テストエンジニアに向いてる人の特徴10個!テストエンジニアの将来性は?

テストエンジニアとは

テストエンジニアとは、サービスや製品の生産・開発において、正しい動きをするかどうかテストを行う技術者のことを指す言葉です。

テストエンジニアは、テスターやQAエンジニアと呼ばれることもあり、複数のテストを行い、設計ミスやプログラムエラーがないか検証、評価します。

今回は、テストエンジニアに向いてる人の特徴と将来性について紹介します。テストエンジニアという職業に興味がある方は参考にしてみてください。

テストエンジニアの現状

サービスや製品の開発にテストは欠かせない工程であり、今後ともテストエンジニアには一定の需要が見込めるでしょう。しかし、近年AIやRPAなどの技術によるテストの自動化が広まりつつあるため、テストエンジニアの需要は下向きになっていくとも予想されています。

ただ、自動化できない中小規模のテスト専門会社においてはテスト人員が必要ということもあり、完全に需要がなくなるというわけではありません。

テストエンジニアに向いてる人の特徴10個

次は、テストエンジニアに向いてる人の特徴10個について紹介していきます。どれか一つでも当てはまればテストエンジニアの適性があると考えて良いでしょう。

テストエンジニアに向いてる人の特徴には、単調な作業が苦にならない・長時間の作業が苦にならない・妥協を許さない・常に業務を優先できる・計画を立てるのが得意・内容の変更に不満を抱かない・報告する能力が高い・マニュアルを完全に守る、などがあります。

テストエンジニアに向いてる人の特徴1:単調な作業が苦にならない

テストエンジニアに向いてる人の特徴に、単調な作業が苦にならない点が挙げられます。製品が一般に出回ると多くの人に使用されますが、製品化前の開発段階で、適切なテスト環境が整っていないと不具合を洗い出せないことがあります。

確実に不具合を洗い出していくためは、単調なテスト作業の繰り返しが必要です。単調なテスト作業の繰り返しの中で新しい発見がないか楽しめる方は、テストエンジニアの適正が高いでしょう。

テストエンジニアに向いてる人の特徴2:長時間の作業が苦にならない

長時間の作業が苦にならないというのも、テストエンジニアに向いてる人の特徴です。テスト作業は長時間の作業になります。

テスト内容は単調なものが多いため、長時間集中力を持ってやりきれる精神力も必要になるでしょう。すぐに飽きてしまう性格の人は注意が必要です。

テストエンジニアに向いてる人の特徴3:妥協を許さない

妥協を許さないというのも、テストエンジニアに向いてる人の特徴です。テストエンジニアは、不具合のない製品を世に出すための最後の門番でもあります。

リリースする製品は完全なものでなければいけないため、徹底的に疑いの目を持って調査し、バグを洗い出す気構えが必要になるでしょう。「まあいいか」という気持ちにすぐなってしまう人には向いていない職業です。

テストエンジニアに向いてる人の特徴4:常に業務を優先できる

テストエンジニアに向いてる人の特徴に、常に業務を優先できるかという部分が挙げられます。開発環境では、必ずといって良いほど納期があり、少しでも遅滞が出てしまうと、クライアントへの信用問題に関わります。

テスト工程は開発の最終地点に近いため、特にタイトな納期になってしまうことがあるでしょう。また、突発的な事態が発生すれば対応しなければならず、常に業務を優先できる人に向いている職業です。

テストエンジニアに向いてる人の特徴5:計画を立てるのが得意

計画を立てるのが得意なことも、テストエンジニアに向いてる人の特徴です。テストエンジニアは、テスト計画を立てていく仕事のため、計画を立てるのが得意な人に向いている職業です。

そのため、プライベートでも、計画を立ててその通りに実践できる人がテスト作業においても順調に進めていける人でしょう。学生時代にテスト勉強の計画を立てたり、旅行の計画を立てたりするのが好きだった人は適正があります。

テストエンジニアに向いてる人の特徴6:仕事の要領がいい

テストエンジニアに向いてる人の特徴に、仕事の要領がいい点が挙げられます。テストエンジニアの仕事は、単調な仕事が多く、膨大な量のテスト作業に追われるため、効率的な考え方ができる人は重宝されます。

