情報セキュリティを行うポイント8つ!リスクアセスメントを行おう

情報セキュリティとはどのような対策のこと?

情報セキュリティとは、パソコンやインターネットを利用する際に大切なデータが外部に漏れないように行うさまざまな安全対策のことです。

コンピュータを使ってインターネットを利用していると、悪意のある第三者から攻撃を受ける可能性があります。

特に多くの重要な情報を保有している企業の場合は、顧客データや機密情報が漏えいしないようにしたり、サイバー攻撃を受けないような対策を講じたりしています。

情報セキュリティに必要な要素3つ

情報セキュリティには3つの要素があります。

情報セキュリティを理解する上で、情報セキュリティの3要素と呼ばれるものを知っておくことは必須です。

ここでは情報セキュリティに必要な要素3つをご紹介しますので、どのような要素があるのか参考にしてみてはいかがでしょうか。

情報セキュリティに必要な要素1:完全性を確保すること

情報セキュリティには、情報を不正な改ざんなどから保護する「完全性」という要素があります。

データを狙ったサイバー攻撃の中には、企業の信頼性を失墜させるために情報の改ざんのみにとどめるような例も存在します。また、内部での管理ミスによってデータの完全性が失われれば、企業は信頼を失いかねません。

そのため、情報セキュリティでは改ざんされないような対策や、改ざんされても置き換えられるような対策を行います。

情報セキュリティに必要な要素2:機密性を保つこと

情報セキュリティには限られた人のみ情報にアクセスできるようにする「機密性」という要素があります。

情報の機密性を守る方法としては、社員のIDやパスワードによってパソコンへのログインやデータの呼び出し、資料室への入室などを管理する方法があります。

機密性の高い情報は企業によってそれぞれですが、社員の個人情報や顧客の個人情報などは機密性の高い情報に該当します。

情報セキュリティに必要な要素3:可用性が保たれること

情報セキュリティには必要なときにいつでもアクセスができる環境にする「可用性」という要素があります。

データの可用性は、システムを安定的に継続稼働し、いつでも安全に使用できるように確保することで保たれます。そのためには、大規模災害などによってシステムダウンが起こった場合でも、冗長化などによって迅速に復旧できる仕組みにすることが重要です。

情報セキュリティを行うポイント8つ

情報セキュリティには8つのポイントがあります。

さまざまな脅威から大切な資産を守るために情報セキュリティに取り組む場合、押さえておかなければいけないポイントがあります。

ここでは情報セキュリティを行うポイント8つをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

情報セキュリティを行うポイント1:データの管理方法・ルールを策定する

情報セキュリティを行う場合、情報セキュリティポリシーを策定しましょう。

情報セキュリティポリシーを策定する場合、責任者を明確にして情報セキュリティ委員会などの体制を整える必要があります。

また、施設内における情報の管理方法を決め、対象者の範囲や守るべき情報資産などをできるだけ明確にし、具体的なルールを策定するようにしましょう。

情報セキュリティを行うポイント2:組織内の利用者の認証を設定する

情報セキュリティを行う場合、組織内における使用者の認証の設定を実施しましょう。

情報資産の機密性を保つためにも、情報にアクセスする利用者のユーザー認証などの認証設定を実施する必要があります。

ユーザー認証では、一般的にユーザー名とパスワードによって認証を行います。しかし近年では、なりすましなどをより難しくするためにICカードや指紋、網膜での認証などの技術も使用され始めています。

情報セキュリティを行うポイント3:組織内の利用者への情報セキュリティ教育

情報セキュリティを行う場合、上層部も含めた全社員への情報セキュリティ教育を実施する必要があります。

情報管理に関するルールを策定しても、徹底されていなければ意味がありません。また、ルールを資料としてまとめて配布したり指針を伝えたりするだけでは、全ての利用者にルールを守った行動を取ってもらうことはできないでしょう。

そのため、正しい情報セキュリティ教育を実施し、ルールを意識させることが重要です。

情報セキュリティを行うポイント4:個人情報を扱う場合はネットの特性を理解

情報セキュリティを行う場合、インターネットの特性を理解した上で個人情報を扱う必要があります。

インターネットは世界中のコンピュータとつながっており、一度インターネット上に出た情報はコピーされたり端末に保存されたりする可能性があるため、完全に削除することはできません。

そのため、ブログやSNS、電子掲示板やホームページなどで個人情報を扱う場合は、そういったネットの特性を十分に理解して扱う必要があります。

プライバシー保護の観点で慎重になるべき?

