未経験からセキュリティエンジニアになる方法3つ|おすすめの資格も紹介

セキュリティエンジニアとは

セキュリティエンジニアとは、セキュリティ対策を強化したシステムを構築・設計・運用する職業です。

サイバー攻撃に対する業務は、ネットワークやサーバー担当のインフラエンジニアや企業内システムエンジニアが行っていましたが、近年の外部からの攻撃の巧妙化・悪質化に従来の方法で対応できなくなりました。

専門知識と高度な技術が求められ、セキュリティエンジニアは誕生しました。

セキュリティエンジニアの仕事内容4つ

セキュリティエンジニアの主な仕事内容は、セキュリティ対策を強化した体制構築とサイバー攻撃の対処です。この他、企業の情報セキュリティポリシー策定を行います。

セキュリティ対策に特化しているので、エンジニアでもプログラミング作業が中心ではありません。

コンサルタント業務から設計、運用・保守管理まで幅広く手がけます。

セキュリティエンジニアの仕事内容1:企画提案

依頼企業のITセキュリティ状況をヒアリングして、組織や管理体制の構築をします。

ソフトウェア開発の前にクライアントのセキュリティ対策全般を確認し、安全対策が脆弱な部分を把握します。IT領域を越えて、企業の意思決定も含めた組織全体の見直しを担います。

企画提案を行うセキュリティエンジニアを、セキュリティコンサルタントと呼ぶほど重要な業務で、経験と多角的視野が必要です。

セキュリティエンジニアの仕事内容2:インフラの設計・運用

企画提案に基づいて情報セキュリティを設計し、使用する機器の選定や運営体制の人員配置を行います。

導入するネットワークシステムに利用するサーバーやパソコンなどハードウェアやLAN、データベース、OSなどソフトウェアの設計と選定はセキュリティエンジニアの仕事です。

運用面の負荷とセキュリティ対策のバランスが取れたネットワーク設計とITスキルを考慮した運用体制構築を目指します。

セキュリティエンジニアの仕事内容3:ソフトウェアの設計

ソフトウェアのセキュリティ対策を向上させるために、設計や実装、テストを行います。

Webアプリやシステムの脆弱性を多角的に検証して、ソフトウェアにもセキュリティ対策を実施します。開発には多様な対策を盛り込み、暗号化技術も利用します。実装後はシステムの不備や運用面の課題を探るため、疑似アタックをセキュリティエンジニアが行います。

複数の攻撃や最新の手口で徹底した検証を行い、安全を確認します。

セキュリティエンジニアの仕事内容4:サイバー攻撃の対処

サイバー攻撃が発生した場合に被害拡大を防止する応急対処は、セキュリティエンジニアの仕事です。

被害が発生した場合は、応急対処に続いて被害範囲と原因調査を行います。ソフトウェアやハードウェアの不具合、攻撃の手口など徹底調査します。運用・保守業務関係者による人的原因の有無も調査対象です。

被害発生時には、依頼企業とサイバー対策を行う自社企業のメンバーに対しても厳しく対処します。

未経験からセキュリティエンジニアになる方法3つ

未経験からセキュリティエンジニアになるには、専門知識を習得し経験を積むことです。

幅広い視野と専門知識、高度な技術が必要なセキュリティエンジニアは、IT関係の業務経験が必須です。現場経験を積みながら専門知識を勉強するために資格取得を目標にすると達成可能です。

未経験や他の職種からの転職を目指す場合、専門学校や独学で基礎から学ぶ方法も可能です。

セキュリティエンジニアになる方法1:資格を取得する

資格は就職の際に未経験でも実力を認められるので、セキュリティエンジニアを目指す場合有利です。

新卒や未経験はIT業界では評価されませんが、資格保有者は優遇されます。IT関係の資格は世界共通のものも多く、国内企業でも外資系企業でも同レベルの評価を受けられます。

IT知識を有する場合はOSやネットワーク、セキュリティ関係の資格を目指し、IT初心者はセキュリティ全般の資格から狙う方法もおすすめです。

セキュリティエンジニアになる方法2:システムエンジニアになる

セキュリティエンジニアに必要な知識と経験を積むためにシステムエンジニアからセキュリティエンジニアになる方法もあります。

システムエンジニアはWeb系の開発にセキュリティ対策知識も必要で、業務を続けるとIT知識全般を習得できます。情報系大学でコンピューターサイエンスが専門の場合は新卒で就職可能です。

