ゲームエンジニアに必要なスキル11選|目指すために何をすべきかも紹介

ゲームエンジニアとは?

ゲームで遊ぶことが大好きで仕方がないという方も多いのではないでしょうか。私たちが遊んでいるゲームは、全てゲームエンジニアの手によって作られています。

つまりゲームエンジニアとは、コンシューマーゲームやソーシャルゲームなどを幅広く開発し、私たちの娯楽としてゲームを提供する仕事です。

本記事では、ゲームエンジニアの要するスキルやキャリアパス、未経験者がゲームエンジニアなる方法を中心に紹介していきます。

ゲームエンジニアが要するもの11選

ゲームエンジニアは、さまざまなスキルが必要とされる職種です。では、ゲームエンジニアがゲーム業界において求められるスキルとはどのようなものでしょうか。

プログラミングなどに関する専門的な知識のみならず、ゲームエンジニア本人の人間性や性格といった面でも求められるスキルがあります。

ここからはゲームエンジニアが要するスキルについて、代表的な11種類を紹介していきます。

ゲームエンジニアが要するもの1:コミュニケーションのスキル

1人で淡々と業務に打ち込むイメージのあるゲームエンジニアですが、実情は異なります。

ゲームの開発は基本的にチームを組んで業務にあたるため、社会人としてのコミュニケーション能力は必要不可欠です。ゲームを開発する上で、ディレクターやプランナーの意向を汲み取り、すり合わせや調整作業などの際には齟齬が生じないよう、円滑なコミュニケーション能力が求められます。

また、積極的に自ら意見を相手に伝えることも大事です。

ゲームエンジニアが要するもの2:数学の知識

全てのゲームは、数学の計算の上で成り立っています。ゲームの開発は、物理演算や座標計算をはじめとした「数学の計算の塊」のようなものです。例えば、数学の知識がない故に計算が破綻してしまったら、3Dモーションなどの動きが物理的におかしくなってしまいます。

技術の原理である数学を理解していれば、スムーズにデバッグを行うこともできます。数学や物理学に関する知識は、ゲームを開発する上で欠かせないものです。

ゲームエンジニアが要するもの3:好奇心

ゲーム業界は変化の激しさ故に、業界にインパクトをもたらす作品作りが求められます。

「好奇心」のあるゲームエンジニアは、ゲーム業界の全体を踏まえたアンテナを張り巡らせていくうちに、自ずとより良いゲームを生み出すアイディアが湧いてくるはずです。好奇心を絶えずに探求していくことが、アッと驚くゲームを生み出すことにつながるでしょう。

要するに好奇心が強いということは、ゲームエンジニアに向いていると言えます。

ゲームエンジニアが要するもの4:ゲームに関する興味

良いゲームエンジニアになるためには、第一にゲームに関する興味を持ち、業界の動向など幅広い視野を持つことが大事です。

自分の「好き」を仕事にすることは、実務的なメリットもあります。なぜなら、ゲームに関する興味を持っていれば、ユーザーからの「あったらいいな」という要望を叶えるゲームを形作ることができます。

ユーザーの目線に合わせるということは、市場のニーズを理解することと同じと言っても過言ではありません。

ゲームエンジニアが要するもの5:モチベーションの持続力

一般的にゲームの開発現場は、短期間で開発しなければならないケースが多いため、過酷な環境と言われています。業務量の負担から「絶対にこのゲームを完成させる」というモチベーションがないと厳しい職種でもあるのです。

納期であるマスターアップが近くなると、残業や泊まり込みで業務にあたることもあるようです。ゲーム開発は楽しい仕事ですが、時には過酷な環境となりますのでモチベーションの持続力が重要になります。

ゲームエンジニアが要するもの6:仕事に対するやりがい

仕事に対するやりがいを持っていれば「良いゲームを作り上げる」と開発陣が躍起になり、熱意がこもったゲームを開発できます。やりがいを忘れないゲームエンジニアというものは、結果的にクオリティの高いゲームを生み出すことにもつながります。

