知っておきたいPHP入門!PHPを学ぶ4つのメリットや始める手順

PHPでできる事とは


PHPでできる事は、簡単に言うと「Webアプリやサービスを開発する」ことです。Webアプリやサービス開発といっても入門者にはしっくりこないかもしれませんが、具体的に言うと予約システムやお問合せフォーム、掲示板作成、カレンダー、ログイン機能、検索、ECサイトなどを作ることができます。またPHPは、PDFファイルやFlashムービーも作成が可能です。ここではPHP初心者のための入門ガイドを紹介していきます。

PHPの開発するにあたっての環境構築


PHP入門にあたり、書いたプログラム言語を実行したり、動作を確認したりする環境を整えていきましょう。PHPを使うには、Webサーバである「Apache(アパッチ )」とセットでインストールすることが必要です。PHPとApacheをそれぞれインストールする方法(Windows、Linux)と、XAMPP(Windows、Mac)を使ってインストールする方法があります。

PHPを学ぶメリット4つ


PHPは初心者でも解りやすく、人気のスクリプト言語ですが、PHPを勉強するメリットは何でしょうか。環境構築が簡単なことや、WordPressのカスタマイズができることなど、PHPのメリットはたくさんありますが、ここでは入門者が知っておきたい就職・転職を視野に入れたメリットを見てみましょう。

メリット1:転職のしやすさ


PHPを必要とする案件はたくさんあり、就職や転職に有利になる可能性があります。転職サイトによっては、実務未経験でも応募可能な求人もあります。また、近年はRuby案件も増えてきていますが、まだまだPHPは根強く人気があり、現役で活躍できるでしょう。

メリット2:需要が高い


PHPの需要は高く、エンジニアの供給不足の状態でしょう。今からでもPHPに入門すれば、エンジニアとして活躍できるかもしれません。PHPで開発されているものの代表がWordPressですが、Webサイトの約3分の1はWordPressで作られているといわれています。また、市場シェアは年々増加しており、PHPのニーズは高まっているといえるでしょう。さらに、特定のフレームワークを使用した経験を活かして、仕事を獲得することも可能です。

メリット3:年収


PHPプログラマーの年収は、企業や条件によっても異なりますが、約400万円~600万円といわれており、十分生活していける年収でしょう。また、多くのWebサイトに使用されていることから、長期的に安定した収入を見込めるのではないでしょうか。Webデザイナーなのか、開発なのかによっても年収に差は出てきますが、年収をアップするのに大切なのは何よりも経験です。まずは入門基礎から学ぶことが大切ですが、将来的には多様な案件をこなし、突発的なエラーにも対応できるような経験を積んでいきましょう。

メリット4:比較的簡単で学びやすい


初心者が独学でプログラミングを学ぶのは難しいかもしれませんが、PHPは入門者でも比較的簡単で挫折しにくい言語でしょう。PHPは習得人口が多いので、困ったときにWeb上で対処方法を検索することも可能です。また、入門から上級編まで書籍も多く、情報がたくさんあることも学びやすいポイントです。

PHPを始める9つの手順(2020年4月時点)


入門するにあたり、実際にPHPを書いて実行するまでの手順を紹介します。下記の手順では、WebサーバとしてApacheを使用していますので、インストールしておきましょう。また、ここでの環境はWindows10(64bit)だとします。PHPを始めるにあたっては、いくつかのソフトウェアが必要になってきますが、どれも無料で手に入れることができます。しっかりと環境を整えてから、自分でPHPを書いてみましょう。

手順1:PHPのダウンロード・インストール


まずはPHPのダウンロードとインストールです。「http://www.php.net/」にアクセスし、画面上部の「Downloads」→「Current Stable PHP」の中から「Windows downloads」→「VC15 x64 Thread Safe」の「Zip」をクリックします。ダウンロードした圧縮ファイルを解凍し、任意のディレクトリに入れたらインストールは完了です。

手順2:PATHの設定

PHPをインストールしたディレクトリに「PATH(パス)」を設定しましょう。コントロールパネルから「システムとセキュリティ」→「システム」→「システムの詳細設定」→「システムのプロパティ」→「環境変数」と進みます。そして、システム環境変数の中で、変数「Path」を選択し「編集」をクリックしましょう。「環境変数名の編集」で上部の「新規」をクリックし、PHPをインストールしたディレクトリに合わせて「OK」をクリックすると完了です。

手順3:マニュアルを参照する

PHPのマニュアルを見てみましょう。先ほどの「http://www.php.net/」の画面上部にある「Documentation」をクリックします。次に「View Online」の右側にある「Japanese」をクリックします。すると、日本語で記述されたPHPマニュアルを閲覧することができるでしょう。

