AIに奪われにくい職業の特徴とは?奪われる可能性のある職業の特徴3つ

なぜAIに職業を奪われると言われるのか?

野村総合研究所によると、この先10年~20年以内に約49%の職業がAIや機械などに奪われてしまうと言われています。現在では難しいであろう業務であっても、コンピューター化が可能になる職業があると言われています。

これは、株式会社野村総合研究所が、イギリスのオックスフォード大学オズボーン准教授と、フレイ博士との共同研究により発表した研究結果なのです。

AIに奪われにくい職業と奪われる職業の特徴

せっかく就職したもののAIに仕事を奪われないように、どんな職業がAIに奪われる特徴を持っているのかを知る必要があります。

AIに奪われにくい職業には創造や複雑な知識とコミュニケーションを必要とし、秩序や順序のある作業はAIや機械などの代替えができると言われています。

一体AIに奪われない職業にはどのようなものがあるのか、詳しくみていきましょう。

AIに奪われにくい職業の特徴3つ

では、どんな職業がAIに奪われにくい特徴があるのでしょうか。

AIに奪われにくい職業と言われているものは、知性とコミュニケーションを必要とするもの、型にとらわれないもの、創造を必要とするものが挙げられます。

AIに奪われにくい職業の特徴から、どんな職業があるのかをみていきましょう。

職業の特徴1:複合的な知性や複雑な判断が要求される仕事

AIは抽象的なものの判断が苦手とされています。そのため、教師や医師、薬剤師といった知性が必要な上に複雑な判断力を必要とされる職業にあたります。

これらの職業はAIに代替えが難しい職業です。医療関係では看護師も知力と複雑な判断を必要とするため奪う事のできない職業にあたるでしょう。

他にも、保育士や幼稚園教員、大学・短期大学教員、犬訓練士も挙げられます。

職業の特徴2:型にとらわれないような仕事

AIにはハイレベルなコミュニケーションをしたり、サービスを組み合わせて提供する型にとらわれないような仕事が苦手です。

それは、教育カウンセラーや経営コンサルタント、ケアマネージャー、営業職のように変化に富んだコミュニケーションが必要とされる職業にあたります。

これらは、多様なコミュニケーションとサービスを組み合わせたりとマニュアルにとらわれずに対応していかなければならない職業だからです。

職業の特徴3:専門的なコミュニケーションが求められる仕事

AIは抽象的なものを整理したり、創りだすという事が苦手とされています。

ファッションデザイナーや、ゲームクリエーターのような職業や、学芸員のような職業には代替えが難しいと言われています。

創造した事を形にする職業は作曲家や作詞家もあります。漫画家も同じく創造した事を絵や文で表すため、AIには難しいでしょう。

学芸員のように断定ができないため、調査や研究をする職業もなくなる可能性が低いのです。

AIに奪われる職業の特徴3つ

AIに奪われにくい職業を紹介してきましたが、逆にAIに奪われてしまう職業にはどんな特徴があるのでしょうか。

将来消えるとされる職業には知識が必要とされない職業だけでなく、データや数字を扱う職業や単純作業、マニュアル通りの職業という特徴があると言われています。

AIに奪われると言われる職業の特徴を3つ紹介します。

職業の特徴1:データや数字を扱う仕事

コンピューターの能力の向上により、AIの技術も進化しているからと言われています。

このコンピューターの処理能力によって、膨大なデータを処理する事が可能です。そのデータを処理する能力は人間が簡単にする事ができません。

そのため、公認会計士のような数字に関わる仕事でもAIに奪われてしまう可能性があるのです。

職業の特徴2:単純なデスクワーク

決まった作業を繰り返すという事もコンピューターが得意な事のひとつです。

デスクワークの多くが単純な作業に分類され、一般事務員や経理事務員だけでなく、学校事務員や行政事務員までもがAIに仕事を奪われると言われています。

通関士や貿易事務員という、数字を扱うデスクワークも同じく影響を受けるだろうと言われているのです。

職業の特徴3:機械操作などの定型業務

決まった作業を繰り返し行う事はコンピューターが得意とするため、ものづくりにもAI技術が活用されています。膨大なデータを記憶し、処理ができるため単純な作業はAI技術で代替えができてしまいます。

接客も接客ロボットが行うことがあります。飲食店、レストランだけでなく、ホテルでも活躍しています。医療現場で活躍するロボットは看護師不足の問題を少しでも解決してくれるでしょう。

