jQueryの機能の特徴4つを解説|利用するときの注意点は?

jQueryとは?

jQueryとは、JavaScriptで可能なことをより簡易的な方法で実現できるように開発されたJavaScriptライブラリです。 2006年にリリースが開始され、JavaScriptライブラリのデファクトスタンダードと言えます。

jQueryの存在によって、プログラミング初心者の人でも、フロントエンド開発に参入しやすくなりました。jQueryは初心者に有用なJavaScriptライブラリです。

jQueryの機能の特徴4つ

jQueryは初心者に有用なJavaScriptライブラリですが、どんな特徴があるのでしょうか。 jQueryの主な特徴としては、HTML部品の操作がしやすいこと・Ajax処理の記述が簡単であること・プラグインで拡張できること・ブラウザの違いに影響されないことの4つが挙げられます。

ここからはjQueryの機能のこれら4つの特徴を詳しく解説します。

jQueryの機能の特徴1:HTML部品の操作がしやすい

jQueryの機能の特徴の1つ目は「HTML部品の操作がしやすい」です。HTMLの部品操作がjQueryの主な用途であり、そのHTMLの部品のことをDOMと呼びます。

jQueryはこのDOM操作が容易に実現可能です。また、リリース当時、HTMLやCSSのコーディングはできるが、JavaScriptはわからないというエンジニアが多かったため、CSSのセレクタ記法によってDOM操作ができます。

DOM操作について

ここで、DOM操作について解説します。前述の通りDOMとは、HTML部品のことで、jQueryはこのDOMを操作するためのJavaScriptライブラリです。

DOM操作の具体例としては、テキストボックスの中身を取得したり、変更したりできます。また、画面部品の表示を非表示にしたり、再表示させたりもできます。このようにDOM操作を行うことで簡単に動的なページを作り出すことが可能です。

jQueryの機能の特徴2:Ajax処理の記述が簡単

jQueryの機能の特徴の2つ目は「Ajax処理の記述が簡単」です。Ajaxとは、非同期通信技術の1つで、画面表示中のHTMLページとは無関係に、JavaScriptだけでサーバー通信をしています。

そのため、クライアントとサーバーが通信中だったとしてもユーザーはHTMLページを操作し続けることができます。jQueryはこのAjax処理を容易に実行できるように設計されています。

jQueryの機能の特徴3:プラグインで拡張できる

jQueryの機能の特徴の3つ目は「プラグインで拡張できる」です。jQueryはプラグインを付けることで、さまざまな処理や効果に対応できるようになります。

jQueryにはこのプラグインが数多くあるため、プラグインを導入すれば、自分が求める処理や効果を簡単に生み出すことができます。フリーで手に入るものもあるので、気になるものがあれば試しに使ってみましょう。

jQueryの機能の特徴4:ブラウザの違いに影響されない

jQueryの機能の特徴の4つ目は「ブラウザの違いに影響されない」です。JavaScriptは各ブラウザに搭載されたプログラムによって実行されます。

そのため、ChromeやSafari、FireFoxなどで、それぞれ微妙に対応可能なメソッドが異なります。jQueryはブラウザごとの記述差異を自動的に吸収してくれるため、開発者はほとんどブラウザの違いを意識せずに、プログラミングできます。

jQueryの使い方3つ

ここまでjQueryとはどういったものかを解説し、その特徴をご紹介しました。jQueryを使えば、簡単に動的なページを構築できることが分かったと思います。ここからはjQueryの使い方を3つご紹介します。

インストールの方法や基本的な書き方、DOMの種類ごとにメソッドを指定する方法を解説します。

jQueryの使い方1:jQueryのインストール方法

jQueryの使い方の1つ目は「jQueryのインストール方法」です。jQueryを使用するためには開発中のHTMLの中にjQueryをインストールする必要があります。

jQueryのインストール方法には、公式サイトからダウンロードする方法とCDNを利用する方法の2つがあります。ここからはこの2つの方法を具体的に解説します。

公式サイトからダウンロードする場合

1つ目のインストール方法は公式サイトからダウンロードする方法です。

まず、公式サイトのダウンロードページにある「Download the compressed, production jQuery 3.×.×」のリンクを右クリックします。そして「名前をつけてリンク先を保存」を選択するとダウンロードが開始します。あとは他のJSファイルと同様にHTMLファイル上で読み込ませれば、jQueryを使用できます。

CDNを利用する場合

2つ目のインストール方法はCDNを利用する方法です。CDNとは、Contents Delivery Networkの略称で、サーバー上に公開されているプログラムを自由に使用することができます。

CDNを利用する際はHTMLのbodyタグ内にjQueryをHTMLファイルに読み込ませるためのコードを記述します。

jQueryの使い方2:HTMLのDOMの取得方法

jQueryの使い方の2つ目は「HTMLのDOMの取得方法」です。DOMを取得するための基本的な文構造は「 $(“セレクタ”); 」になります。

セレクタ部分にはCSSセレクタと同じ記法を使用します。つまり取得したいHTML要素の検索条件を指定することで、DOMを取得することができるというわけです。

基本的な書き方

HTMLのDOMを取得するための基本的な書き方は、前述の通り「 $(“セレクタ”); 」と記述します。セレクタはCSSのセレクタの記述方法と同じです。

HTMLファイルに記載されているidを指定したい場合はid名の前に「#」を、classを指定したい場合はclass名の前に「.」を記述すれば、DOMを取得することができます。

jQueryの使い方3:DOM種別ごとのメソッドを指定する方法

jQueryの使い方の3つ目は「DOM種別ごとのメソッドを指定する方法」です。DOMを取得して、jQueryで操作するためのオブジェクトを生成しましたが、それだけでは画面は変化しません。

jQueryオブジェクトからDOM種別ごとにメソッドを指定する必要があります。そのためにはjQueryオブジェクトの後に「.」を記述してメソッドの関数を記述すれば、そのメソッドを指定したDOMに対して実行してくれます。

jQueryを利用するときの注意点

jQueryにはさまざまなメリットとなる特徴がありますが、利用にあたっての注意点もあります。この注意点を意識しないでいると、画像の描画に時間がかかってしまい、表示速度が遅くなることも考えられます。

ここからはそういった事態に陥らないために、jQueryを利用するときの注意点をご紹介します。

JavaScript内部の処理をする場合

近年のweb開発の現場では、JavaScriptのフレームワークであるVue.jsやReact.jsを使用することが多くなりました。これらのフレームワークとjQueryを共用する場合、使用するコードによっては処理が競合するケースがあります。

そのためエラーが発生しないか、問題なく処理が実行されるかなどを注意して、動作確認を行うことが大切です。

レンダリングブロックしないこと

jQueryを使用する際には、レンダリングブロックしないことにも注意したましょう。レンダリングとは、画像の描画のことで、レンダリングが遅いと表示速度も遅くなってしまいます。

JavaScriptを非同期で読み込むことで、レンダリングの速度は改善しますが、jQueryで非同期読み込みを行うと正しく動作しないことがあるので注意が必要です。

jQueryを使って開発しよう

jQueryはJavaScriptライブラリの1つで、簡単なコードを記述するだけでHTMLの要素を操作することができます。 jQueryの特徴としては、プラグインで拡張できることやブラウザの違いに影響を受けないことなどが挙げられます。

インストールは公式サイトからダウンロードする方法とCDNを利用する方法の2つがあります。初心者にも扱いやすいライブラリなので、jQueryを使って開発してみましょう。