個人情報をインターネット上にアップする場合は、許可を得たとしても慎重に行いましょう。

個人のプライバシーを保護するためにも、個人情報をインターネット上で利用する場合はよく検討した上で行う必要があります。

また、事前に本人の許可を取っているとしても、誰でも見られるような場所で個人情報を公開するような行為には慎重になったほうが良いでしょう。

情報セキュリティを行うポイント5:個人が情報セキュリティの知識を付ける

インターネットが普及した今、個人での情報セキュリティに対する知識や対策は非常に重要です。

企業に限らず、個人の生活の中でもインターネットを利用する機会は非常に多いでしょう。ショッピングサイトでの通販や情報検索、SNSの利用などを安全に行うためには、個人でもインターネットを利用する際の情報セキュリティに対する十分な知識を身につけておくことが重要です。

情報セキュリティを行うポイント6:ソフトウェアの脆弱性への対策

使用しているソフトウェアの脆弱性に対する対策は必ず行いましょう。

情報セキュリティに対する個人の意識をいくら高めたとしても、使用しているソフトウェアやアプリケーションにセキュリティホールがあれば、そこを突かれて攻撃を受ける可能性があります。

そのため、ソフトウェアの脆弱性への対策は必須です。

ソフトウェアの更新プログラムを常に適用する

脆弱性への対策としては、ソフトウェアの更新プログラムを毎回適用するようにしましょう。

ソフトウェアのセキュリティホールはベンダーにとっても脅威になるため、脆弱性が見つかるたびにベンダーが修正を行い、更新プログラムを配布しています。

そのため、配布される更新プログラムを適用し、常にソフトウェアを最新版にしておくことが情報セキュリティ対策になります。

情報セキュリティを行うポイント7:定期的なデータのバックアップ

データの消失を避けるためにも定期的にバックアップを行いましょう。

業務でコンピュータを使用する場合、取り扱っている重要なデータを確実に保管する必要があります。そのためには、地震などの災害や落雷、停電などが発生した場合への対策として、定期的にデータのバックアップを行うことが重要です。

情報セキュリティを行うポイント8:リスクアセスメントを行う

リスクアセスメントとは情報資産に対する脅威や脅威の発生確率、発生した場合の影響度などを評価する手法のことです。

組織が抱える情報セキュリティ上のリスクはそれぞれ異なるため、組織が実効性のある対策を策定するためには、リスクアセスメントを実施することが重要です。

情報セキュリティへの脅威3つ

情報セキュリティには3つの脅威があります。

情報セキュリティは企業にとって大切な資産である「情報」を守るためのものですが、資産に損害を与えるリスクを引き起こす要因としては、「人的な脅威」「物理的な脅威」「技術的な脅威」の3つの脅威があります。

ここでは情報セキュリティへの脅威3つをご紹介しますので、どのような内容となっているのかぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

情報セキュリティへの脅威1:人的な脅威

人的な脅威とは人間によって発生する脅威です。

人的な脅威には意図的脅威と偶発的脅威の2種類があり、意図的脅威は悪意を持って行われるなりすましやクラッキングなどの攻撃、さらにデータの盗難、破壊などの行為が該当します。

一方、偶発的脅威には単純な操作ミスや会話による情報漏えい、データの紛失や、システム障害やネットワーク障害などの障害が該当します。

情報セキュリティへの脅威2:物理的な脅威

物理的な脅威とは物理的な破損や妨害などによって発生する脅威です。

主にデータが入っているハードに対する物理的な破損によってデータに影響を与えるもので、地震や洪水などの天災や、火災などがあります。

地震によって機器が破損して使用不可の状態になったり、水害によって故障するといったケースは多くあります。また、経年劣化によってパソコンやサーバーなどの機器が故障するのも物理的な脅威になります。

情報セキュリティへの脅威3:技術的な脅威

技術的な脅威とはプログラムを介して発生する脅威です。

ネットワーク上での攻撃のことを技術的な脅威と呼びますが、ソフトウェアの脆弱性を狙った攻撃や偽装するものなど種類はさまざまです。

具体的には、フィッシング詐欺やマルウェア、標的型メール、Dos攻撃、ポートスキャン、クロスサイトスクリプティング、バッファオーバーフロー攻撃、ゼロデイ攻撃、総当たり攻撃などがあります。

情報セキュリティ対策に重要な認証制度

情報セキュリティにはさまざまな認証制度が設けられています。

企業が適切な情報セキュリティ対策を行っていることを証明するには、情報セキュリティの認証を獲得することが重要です。

ここでは情報セキュリティ対策に重要な認証制度をご紹介しますので、大切な情報を守るためにもどのような認証制度があるのか参考にしてみてください。

プライバシーマークの付与

プライバシーマークとは、個人情報に特化した認証制度です。

プライバシーマークは日本工業規格に準拠した制度で、個人情報当事者のプライバシーを保護するという思想から始まっているため、セキュリティ対策の中でも個人情報に対する適切な取り扱いを認定するものです。

後述するISMSマーク(ISO27001)ではすべての情報資産を対象としているため、情報セキュリティ対策の制度でも担う範囲が異なります。

ISMSマークの付与

ISMSマークとは、情報セキュリティに関する国際標準規格です。

ISMS認証はプライバシーマークと違い、日本工業規格と国際標準規格の両方の規格です。また、適用範囲も全ての情報資産ですので、個人情報の他にハードやソフトなどが含まれます。

この制度では、第三者機関によって審査を受け、審査条件を満たすことによってISMSマークを付与してもらうことができます。また、審査は3年に1回受ける必要があります。

情報セキュリティについて理解しよう

インターネットが普及した現代では、企業も個人も十分な情報セキュリティ意識を持ち、情報を取り扱うことが重要です。

情報セキュリティには多くの脅威があります。

ぜひこの記事でご紹介した情報セキュリティに必要な要素や情報セキュリティを行うポイント、情報セキュリティへの脅威などを参考に、情報セキュリティについて理解を深めてみてはいかがでしょうか。