効率的で要領の良い人は的確に必要なテスト工程をこなし、次の業務に移行できます。ただ、要領が良いことはマニュアルを無視したり、大ざっぱに仕事をしたりすることとイコールではないので、仕事を雑にする人には不向きです。

テストエンジニアに向いてる人の特徴7:内容の変更に不満を抱かない

テストエンジニアに向いてる人の特徴として、内容の変更に不満を抱かないことが大切になります。テストエンジニアは、他の開発エンジニアと比べると地位が低く、急な方向転換により予定が崩れてしまうケースは多々あるでしょう。

先週言われたテスト内容が、今週大きく変わって追加事項が増えてしまった、ということもあり、ストレスを感じる場面は出てきます。仕事と割り切って内容変更に不満を抱かないことが必要です。

テストエンジニアに向いてる人の特徴8:報告する能力が高い

報告する能力が高いことも、テストエンジニアに向いてる人の特徴です。テストエンジニアの仕事は、報告が非常に大切になります。

エラーに対して細心の注意を払うことは勿論ですが、仮に評価方法の認識を間違えてしまった時は、正しいデータを取るために必ず報告しましょう。「このくらいいだろう」という気持ちで業務に当たると、後で大きな不具合が発覚して、全体に影響を与えます。

テストエンジニアに向いてる人の特徴9:マニュアルを完全に守る

テストエンジニアに向いてる人の特徴として、マニュアルを完全に守るという点があります。テストはあらかじめ決められた手順に従って行います。

そのため、マニュアル通りに工程をこなしていくことが重要で、勝手にやり方を変えたり、面倒だからと省いたりしてはテストエンジニアの仕事になりません。決められたことを素直にこなしていける性格の人がテストエンジニアに向いています。

テストエンジニアに向いてる人の特徴10:仕事に価値を見いだせる

仕事に価値を見いだせるかどうかもテストエンジニアに向いてる人の特徴です。テストエンジニアの仕事は、完成したプログラムが完璧に起動するかを確認する仕事です。バグを徹底的に探せるかどうかが、この仕事の向き不向きとして非常に重要になるでしょう。

プロジェクトは大きくても、作業自体は単調で地味な工程が多く、基本的に裏方の仕事ということもあり、自己顕示欲が強いタイプの人はあまり向いていない職業です。

テストエンジニアに求められるスキル5つ

次は、テストエンジニアに求められるスキル5つについて紹介していきます。テストエンジニアに求められるスキルには、コミュニケーション能力・ソフトウェア開発のスキル・テスト技法に関するスキル・問題点を抽出するスキル・文書作成スキル、などがあります。

どのスキルもテストエンジニアを目指す上で必要になってくるので、内容をしっかりと頭に入れておきましょう。

テストエンジニアに求められるスキル1:コミュニケーション能力

テストエンジニアに求められるスキル1つ目は、コミュニケーション能力です。テストエンジニアというと、黙々とパソコンで作業をしている印象を思い浮かべる方もいるでしょう。

テストエンジニアは、様々な関係者と交流するためコミュニケーション能力は欠かせません。テスト結果のフィードバックは、言い方によって現場の空気を悪くさせてしまうことがあるので、誤解を与えないよう丁寧に行うことが大切です。

テストエンジニアに求められるスキル2:ソフトウェア開発のスキル

テストエンジニアに求められるスキル2つ目は、ソフトウェア開発のスキルです。テスト対象のものが、どのようなソフトウェアで作られているか把握することで、その製品に対して適正の高いテストケースの提案が可能になります。

ソフトウェア知識がない状態でテストを行うよりも、はるかに効率的で、意味のあるテストを行うことができます。できればソフトウェア開発の一連の流れについて知識を身に付けておきましょう。

テストエンジニアに求められるスキル3:テスト技法に関するスキル

テストエンジニアに求められるスキル3つ目は、テスト技法に関するスキルです。テストエンジニアは、Webサービスや製品など、様々な対象のテストを取り扱います。対象物に合ったテスト環境を的確に用意するためには、テスト技法に関する知識も求められます。

