePoint Foundationは新規に利用することはできるのか?
現在、新規にSharePoint Foundationを利用することはできません。SharePoint Foundationは、SharePoint Server 2013を最後に提供が終了しており、SharePoint Server 2016以降のバージョンでは提供されていません。SharePoint Foundation 2013の延長サポートも2023年4月に終了しています。
現在、オンプレミス版のSharePoint Serverの最新版は「SharePoint Server Subscription Edition(SE)」です(旧来のSharePoint Server 2016・2019は2026年7月15日にサポートが終了しています)。現在のMicrosoftはクラウドベースのMicrosoft 365サービスの1つであるSharePoint Onlineの導入・利用を推進しており、将来的にはオンプレミス版のSharePoint Serverに代わって、SharePoint Onlineに完全移行することを強く推奨しています。
したがって、新しいプロジェクトやサイトを開始する場合は、SharePoint OnlineまたはオンプレミスのSharePoint Server Subscription Editionを検討することが推奨されています。もし現在でも過去にセットアップされたSharePoint Foundation環境を使用している場合は、既にサポートが終了しているため、早急に移行先を選択したりアップグレードの計画を立てる必要があるでしょう。
なお、SharePoint Foundationと同様の機能を持つ無料エディションとして、検索・メタデータ管理・ドキュメント管理・Webコンテンツ管理などの基本機能を提供する製品が案内されていた時期もありましたが、現行の提供状況については必ずMicrosoft公式サイトでご確認ください。
6.Microsoft SharePoint Foundationで実装されていた機能について
SharePoint FoundationはSharePoint Server 2013を最後に廃止され、SharePoint Server 2016以降は提供されていませんが、提供されていた間は以下のような主要な機能を使うことができました。
コラボレーション機能
SharePoint Foundationは、様々な種類のコンテンツを管理するための機能が提供されていました。例えば、文書ライブラリや画像ライブラリ、リストやフォームなどを作成する、などの「コラボレーション機能」です。この機能により、組織内での情報共有やプロジェクト管理がより効率的に行えました。さらに、SharePoint Foundationは、様々なセキュリティ機能を備えています。ユーザーごとにアクセス権限を設定することができ、機密性の高い情報を安全に管理することが可能でした。様々なアプリケーションとの連携も可能で、例えばMicrosoft Office製品やサードパーティーのアプリケーションとの連携もでき、より効率的な作業ができました。
ドキュメント管理機能
SharePoint Foundationは、ワークフロー管理やビジネスなどにおける各種プロセスの自動化、ビジネスインテリジェンスの機能が提供されていました。これにより、組織内の業務プロセスを効率化し生産性を向上させることができるという特徴がありました。さらに、SharePoint Foundationは、外部とのコラボレーションや、モバイルデバイスからのアクセスにも対応しており、場所や時間を問わず、情報の共有や取りまとめなど、ドキュメントの管理が可能でした。
サイトのカスタマイズ機能
ドキュメントやデータのバージョン管理、アクセス権限の管理、検索機能やタスク管理など、ビジネスに必要なカスタマイズ機能が提供されていました。SharePoint Foundationは、他のMicrosoft製品との統合性も高く、OutlookやExcelなどのアプリケーションから直接アクセスすることができ、業務効率の向上や情報共有の円滑化を図ることができました。
7.SharePoint Foundationの今後について
現在でも過去にSharePoint Foundationを使用していたユーザーにとって気になるのは、SharePoint Foundationの今後がどうなるか、ということでしょう。
SharePoint Serverについて
SharePoint FoundationはSharePoint Server 2010までは含まれていましたが、後継バージョンであるSharePoint Server 2013でも提供されたのを最後に、SharePoint Server 2016以降では廃止されています。SharePoint Server 2013自体のメインストリームサポートも既に終了しており、SharePoint Foundationを継続して使うことはもはやできません。そのため、SharePoint Server 2013やSharePoint Foundationを使っているユーザーは、最新バージョンへのアップグレードが強く推奨されています。
SharePoint Server 2016・2019についても、2026年7月15日にサポートが終了しており、現行でサポートが継続しているオンプレミス版はSharePoint Server Subscription Edition(SE)のみとなっています。
現在の状況
Microsoftは現行のオンプレミス版としてSharePoint Server Subscription Editionを提供していますが、こちらにもSharePoint Foundationに相当する無料版は含まれていません。Microsoftはクラウド版のSharePoint Online(Microsoft 365の一部)への移行を強く推進しており、オンプレミス環境が必要な場合もSubscription Editionへの早期移行が推奨されています。無料の代替手段が必要な場合は、Microsoft公式サイトで現行提供されているエディション・プランをご確認ください。
8.まとめ
ここまで、Microsoftがかつて提供していた無料の業務コラボレーションツール「SharePoint Foundation」についてのご紹介をしてきました。SharePoint FoundationはSharePoint Server 2013までで提供が終了しており、業務コラボレーションツールとしての役割は、オンプレミス版のSharePoint Server Subscription Editionやクラウド版Microsoft 365用SharePoint Onlineに引き継がれています。業務における様々な情報共有やスケジュール管理の共有化が必要な場合には、ぜひ現行のSharePointラインナップを検討してみてください。
この記事のポイント
- 無料版だった「SharePoint Foundation」はSharePoint Server 2013を最後に廃止され、現在新規利用はできない
- 現行のオンプレミス版はSharePoint Server Subscription Edition(SE)で、旧SharePoint Server 2016・2019は2026年7月15日にサポートが終了している
- クラウド版SharePoint Onlineは、Microsoft 365(旧Office 365)の一部として現在も継続的にメンテナンスされている
- Foundationを継続利用しているユーザーは、サポート終了に伴い早急な移行が必要
- 今後の新規導入では、オンプレミスならSubscription Edition、クラウドならSharePoint Onlineが基本の選択肢になる
よくある質問
Q. SharePoint Foundationの代わりに使える無料の選択肢はありますか?
A. SharePoint Foundation相当の無料版は現在提供されていません。小規模利用であれば、Microsoft 365の個人向け・小規模法人向けプランに含まれるSharePoint Onlineの利用を検討するのがおすすめです。
Q. まだSharePoint Foundationを使っているのですが、今すぐ移行が必要ですか?
A. SharePoint Foundationは既にサポートが終了しているため、セキュリティ更新プログラムが提供されません。セキュリティリスクを避けるためにも、早急にSharePoint OnlineまたはSharePoint Server Subscription Editionへの移行を計画することを強くおすすめします。
Q. SharePoint OnlineとSharePoint Server(オンプレミス)はどう使い分ければよいですか?
A. 導入・運用の手間を省きたい、常に最新機能を使いたい場合はSharePoint Online、社内ネットワーク内で完結させたい・独自のカスタマイズや厳格なデータ管理要件がある場合はオンプレミス版のSubscription Editionが向いています。
Q. Office 365とMicrosoft 365は同じものですか?
A. Microsoft 365は旧Office 365のブランド名が変更されたもので、法人向けプランは基本的に同じサービス体系を引き継いでいます(個人向けプランも順次Microsoft 365ブランドに統一されています)。
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