Web系への転職で失敗する理由6つ|失敗しないための対策も併せて解説

よくあるWeb系への転職失敗事例2つ

今までは同じ職場に長く勤めることが良いことのように思われてきました。しかし、今では新しい働き方やステップアップなどを求めて転職を検討する人も多くいます。

希望する転職先は人によって異なりますが、慢性的な人手不足やIT業界の将来性などから、Web系への転職を検討する人は増えています。ですが、中にはWeb系への転職をしてから、失敗と感じてしまう人がいます。

転職失敗事例1:SIerからWeb系への転職

SIerの仕事はシステムインテグレーターとして、個々に作成されたサブシステムを1つのシステムにまとめて、そのシステムが正しく動作するように組み上げる作業をすることです。

SIerはもともとまとめて組み上げることを想定して設計されたサブシステムを扱うのに対して、Web系は変化が激しい技術を常に習得し続け、自ら設計や開発を行なっていきます。この環境の大きな違いについて行けないというSIerは多くいます。

転職失敗事例2:SESからWeb系への転職

SESとはITエンジニアとして労働力を提供する雇用形態のことです。SESは未経験者からスタートする人が多いですが、新人のうちから1人で現場に入ることもあります。また、その仕事は単調なものも多くあります。

そのため、SESではうまくスキルアップできないことがあります。スキルアップがうまくできていない状態でWeb系へ転職してしまい、求められるスキルや環境の変化についていけなくなるという人もいます。

Web系企業に憧れる理由3つ

SIerやSESの仕事をしている人が、Web系への転職を検討することは少なくありません。しかし、転職に成功する人もいますが、失敗してしまう人も多くいます。そのため、これらの形で転職をする人は失敗する可能性があることを把握しているでしょう。

それでもSIerやSESからWeb系への転職を希望するのは、Web系企業の仕事に対して魅力を感じる点が多いためです。

憧れる理由1:新技術を取り入れている

SIerでは作成されたサブシステムをまとめたり、SESでは仕事が単調になりやすかったりなどすることから、新しい技術に触れる機会が少なくなってしまいます。しかし、Web系企業は企業として生き残っていくために新技術や開発手法が積極的に導入されます。

そのため、SIerやSESの職場環境では触れられなかった新技術や開発手法に多く関われることに魅力を感じる人もいます。

憧れる理由2:自由度が高い

Web系企業には若い企業が多くあります。若い企業は長年経営を続けてきた企業とは異なり、職場環境を柔軟に変えていくため、自由度が高いと考えられます。

柔軟な対応ができる企業で仕事をすることで、自分のやりたい仕事ができたり、成長する機会が増えたり、環境に対する要望を出しやすかったりなど、自由度の高さを魅力に感じる人もいます。

憧れる理由3:私服勤務

Web系企業では私服勤務を許容している企業も多くあります。そのため、堅苦しいスーツを着て仕事をしなくても良いという環境に憧れる人もいます。

ただし、Web系企業で私服勤務が許容されているのは、長時間作業の負担を軽減することや、チームワーク向上、職場の雰囲気作りなどの目的があります。決して、気楽な気持ちで仕事をするためではないので注意しましょう。

Web系への転職で失敗する理由6つ

SIerやSESからWeb系への転職に失敗してしまう人もいます。

以降で転職に失敗する理由を6つ紹介するので、ぜひ参考にしてください。

失敗する理由1:入社前に残業時間を確認していない

IT業界の職場環境は改善されてきていますが、それでもWeb系企業の残業時間は多めです。他の仕事でも残業をすることはあるので、多少残業が増えても大丈夫という軽い考えでいると、転職に失敗してしまいます。

Web系企業では単に残業が多いだけでなく、納期前や繁忙期になると、詰め込み作業で環境が過酷になることもあるので、入社前には残業について確認しておく必要があります。

失敗する理由2:アジャイル開発手法に慣れない

SIerなどでは、ウォーターフォール型の手法で仕事を進めることが一般的です。しかし、Web系企業ではアジャイル開発で仕事が進められます。

アジャイル開発では、とにかく顧客の要望に早く応えるために短期間での作業が要求されることになります。そのため、ウォーターフォール型の手法に慣れてしまっている場合は、その開発手法の違いについていけず、転職に失敗したと感じる人もいます。

ウォーターフォール型との違い

ウォーターフォール型では、開発工程を1つずつ確認しながら確実に行ない、次の工程に進んだ場合は後戻りができないという手法です。

アジャイル開発とは、顧客の要望にできるだけ早く応えるための開発手法で、機能を最小限に絞って、トライアンドエラーを繰り返して改良を行なっていく方法です。

ウォーターフォール型で慣れていると、慎重に作業を進める正確性が求められますが、アジャイル開発ではとにかくスピードが求められます。

失敗する理由3:新技術に付いていけない

Web系企業では新しい技術や開発環境に触れることが多く、そこに魅力を感じる人もいます。しかし、Web系企業で扱う技術や開発環境などは次々と進化します。そのため、常に新しいスキルを身につけ続けないと仕事についていくことができません。