テスト技術強化の目的で作られた資格として「JSTQB認定テスト技術者資格」があります。テスト技法に関する知識を学ぶ意味でもこの資格取得はおすすめです。

テストエンジニアに求められるスキル4:問題点を抽出するスキル

テストエンジニアに求められるスキル4つ目は、問題点を抽出するスキルです。プロジェクトによっては、こなしていくケースが細かく膨大なものもあります。

同じようなテストを繰り返す中で、細かい作業を行うので、テスト結果から問題点を的確に抽出していけるスキルも必要になるでしょう。

テストエンジニアに求められるスキル5:文書作成スキル

テストエンジニアに求められるスキル5つ目は、文書作成スキルです。ITの進化により、膨大な情報を収集したり、スピーディに情報をやり取りしたりする手段は増えましたが、それをまとめる文書作成スキルが追いついていない部分があります。

テストエンジニアは、結果を報告するプレゼン資料の作成や、テストに対して証跡となるエビデンスを記録していく必要があるため、基本的な文書作成スキルは欠かせません。

テストエンジニアのキャリアパス5つ

ソフトウェアのテスト実施やテスト設計を行っているテストエンジニアには、その後のキャリアパスとしてどのような道があるのでしょうか。

最後に、テストエンジニアのキャリアパス5つについて紹介していきます。テストエンジニアのキャリアパスには、プロジェクトリーダー・スペシャリスト・マネージャー・品質コンサルタント・セキュリティ系の職種などがあります。

テストエンジニアのキャリアパス1:プロジェクトリーダー

テストエンジニアのキャリアパス1つ目は、プロジェクトリーダーです。プロジェクトチームを管理し、統括する立場の職種です。チーム全体、案件の全ての行程を監督して責任を持つため、リーダーシップのほかに、コミュニケーション能力や広い視野、管理能力が必要になります。

システム開発においては、システムエンジニアの上に立つリーダー役を担う立場なので、システム開発の知識はもちろん、経験が重要になるでしょう。

テストエンジニアのキャリアパス2:スペシャリスト

テストエンジニアのキャリアパス2つ目は、スペシャリストです。テストエンジニアのキャリアパスに、ドメインスペシャリストがあります。

ドメインスペシャリストは、特定の領域に特化した専門家であり、テスト設計においての結果判定作業や、現段階でAIに任せられない範囲の高度なテストを行ったり、テスト全体の業務をどのように縮小できるかを検討したりしていく職種です。

テストエンジニアのキャリアパス3:マネージャー

テストエンジニアのキャリアパス3つ目は、マネージャーです。テストマネージャーは、テストチームを取りまとめる立場の職種です。

テスト工程全体を統括していく仕事になるので、テストチームのリーダー経験やマネジメント能力、コミュニケーション能力が問われるでしょう。

テストマネージャーを極めることで、プロジェクトリーダーへのキャリアアップも見据えることが可能です。

テストエンジニアのキャリアパス4:品質コンサルタント

テストエンジニアのキャリアパス4つ目は、品質コンサルタントです。品質コンサルタントとは、テストを効率的に行い、品質確保や不良があれば改善を促していく職種です。

プロジェクトの立ち上げから、品質管理の方針や設計、テストマネジメント、修正など仕事の範囲は多岐に渡ります。

テストエンジニアのキャリアパス5:セキュリティ系

テストエンジニアのキャリアパス5つ目は、セキュリティ系の職種です。テストエンジニアをしているとシステムの知識が身に付くため、セキュリティ関連の職種も視野に入ってくるでしょう。

インターネットサービスは今後も広がりを見せていくため、セキュリティの分野は需要が高いでしょう。セキュリティ対策や個人情報など機密事項を不正アクセスから守るシステムを扱います。

テストエンジニアに向いてる人の特徴を把握しましょう

テストエンジニアは、単調な作業が苦にならず、マニュアル通り忠実に物事を進める力を持ち、納期が迫っていれば長時間労働にもなることから、体力的にも精神力的にも非常に忍耐強い部分が必要になります。

製品の評判に影響してしまうので、不具合を出さない重要な立場を担っているという、強い責任感も持ち合わせていなければいけません。テストエンジニアを目指す場合には、向いてる人の特徴を把握しておきましょう。