開発陣が楽しみ誠心誠意打ち込みながら開発した作品の熱意というものは、実際にプレイしたユーザーにその作品を通して伝わり、ユーザーの心を掴むことができるのです。

ゲームエンジニアが要するもの7:ゲーム制作のための環境構築

ゲームを開発するスキルを持っていても、それを十分に活かせるかどうかは環境の影響が大きいと言えるでしょう。ゲーム制作のための環境が整っていれば、効率的に生産性を上げることにつながるので、環境構築が重要になってきます。

例えばプログラミングをスムーズに行える高スペックのPCを使用すれば、1分1秒でも早く処理を終えることができます。ゲーム開発は納期にシビアなため、少しでも時間を短縮することが求められます。

ゲームエンジニアが要するもの8:プログラミングスキル

幅広いプログラミングスキルを持っていれば、手がけるゲームの選択肢が広がります。

ゲームはコンシューマーゲームやソーシャルゲームなどプラットフォームが幅広く、それぞれ使用するプログラミング言語が違うため、自分が扱いたいと思うプログラミングスキルを身につけることが重要です。

例えば、コンシューマーゲームでは「C言語」や「C++」が中心に、ソーシャルゲームでは「Java」が中心に使用されています。

ゲームエンジニアが要するもの9:論理的思考力

ゲームは複雑な計算やプログラミングによって成り立っています。論理に基づいて、ゲーム内の仮想空間に間違いがないかを検証するための論理的思考力が必要となるでしょう。

論理的思考能力があれば、一貫して道筋の通ったロジックを組み立てられます。ゲームを開発する上で「理論が破綻していないか」「齟齬がないだろうか」という思考力はとても大事です。

ゲームエンジニアが要するもの10:新しい知識を得ようとする意欲

いつまでも同じような知識にとらわれているゲームエンジニアは、変化の激しいゲーム業界では淘汰されてしまいます。

ゲームエンジニアという職種は、常に新しい知識を得るための勉強が必要不可欠と言えるでしょう。貪欲に学び続け、新しい知識という「武器」を得て、成長していくというプロセスが重要です。

新しい知識を得れば、流行の最先端を取り入れたムーブメントを起こす作品を生み出せる可能性も発掘できます。

ゲームエンジニアが要するもの11:TOEIC

前提として、プログラミング言語のコード自体が英語であるという点から英語力が必要になってきます。基本的に、新しいゲームエンジンなどの技術は英語で発表されますので、世界規模のゲーム業界の動向をいち早くチェックするためには、英語の読解が欠かせません。

また、日本のゲームは海外でも一定の市場を築いています。英語力のあるゲームエンジニアがいれば、海外展開を見据えた規模で、ゲームを開発することにもつながるでしょう。

ゲームエンジニアのキャリアパス4選

将来、ゲームエンジニアとして、どのようなキャリアパスを目指したらいいのか疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

ここでは、代表的なキャリアパスである「ゲームディレクター」「リリースマネージャー」「ゲームプランナー」「テクニカルサポート」の4種類について、仕事内容を含めながら紹介します。

キャリアパスを目指すことは年収アップを実現させることにも直結しますので、ぜひ参考にしてください。

ゲームエンジニアのキャリアパス1:ゲームディレクター

ゲームディレクターとは、ゲーム開発の現場で企画立案から開発メンバーのスケジュール管理に至るまでを総指揮するリーダー役の仕事です。

ゲームを開発する上でのさまざまな工程に関与する仕事柄、どの開発チームともやり取りができる高度なコミュニケーション能力が求められます。

また、プロジェクトの進行に合わせながら、各クリエイターに指示・調整をするマネジメント能力もゲームディレクターの求められるスキルと言えるでしょう。

ゲームエンジニアのキャリアパス2:リリースマネージャー

リリースマネージャーとは、開発したゲームをリリースするにあたっての問題点を解消していく仕事です。主に、ゲームプランナーが立てたゲームの企画プラン実現への道筋をつける役割を担っています。

