PHPとHTMLの3つの違いとは?それぞれの特徴や学ぶべき順番も解説

PHPとは

PHPとは「The PHP Group」という団体によって開発されているオープンソースの汎用プログラミング言語です。 サーバーサイドで動的なWebページを生成するための多くの機能を備えています。

JavaやC言語などの他のプログラミング言語と比べても文法や仕様が簡単で、学習がしやすいです。また、容易にデータベースと連携できることからWordPressなどの多くのWebアプリケーションに利用されています。

PHPでできること

PHPを使えばhtmlの中でphpを組み込んで動的なWebページを生成することができます。 この動的なWebページを生成できるという特徴を活かすことで、オンラインショップ機能を備えたWebサイトやコンテンツ管理システムを構築することができます。

また、WordPressのプラグインやテーマを自作でき、さらには広告配信システムやSNSを開発することもできます。

HTMLとは

HTML(HyperText Markup Language)とは、Webページを作成するために開発された言語であり、現在インターネット上に存在するほとんどのWebページはこのHTMLで作られています。

HTMLはハイパーテキストに目印を付ける言語と言えます。ハイパーテキストは、ハイパーリンクを埋め込むことができます。

HTMLでできること

HTMLを使用すると、Webサイトのテキスト部分を作成することができます。 PHPとは違い、静的なWebサイトを構築します。

また、HTMLメールを作成することも可能です。HTMLメールとは、単純なテキストのみのメールではなく、テキストのサイズや色を指定したり、画像や動画を組み込んだりしたメールのことです。

HTMLメールはデザイン性が豊かになる一方で、データ容量が重くなり、レイアウトが崩れる可能性があります。

PHPとHTMLの違い3つ

PHPもHTMLも同じWebページを作成するために開発された言語ですが、実際に使用する際は使い分けが必要です。 そしてこのPHPとHTMLにはさまざまな違いがあります。

それではこの2つの言語にはどんな違いがあるのでしょうか。ここでは作れるページ構成や学習難易度など、PHPとHTMLの違いを3つご紹介します。

PHPとHTMLの違い1:プログラミング言語とマークアップ言語

PHPとHTMLの違いの1つ目は「プログラミング言語とマークアップ言語」という点です。PHPはプログラミング言語、HTMLはマークアップ言語に分類できます。

プログラミング言語は、人間が理解できる文字を使って、コンピュータに命令を行います。一方、マークアップ言語はプログラミング言語とは違い、文書の構造を指定します。「ここに見出し、ここに画像」など文章構造を定義するのが主な役割です。

PHPとHTMLの違い2:作れるページ構成

PHPと HTMLの違いの2つ目は「作れるページ構成」という点です。Webページには静的なWebページと動的なWebページというものがあります。HTMLは静的なWebページは作れますが、動的なWebページは作ることができません。

HTMLはPHPと組み合わせることで動的なWebページを作成します。 HTMLを使ったWebページの場合、同じタイミングにアクセスしたなら同じコンテンツを閲覧できます。

PHPとHTMLの違い3:学習難易度

PHPと HTMLの違いの3つ目は「学習難易度」です。HTMLはPHPなどのプログラミング言語と比較して学習難易度が低いです。

したがってどのプログラミング言語から学習するかで迷ったら、最初のステップとしてHTMLを学習することがおすすめです。HTMLを使ってWebページを作成するためには、HTMLの他にCSSや JavaScript、PHPの学習が必要になります。

PHPの特徴3つ

PHPはWebページにプログラムを組み込むために開発されたプログラミング言語です。 HTMLとは違い、PHPにはPHP特有の特徴があります。

それでは、PHPにはどんな特徴があるのでしょうか。ここではPHPの特徴である「環境構築が簡単」 、「学習しやすい環境が整っている」 、「ソースコードのルールが比較的簡単」 の3つについてご紹介します。

