プログラマーは本当に激務なのか?プログラマーが激務であると言われる理由5つ

プログラマーは本当に激務な仕事?

ITという言葉が登場する以前から、SEやプログラマーの仕事は激務だという認識が一般化されてきました。イメージとしては、四六時中パソコンの前でキーボードを打ち続けて、一日が長いと感じる仕事とされています。

 

今回は、プログラマーは本当に激務をこなしているのか、にスポットを当てています。まずは、プログラマーの仕事の基本について触れていきましょう。

 

プログラマーの勤務体系

プログラマーの勤務体系は、各企業の雇用条件によります。他の業種・業界と同様にタイムカードなどで管理する場合が多いようです。その一方で、近年の働き方改革の影響もあり、フレックス勤務や時短勤務の導入も増えています。

 

フレックス勤務の場合、「コアタイム」と呼ばれる時間帯が設けられ、特定された時間帯は必ず勤務をする前提となり、それ以外は自由に決めることができます。他にも年俸制で決められた方式もあります。

プログラマーの勤務時間

プログラマーの勤務時間についても、その企業や所属プロジェクトによりけりです。原則としては実働8時間に休憩1時間というオーソドックスなシフトになっています。

 

フレックス制の導入も多く、昼前から夕方までの4~6時間のコアタイム設定が目立ちます。ただし、これはあくまでも通常時の原則であり、業務の内容次第で変化することもあります。

プログラマーに休日はない?

プログラマーの仕事は激務で、休日が少ないと思われています。原則的には、プログラマーも労働基準法に則って休日を取ります。多くの場合、土日祝日など、他の一般企業と変わりません。

 

プログラマーが激務と思われる原因は、残業が多いという理由からです。また、以前ほどではないにしろ深夜勤務をするシフトもあります。

 

現状では、プログラマーには休日出勤もあり得ると考えておくほうがよいでしょう。

 

 

プログラマーが激務と言われる理由5つ

プログラマーの仕事は残業や深夜勤務が多くて激務だという印象でした。しかしテクノロジーの進歩や働き方の変化、法的な力もあり、以前よりもかなり軽減されていることは事実です。

 

とは言いつつも、やはり仕事には変わりがなく、厳しくシビアな側面が消滅したわけではありません。ここでは、プログラマーがなぜ激務だと思われているのか、その理由についていくつか考えていきましょう。

プログラマーが激務と言われる理由1:残業時間

プログラマーが一般企業よりも激務とされる理由は、規定時間を大幅に越える残業が発生しやすいからです。

 

プログラマーやSEには多くの場合、納期が設定されています。そのため、決められた期日までに一つのプロジェクトを終えなくてはなりません。

 

内容にもよりますが、納期に間に合わせるために残業をせざるを得ない状況も想定されます。平均的な残業時間は月80時間や90時間とされ、1日平均4時間という残業時間の計算になります。

プログラマーが激務と言われる理由2:休日出勤がある

プログラマーの仕事が激務だとされる理由の一つは、休日出勤があるからです。これは必ずしもマストというわけではなく、その企業の業務内容によります。中には休日出勤が少ないプログラマーの仕事もあります。

 

ただし何らかの理由で、休日に会社へ赴く機会はあると思ったほうがよいでしょう。システム開発はタイトになりがちで、納期間近になれば休日を返上し、仕事する必要があることも想定されるからです。

プログラマーが激務と言われる理由3:勉強しなくてはならない

プログラマーが激務に思える理由は、常に最新の情報を入手して、それをマスターできるように士気を高めておかなければならないからです。

 

言い換えれば、仕事に通用するスキルを勉強し続けなくてはなりません。なぜなら、IT技術は日々進化するため、技術のキャッチアップを続けなければ追いつかなくなるからです。

 

プログラマーは平日帰宅後、平均1時間程度は勉強したほうがよいでしょう。

プログラマーが激務と言われる理由4:仕事内容の多さ

プログラマーが激務とされる理由は、業務内容の流れ・行程が膨大で時間が掛かる場合があるからです。

 

ITのシステムを作り上げる仕事は、チームで動くことが多く、複数の人が携わることで分担され、細かい作業が割り当てられます。

 

最終的に一連の流れを作り上げて製品化できるまでに、人員と時間がどうしても必要です。では、主な業務の流れを以下でご紹介します。

打ち合わせ

打ち合わせは、プログラマーというよりもSEの業務という印象があります。しかし、プログラマーも、プロジェクトが大きければ事前に打ち合わせをしないと進行しないことがあります。