ゲームの問題点を開発へフィードバックできる、高い分析力と管理能力が求められます。

ゲームエンジニアのキャリアパス3:ゲームプランナー

ゲームプランナーとは、ゲームの企画を設定し、製品化するまでの一連の流れのプランを立てる仕事です。業界の動向を分析し、ユーザーの求めるゲームを企画して、それがビジネスとして成功できるかどうかはこのゲームプランナーの腕に関わってきます。

ゲームディレクターの意向を汲み取り、各クリエイターに向けた開発における仕事内容を記した仕様書を作成することも、ゲームプランナーの大きな仕事の1つです。

ゲームエンジニアのキャリアパス4:テクニカルサポート

テクニカルサポートとは、開発現場で活躍するゲームエンジニアをサポートする仕事です。専門的な知識を持つ数多くのゲームエンジニアたちへアドバイスをしなければならないので、幅広い知識量と技術力が求められます。

また、ゲームエンジニアに寄り添いながらサポートを続ける柔軟性も必要となるでしょう。ゲームエンジニアの可能性を引き出すには、テクニカルサポートの働きが鍵となります。

未経験者がゲームエンジニアになる方法4選

ゲームエンジニアは資格を必要としない職種のため、誰にでもなれる可能性があります。しかし、仕事内容に魅力を感じているが経験がなく、ゲームエンジニアになるにはどうしたらいいのだろうかという不安を抱えている方もいらっしゃるでしょう。

ここでは、未経験者がゲームエンジニアになる具体的な4つの方法について紹介します。

ゲームエンジニアになる方法1:プログラミングスクールに通う

プログラミングスクールは、プログラミングに特化した専門のカリキュラムが学べる場所です。大学や専門学校に通わなくても、難しいプログラミングについて集中的に学べるプログラミングスクールは、短期間で実務レベルのスキルを習得することもできます。

また、無料体験レッスンが受けられたり、社会人向けのプログラミングスクールも数多くありますので、未経験で転職を考えている社会人にもおすすめできる方法です。

ゲームエンジニアになる方法2:独学でスキルを身につける

独学でスキルを身につける場合は、参考書をはじめとした本や、ネット上にあるプログラミング学習サイトなどを通じて勉強していく方法があります。独学はスクールなどの時間に縛られずに、自分の好きな時間に勉強できるという点が大きなメリットです。

しかし、独学は自由度の高さからモチベーションの維持が難しく、本人の「やる気」が問題となりますので注意が必要です。いろいろな学習方法を組み合わせながら、勉強していきましょう。

ゲームエンジニアになる方法3:簡単な案件に応募する

ある程度のプログラミングの知識を得た後は、クラウドソーシングなどを通して、簡単な案件に応募し、実績を積みながらゲームエンジニアを目指す方法もあります。簡単な案件でも、仕事として請け負いながら学習できる点は強みです。

厳しい道ですが、実績を積み上げてフリーランスとして活躍できるケースもあります。自分ができそうだと思う案件の求人があったら、まず応募に挑戦し行動に移すことも大事だと言えるでしょう。

ゲームエンジニアになる方法4:専門学校に通う

専門学校に通うことによって、ゲーム開発の基礎を初歩から学べます。ゲーム開発の基礎を学んだ専門学生は、ゲームエンジニア志望として有利に就活を運べるでしょう。

また、幅広くゲーム開発を学ぶことにより、自分の得手不得手が分かります。同じ夢を目指す者同士で切磋琢磨し、ゲームエンジニアとして将来どのようなキャリアパスを目指したいか、先の見通しを想像しやすい環境でもあります。

ゲームエンジニアにはさまざまなスキルが必要

私たちが普段遊んでいるゲームは、ゲームエンジニアたちの「スキルの結晶」のようなものだということが分かりました。ゲーム業界をこれからも発展させていくには、さまざまなスキルを持つゲームエンジニアの存在が欠かせません。

一見、難易度の高い仕事に思えますが、ゲーム業界の第一線で活躍できるとても魅力的でやりがいのある仕事です。あなたの「好き」を仕事にする、そんなゲームエンジニアを目指してみてはいかがでしょうか。