手順4:Visual Studio 2019用のランタイムをダウンロード・インストールする

「Visual Studio のダウンロード」からVisual Studio 2019用のランタイムをインストールします。下へスクロールし「その他のツールとフレームワーク」をクリック、「Visual Studio 2019 の Microsoft Visual C++ 再頒布可能パッケージ」の今回は64bitなので「x64」を選択しダウンロードします。ライセンス条項及び使用条件に同意にチェック入れ、インストールしましょう。

手順5:php.iniファイルをひな形から作成する

「php.ini」ファイルは、用意されている雛形をコピーして作成します。元のファイルは、PHPをインストールしたディレクトリの中にある「php.ini-development」ファイルです。このファイルをコピーして、名前を「php.ini」に変更したら完了です。作成した「php.ini」ファイルはテキストファイルなので、既存のテキストエディタで編集が可能となります。

手順6:phpinfo関数を使ってPHPの設定内容を確認する

「phpinfo関数」で出力された値を確認することで、変更した内容が反映されているかどうかを確認できます。例えば、「hello world」と記述したPHPファイルを作成し、ご自身の環境に合わせて、Apacheのドキュメントルートに設置します。Apacheが起動された状態でブラウザから「http://localhost/phpinfo.php」へアクセスすると、PHPに関して現在の設定内容が表示されるでしょう。

手順7:拡張モジュールのディレクトリ設定

PHPを利用するためには、拡張モジュールのディレクトリを設定することが必須です。まず「php.ini」ファイルを開き、「extension_dir = “”現在の設定””;」という1行を足しましょう。これでファイルを保存すれば、拡張モジュールのディレクトリ設定の完了です。また現在の設定は、先ほどの「phpinfo」関数のブラウザを開き、「extension_dir」の値で確認しましょう。

手順8:インクルードパスの設定

「php.ini」のファイルを開き、「;include_path = “”.;c:\php\includes””」を探します。これを「include_path = “”.;c:\php\includes;現在の設定””」に書き換え、ファイルを保存すれば完了です。設定変更後は、Apacheを再起動しましょう。また、現在どのような設定になっているかは「phpinfo」関数のブラウザにある「include_path」の値で確認が可能です。

手順9:日本語利用の為の設定

PHPで日本語を使うには設定が必要です。まず、「php.ini」を開き「extension=php_mbstring.dll」で検索し、先頭の「;」を外して、php_mbstring.dllを有効化します。続いて「mbstring」の設定ですが、mbstringは多くの設定項目があります。ブラウザで「mbstringの設定 日本語」で検索すると例が出てくるので、参考にしながら変更してみてはいかがでしょうか。

PHP初心者におすすめの入門書籍


PHPを学ぶにあたり、入門書籍は揃えておきたいところです。ここでは、これからPHPを学ぶ入門者におすすめの書籍を紹介しています。新しいことに取り組むためには、まず「知っておかなければいけない基礎」の部分が大事でしょう。何冊か読んでみてはいかがでしょうか。また初心者の場合、いきなり中級者向けや上級者向けの本を購入しても、理解できないことは少なくありません。まずは、入門する自分の知識レベルにあった本を選び、学習に役立てましょう。

おすすめの入門書籍1:最初に「読む」PHP

『最初に「読む」PHP』は、オールカラーで楽しみながらPHPを学べる入門書籍です。イラストと図版を使い、PHPの基本を理解しやすいよう構成されています。サンプルを作成しながら学ぶ形式になっていますが、自分で入力してうまく動かないときは、サンプルプログラムをダウンロードし、間違いがないかチェックもできるようになっています。しかし、解説があっさりしていると感じる場合もあり、他の言語の経験が全くない入門者には少し難しいかもしれません。

おすすめの入門書籍2:ゼロからわかるPHP超入門

『ゼロからわかるPHP超入門』はプログラミングの経験がない人でも、PHPの基礎をしっかりマスターできる1冊でしょう。入門書の中ではページが少なめです。薄くても開発環境の構築から、プログラミングの基本、データベース連携までおさえてあり、とりあえず全体像をとらえるのに適した本だといえます。突っ込んだ知識を求めない「超入門」を求めている方におすすめなので、入門書の1冊目として読むのがおすすめでしょう。

おすすめの入門書籍3:いきなりはじめるPHP~ワクワク・ドキドキの入門教室~

PHPだけでなく、HTMLやCSSも学びたいという初心者向けの入門書籍がこの1冊です。PHPはHTMLとも深く関係しているので、HTMLの知識があるとPHPの勉強もスムーズに進むのではないでしょうか。実際のスクール生徒からの質問が多いところも載っていて、初心者には理解しやすいものとなっています。つまずきやすいポイントがしっかりカバーできるでしょう。

PHPは需要が高く初心者も入門しやすい


PHPは需要があり、初心者でも簡単にプログラムを作る事ができる、入門しやすい言語だということがわかりました。Web言語の中でも人気が高く、特に日本ではよく使われている言語でしょう。就職・転職の案件も多いので、まずは入門編から勉強を始めてみてはいかがでしょうか。