PHPの特徴1:環境構築が簡単

PHPの特徴の1つ目は「環境構築が簡単」という点です。PHPはサーバーサイドで動作するプログラミング言語なので、動作環境を構築する必要があります。

多くのレンタルサーバーはPHPが動作することを前提に作られているので、月に数百円を支払うだけで簡単に動作環境を構築することができます。 また、XAMPPというツールを使えば、自分のPCに動作環境を構築することができます。ファイルは拡張子に「.php」を付けます。

PHPの特徴2:学習しやすい環境が整っている

PHPの特徴の2つ目は「学習しやすい環境が整っている」という点です。PHPは世界中の多くの人々に使われているプログラミング言語です。 そのため関連する情報が数多く出回っています。

PHP関連の書籍は多数出版されていますし、インターネット上にもたくさんの情報が掲載されています。PHPに関する情報はすぐに手に入れることができるため学習コストは低いと言えます。

PHPの特徴3:ソースコードのルールが比較的簡単

PHPの特徴の3つ目は「ソースコードのルールが比較的簡単」という点です。PHPが初めてプログラミング言語の世界に登場したのは1995年のことです。それ以来20年以上の間、バージョンアップが繰り返されています。

新しいプログラミング言語とは違い、PHPは長い歴史のあるプログラミング言語であるため、昔ながらの構文が見られます。昔ながらの構文はキーワードが省略されていないので覚えやすいという特徴があります。

HTMLの特徴2つ

HTMLはPHPのようなプログラミング言語とは違い、Webページを作成する際に基本となるマークアップ言語ですが、このHTMLにはさまざまな特徴があります。 それではHTMLには具体的にどんな特徴があるのでしょうか。

ここではHTMLの特徴である「ツールやソフトが多い」 、「特別な環境が不要」 の2つについてご紹介します。

ツールやソフトが多い

HTMLの特徴の1つ目は「ツールやソフトが多い」という点です。HTMLのコードを書く際はコードを書くためのテキストエディタを使用することになりますが、ほとんどのテキストエディタはHTMLに対応しています。

そのためタグごとに色を変えたり、タグの名前を予測してくれたりとさまざまなサポートを受けることができます。その他にもHTMLが書けなくても直感的な操作でホームページを構築できるホームページ作成ソフトなどがあります。

特別な環境が不要

HTMLの特徴の2つ目は「特別な環境が不要」という点です。PHPはサーバーサイドのプログラミング言語なので、動作させるのにサーバーが必要でしたが、HTMLの場合はPHPとは違い、サーバーは不要です。

コードを書くためのメモ帳と動作させるためのブラウザさえあれば、環境が整います。メモ帳でコードを動作させるにはファイルの拡張子は「.html」にする必要があります。

PHPとHTMLを学ぶ手順3ステップ

PHPとHTMLを習得するためには正しいプロセスというものがあります。まずHTMLから学習を始め、そのあとにCSSやJavaScriptの理解を深め、最後にPHPを学ぶようにすると効率的に習得することができます。

ここではPHPとHTMLを学ぶ手順を3ステップに分けて解説します。

PHPとHTMLを学ぶ手順1:まずはHTMLからはじめる

PHPとHTMLを学ぶ手順の1ステップ目は「まずはHTMLからはじめる」です。PHPは動的なWebページを生成するための言語なので、まずはその基本となる静的なWebページの作り方を学びます。

静的なWebページはHTMLで作成することができるため、最初はHTMLを学習するようにしましょう。

PHPとHTMLを学ぶ手順2:CSSやJavaScriptの基礎を学ぶ

PHPとHTMLを学ぶ手順の2ステップ目は「CSSやJavaScriptの基礎を学ぶ」です。CSSはテキストの色を変えたり、下線を引いたりなどWebページの見た目に変化を加えます。JavaScriptもPHPと同様に動的なWebページを作成できるプログラミング言語です。