また、普段の激務をこなしながら、スキルを身につけていく必要があるため、ついていけない人もいるでしょう。

失敗する理由4:仕事の自由度の方ばかり考えてしまった

Web系企業は若い企業が多く、自由度の高い環境で仕事ができることに魅力を感じる人もいます。しかし、先に述べた通り自由度が高い環境であっても、決して気楽に仕事ができる環境ということではないので注意が必要です。

Web系に関わらず、IT業界の仕事ではネットワークやデータなどの重要なものを扱うことが多く、その責任は非常に重いです。そのため、責任の重さを実感することで、転職の失敗を感じる人もいます。

失敗する理由5:年収を計算できていない

日本では年功序列や終身雇用の風習がまだまだ根強いです。しかし、IT業界では実力主義で評価する企業が増えています。そのため、仕事での成果や学習が収入に直接結びつきやすいです。

しかし、Web系企業に転職をした人の中には、次々と進化する技術や開発環境についていけないという人もいます。このような人は思うように収入を得ることができずに、転職に失敗してしまうことがあります。

失敗する理由6:サークルのような雰囲気が合わない

Web系企業での仕事は1人で黙々とプログラミングなどの作業を行なうイメージを持つ人もいますが、実際は他部署やチーム内、顧客とのコミュニケーションなどが重要となります。

そのため、企業によってはコミュニケーションを意識して、自由度の高い職場作りをしていることもあります。1人で黙々と作業をすることを望んでいた場合は、想像していた職場の雰囲気ではないと感じてしまうことがあります。

Web系への転職で失敗しないための対策4つ

Web系への転職に失敗しないためにも、事前対策をしっかりと立てておきましょう。

以降で4つの対策をご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

対策1:職種は妥協しないこと

Web系に関わらず、転職する際には自己分析をしっかりと行なって、自身に適した業界や職種を選ぶことが重要です。そのため、転職をする前にWeb系への転職が自分に適しているのか判断しておくことも重要となります。

また、Web系と言っても‎Webプロデューサーや‎Webディレクター、‎Webデザイナーなどいろいろな職種があります。そのため、Web系なら何でも良いという転職の仕方は失敗の原因となってしまいます。

対策2:企業の下調べをしっかり行う

Web系企業に対して華やかな仕事ができるというイメージを持つ人もいます。実際にイメージ通りの企業も多くあります。しかし、Web系企業の全てがイメージ通りの企業というわけではありません。

職場の雰囲気や環境、社風などは企業によって異なります。そのため、Web系企業全体のイメージではなく、転職を希望する企業の情報をしっかりと収集して判断する必要があります。

対策3:過去の失敗経験を忘れない

Web系への転職に失敗したと感じたとき、その職場での仕事を頑張って続けて状況を改善していくという人もいれば、別のWeb系企業への転職を検討する人もいるでしょう。

転職を検討する場合、失敗の経験を次の転職の対策に活かすことができなければ、再び同じ失敗を繰り返してしまう可能性があります。

そのため、再び転職をする場合には、もう一度自己分析と企業の下調べを徹底して、対策を立て直しましょう。

対策4:作業環境を確認する

転職の対策でしっかりと自己分析ができていれば、自分に適した仕事内容や、その仕事をするために求める職場環境などを把握することができます。

しかし、企業の下調べをしっかりできていなければ、思っていたような仕事ができない、想像していた職場の雰囲気ではないなどのミスマッチを起こす可能性があります。

そのため、企業の下調べをする際には、企業情報だけでなく、職場環境についても調べておきましょう。

転職におけるWeb系企業の探し方

Web系企業への転職に失敗しないためには、自己分析をしっかりと行なうことと、企業の下調べをすることが重要になります。しかし、転職に関する情報を集める場合、個人では限界があります。

そのため、自分だけでは転職に失敗する可能性が高くなると感じた場合には、転職エージェントを活用することも検討しましょう。

転職エージェントでは、企業と求職者の条件をうまくマッチングしてくれるので、ミスマッチを防ぎやすくなります。

失敗しない転職活動を行おう

新しい職場環境やステップアップができる環境などを求めて転職をする人は増えています。しかし、転職は事前に準備をしっかりしておかないと失敗してしまうこともあります。

転職に失敗する原因を把握して、対策を立てることで転職失敗のリスクを下げることができるでしょう。しっかりと転職の対策を立てて、失敗しない転職活動を行なうようにしましょう。