プログラミング知識が必要なので、IT初心者には時間のかかる方法です。

セキュリティエンジニアになる方法3:専門学校又は書籍で学ぶ

専門学校で体系的に知識を習得する方法はセキュリティエンジニアを目指す初心者に有効で、書籍で学ぶ場合はレベルに合った選定を心がけます。

一般の専門学校の他、セキュリティエンジニア専門の学校やトレーニング機関のWebサイトもあります。書籍で勉強する場合は、ネット上で公開されている動画やWebサイトも活用すると最新の情報を得られます。

独学は目標を設定すると継続の励みになるので、資格取得を目指します。

セキュリティエンジニア未経験の人におすすめの資格6選

未経験からセキュリティエンジニアを目指す場合、自分の知識レベルに応じた資格から挑戦すると、レベルアップが簡単です。

専門知識に特化した資格なので一定の経験が必要ですが、パソコンを利用できる環境であれば十分に勉強できます。試験回数が少ないものもあるので、計画的に取得を目指します。

資格の専門書の勉強と関連のWebサイトやアプリで知識を貪欲に吸収する姿勢が大切です。

未経験の人におすすめの資格1:Linux技術者認定試験

未経験からセキュリティエンジニアを目指す場合は、Linux技術者認定試験の簡単なレベルから挑戦するとサーバー知識を習得できます。

Linux技術者認定試験は簡単なほうから、LinuCレベル1からレベル3まであります。レベル1ではLinuxサーバーの構築と運用、レベル2はシステムやネットワーク構築が範囲です。

どちらも試験は2種類あり、5年以内に両方に合格して認定です。

未経験の人におすすめの資格2:情報セキュリティマネジメント試験

情報セキュリティマネジメント試験はセキュリティ人材育成のための国家試験です。

試験範囲は情報セキュリティ全般や管理、対策や関連法規です。ケーススタディによる出題もあって、応用力が問われます。国際規格や公的なガイドラインも参考に身近な事例がベースのタイムリーな問題も出ます。

セキュリティマネジメント人材育成が目的なので、プログラミングよりも関連法案や情報管理の知識やスキルが問われます。

未経験の人におすすめの資格3:CompTIA Security+

CompTIA Security+はアメリカ国防総省で情報保証任務に必須の認定資格の1つです。

ネットワークセキュリティやアクセスコントロール、認証マネジメント、暗号化など実装も含めた広範囲が試験対象です。

受験条件はセキュリティ関連のネットワーク管理の2年以上の経験が必要なので、未経験では受験できませんが、将来の合格を目指して準備を始めると国際基準がクリアできる知識を習得できます。

未経験の人におすすめの資格4:シスコ技術者認定

シスコ技術者認定のCCNP Securityはネットワークのセキュリティ専門分野の試験です。

アメリカのネットワーク企業シスコシステムズが認定する資格で、コア試験1つと選択式の試験から1つの両方を合格するタイプです。コア試験はセキュリティのコア技術の実装と運用が問われます。

基本のCCNA Security、サイバー対策用のCCNA Cyber Ops認定試験もあり、基本から受けましょう。

未経験の人におすすめの資格5:情報処理安全確保支援士

情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)はサイバーセキュリティ対策を担う国家資格です。

実際にサイバーセキュリティ対策を行う以外に、専門担当者が不在の現場で、知識を持たない人と連携して環境整備を行う業務も担当します。試験に合格した後、登録資格が得られ、登録者はセキュリティ業界で引っ張りだこの人材です。

セキュリティエンジニアやセキュリティコンサルタントを目指すための資格です。

未経験の人におすすめの資格6:CCNA・CCNP

CCNA・CCNP はシスコシステムズの認定制度のネットワークエンジニアの資格です。

CCNAは現場で補助的な役割を担えるレベルで、初心者や未経験でも3カ月程度の独学で合格できます。CCNPはネットワークエンジニアとして認定される中級者向けで、CCNAから続けて勉強すれば現場未経験でも取得可能です。

求人に応募する際、初心者や未経験でも実力を認められる資格です。

未経験からセキュリティエンジニアになる方法を知ろう

未経験や初心者からセキュリティエンジニアを目指すには、資格取得を目標に独学で始める方法もあります。

高度な専門知識と幅広いITスキルが必要なセキュリティエンジニアは、IT経験も重要です。プログラムと並行してOSやネットワーク、セキュリティ知識を勉強するために、専門学校や書籍を活用します。

簡単な資格から取得して専門性を高めると、セキュリティエンジニアで就職可能です。