JavaScriptはクライアントサイドで動作します。HTMLの次はCSSとJavaScriptを習得するようにしましょう。

PHPとHTMLを学ぶ手順3:PHPの学習をはじめる

PHPとHTMLを学ぶ手順の3ステップ目は「PHPの学習をはじめる」です。HTMLとCSS、JavaScriptをある程度習得したら、PHPの学習を始めます。

PHPにはスクリプトの最後に「;」を付けるなどのいくつかのルールがあります。まずはこういったルールを覚えるようにしましょう。また、PHPはオブジェクト指向型の言語なので、オブジェクトについての理解を深めることが大切です。

状況によってはRubyという選択肢も

状況によってはRubyを学習するという選択肢もあります。在宅やリモートワークで働いていこうと考えている人はRubyを学習すると有利です。

なぜならRubyを採用している企業は開発体制やバージョン管理が整っている場合が多いからです。RubyもPHPと同じオブジェクト指向型のプログラミング言語なので、PHPの学習を活かすことができます。

Rubyとは

Rubyとは1995年に日本人のまつもとゆきひろさんによって開発されたオブジェクト指向型のプログラミング言語です。初心者にも学習しやすい言語として人気があります。

汎用性が高く、さまざまなWebサイトやスマホアプリに使われています。AirbnbやクックパッドなどもこのRubyによって開発されています。RubyはSNSやマッチングサービス系のサイトを作りたい人におすすめです。

PHPの学び方のポイント

PHPを習得するためには効率的な学習方法を知ることが大事です。 PHPに限らず、プログラミング言語を習得しようと思ったら実際に手を動かして自分でコードを書いてみることが大切です。

PHPは関連する情報が比較的簡単に手に入るので正しい方法で学べば誰でも習得可能です。ここではPHPの学び方のポイントを2つご紹介します。

簡単なものから動かしてみる

PHPの学び方のポイントの1つ目は「簡単なものから動かしてみる」です。まずは「index.php」というファイルを作って、簡単なコードを書いてみましょう。

PHPはサーバーサイドで動作する言語なので、サーバー環境を整える必要があります。サーバーへの接続がうまくいかないと動作しないため、最初は上手くいかないことがあるかもしれませんが、まずは「hello world」などの文字をブラウザ上で表示してみましょう。

徐々にコードの書き方を意識していく

PHPの学び方のポイントの2つ目は「徐々にコードの書き方を意識していく」です。PHPにはPHP特有のコードの書き方があります。

まずPHPファイルに「」と書いて、「〜」の部分にコードを書くことを覚える必要があります。このようにPHPのコードを書く上で基本的なルールを覚えながら、少しずつ見やすいコードを意識して書くようにしましょう。

PHPの将来性

PHPはWikipediaやYahoo、Facebookなどの大規模なWebサイトで使われています。また、PHPが使われているWordPressは全てのWebサイトの3分の1を占めると言われており、PHPはとても需要が高いプログラミング言語と言えるでしょう。

PHPを学ぶことによって、SNSやブログ、ショッピングサイトなどを構築することができるため、高い将来性が期待できます。

PHPが活かせる仕事

PHPが活かせる仕事としてまず挙げられるのはPHPプログラマーです。PHPプログラマーはサーバーサイドのWebサイト開発で活躍するエンジニアのことで、PHPのプログラミングスキルに加え、ネットワークやサーバーなどのITスキルが求められます。

また、PHPを習得すれば、WordPressをカスタマイズすることができます。多くのサイトでWordPressが使われているので、多くの需要が見込めます。

PHPとHTMLの違いを把握して学習をはじめよう

PHPとHTMLには、さまざまな違いがあります。HTMLはWebページの基本となるマークアップ言語なので、最初に学んでおきましょう。HTMLを学習したあとにPHPを学習すると習得が早いです。

HTMLもPHPも書籍やインターネット上に多くの情報があるので、学習コストは低いです。プログラミング言語全般に言えることですが、実際に自分でコードを書いて学習を進めることが大切です。