アプリを作ってみよう!PythonでAndroidアプリの作成手順7つ

Pythonとは?

Pythonとはシンプルなコードが特徴のプログラミング言語です。

PythonはC言語やJavaなどと比較して非常にわかりやすい文法になっており、シンプルな言語であるため初心者にも習得しやすい点が特徴です。

また、近年では人工知能の開発やディープラーニングなどに活用されていることから、注目を集めているプログラミング言語となっています。

Pythonを使うメリット4つ

Pythonにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

Pythonはコードがシンプルなため、プログラミング初心者にもおすすめの言語となっています。また、Pythonには他にもさまざまなメリットがあります。

ここではPythonを使うメリット4つをご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

Pythonを使うメリット1:コードの記述量が少なくてすむ

Pythonにはコードの記述量が少なくコーディングができるというメリットがあります。

一般的に、プログラミング言語はプログラムとして動作させるために多くのコードが必要になりますが、Pythonは短いコードで記述でき、覚えなければいけない単語も少ないです。

Pythonはシンプルであることに哲学を持っているプログラミング言語であり、1行で多くの処理を実装することができます。

Pythonを使うメリット2:読み書きがしやすい

Pythonは構文がシンプルなため読み書きしやすいというメリットがあります。

前述のとおりPythonはコードがシンプルで短いことから非常にコーディングがしやすく、またコーディングを行ったエンジニア以外の人が読んでもどのような内容になっているのかわかりやすいことから、修正時の不具合などが発生しにくいというメリットがあります。

Pythonを使うメリット3:C言語との相性が良い

PythonはC言語との相性が良いというメリットがあります。

PythonはC言語やC系言語との相性が良く、PythonからC言語の処理を呼び出したり、逆にC言語からPythonの処理を呼び出すことも可能です。

そのため、C言語やC++などがよく用いられる組み込みアプリケーションなどでもPythonを組み合わせて活用することができます。

Pythonを使うメリット4:アプリを作る際にとても便利

Pythonはアプリケーション開発に活用できるというメリットがあります。

Pythonの用途の中ではWebアプリ開発がもっとも多いでしょう。PythonはWebアプリ開発に特化しているPHPと比べてもコードが読みやすく、アプリ開発に便利なフレームワークが豊富です。

また、Pythonはデスクトップアプリケーションの開発も可能なので、アプリ開発に便利な言語だと言えるでしょう。

Pythonで出来ること6つ

Pythonではさまざまなことが実現可能です。

前述のとおり、Pythonは多くのメリットがある非常に便利なプログラミング言語です。また、開発できるものも多く高い汎用性を持っていることから、さまざまな分野で用いられています。

ここではPythonで出来ること6つをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

Pythonで出来ること1:アプリの開発

PythonはWebアプリ開発ができるプログラミング言語です。

先にご紹介したとおり、PythonはWebアプリ開発に活用できるさまざまなフレームワークが用意されていることから、アプリ開発がしやすい言語です。

これまでにPythonで開発された有名なアプリとしては、「YouTube」や「Instagram」などがあります。

Pythonで出来ること2:ゲームの開発

Pythonはゲーム開発ができるプログラミング言語です。

Pythonはコードを使ってゲームを開発することもできますが、Pythonのゲーム用ライブラリを使用したり、Pythonで使用できるゲームエンジンを活用することでより本格的なゲーム開発ができます。

また、作れるゲームのジャンルも豊富で、シューティングやロールプレイング、シミュレーションなどさまざまです。

Pythonで出来ること3:組み込みアプリの開発

Pythonは組み込みアプリの開発ができるプログラミング言語です。

前述のとおり、PythonはC言語との相性が良く、C言語の処理からPythonを呼び出すことも可能です。

また、組み込み系の開発ではC言語やC++などが使用されるケースが多いため、C言語と合わせてPythonが組み込みアプリの開発に用いられることも多いです。

Pythonで出来ること4:デスクトップアプリの開発

Pythonはデスクトップアプリの開発ができるプログラミング言語です。

Webアプリやスマホアプリなどと比較するとあまりイメージが湧かないかもしれませんが、デスクトップ上で利用するメールアプリなどの開発にもPythonは用いられています。

デスクトップアプリの開発ではJavaやC言語が用いられることも多いですが、Pythonであればライブラリを活用することでよりスピード感のある開発が可能です。

Pythonで出来ること5:機械学習の開発

Pythonは機械学習ができるプログラミング言語です。

Pythonには機械学習に特化したライブラリが豊富に用意されているため、人工知能開発の際にも用いられる標準的なプログラミング言語となっています。

近年では人工知能や機械学習などを利用した開発ができることから、以前よりもPythonの人気が高まっています。

Pythonで出来ること6:Webアプリのひな型作り

PythonはWebアプリのひな形作りができるプログラミング言語です。

PythonにはWebアプリ開発を容易に行うことができるWebフレームワークが豊富に用意されているため、それらを活用することでWebアプリのひな型も簡単に作れます。

PythonでAndroidアプリの作成手順7つ

PythonでAndroidアプリの作成手順をご紹介します。

Pythonは汎用性の高いプログラミング言語ですが、そのままではAndroidアプリは作成できません。しかしAndroidの実行形式ファイルであるAPKファイルを作成することで、Androidでアプリを実行できるようになります。

ここではPythonでAndroidアプリの作成手順7つをご紹介しますので、アプリ作成の参考にしてみてください。

PythonでAndroidアプリの作成手順1:Pythonをインストール

PythonでAndroidアプリを作成する場合、portコマンドでPythonをインストールしましょう。

APKファイルを作成する際にエラーが発生するため、バージョンは「Python3.6.7」にします。

また、「/opt/local/bin 」、「/opt/local/Library/Frameworks/Python.framework/Versions/3.6/bin」にパスを通しましょう。