 

現場での細かい点に関する打ち合わせは必要性があり、それを怠るとミスになりかねません。

 

そのプロジェクトに関わるチーム全体での共通認識や、担当する部分についての理解をしてもらう必要があり、不明点も解決させておく大切な時間でもあります。

コーディング

プログラマーの仕事のメインとなるのがコーディングです。プログラマーはコーディングをするための専門職とも言えます。C言語、Java、Rubyなどのプログラム言語を使ってソフトを作ります。

 

一定のルールに従って打ち込みますが、不具合などもあり得ます。最終的には不具合を抑制し、クライアントの希望に近いプログラムを完成させるための下地作りです。

動作テスト

プログラムのコーディングが一通り済んだら、実際にシステムが正常に動くか動作テストを行います。動作テストはとても大切な業務で、プログラムの良し悪しによっては、コーディングよりも時間を長く掛ける場合もあります。

 

一本のシステムが正しく動くという意味は、間違った答えを導かないことでもあります。一つでも不正解が出てしまっては納品できなくなるので、必ず正しい答えを導けるシステムであることが前提です。

マニュアルなどの書類作成

プログラマーの最後の業務は、書類の作成、主にシステム稼働についてのマニュアル作りです。完成したシステムを日常の中で稼働させるのはクライアントです。

 

プログラミングスキルのない人でも、安心して使えるものにするには、システムに関する概略やマニュアルも必要になります。

 

他にも、進捗状況に応じて報告書を作ったり、テスト実施に関する説明文書を作成したりするなど、マニュアルを作る場面がいくつもあります。

プログラマーが激務と言われる理由5:ルールが細かい

プログラマーの仕事が激務になるとしたら、それはルールや決めごとが細かくて面倒な場合です。就労規定そのものは自由な気風のところが多いのですが、仕事上でミスや障害を起こしてシステムが不良になってはいけません。

 

業務の効率化という意味も含め、作業行程上の独自ルールが細かく設定されています。そのため、権限があったり、承認や採決してもらうまでの過程が長かったりすることがあります。

激務と言われているプログラマーの良いところ3つ

ここまでは、プログラマーが激務な理由についてばかり見てきましたが、だからといって、プログラマーが環境の悪い場所に晒されているというわけではありません。

 

プログラマーの仕事にも、他では味わえないメリットがあります。では、プログラマーになると、どのような良い点が見えてくるのでしょうか。

プログラマーの良いところ1:転職しやすい

プログラマーのメリットの一つは、手に職がつく技術者の仕事なので、一生この仕事に就ける点です。ITスキルを身につければ、将来の選択肢が広がります。

 

また、今はどこの企業でもプログラマー不足で、常に需要が絶えません。これからもますます需要が高まっていくと言われています。

 

よって、技量やタイミング次第で、自分の希望や環境条件に見合った転職がしやすい職種でもあります。

プログラマーの良いところ2:給料がいい

プログラマーの仕事の良いところは、給料が高いことです。それだけ労力を費やすということでもあります。

 

たとえば、スキル向上のための勉強は、自分への投資でもあります。それなりに成果を出し続ければ、コストパフォーマンスが高くなるという職種です。

 

一企業のスタッフとしてでは分かりづらいかもしれませんが、もしフリーランスとして独立すれば顕著です。収入面については、自分で決定できるようにもなるからです。

プログラマーの良いところ3:働き方が多様で独立しやすい

プログラマーのメリットには、働き方が多様だという点もあります。

 

プログラマーと一括りにしてしまうと見えにくいのですが、その労働形態は「SIer」「社内SE」「フリーランス」といった種別に分類されます。

 

最先端の大企業を希望するのならSIerに分類される企業へチャレンジできますし、社内SEで平穏な働き方もできます。もっと自由にかつ収入アップを志すのなら独立も選択できます。

 

 

プログラマーが激務かどうかは環境次第!

SEやプログラマーは徹夜をする業種というイメージでした。残業もそれなりに多い印象です。しかしそれも一昔前のことで、近年では徐々に変化しています。

 

労働基準法などの法的な部分で時間外労働への厳しい見方もあり、コンプライアンス上で改善されつつあります。

 

それ以前に、プログラマーという仕事が好きで職場が自分に適していれば、激務だと感じない場合もあります。まずは自分の置かれた環境を客観的に判断してみましょう。