AIに職業を奪われないための考え方3つ

就職したものの、職業をAIに奪われてしまってはどうしようもありません。そのようにならないためにはAIには向かないスキルを身につける事や、AIに関連する資格を取得すると良いでしょう。

AIに関する資格とはどのようなものがあるのでしょうか。また、現在のAIの苦手分野である高度なコミュニケーション能力の向上や、思考を磨くにはどうすれば良いのでしょうか。

奪われないための考え方1:AI関連の資格を取得する

AIに関連した資格には、G検定やE資格があります。この資格はどちらも、一般社団法人日本ディープラーニング協会主催です。G検定はディープラーニングを産業の分野で活用するために必要な人材の輩出を目的としています。

E資格もディープラーニングについての理解や、適切な使い方ができるかどうかを問われる試験です。そのため、こういった資格を持っていれば、AIの知識があるかどうかを証明できるという事になります。

奪われないための考え方2:コミュニケーション能力を向上させる

人間の複雑な気持ちを汲み取る事は難しく、それを理解しサービスにつなげる事はAIが得意ではないため、コミュニケーション能力を向上させると良いでしょう。

コミュニケーション能力を更に向上させる事で、AIによって自動化の難しい環境が生まれます。向上させる方法は、そういったコミュニケーション能力の向上を目的として出版された本を読むという方法もあります。

奪われないための考え方3:人間にしかできない思考力を磨く

人間の心の中が複雑なように、それを判断する事や、問題を解決する事はとても難しい事です。そのため、マニュアル通りにはいかない事を判断する力を磨く事が大切です。

問題解決のためのスキルを身につけたい場合は通信講座もあります。問題の解決する順序や、手段を学ぶ事ができます。課題の解決法について書かれている本も数多く出版されていますので、解決法が良く分からなくても見つけ出す手助けをしてくれるでしょう。

AIの発展によって今後出てきそうな新しい職業4つ

AIの発展により職業が減るばかりではありません。

AIの発展により増える職業もあり、AIと共存するために新しい職業が生まれる可能性があります。その職業には多くの人が就職する事も予測されると言われています。

そのような職業とはどんなものでしょうか。

新しい職業1:AR体験クリエイター

現在ではARが多方面でも利用されるようになってきました。ARを利用し、現実の場所に創作したものをビジネスに生かすことのできる職業が生まれる可能性があります。

ARはビジネスに利用されるための実用段階に入っています。ファッションや家具などの分野から、建築物の設計まで幅広い分野での需要があると言われています。

新しい職業2:データ調査官

「ビッグデータ」を分析し、活用させる方法を提案する、データ調査官も企業にとって需要が高まる可能性があります。

膨大なデータを必要とする大手企業や銀行、IT系企業にとってもデータを分析し、ビジネスとしての利用活用するために専門知識を持った人材を必要としています。

多くの活躍の場も存在しますが、現在は人材が不足していると言われています。

新しい職業3:Walker・Talker

Walker・Talkerは、AIの技術が進んでも人間の複雑な気持ちを理解する事が難しいため、人の話し相手になる仕事です。

Warker・Talkerは、高齢者などにも孤独を感じさせないために良い交流の場になります。話し相手になる事が得意な人に向いている職業となるでしょう。

高齢者は話し相手がいる事で活力が湧き、話し相手のいない高齢者よりも健康に過ごせるというメリットがあると言われています。

新しい職業4:AIビジネス開発マネージャー

AIビジネス開発マネージャーとは、顧客に合ったAIを導入する手助けをする職業です。

AIは人の手助けなしでは動かすことができません。そのため、顧客に必要なデータをAIに使えるように、AIビジネス開発マネージャーのような開発や展開をする人の手が必要です。

コンピューターサイエンスと高度なプログラミングを必要とする職業のため企業も欲しがる人材となるでしょう。

AIと人間が行う職業の関わりについて理解しよう

昨今では、AIの発展も目まぐるしく、将来には消える職業が多くあるだろうと言われています。

必ずしもAIに職業を奪われ、失業をするなど絶望を感じる事はありません。AIに真似のできない仕事に就く事や、AIの進展で新しい職業も生まれてくると予想されているからです。

AIに職業を奪われてしまわないように、自分の適性に合った職業を見つけ、しっかりとした対策をしておくと良いでしょう。