PythonでAndroidアプリの作成手順2:Kivyをインストール

PythonでAndroidアプリを作成する場合、Kivyをインストールしましょう。

Kivyと依存関係にあるツールをまとめてインストールします。この際、Kivyのバージョンによっては合わないcythonのバージョンがあるため、注意が必要です。

Kivyをインストールしたら「Hello World」を表示するプログラムを記述して動作確認を行いましょう。

PythonでAndroidアプリの作成手順3:Buildozerをインストール

PythonでAndroidアプリを作成する場合、Buildozer本体をインストールしましょう。

Buildozerをインストールし、さらに開発版にアップグレードしましょう。「Buildozer-0.38.dev0」がインストールされたら、Buildozerを正常に動かすためのツールを続けてインストールしていきます。

CrystaX NDK

Buildozerを動かすためにCrystaX NDKのインストールを行います。

Buildozerを起動する際、デフォルトではGoogleのNDKを使用することになりますが、そのままではエラーが発生します。そのため、CrystaX NDK(crystax-ndk-10.3.2-darwin-x86_64.tar.xz)をインストールしておきましょう。

Java Development Kit

Java Development Kitのインストールを行います。

Java Development Kitは最新版ではBuildozeが対応していないため、バージョン8をインストールする必要があります。

8をインストールするには、インストール後にアクティブになっているバージョンが表示されるため、「OpenJDK 8」もしくは「Java SE 8」をアクティブに変更しましょう。

PythonでAndroidアプリの作成手順4:Buildozeを起動

PythonでAndroidアプリを作成する場合、まずBuildozerを起動しましょう。

Buildozerの設定ファイルは、作業ディレクトリを作成してmain.pyやその他の関連プログラムファイルを配置しましょう。

PythonでAndroidアプリの作成手順5:BuildozeでAPKファイルを作る

PythonでAndroidアプリを作成する場合、BuildozerでAPKファイルを作りましょう。

作業ディレクトリのbinディレクトリに「myapp-0.1-debug.apk」を作成します。ただし初めて起動する場合はツールが足りずにエラーが発生するケースがあるため、shライブラリやcurlをインストールすることで回避しましょう。

PythonでAndroidアプリの作成手順6:AKPファイルをAndroidに移動する

PythonでAndroidアプリを作成する場合、APKファイルをAndroidに移動しましょう。

Androidをディベロッパーモードにする必要があるため、「設定」にある「システム」、「端末情報」でビルド番号を数回押すとディベロッパーモードになります。

さらに「端末情報」の「システム」、「開発者向けオプション」をON、USBデバッグをONにし、PCとUSBケーブルで接続してファイル転送しましょう。

PythonでAndroidアプリの作成手順7:Android端末でアプリの起動確認

PythonでAndroidアプリを作成する場合、最後にAndroid端末でアプリの起動確認を行いましょう。

作成したアプリが転送できたら、Android側でアプリの起動確認を行いましょう。無事に起動できれば作業は終了です。

Pythonを使った代表的なアプリ4つ

Pythonを使って作成された代表的なアプリをご紹介します。

ここまでご紹介したように、Pythonはデスクトップアプリやスマホアプリなどさまざまなアプリ開発が可能です。また、世界的に有名なアプリの作成にも用いられており、代表的なものとしては「Evernote」「YouTube」「Instagram」「DropBox」などがあります。

ここでは最後にPythonを使った代表的なアプリをご紹介します。

Pythonを使った代表的なアプリ1:Evernote

EvernoteとはWeb上でノートを取るように情報を残せるWebサービスです。

ビジネスシーンでも活用されているサービスで、テキストだけでなく画像や動画なども記録できます。プランは無料のベーシック、月額600円のプレミアム、月額1,100円の法人向けプランなどがあります。(2020年11月現在)

Pythonは非常に読み書きしやすいことから、Evernoteの開発でも採用されています。

Pythonを使った代表的なアプリ2:YouTube

YouTubeとはGoogle LLCが提供している世界でも有数の動画共有サービスです。

インターネット上で動画共有ができるサービスで、無料で利用できます。元々は別の企業によって設立されましたが、2006年にGoogleが買収し現在の形になりました。

PythonはYouTubeの開発言語にも採用されており、主にサーバーサイドの処理に利用されています。

Pythonを使った代表的なアプリ3:Instagram

InstagramとはFacebookが提供している無料の写真共有サービスです。

近年人気のSNSの1つで、写真が動画の投稿がメインとなっています。また、PC用だけでなくスマホアプリもあります。

InstagramはクラウドサーバーにAWSを使用しており、Pythonで開発されています。フレームワークにはDjangoが使用されており、スケールアウトにも対応できるようになっています。

Pythonを使った代表的なアプリ4:DropBox

DropboxとはDropbox, Inc.が提供しているオンラインストレージサービスです。

Dropboxにはファイル共有や世代管理といったさまざまな機能が搭載されており、作業や成果を一元管理することができます。そのため、ワークスペースとしてビジネスでも活用されています。

Dropboxは全てPythonによって開発されており、サーバーとクライアント合わせてコード量は93万7707行となっています。

PythonでAndroidアプリを作ってみよう!

Pythonはデスクトップアプリや組み込みアプリ、Androidアプリなどさまざまなアプリの開発ができる汎用性の高い言語です。

ぜひこの記事でご紹介したPythonを使うメリットやPythonで出来ること、PythonでAndroidアプリの作成手順などを参考に、シンプルなコードで記述できるPythonを使ってアプリ開発に挑戦してみてはいかがでしょうか。